質感の高いメタルボディに14型液晶を搭載 コストパフォーマンスにすぐれたオールラウンド・ノートPC 「HUAWEI MateBook D 14」全方位レビュー

スマートフォンやスマートウオッチに加え、今や、さまざまなノートPCを日本市場でもラインアップしているファーウェイ。いずれのモデルも、美しいメタルボディや画面占有率の高いスタイリッシュなディスプレイを備え、価格性能比にもすぐれているが、なかでも、そのコストパーマンスの高さで人気を博しそうなのが、最新の14型モバイルノート「HUAWEI MateBook D 14 2022」(以下、HUAWEI MateBook D 14)だ。本特集では、そんな「HUAWEI MateBook D 14」のスタイリッシュかつ携帯性の高いボディデザインや、すぐれたパフォーマンス、使いやすさなど、その実力をじっくりチェックしてみたい。

ボディデザインスタイリッシュに持ち運べる、
質感の高い軽量・薄型メタルボディ

思わず息を飲むような美しいボディデザイン。「HUAWEI MateBook D 15」の兄弟機として、ディスプレイサイズをひと回り小さくして登場した「HUAWEI MateBook D 14」の、第一の魅力はそこにある。スマートフォン開発で培った金属加工技術を生かしたメタルボディは質感が高いうえ、重量約1.38kg、厚さ約15.9mmと軽量・スリム設計。堅牢性も高く、安心して外出先に持ち出すことができる。

メタルボディらしく、手触りはサラサラ。ひんやりとした硬質なボディは、ほんの少し手で触れるだけでその上質さが伝わってくる。ボディカラーは落ち着きのある「スペースグレー」で、余計な装飾は一切なく、天板中央に「HUAWEI」のロゴが刻印されているのみ。天板を開くと、ファーウェイが得意とする狭額縁設計の液晶ディスプレイが現れ、スタイリッシュな雰囲気を強く印象付ける。カフェなどの外出先でカバンから取り出し作業を始める際も、ちょっと自慢気な気分を味わえるはずだ。

HUAWEI MateBook D 14

高いコストパフォーマンスで人気を博す「HUAWEI MateBook D 15」の兄弟機 として登場したのが、14型モバイルノート「HUAWEI MateBook D 14」だ。ボディカラーはシックな「スペースグレー」で、スタイリッシュな軽量・スリムボディにハイスペックパーツが詰め込まれている

HUAWEI MateBook D 14

ソリッドな雰囲気を漂わせるメタルボディ。スマートフォン開発で培った金属加工技術を生かしたスタイリッシュなボディデザインは、ファーウェイのノートPC「MateBook」シリーズに共通する魅力だ

HUAWEI MateBook D 14 HUAWEI MateBook D 14

本機の重量は約1.38kg、ボディサイズは約322.5(幅)×214.8(奥行)×15.9(高さ)mmと、14型モバイルノートとしては軽量・スリム。持ち運びが苦にならないサイズ感なのはもちろん、メタルボディであるがゆえ、軽くて薄くてもチープさはまるでなく、いい意味で重厚感を感じさせる

HUAWEI MateBook D 14 HUAWEI MateBook D 14

職場や大学などに持ち出して使うモバイルノートにとって、堅牢性は欠かせないチェック項目となる。その点でも本機なら心配は無用だ。堅牢なメタルボディはすぐれた耐加圧性能を備えているうえ、高温多湿試験、キーボード寿命テスト、ヒンジ耐久性テストなど、ファーウェイ独自の品質テストをクリアしている。安心して持ち運べるうえ、長く愛用できる

HUAWEI MateBook D 14

USB Type-Cポート対応の充電アダプターもコンパクトサイズ。持ち運びやすいうえ、スマートフォンの充電器としても併用できるのがうれしい

処理性能「第11世代インテル Core i5」でサクサク動作。
高速SSDで起動が速くストレス知らず

続いて、「HUAWEI MateBook D 14」の処理性能をチェックしていこう。軽量・スリムなボディに生まれ変わったのは大歓迎だが、そのしわ寄せが処理性能に及ぶようでは魅力半減。また、モバイルノートとなれば、外出先で長時間使えるバッテリー駆動時間も必要となる。

その点「HUAWEI MateBook D 14」は、CPUに「第11世代 インテル Core i5 -1135G7 プロセッサー」を採用。本CPUは、前世代からプロセスルールが改良(微細化)されたことで、処理性能の飛躍的な向上とさらなる低消費電力化を実現している。フル充電からのバッテリー駆動時間は約13.6時間(JEITA2.0基準)とスタミナも十分だ。また、メモリーは8GB、ストレージは高速なNVMe接続の512GB SSDを搭載。そのパフォーマンスを確認するべく、定番のベンチマークプログラム「CINEBENCH R23」「PCMark 10」などを実施してみたが、いずれのプログラムでも良好なスコアが得られた。

