「Xiaomi Buds 3T Pro」〜没入感のあるビート、静寂の中のサウンド〜 ハイエンド音質に最大40dbノイキャン対応 至れり尽くせりの完全ワイヤレスイヤホンを徹底解説
スマートフォンやIoT製品をメインに手がけるXiaomi(シャオミ)だが、昨今は完全ワイヤレスイヤホン市場でも躍進しており、2021年に世界市場シェアで2位(※1)を獲得。完全ワイヤレスイヤホンは、今や、同社の主力製品となるほどの成長を遂げた。2022年3月18日には、フラッグシップモデルとなる「Xiaomi Buds 3T Pro」を発売。本機は、独自に開発されたダイナミックドライバーによる高音質や、周囲360°から音が聴こえる「ディメンショナルオーディオ」、最大40dbのアクティブノイズキャンセリングなど、ハイエンドモデルにふさわしい機能を備えるXiaomi渾身の完全ワイヤレスイヤホンだ。本特集では、この「Xiaomi Buds 3T Pro」の魅力を徹底解説する。 ※1 Canalys Smart Personal Audio Analysis (Q2 2021 sell-in shipments), August 2021.
音質&ノイキャン高音質を追求した超高感度ドライバー搭載。最大40dbノイキャンで音の世界に没入できる
Xiaomiと言えば低価格でコスパの高い製品を展開しているイメージが強いが、「Xiaomi Buds 3T Pro」は、同社の完全ワイヤレスイヤホンのラインアップの中ではハイエンドモデルに位置づけられる製品だ。ハイエンドモデルで重要視される音質については、独自開発した10mmダイナミックドライバーを採用。ダイヤモンド相当の高硬度のカーボンを採用した振動版と、2つのネオジム磁石を搭載しており、高感度でひずみの少ない音を再現している。加えて、軽量のCCAWコイルにより、低音から高音に至るワイドレンジでクリアなサウンドを実現しているのが特徴だ。
新開発の10mmダイナミックドライバーには、Xiaomiが完全ワイヤレスイヤホンで培った技術が詰め込まれている。ダイヤモンド相当の高硬度カーボンを採用した振動版と、2つのネオジム磁石により、感度が高まり、わずかなディテールの違いも繊細に表現する
「Xiaomi Buds 3T Pro」をスマートフォンにつなぎ、さまざまなジャンルの音楽を聴いてみたが、低音、中音、高音のバランスが非常によい印象。暖かみのある低音は豊かでキレがよく上質な音作りで、中音と高音も音つぶれすることなく、微細な音の粒まで聴き取れるほどクリアだ。音質のよさに加えて、定位もしっかりと再現されているため、スマートフォンでの映像鑑賞でも十分にサウンドを堪能できた。
イヤホンの音質は、ダイナミックドライバーなどハードウェアによる影響が大きいが、「Xiaomi Buds 3T Pro」はソフトウェア面でも音質を向上させる機能が目白押しだ。そのひとつが、ハイレゾ級のデータ伝送が行えるBluetoothコーデック「LHDC 4.0」に対応している点だろう。「LHDC 4.0」は、AACなどと比べるとはるかに高音質で、音の響きや余韻といった豊かな表現力を備えるコーデックだ。ただし、「LHDC 4.0」による高音質を楽しむには、接続する側のスマートフォンも「LHDC 4.0」に対応している必要がある。現状でこれに対応するモデルは日本国内では未発売の「Xiaomi 12 Pro/Xiaomi 12」のみとなっているため、今後、対応スマートフォンが国内発売されることを期待したい。
「LHDC 4.0」と並ぶ、ソフトウェアに関する注目機能は「ディメンショナルオーディオ」だ。頭の周囲360°から音が聴こえる擬似的な音場を作り出すことで、音楽や映像への没入感が飛躍的に高まる。加えて、頭を動かしても音が出る方向が変わらないヘッドトラッキング技術を採用することで、より高い没入感を維持し続けられるのだ。
近年の完全ワイヤレスイヤホンには、周囲のノイズを低減してより高い没入感を得られる「ノイズキャンセリング」機能が搭載されるケースが増えている。特に、ハイエンドモデルでは、周囲のノイズを大きく低減するだけでなく、周囲の環境に合わせてノイズ低減レベルを調節できる機能が搭載されていることが多い。
「Xiaomi Buds 3T Pro」に関しても、「アクティブノイズキャンセリング」機能を搭載しており、最大40dbという高いノイズ除去レベルを実現。加えて、周囲のノイズレベルに最適なノイズキャンセルモードを選択する「スマートアクティブノイズキャンセリング」にも対応。自宅や公園など静かな環境に適した「ライトモード」、オフィスなど若干の雑音が気になる環境に適した「バランスモード」、騒がしい電車内などに適した「ディープモード」に加えて、周囲のノイズレベルを検知して最適なノイズ低減レベルに調節する「アダプティブモード」という4つのモードが用意されている。
実際に、「スマートアクティブノイズキャンセリング」を試してみたが、空調を付けた比較的静かな室内で「ライトモード」をONにすると、空調の音が遠くのほうで聞こえる程度まで低減され、静寂の中で作業に集中することができた。カフェなどの飲食店内では「バランスモード」にセットすると、BGMや人の声などが大きく低減され、自分だけ別の空間にいるような感覚だ。また、電車内などノイズが特に大きい空間で「ディープモード」にすると、走行音が気にならないレベルにまでノイズが低減された。「アダプティブモード」を使うと、周囲のノイズに合わせてノイズキャンセリングの強弱が調整され、AIによるノイズの認識精度も高い。手動で調節する必要がないのは便利だ。周囲のノイズがまったく聴こえなくなると、たとえば、カフェで店員さんに話しかけられても気づかないといったことが起こるが、「Xiaomi Buds 3T Pro」の場合、使用するシーンに最適なノイズキャンセリングモードを選べるため、こうした聞き逃し的な場面に会うことも少なかった。
