ビジネスタスクからクリエイティブ作業まで幅広くこなす 快適性と機能性に富んだ13.3型プレミアムノート 「HP ENVY x360 13-bf」のデキのよさに迫る
日本HPのプレミアムPCブランド「HP ENVY」シリーズより、新しく13.3型ノート「HP ENVY x360 13-bf」が登場した。本機はプレミアムPCだけあり、「第12世代 インテル® Core™ プロセッサー」を搭載し、「インテル® Evo™ プラットフォーム」に準拠。処理性能が高いうえ、通信速度やバッテリー性能など、さまざまな面で快適性がさらに追求されている。ディスプレイには高解像度の有機ELを採用しており、ビジネス文章の作成だけでなく、写真・動画の編集に適していることも魅力だ。そんな「HP ENVY x360 13-bf」が、ビジネスシーンやクリエイティブシーンをどうアシストしてくれるのか、じっくりと見ていこう。
快適性「インテル® Evo™ プラットフォーム」準拠で、
本格クリエイティブソフトも軽快に動作
コンパクトなコンバーチブルボディにハイスペックを搭載し、すぐれた使い勝手と処理性能を誇る、13.3型ノート「HP ENVY x360 13」シリーズ。アクティブな日常が戻り、フレキシブルなライフスタイルが加速してきた昨今、オンでもオフでも1台で幅広く活用できる本シリーズは、その注目度をますます増していると言える。そして、そんな守備範囲の広さに磨きをかけてきたのが、今回新しくシリーズに加わった「HP ENVY x360 13-bf」だ。ビジネスタスクからクリエイティブ作業まで、より本格的にこなせるよう、快適性や機能性を大きく向上させているのが注目ポイントとなる。
まず注目したいのは「HP ENVY x360 13-bf」の快適性。本機には、上位機種から順に「パフォーマンスモデル」「スタンダードプラスモデル」「スタンダードモデル」の3機種がラインアップされているが、どのモデルもパワフルな最新CPU「第12世代 インテル® Core™ プロセッサー」を搭載している。このCPUは、Pコア(Performance-core)とEコア(Efficient-core)をひとつのCPUに配置した革新的なハイブリッド・アーキテクチャーを採用しており、飛躍的な性能向上を実現していることで知られる。そのうえ、インテルが定めた、究極のモバイルPCに必要とされるさまざまな要件にパスした製品にのみ与えられる「インテル® Evo™ プラットフォーム」に準拠しているのも注目すべきポイントだ。
同プラットフォームの要件の筆頭にあげられるのは、高性能CPUや高速SSDなどのハイスペックパーツを搭載することによる卓越した処理性能と応答性だが、それだけではない。スリープ状態から素早く起動できるか、実用的なバッテリー駆動時間が確保できるか、高速な無線LANや外部インターフェイスを備えているかといった、多岐にわたる厳しい要件が求められる。つまり、同プラットフォームに準拠した「HP ENVY x360 13-bf」は、総合的にハイレベルな快適性が実現されていると言えるのだ。
ハイクラス構成が繰り出すモバイルノート離れしたパフォーマンス
本特集では「HP ENVY x360 13-bf」のラインアップから、最上位機種の「パフォーマンスモデル」を用いてパフォーマンスをチェックした。本機が搭載するCPUは、10コア/12スレッドの「第12世代 インテル® Core™ i7-1250U プロセッサー」(最大4.7GHz)。省電力のモバイル向けモデルながら最大クロック周波数が高いうえ、パワフルな内蔵GPU「インテル® Iris® Xe グラフィックス」を備えた高性能CPUだ。加えて、16GBのLPDDR4メモリーと高速なPCIe 4.0 x4接続の1TB SSDを搭載し、モバイルノートとしてハイクラスな構成となっている。加えて、最新無線LAN規格のWi-Fi 6Eに対応しており、安定した高速通信が行えることもポイントだ。

CPU情報表示ツール「CPU-Z」で、「第12世代 インテル® Core™ i7-1250U プロセッサー」の搭載を確認。高性能コア「Pコア」を2つ、高効率コア「Eコア」を8つ備えており、マルチタスク性能も期待できる
本機の具体的な処理性能をチェックすべく、まずは主要なベンチマークプログラムを実行してみた。結果としては、いずれも一般的なモバイルノートの水準を超えたハイスコアを軒並みマーク。特筆すべきは、「Adobe Photoshop」(別売)を使用して写真編集性能を測定する「PugetBench for Photoshop」で上々のスコアを示したこと。本格的なビジネスタスクはもちろん、写真編集などのシステム負荷の高いクリエイティブ作業もしっかりとカバーできることを実証した格好だ。
タフなマルチタスクや重いデザイン作業も機敏に処理
実際にアプリケーションを開いてさまざまな作業を行ってみると、「HP ENVY x360 13-bf」のすごみをさらに実感できる。3つのウィンドウを開いてのやや重めのマルチタスク作業でも、動作がもたつく素振りはまったくと言っていいほど見られない。デザインソフト「Adobe Illustrator」(別売)を使って複雑なクリエイティブ作業を行っても、ほぼすべての処理が1秒以下で素早く反映された。これほどのパフォーマンスを発揮できるなら、本格ビジネスタスクはもちろん、凝ったクリエイティブ作業まで、本機1台で軽々とまかなえるはずだ。
