防塵・防滴・耐低温-10℃設計の小型軽量ミラーレス一眼カメラ アウトドアでアクティブに使える“相棒” 「OM SYSTEM OM-5」徹底レビュー

登山やハイキング、キャンプなどのアウトドアでアクティブに使えるミラーレス一眼カメラを探している人、必見! OMデジタルソリューションズから、防塵・防滴保護等級IP53に対応する、新しいスタンダードモデル「OM SYSTEM OM-5」(以下、OM-5)が登場した。ペンタ部に「OM SYSTEM」のブランドロゴが入った初のカメラで、同社の意気込みが強く感じられる製品である。本特集では、登山やハイキングでの使用を想定しながら、この注目製品を詳しくレビューする。

携帯性IP53を有する防塵・防滴・耐低温-10℃設計の
小型軽量ボディ

OM SYSTEM OM-5

マイクロフォーサーズシステムを採用する、ミラーレス一眼カメラの新モデル「OM-5」。防塵・防滴保護等級IP53に対応する小型軽量ボディを実現しており、厳しいアウトドア環境でもアクティブに使えるのが大きな特徴だ

OMデジタルソリューションズが手がけるブランド「OM SYSTEM」は、「人生にもっと冒険を」をキャッチコピーに、「どこにでも持ち歩ける」「感じたものが思ったままに撮れる」カメラの開発と提供を標榜している。事実、「OM SYSTEM」のミラーレス一眼カメラは、どのモデルも小型軽量ながら高機能で、風景・動物写真のプロフェッショナルから、気軽に撮影を楽しむライトユーザーまで、幅広い層から支持されている。

本特集で紹介する「OM-5」は、そんな「OM SYSTEM」の新しいスタンダードモデル。より幅広い層にフィットするカメラとして開発された、スペックに妥協のない製品だ。その“妥協のなさ”を象徴するのが、ペンタ部のブランドロゴ。OMデジタルソリューションズのカメラとして、従来の「OLYMPUS」ではなく、「OM SYSTEM」のロゴを初めて採用しているのだ。このことからも、同社のこのカメラにかける思いが伝わってくる。

「OM SYSTEM」ロゴを初採用

OM SYSTEM OM-5

OMデジタルソリューションズのカメラとして初めて「OM SYSTEM」のブランドロゴを採用。 「OM SYSTEM」ロゴの1号機として充実したスペックを搭載している

「OM-5」の最大の魅力は、「どこにでも持ち歩ける」という「OM SYSTEM」のコンセプトを、より高いレベルで具現化していること。防塵・防滴保護等級IP53を取得した、一眼カメラ最高クラスの高い防塵・防滴性能と、-10℃の環境下での使用に耐えうる耐低温性能を搭載しながら、125.3(幅)×85.2(高さ)×49.7(奥行)mmで重量約414g(付属バッテリーとメモリーカードを含む、アイカップを除く)という小型軽量ボディを実現。過酷な環境下でも安心して使用できる信頼性と、軽快に持ち運べる携帯性を高いレベルで両立しているのだ。

このボディがどのくらい小さくて軽いのかは、同様に防塵・防滴性能を持つフルサイズミラーレス一眼カメラと比べるとよくわかる。フルサイズミラーレス一眼カメラは、従来の一眼レフカメラと比べるとずいぶん小型軽量になったが、それでもスタンダードモデルは、総じて「OM-5」よりもひと回り大きく、重量も700g前後のものが多い。これに比べると、マイクロフォーサーズシステムを採用した「OM-5」は300g程度も軽いのだ。

防塵・防滴保護等級IP53を実現

OM SYSTEM OM-5

防塵・防滴保護等級IP53という高性能によって、外装に水滴が付くような状況でも安心して撮影が続けられる※1(組み合わせているレンズは、IPX1相当の防塵・防滴性能仕様を持つ「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO」)

※1 同社の防塵・防滴性能を有するレンズとの組み合わせ時。また、防塵・防滴性能はレンズの規格に準じます。

一眼カメラを選ぶ際は、カメラだけでなく、レンズを含めたシステムとしてのサイズ感をチェックしておきたいところ。カメラがいくら小型軽量でも、装着するレンズが大きいと撮影時や持ち運び時に負担がかかる。