これらとは別に、外部の環境音を効果的に増幅する「外部音取り込みモード」や、話し声だけを強調する「エンハンスボイスモード」も用意されている(※)。ユーザーの用途に合わせたさまざまなノイズキャンセリング機能が搭載されているのは、「Xiaomi Buds 3T Pro」の大きな特徴と言える。
※「外部音取り込みモード」「エンハンスボイスモード」はXiaomi 12 Pro、Xiaomi 12、Xiaomi 11T Pro、Mi 11で利用可能な機能です。ボディデザイン快適な装着感の小型・軽量ボディ。人間工学に基づいたデザインで長時間利用もOK
音楽や映画鑑賞などの用途で利用されることの多い完全ワイヤレスイヤホンは、連続で使用する時間が長くなりがちなため、本体の重量や耳へのフィット感も、購入の際に重要視すべきポイントになる。しかしノイズキャンセリング用のマイクや大型ドライバー、長時間駆動のバッテリーなど、機能が豊富なハイエンドモデルになればなるほどサイズや重量は大きくなりがちで、装着感にも大きく影響する。
その点、「Xiaomi Buds 3T Pro」は、片方が約4.9gと非常に軽量なボディを実現。詳しくは後述するが、バッテリー駆動時間も長く、多彩な機能を備えながらも軽快な装着感を実現しているのは特筆すべき点だ。人間工学に基づいた設計により、本体を耳に引っかけるようにして装着するため、装着時の快適性も高い。イヤーピースは、3サイズ(大/中/小)が同梱されており、さまざまな大きさの耳にフィットするはずだ。
試しに、8時間ほどずっと着けっぱなしで過ごしてみたが、着けているのを忘れてしまうくらいの非常に軽い着け心地で、耳への違和感もなく快適そのもの。仕事中でも作業に集中しやすいと感じた。また、耳の穴にしっかりとフィットするため、ランニング時に使用しても、耳から落ちてしまうことはなかった。運動時に利用する人も安心して使えるだろう。
本体デザインは、ハウジング部から、ステムなどと呼ばれる柄のようなパーツが伸びる形状で、完全ワイヤレスイヤホンとしてはオーソドックスなタイプ。カラバリはマットな質感で上質な雰囲気を備える「カーボンブラック」と、つやが美しい爽やかな印象で女性でも手に取りやすい「グロスホワイト」の2色が用意され、好みに応じて選択できる。
充電ケースもイヤホン本体と同様に、手の中に収まるくらい小さい。重量はイヤホン込みで約48gだ。滑らかなカーブを描く楕円形の形状は、マットな表面加工も相まって手になじみやすく、ポケットに入れても違和感がない。ケース内部は波打つようなデザインで、ハイエンドモデルらしい高級感も感じられる。
バッテリー、その他機能高音質、小型・軽量でも最長6時間のバッテリー駆動。デュアルデバイス接続や防塵・耐水機能に対応
完全ワイヤレスイヤホンを購入する際に、音質や着け心地と並ぶほど重要なのがバッテリー駆動時間だ。本体サイズが小さいうえ、内部に多くのパーツを含むため、容量が大きなバッテリーを搭載するのが難しく、コンパクトな製品ほどバッテリー駆動時間が短くなりがちだ。
その点、「Xiaomi Buds 3T Pro」は、イヤホン単体の駆動時間が1回の充電で最大6時間(※)、充電ケースでの充電を含めると最大24時間の再生が可能になっている。本体サイズや重量を考慮すると、非常に優秀と言える。このあたりは、長年バッテリー関連の技術に注力してきたXiaomiならではの特徴だろう。
※ノイズキャンセリング機能オフ、音量 50 %、AAC エンコードの場合。
通勤時はもちろんのこと、長時間の移動時もカバーできる最長6時間の長時間駆動を実現。お気に入りの音楽を聴き続けられるほか、動画や映画なども連続視聴できる。長時間着けっぱなしにするヘビーユーザーにはうれしい機能だ
加えて、ワイヤレス充電のQi規格に対応しているため、USB Type-Cケーブルの有線充電だけでなく、ワイヤレス充電も利用可能。対応充電器の上に置くだけで充電できる手軽さも、本機の利便性の高さを味わえるポイントだろう。
また、IP55等級の防塵・耐水ボディに対応している点も見逃せない。汗をかく運動中や、突然の雨に遭遇しても故障の心配が軽減され安心して使用できる。さらに、2台のデバイスに同時に接続し必要に応じて接続先を切り替えられる「デュアルデバイス接続」にも対応。たとえば、スマホとPCに接続しておけば、PCでWeb会議中にスマホに重要な電話がかかってきても、着信を聞き流すことがない。
まとめ高音質とノイキャンを実現した本気の完全ワイヤレスイヤホン
以上、見てきたように、「Xiaomi Buds 3T Pro」は、独自開発の10mmダイナミックドライバーによる高音質や、「ディメンショナルオーディオ」、多彩な機能を備える「アクティブノイズキャンセリング」など、ハイエンドの完全ワイヤレスイヤホンに期待する性能をしっかりと備えている。
加えて、快適な着け心地の本体デザインや、充実の基本機能なども網羅しており、まさに全部入りの完全ワイヤレスイヤホンと言えるだろう。しかも、販売価格も23,800円(税込)と非常にリーズナブル。プライベートからビジネスシーンまで、これ1台で対応できる万能性を備えているので、良質な完全ワイヤレスイヤホンを探している人はぜひチェックしていただきたい。