HUAWEI MateBook D 14

まずは、CPUベンチマークプログラム「CINEBENCH R23」を実行してみた。結果は、マルチコアで「3895」を、シングルコアで「1337」をマーク。14型モバイルノートとしては、標準以上と言える優秀なスコアだ

HUAWEI MateBook D 14

パソコンの総合的な性能を測る定番ベンチマークプログラム「PCMark 10」では、「4770」というハイスコアをマーク。快適性の目安となる「3000」を大きく超えており、ビジネスで求められるヘビータスクもしっかりとこなせるレベルと言ってよい

HUAWEI MateBook D 14 HUAWEI MateBook D 14

ストレージのデータ転送速度を計測する「CrystalDiskMark」では、シーケンシャルリードが2432.83MB/s、シーケンシャルライトが1676.99MB/sと、上々な結果に。大量のデータ転送をサクサクこなせるのはもちろん、OSの起動も約9.71秒と速いので、すぐに作業が始められる

実作業におけるパフォーマンスも良好で、複数のアプリケーションを同時に起ち上げて作業を行うマルチタスク処理や、画像編集といった負荷のかかる作業でも、動作は軽快そのもの。「サクサク」という形容がしっくりくるこのパフォーマンスなら、ビジネス、プライベートを問わず幅広いシーンで快適に使えそうだ。

HUAWEI MateBook D 14

「PowerPoint」「Excel」「Photoshop CC」(いずれも別売り)を同時に起ち上げてのマルチタスク作業を実施してみたが、処理のもたつきはほとんどなかった。ビジネス用のメインマシンとして存分に活躍してくれるに違いない

HUAWEI MateBook D 14

デジタル一眼カメラで撮影した写真をAdobeの画像編集ソフト「Photoshop CC」(別売)で編集してみたが、高解像度の写真に各種フィルターをかける際も処理で待たされることはなく、サクサク作業が進んだ。また、4K動画の編集も行ってみたが、クリップの表示が非常に速く、ストレスを感じる場面はほとんどなかった

使い勝手没入感の高い14型液晶ディスプレイ。
充実の外部インターフェイスも魅力

「HUAWEI MateBook D 14」の使い勝手はどうだろう? 先述の通り、ディスプレイサイズは兄弟機の15.6型から14型に変更されているが、解像度はしっかりHD(1920×1080)を維持。また、左右および上辺に幅4.8mmの狭額ベゼルを採用することで、約84%という高い画面占有率を実現しているので、画面サイズ以上にディスプレイは広く感じられる。また、視野角の広いIPSパネルを採用しているうえ、表面にノングレア処理を施すことで、照明などの映り込みを軽減。没入感が高く、見やすい液晶ディスプレイとなっている。なお、このディスプレイは、ドイツ・テュフ ラインランド社による「低ブルーライト」と「フリッカーフリー」の認証を取得しており、長時間の作業でも目が疲れにくいという。

HUAWEI MateBook D 14 HUAWEI MateBook D 14

フルHD(1920×1080)解像度の14型IPSノングレア液晶ディスプレイを搭載。発色のよい高コントラストな表示で写真や動画を楽しめるうえ、液晶の上・左右のベゼル幅がわずか4.8mmという狭額縁設計で、映像への没入感が非常に高い

HUAWEI MateBook D 14 HUAWEI MateBook D 14

視野角の広いIPSパネルを採用するため、複数人でWebサイトや動画などを見ても、見る角度によって色の変化がほとんどない。また、ノングレア仕様のため映り込みが少なく、画面に集中しやすかった

ほかにも、ビデオ会議などでクリアな音声を送受信できるデュアルマイク&ステレオスピーカーや、スマートフォン開発で培った指紋認証一体型電源ボタン、セキュリティに配慮したポップアップ式のWebカメラを備えたバックライト付き日本語キーボード、HDM出力ポートを含む豊富な外部インターフェイスなど、使い勝手を左右する各種ポイントもしっかりと作り込まれており、細部にわたって妥協は見られない。このデザイン、スペック、使いやすさを考えると、本機の118,000円(税込。2022年3月14日時点の価格.com最安価格)という販売価格は、実にコストパフォーマンスにすぐれていると言えるだろう。

HUAWEI MateBook D 14 HUAWEI MateBook D 14 HUAWEI MateBook D 14

本機は、タッチパッドの手前に2つのマイクを、本体底面に2つのスピーカーを配した、デュアルマイク&ステレオスピーカー仕様。今やスタンダードなコミュニケーションツールとなったビデオ会議を試してみたが、音声がとてもクリアで、円滑にコミュニケーションできた

HUAWEI MateBook D 14

キーボード右奥に装備された電源ボタンは、Windows 11の生体認証機能「Windows Hello」に対応した指紋認証センサーを内蔵しているため、電源投入と同時にWindowsへのサインインも行える