その点、「OM SYSTEM」はシステムとして小型軽量なので安心だ。「OM-5」には、レンズキットに付属するレンズ(キットレンズ)として、高性能・高画質な「PROシリーズ」の標準ズームレンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO」と、高倍率ズームレンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 14-150mm F4.0-5.6 II」の2種類が用意されているが、どちらも防塵・防滴性能を実現しながら、重量は200g台に抑えられている。

「OM-5」に「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO」を装着した際の総重量(付属バッテリーとメモリーカードを含む、アイカップを除く)は約668g。「M.ZUIKO DIGITAL ED 14-150mm F4.0-5.6 II」装着時は約699gだ。いずれも700gを切っており、同等スペックのレンズを装着したフルサイズミラーレス一眼カメラと比べて500〜600g程度も軽いのだから驚かされる。容量500mlのペットボトル1本分ほどの差だと考えると、その軽さが伝わるだろうか。登山やハイキングなど移動の多い撮影において、この差はとても大きい。

防塵・防滴仕様のコンパクトなキットレンズ

OM SYSTEM OM-5 OM SYSTEM OM-5

左は、上は、「OM-5」に標準ズームレンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO」を、右は、下は、「M.ZUIKO DIGITAL ED 14-150mm F4.0-5.6 II」を装着したイメージ。両レンズとも重量は200g台で、「OM-5」装着時の総重量が700g未満なので、片手でも十分にホールドできる。両レンズとも防塵・防滴に対応しており、アウトドアで安心して使えるのもポイントが高い

あわせて、「OM-5」と組み合わせて使いたいレンズとして注目したいのが、高性能・高画質な「PROシリーズ」の望遠ズームレンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0 PRO」だ。

このレンズは、35mm判換算で焦点距離300mm相当の望遠に対応しながらも小型軽量なのが特徴で、全長は約99.4mm、重量は約382gに抑えられている。高倍率ズームレンズに近いサイズ感ながら、「PROシリーズ」の高い光学性能を確保しているうえ、「OM-5」と同じ防塵・防滴保護等級IP53にも対応。標準ズームレンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO」が付属する「OM-5」のレンズキットに、このコンパクトな望遠ズームレンズを追加した場合の、カメラとレンズ2本の総重量は約1050g。この組み合わせでは、約1kgの軽量システムながら、広角24mmから望遠300mm(35mm判換算の焦点距離)まで対応できる。「OM-5」を手に入れるなら、ぜひこのレンズを手に入れて撮影の幅を広げてほしい。

小型軽量な「PROシリーズ」の望遠ズームレンズにも注目

OM SYSTEM OM-5 OM SYSTEM OM-5

小型軽量で高性能な超望遠ズームレンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0 PRO」。全長が約99.4mmと短く、レンズキットとともに、コンパクトなインナーケースにも十分に収まる

高画質高性能な5軸手ぶれ補正を搭載し、
手持ちで高画質に撮れる

OM SYSTEM OM-5

補正効果の高いボディ内5軸手ぶれ補正機能によって、「OM-5」は、片手でカメラをホールドしてシャッターを切っても手ぶれを抑えて撮影できる

「OM-5」は、単に小型軽量化を追求しただけのカメラではない。一眼カメラにとって最も重要な画質にも徹底的にこだわっている。

ポイントは、解像力の高さで定評のある交換レンズ「M.ZUIKO」シリーズを生かす画質性能を搭載していること。有効約2037万画素の撮像素子と、上位モデルにも採用される高性能な画像処理エンジン「TruePic IX」の組み合わせによって、レンズのポテンシャルを引き出した、シャープで色鮮やかな写真が撮れるのである。

さらに、高い画質性能を強力にサポートする、ボディ内5軸手ぶれ補正を搭載するのもポイントだ。ボディ単体で6.5段※2、レンズとの協調制御を行う「5軸シンクロ手ぶれ補正」で7.5段※3という、すぐれた補正効果を実現しており、この機能によって、暗いところでの手持ち撮影や、片手での手持ち撮影など、手ぶれが発生しやすいシーン・撮り方でもぶれをしっかりと抑えられる。

