
AMD Ryzen™ 7 6800U プロセッサー
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ASUS「Zenbook S 13 OLED」徹底レビュー
スタイリッシュデザインの薄型・軽量ボディが特徴のASUS「Zenbook Sシリーズ」から、13.3型有機ELディスプレイを搭載した最新モバイルノート「Zenbook S 13 OLED」が発売された。本機は、AMDの最新世代CPU「AMD Ryzen™ 6000 シリーズ・プロセッサー」を搭載し、薄軽モバイルノートでありながら、高い処理性能が求められるクリエイティブ用途にも対応できるモデルに仕上がっている。早速、本機の魅力に迫ってみよう。
ボディ高画質な13.3型2.8K有機ELディスプレイを搭載した
薄型・軽量ボディ
ASUSのノートPCラインアップにおいて、プレミアムモデルに位置付けられる「Zenbook(ゼンブック)」。なかでも「Zenbook Sシリーズ」は、質感の高さに加え、薄さと軽さを追求したモデルとして知られている。そんな「Zenbook Sシリーズ」の最新モデルとして2022年8月に発売されたのが、13.3型有機ELディスプレイを搭載したモバイルノート「Zenbook S 13 OLED」だ。
「Zenbook S 13 OLED」の最大の特徴は、ペン入力とタッチ操作に対応した、アスペクト比16:10の13.3型2.8K(2880×1800)有機ELディスプレイを搭載していること。高解像度の有機ELディスプレイは、15.6型など比較的大きな画面のノートPCに採用されることが多いなか、本機は、13.3型というコンパクトなディスプレイに2.8Kという高解像度な有機ELディスプレイを採用しているのがポイントとなる。
しかも、本機の有機ELディスプレイはただ高解像度なだけでなく、Web標準のsRGBを超える広大な色域を持つデジタルシネマ規格のDCI-P3を100%カバーしているほか、明暗差の大きなコンテンツを階調豊かに表現できるHDRにも対応。写真や動画を高画質で楽しめるのはもちろん、シビアな色再現性が求められるクリエイティブワークにも適している。

DCI-P3を100%カバーする色再現性にすぐれた13.3型2.8K有機ELディスプレイ。色の再現性の高さを認証する「DisplayHDR 500 True Black認証」や「PANTONE認定」を取得しており、写真や動画の編集にも使えるほどのハイクオリティだ。実際に、写真を表示してみると、暗部が引き締まっているうえ、有機ELディスプレイが苦手とされる輝度ピークも十分に高い

2.8K(2880×1800)画面のアスペクト比は16:10。現在主流のノートPCのディスプレイはアスペクト比が16:9なので、それよりも画面が縦に広い。解像度も高いので、縦長のWebサイトはもちろん、WordやPDFなどの文書ファイルも少ないスクロールで閲覧できる

狭額縁ディスプレイの画面占有率は約89%。画面左右のベゼル幅は非表示エリアを含めてもわずか約4.5mm(実測値)しかなかった。映し出される映像に没入しやすいうえ、シャープなルックスや、本体サイズのコンパクト化にも貢献している
アルミニウム・マグネシウム合金シャーシ採用の堅牢&薄軽ボディ
「Zenbook S 13 OLED」は、ボディの素材に、アルミニウム・マグネシウム合金を採用。堅牢性にすぐれているうえ、薄さは約14.9mm、軽さは約1.1kgと薄型・軽量だ。実際に持ち歩いても、カバンへの収まりがよく、軽々と外出先へ持ち運べた。さらに、バッテリースタミナは最大約14.1時間(JEITA2.0)と長いので、電源のないカフェやシェアオフィスなどに持ち出した際にも、バッテリー切れを気にすることなく長時間安心して使える。
処理性能薄軽ノートなのにハイパフォーマンスを実現した、
省電力&高性能な「AMD Ryzen™ 7 6800U プロセッサー」
薄軽モバイルノートでありながら、搭載する有機ELディスプレイを生かし、クリエイティブワークにも使えるほどの高い処理性能を発揮する「Zenbook S 13 OLED」。ここでは、「AMD Ryzen™ 7 6800U プロセッサー」を搭載した「Zenbook S 13 OLED」(メモリー:16GB、ストレージ:1TB SSD)を使って、そのパフォーマンスをチェックしていこう。
まず触れておきたいのは、パソコンの頭脳となるCPU。本機のようなハイスペックな薄型・軽量モバイルノートを実現するには、大前提として、省電力設計でありながら高い処理性能を発揮するCPUが欠かせない。そこで「Zenbook S 13 OLED」に採用されたのが、AMDの最新世代CPU「AMD Ryzen™ 7 6800U プロセッサー」(8コア/16スレッド、2.7GHz-最大4.7GHz)だ。
本CPUは、6nmという超微細なプロセスルールで製造された、「Zen 3+」アーキテクチャーの最新CPUで、前世代に比べて省電力性能や処理性能が向上したうえ、グラフィック機能として、「RDNA 2」アーキテクチャーで作られた新しいGPU「AMD Radeon™ 680M」を統合している。
各種ベンチマークプログラムを実行してみたところ、軒並み良好な結果を記録したほか、写真・動画編集などで重めのフィルターやエフェクトをかけてみても、動作がモタつくことがなく、終始サクサクと動作した。薄型・軽量でありながら、クリエイティブ用途にも十分に対応できるハイパフォーマンスを発揮してくれるので、フットワークの軽いワークスタイルを実現できそうだ。
ベンチマークテストの結果