HUAWEI MateBook D 14

Webカメラが見当たらないな……と思っていたら、「F6」キーと「F7」キーの間にポップアップ式のカメラを発見。カメラを使用しないときは物理的に格納できるうえ、ディスプレイの上部、もしくは下部にカメラ用のスペースを確保する必要がないため、ディスプレイを狭額縁設計にしやすいなど、考えてみると、ポップアップ式というのは実に合理的な設置方法だ

HUAWEI MateBook D 14 HUAWEI MateBook D 14

フルサイズのキーボードはゆったりと両手を置くことができ、キーピッチも浅すぎず、しっかりとしたクリック感が得られた。また、キーボードにはバックライトが装備されているため、暗い場所での操作も行いやすい ※写真はアメリカ版キーボードですが、日本で発売されている製品には日本版キーボードが付属します。

HUAWEI MateBook D 14 HUAWEI MateBook D 14

外部インターフェイスは、左側面にUSB Type-Cポート×1、USB Type-Aポート×1、HDMI出力ポート×1を、右側面にUSB Type-A×1、イヤホンジャックを備える

ラインアップ画面アスペクト比3:2
「HUAWEI MateBook 14」も要チェック!

HUAWEI MateBook 14

「HUAWEI MateBook D 14」とともに登場した14型モバイルノートの上位モデル「HUAWEI MateBook 14」もチェックしておきたい。本機の最大の特徴は、画面アスペクト比3:2(2160×1440)の縦方向に広い高精細ディスプレイを搭載していること。デジタルカメラの一般的なアスペクト比である3:2の画像をフル画面で鑑賞できるうえ、sRGBカバー率100%という色域に対応し、すぐれた色再現性を発揮してくれる。カメラ好きにはとりわけうれしいポイントだろう。主なスペックは「HUAWEI MateBook D 14」とほぼ同じで、CPUが最新の「第11世代 インテル Core i5-1135G7 プロセッサー」、メモリーが8/16GB、ストレージがNVMe接続の512GB SSDと、隙のない構成。ディスプレイの違いによって個性が分かれる2モデル、好みでチョイスできるのは、ユーザーにとってはありがたい限りだ。

HUAWEI MateBook 14
画面アスペクト比3:2を採用する上位モデル
HUAWEI MateBook 14
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HUAWEI MateBook 14
画面アスペクト比
3:2を採用する上位モデル
HUAWEI MateBook 14

まとめ妥協のないデザイン、スペック、使い勝手を備えた、完成度の高いハイコスパマシン

妥協のないデザイン、スペック、
使い勝手を備えた、
完成度の高いハイコスパマシン
「HUAWEI MateBook D 14」の実力をチェックしてみて感じたのは、弱点らしい弱点が特に見当たらないことだ。ディスプレイサイズを兄弟機の15.6型から14型へとサイズダウンすることで、スタイリッシュかつ携帯性の高いボディを実現しているほか、処理性能と省電力性を両立させたストレスのないパフォーマンスや、しっかりとした作り込みによる使い勝手のよさなど、どこを取っても隙が感じられなかった。また、これだけバランスのいい製品でありながら、118,000円(税込。2022年3月14日時点の価格.com最安価格)という手ごろな価格を実現しているのも大きな魅力のひとつ。何かが飛び抜けた“天才”ではなく、すべてをそつなくこなす“秀才”。そんな形容がしっくりくるのではないだろか。仕事や学業、そしてプライべート用途まで、オールラウンドに活躍してくれる1台として、ぜひ「HUAWEI MateBook D 14」をチェックしてみてほしい。

HUAWEI MateBook D 14
コストパフォーマンスにすぐれた
オールラウンダー
HUAWEI MateBook D 14
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主なスペック
OS Windows 11 Home 64bit
CPU 第11世代インテル Core i5-1135G7 プロセッサー(4コア/8スレッド、最大4.20GHz)
グラフィック インテル Iris Xe グラフィックス
メモリー 8GB
ストレージ 約512GB SSD(PCIe接続)
ディスプレイ 14型IPSノングレア液晶ディスプレイ(1920×1080)
カメラ 720P HD 埋め込み型カメラ
キーボード バックライト付きフルサイズ日本語版キーボード
無線通信 無線LAN(IEEE 802.11a/b/g/n/ac/ax)、Bluetooth v5.1
外部インターフェイス USB 3.2 Gen1 Type-A×1、USB 2.0 Type-A×1、USB-TypeC×1、HDMI出力ポート×1、ヘッドホンジャック
バッテリー容量/駆動時間 56 Wh (定格容量)/約13.6時間(JEITA2.0基準)
本体サイズ 約322.5(幅)×214.8(奥行)×15.9(厚さ)mm
重量 約1.38kg
この記事は2022年04月01日の情報を基にしております。