OM SYSTEM OM-5

回転方向を含めた5軸の手ぶれ補正に対応。ボディ単体で6.5段※2、「5軸シンクロ手ぶれ補正」で7.5段※3の高い補正効果を実現している

※2 使用レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO II、焦点距離:f=40mm(35mm判換算 f=80mm)において、CIPA規格準拠 2軸加振時(Yaw / Pitch)

※3 使用レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mmF4.0 IS PRO、焦点距離:f=100mm(35mm判換算 f=200mm)半押し中手ぶれ補正 OFF、CIPA規格準拠 2軸加振時(Yaw / Pitch)

「OM-5」で撮影した作例をチェック

OM SYSTEM OM-5

M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PROOM-5、M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO、24mm相当(35mm判換算)、F11、1/160秒、ISO200、ホワイトバランス:オート、ピクチャーモード:Natural 撮影写真(5184×3888)

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M.ZUIKO DIGITAL ED 14-150mm F4.0-5.6 IIOM-5、M.ZUIKO DIGITAL ED 14-150mm F4.0-5.6 II、28mm相当(35mm判換算)、F8、1/400秒、ISO200、ホワイトバランス:オート、ピクチャーモード:i-Finish 撮影写真(5184×3888)

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M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0 PROOM-5、M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0 PRO、300mm相当(35mm判換算)、F5.6、1/1250秒、ホワイトバランス:オート、ピクチャーモード:Natural 撮影写真(5184×3888)

今回、登山を通じて、「OM-5」に、キットレンズ2本と望遠ズームレンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0 PRO」を組み合わせて撮影してみた。その印象は、想像以上にシャープで高画質な写真が撮れるということ。どのレンズでもピント位置では高い解像感が得られるうえ、シャドーからハイライトまで階調が豊かなのも印象に残った。マイクロフォーサーズシステムというと「撮像素子が小さいため画質がもうひとつ」という印象を持っている人もいるかもしれないが、「OM-5」で撮影した限り、そういう印象はまったくない。自然風景や花を高画質に撮影できる画質性能を実現している。

花の撮影で威力を発揮する
「5軸手ぶれ補正×バリアングル液晶モニター」

「OM-5」は、より手軽に高画質な撮影が楽しめるように、上方向と下方向の両方にモニターの角度を自由に調整できるバリアングル液晶モニターを採用するのも見逃せない特徴だ。

バリアングル液晶モニターが便利なのは、自由なアングルでの手持ち撮影が可能なこと。登山やハイキングでは、特に花などの撮影で威力を発揮する。移動中に見かけた地面の近くに咲いている花を撮る場合、バリアングル液晶モニターを使えば、無理のない体勢で、モニターで被写体をしっかりと確認しながら手持ちで撮れるのだ。

OM SYSTEM OM-5 OM SYSTEM OM-5

地面の近くに咲いている花を撮る場合、バリアングル液晶モニターを上向きにすることで、無理な体勢にならなくても被写体を確認してシャッターが切れる。また、モニターの向きを下向きにすれば、高い位置から俯瞰して撮りたい場合にも容易に対応できる

しかも、「OM-5」には、強力なボディ内5軸手ぶれ補正機能が搭載されているので、バリアングル液晶モニターを活用した、手持ちでのローポジション/ハイポジション撮影でも、手ぶれのない写真に仕上がるのがポイント。登山やハイキングなど移動しながらの撮影では、より短い時間で手早くシャッターを切りたいもの。そうした撮り方でも、ボディ内5軸手ぶれ補正とバリアングル液晶モニターを搭載する「OM-5」なら、手ぶれを抑えた高画質な撮影を楽しめるのだ。

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バリアングル液晶モニターを活用して撮影した作例OM-5、M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO、24mm相当(35mm判換算)、F4、1/320秒、ISO200、ホワイトバランス:オート、ピクチャーモード:i-Finish 撮影写真(5184×3888)

登山の道中に、登山道の脇に咲いていた花を撮影した作例。バリアングル液晶モニターを使って、少し下からあおり気味にシャッターを切ったが、モニターでしっかりと被写体を確認できたので、狙った構図でスピーディーに撮ることができた。小さな花にAFでピントを合わせたが、121点オールクロス像面位相差AFセンサーによる高性能なAFシステムによって、素早くピントが合わせられたのも報告しておきたい。