ボディ機能性にすぐれ環境にも配慮された、
上質でスマートなアルミボディ
続いて「HP ENVY x360 13-bf」のボディをチェックしていこう。まず注目したいのは、天面、底面、パームレスト面のすべてに、上質なアルミニウムが使用されていること。細やかに輝く表面がプレミアム感を際立たせるだけでなく、ほとんどたわまないほど剛性にすぐれるため、カバンに入れて満員電車などで持ち運んでも破損の心配はまずない。また、頑丈で軽量なアルミニウムの採用により外装の厚みを抑え、かさばりがちなコンバーチブルノートながら、約16.9mmという薄さと、約1.33kgという軽さを実現しているのもポイント。バッテリー駆動時間もカタログ値で最大15時間を実現しているほか、45分で約50%までバッテリーを回復できる急速充電に対応していることも手伝って、オンでもオフでも気軽に持ち出せるだろう。
「ナチュラルシルバー」のアルミボディは、カフェのテーブルからビジネスデスクまで、場所を選ばず絶妙にマッチ。天面中央には、本機のようなハイブランドのみに許されたスタイリッシュなHPのプレミアムロゴが輝き、ワンランク上の存在であることを周囲に誇らしく示してくれる
ボディサイズは約298(幅)×216(奥行)×16.9(厚さ)mmとコンパクトなので、ファイルや本で手狭になったカバンにもスルリと入れて持ち運べる。バッテリーベンチマークプログラム「BBench」を使って、タイピングとWebブラウジングを自動操作させ続けたところ、満充電から9時間経過した時点で、電池残量は11%。継続的に使用しても10時間以上は持つ計算だ
なお、「HP ENVY x360 13-bf」のボディに使用されているアルミニウムは、地球にやさしいリサイクル素材。そのうえ、スピーカーエンクロージャーには、沿岸地域で回収したペットボトルごみなどを再利用したオーシャンバウンド・プラスチックを採用している。日本HPではこのように、持続可能な開発目標「SDGs」を意識した物作りを進めているのも注目すべきポイントのひとつ。サステナビリティの重要性が叫ばれる今、環境に配慮された本機のような製品を積極的に選ぶことで、環境負荷を減らすことにも貢献したいものだ。
キーボードにも機能性を高める工夫が満載
本機はコンパクトなモバイルノートながら、キーボードのデザイン設計にもこだわりが光る。キーピッチ19mmのフルサイズキーボードをしっかり備えているうえ、ひんぱんに押すShiftキーやEnterキーを左右の端に大きく確保。約1.3mmのほどよいキーストロークも相まって、ワンサイズ大きいノートPCに近い操作性を実現している。加えて、マイクやカメラの切り替えキーや、絵文字ショートカットキー、HP専用アプリの起動キーなどをキーボード最上段に配置。些細なショートカットキーに思えるかもしれないが、これらにともなうカーソル操作をスキップすることで減らせる時間とストレスは、長期的に見れば無視できない。また、キーボードバックライト付きのため、暗めのカフェや、スライド投影中の会議室などでもタイピングしやすかった。
右下に配置された方向キーはやや小ぶりだが、そのほかは目立った崩れのない端正なキーレイアウトに仕上がっている。マイクやカメラの切り替えキーでこれらをオフにすると、キー右上のインジケーターがオレンジ色に光るわかりやすい仕様のため、Web会議などで誤操作をする心配も低減してくれる
映像出力や高速データ転送に便利な外部インターフェイスを装備
コンパクトなモバイルノートでネックになるのが外部インターフェイスだ。なかにはスペース効率を優先するあまり本体片側にしかポートが装備されていない製品もあるが、本機は本体両側に計4基のUSBポートをしっかりと装備。特筆すべきは、映像出力と最大40Gbpsのデータ転送に対応したThunderbolt 4/USB4 Type-Cポートを2基備えていること。本体の充電はもとより、会議室の外部ディスプレイに接続してのプレゼンや、スマートフォンからの写真・動画データの取り込みなど、幅広いシーンで重宝するはずだ。さらにmicroSDメモリーカードスロットまで装備しており、デジタルカメラから写真データを素早く取り込めるのもありがたい。
使い勝手2.8K有機ELディスプレイと
500万画素Webカメラが活用シーンを広げる
最後に、「HP ENVY x360 13-bf」の使い勝手を確認していこう。まずは、本機が搭載する光沢パネル仕様の13.3型ディスプレイ。一般的なノートPCで採用されているフルHD(1920×1080)の2倍以上の解像度を持つ2.8K(2880×1800)対応であるうえ、コントラストや視野角にすぐれた有機ELを採用していることが強みだ。タッチ操作に対応しているうえ、デジタルシネマ規格のDCI-P3を100%カバーする色域の広さも手伝って、写真・動画の鑑賞はもちろん、これらの編集作業まで快適に行えるだろう。