CPU性能を測定するベンチマークプログラム「CINEBENCH R23」を実行したところ、パフォーマンスモードでのマルチコア・スコアは「9252」を記録。薄軽モバイルノート用の省電力CPUでありながら、高いスコアを記録した

パソコンの総合性能を測るベンチマークプログラム「PCMark 10」では、トータルスコア「5694」を記録。ハイスペックなモバイルノートの中でも高水準な部類に入る。Web会議での性能を示す「Video Conferencing Score」や、画像編集での性能を示す「Photo Editing Score」も高く、負荷のかかる写真や動画の編集用途などでも十分に使えそうだ

グラフィック処理性能を確認するため、ベンチマークプログラム「3DMark」を実行した。統合GPUのスコアの確認に適した「Night Raid」(DirectX 12対応)テストを実施してみると、総合スコアで「22693」を記録。前世代の統合GPUの2倍に迫るハイスコアで、新アーキテクチャーを採用した「AMD Radeon™ 680M」のパフォーマンスの高さが確かめられた
使い勝手機能性も高い。自宅などでは最大4台の
マルチディスプレイ環境で生産性アップ
続いて、「Zenbook S 13 OLED」の使い勝手をチェックしていこう。まず注目したいのが、外部インターフェイスとして、USB3.2 Gen2 Type-Cポートを3基搭載していること。それぞれのポートから外部ディスプレイへの映像出力が可能で、従来のようにディスプレイアダプターを別途用意しなくても、最大4台のマルチディスプレイ環境(本機のディスプレイを含む)を構築できるのだ。自宅などでじっくりと作業したい場合に、効率的な作業環境が作れるのはとてもありがたい。


外部インターフェイスは、本体左側面にUSB3.2 Gen2 Type-Cポート×1、右側面にUSB3.2 Gen2 Type-Cポート×2、マイク/ヘッドホン端子×1を備える。USB3.2 Gen2 Type-Cポートは電源ポートも兼ねている

3基のUSB3.2 Gen2 Type-Cポートを使って、外部ディスプレイへの映像出力が可能。「Zenbook S 13 OLED」本体の有機ELディスプレイを含め、最大4台のマルチディスプレイ環境を構築できるので、普段はモバイルノートとして持ち運び、自宅ではデスクトップPCライクな効率的な環境で、じっくりと作業できる
コンパクトでも使いやすい「ASUSエルゴセンスキーボード」
13.3型のモバイルノートでありながら、フルサイズとなるキーピッチ約19mmが確保された「ASUSエルゴセンスキーボード」を装備しているのも使いやすさのポイント。キートップ中央を約0.2mm凹ませているため、キーの中央に自然と指を置くことができ、打鍵しやすく、ミスタイプも少なかった。
このほかにも、ワンプッシュでWindowsにサインインできる指紋認証センサー内蔵の電源ボタンや、高速な「Wi-Fi 6」対応の無線LAN機能、立体音響技術「Dolby Atmos」対応のサウンドシステムなど、使い勝手を高めてくれる各種機能を搭載。ビジネスやプライベートを問わず、さまざまな用途で快適に使えるのがうれしい。
まとめメインマシンとして使える
“デキのいい”高性能モバイルノート
以上、「Zenbook S 13 OLED」をレビューしてきたが、薄さ約14.9mm、軽さ約1.1kgという薄軽モバイルノートでありながら、高精細かつ広色域な13.3型2.8K有機ELディスプレイを備え、高い処理性能を発揮。そして、最大4台のマルチディスプレイ環境を構築できるほどの高い拡張性を備えていた。本機は、モバイルノートでありながら、メインマシンとしてしっかり使えるモデルに仕上がっていると言えるだろう。“デキのいい”高性能なモバイルノートを探しているのなら、ぜひ注目しておきたいモデルだ。
もちろん、「Zenbook S 13 OLED」がこうした要素を実現できたのは、省電力でありながら高い処理性能を発揮するAMDの最新世代CPU「AMD Ryzen™ 7 6800U プロセッサー」があったからこそ。6nmという超微細なプロセスルールで作られた最新CPUが、「Zenbook S 13 OLED」のデキのよさを支えているということも押さえておいてほしい。
OS | Windows 11 Home 64ビット |
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CPU | AMD Ryzen™ 7 6800U プロセッサー |
ディスプレイ | 13.3型 2.8K 有機EL(OLED) |
グラフィック | AMD Radeon™ 680M(CPU内蔵) |
メモリー | 16GB LPDDR5-6400 |
ストレージ | 1TB SSD |
外部インターフェイス | USB3.2 Gen2 Type-Cポート×3、マイク/ヘッドホン端子×1 |
無線機能 | Wi-Fi 6(IEEE802.11a/b/g/n/ac/ax)、Bluetooth 5.1 |
バッテリー駆動時間 | 約14.1時間(JEITA2.0) |
本体サイズ | 296.7(幅)×210.55(奥行)×14.9〜15.3(厚さ)mm |
重量 | 約1.1kg |