明るい屋外で便利な電子ビューファインダーも搭載

OM SYSTEM OM-5

「OM-5」には、約236万ドット表示の電子ビューファインダーも備わっている。明るい屋外で被写体をしっかりと確認して撮りたい場合に便利だ

表現力独自のコンピュテーショナル フォトグラフィ機能で
多彩な撮影が楽しめる

「OM SYSTEM」のミラーレス一眼カメラの特徴として見逃せないのが、高度なデジタル画像処理技術を用いてユニークな写真を合成・生成する、独自のコンピュテーショナル フォトグラフィ機能だ。画像処理前提の撮影機能は最新のスマートフォンにも搭載されているが、「OM SYSTEM」のそれはレベルが違う。プロの写真家やクリエーターが画像編集ソフトを駆使して作り出すような印象的な作品を、カメラのみで簡単に合成・生成できるという、革新的なものだ。

「OM-5」には、最先端のコンピュテーショナル フォトグラフィ機能がいくつか搭載されているが、その中から、代表的なものを3つ紹介しよう。いずれも、難しい操作や加工・編集技術はいっさい必要ない。カメラ初心者でも簡単に使いこなせるように工夫されている。

約5000万画素の高解像写真を撮影できる
「手持ちハイレゾショット機能」

「ハイレゾショット」とは、複数枚の画像を撮影・合成して、通常よりも高解像な写真を生成する機能。「OM-5」には、手持ち撮影で5000万画素相当(8160×6120)の高解像写真を作り出す「手持ちハイレゾショット」が搭載されている。手持ちで気軽に使えるのが便利で、特にディテールの描写にこだわる自然風景の撮影で活用したい。

なお、「OM-5」では、三脚を使用する「三脚ハイレゾショット」も選択できる。「三脚ハイレゾショット」の場合、撮影したRAWデータを画像編集ソフト「OM Workspace」で現像を行えば、約8000万画素(10368×7776)という、より高い解像度の写真を出力できる。

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5000万画素相当(8160×6120)の高画素画像を手持ちで撮影・合成できる「手持ちハイレゾショット」に対応。RAW形式で記録できるほか、シャッターボタン全押しから露出開始までの時間も設定できる。三脚を使用する「三脚ハイレゾショット」も選択可能だ

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OM-5、M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO、24mm相当(35mm判換算)、F8、1/320秒、ISO200、ホワイトバランス:オート、ピクチャーモード:i-Finish 撮影写真(5184×3888)

OM SYSTEM OM-5

「OM-5」の「手持ちハイレゾショット」で撮影した作例。5000万画素相当(8160×6120)の高画素化によって、細かいディテールまでしっかりと描写できている。

NDフィルターを使わずにスローシャッター効果が得られる
「ライブND機能」

「ライブND」は、複数枚の画像を合成して疑似的に露光時間を延ばすという、「OM SYSTEM」独自の画期的な機能。NDフィルターをレンズに装着しなくても、スローシャッター効果を使った写真を撮影できるのが便利だ。「LVシミュレーション」によって、撮影前に効果を確認できるのも使いやすい点である。

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「ライブND」は、最大でND16(4段分)の減光効果に対応。スローシャッターの効果をライブビューで確認できる「LVシミュレーション」も用意されている

OM SYSTEM OM-5

OM-5、M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO、24mm相当(35mm判換算)、F5.6、1秒、ISO200、ホワイトバランス:オート、ピクチャーモード:i-Finish 撮影写真(5184×3888)

登山の道中、小さな川を見つけたので、三脚を立てて「ライブND」を活用して撮影してみた。減光効果をND16(4段分)に設定することで、日中の明るい状況ながら、1秒という遅いシャッタースピードが得られ、水の流れを印象的に表現できた。