暗闇をバックにした色とりどりのビー玉を写した写真を表示してみたが、きっちりと締まった深い黒や、みずみずしくツヤめきながら輝くビー玉の色彩から、ディスプレイの表現力の高さが如実にうかがえる。さらに、分光光度計を使用して色域をチェックし、ガモット図に出力すると、点線で示されているDCI-P3の色域を、実線で示されている本機の色域がすっぽりカバーしていることが確認できた
高画質Webカメラがビデオ通話をより快適に
ビジネスシーンでたびたび使うWebカメラにもこだわりが注がれている。一般的なノートPCに搭載されるWebカメラは200万画素程度のものが中心だが、本機は500万画素カメラを採用しており、ノートPCとしてはトップクラス。おまけに専用ツール「HP GlamCam」で、バックライト調整やAIノイズリダクション、オートフレームなどが行えるため、ビデオ通話で相手にキレイな映像を届けられる。
Webカメラには「Windows Hello」対応の顔認証センサーが装備されており、OSへの迅速なログインができることもポイント。実際に本機のWebカメラで撮影した写真が右のものだが、表情のニュアンスや服のシワ、背後の壁の細かな模様まではっきりと映し出せている
写真管理や創作をアシストする「HP Palette」を搭載
さらに本機は、さまざまなクリエイティブ作業をサポートする純正ツールパッケージ「HP Palette」を標準搭載している点にも注目したい。スマートフォンとのデータ転送ツール「HP QuickDrop」や、顔認識機能による写真検索ツール「PhotoMatch」、タッチパネル対応ディスプレイを生かしたスケッチツール「Concepts」などが含まれており、写真管理や創作がはかどること請け合いだ。
まとめハイレベルな快適性と機能性が、
オンもオフもプレミアムな時間に変えてくれる
ヘビータスクを快適にこなせるパワフルなノートPCは多々あるし、フレキシブルで機能的なモバイルノートも少なくない。しかし、こうした快適性と機能性を、この「HP ENVY x360 13-bf」のように高い次元で両立させ、幅広いシーンをカバーできるモバイルノートは貴重だ。
快適性の面では、パワフルな最新CPU「第12世代 インテル® Core™ プロセッサー」の搭載に加え、「インテル® Evo™ プラットフォーム」に準拠していることが大きい。ハイクラスノートに匹敵するすぐれた処理性能により、本格的なマルチタスク作業やクリエイティブ作業までこなす様は圧巻だった。さらに、モバイル性が追求された堅牢でスマートなアルミボディや、多数のショートカットキーを備えたキーボード、映像出力や高速データ転送に便利な外部インターフェイスの採用など、機能性においてもレベルが高い。ビジネス文章の作成や写真・動画の鑑賞・編集に適している2.8Kの有機ELディスプレイや、500万画素の高画質Webカメラ、HP独自の多様なクリエイティブツールを備えていることも手伝って、さまざまなシーンで活用できるだろう。
このように「HP ENVY x360 13-bf」は、持ち運びやすいモバイルノートながら、ビジネスでもプライベートでもメインマシンとしてバリバリ使える1台に仕上がっていた。オンでもオフでもプレミアムな時間を提供してくれるノートPCを探している人は、ぜひ本機をチェックしてほしい。
「HP ENVY x360 13-bf」の主なスペック
型番 |
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OS | Windows 11 Home 64bit | ||
CPU | 第12世代 インテル® Core™ i7-1250U プロセッサー搭載インテル® Evo™ プラットフォーム(最大4.7GHz) | 第12世代 インテル® Core™ i5-1230U プロセッサー搭載インテル® Evo™ プラットフォーム(最大4.4GHz) | |
グラフィック | インテル® Iris® Xe グラフィックス | ||
メモリー | 16GB LPDDR4 | 8GB LPDDR4X | |
ストレージ | 1TB SSD(PCI Express 4.0 x4) | 512GB SSD(PCI Express 4.0 x4) | |
光学ドライブ | なし | ||
ディスプレイ | 13.3型2.8K(2880×1800)有機EL(タッチパネル対応) | 13.3型WQXGA(2560×1600)IPS液晶(タッチパネル対応) | |
有線LAN | なし | ||
無線通信 | 無線LAN(IEEE802.11a/b/g/n/ac/ax)、Bluetooth v5.3 | ||
外部インターフェイス | Thunderbolt 4/USB4 Type-Cポート×2、USB3.1 Gen2 Type-Aポート×2、 microSDメモリーカードスロット、ヘッドフォン出力/マイク入力コンボポート |
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サイズ | 約298(幅)×216(奥行)×16.9(厚さ)mm | ||
重量 | 約1.33kg | ||
カラー | ナチュラルシルバー | ||
Officeソフト | なし |