手軽に比較明合成を実現する
「ライブコンポジット機能」

「ライブコンポジット」は、比較明合成(明るく変化した部分のみを追加で合成すること)をカメラのみで実現するという、「OM SYSTEM」のコンピュテーショナル フォトグラフィを代表する機能。ライブビュー映像がリアルタイムで更新されていくのが特徴で、撮影の途中経過をチェックしながら撮れるのが使いやすい点だ。星の動きなど光跡を表現したい場合に活用したい機能である。

OM SYSTEM OM-5 OM SYSTEM OM-5

「ライブコンポジット」は、モードダイヤルを「B」にすることで利用できる機能。撮影中は、設定した1コマの露出時間に合わせて、明るく変化した部分のみが合成される処理が行われる。なお、「B」モードでは、「ライブコンポジット」のほかにも、レリーズボタンを押している間シャッターが開く「ライブバルブ」と、レリーズボタンを1度押すとシャッターが開き、2度目で閉じる「ライブタイム」も選択可能だ

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OM-5、M.ZUIKO DIGITAL ED 12mm F2.0、24mm相当(35mm判換算)、F2、15秒×100コマ、ISO1250、ホワイトバランス:3600K、ピクチャーモード:Vivid 撮影写真(5184×3888)

「ライブコンポジット」を使って星の光跡を撮影してみた。1コマの露出時間を15秒に設定し、100コマ(25分間)の比較明合成を行ったところ、とてもキレイな光跡写真に仕上がった。パソコンを使わずに、こうした光跡写真が撮れるのはとても便利だ

星の撮影に便利な「星空AF機能」を搭載

「OM-5」は、難しい撮影をサポートしてくれる便利機能を多数搭載しているが、なかでも、実際に使ってみてその効果を強く実感できたのが「星空AF」だ。このAF機能は、特殊なアルゴリズムによって微小な星に高精度にピントを合わせるというもの。真っ暗な夜空に対して、MFで正確に星にピントを合わせるのはとても難しいが、この機能を使えば、AFで高精度に合わせてくれる。星空の撮影で積極的に活用したい機能だ。

OM SYSTEM OM-5 OM SYSTEM OM-5

AF方式の1モードとして用意される「星空AF」。よりスピーディーにピントを合わせる「速度優先」と、高いピント精度を発揮する「精度優先」の設定を選べる

OM SYSTEM OM-5

OM-5、M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PRO、14mm相当(35mm判換算)、F2.8、30秒、ISO3200、ホワイトバランス:3600K、ピクチャーモード:Vivid 撮影写真(3888×5184)

感度をISO3200に上げて撮影した星景写真。「星空AF」を使うことによって、星に正確にピントを合わせて撮ることができた。なお、この作例では、「星空AF」と合わせて、低照度下でもライブビュー映像を見やすい明るさに調整する「LVブースト」機能も活用している。この2つの機能を併用することで、ピント合わせと構図決定の両方をスムーズに行えた。

OM SYSTEM OM-5 OM SYSTEM OM-5

「OM-5」は動画撮影機能も充実しており、4K/30p動画の記録に対応。OM-LogによるLog撮影に対応する本格派だ。さらに、インターバル撮影では、露出平準化機能を使ったタイムラプス動画記録にも対応。夕暮れ時など明るさが大きく変わるシーンでも、滑らかな露出変化のタイムラプス動画を生成できる

まとめまさに“相棒”!アウトドア用にぴったりの小型軽量モデル

以上、登山やハイキングでの使用を想定した、「OM-5」の徹底レビューをお届けした。

「OM-5」をじっくりと使ってみての率直な感想は、「自然風景や花などネイチャー撮影の強い味方になるカメラ」だということ。防塵・防滴保護等級IP53に対応する防塵・防滴・耐低温-10℃設計の小型軽量ボディは、登山やハイキングなど長時間の移動でも負担が少なく、かつアクティブに使える。まさにアウトドアの“相棒”と呼ぶにふさわしいミラーレス一眼カメラではないだろうか。

さらに、高性能なボディ内5軸手ぶれ補正や、角度調整の自由度が高いバリアングル液晶モニターを搭載しており、手持ちで楽々と高画質な写真が撮れるのも魅力。「ハイレゾショット」「ライブND」といった独自のコンピュテーショナル フォトグラフィ機能も、自然風景の撮影で活用しやすい機能だ。

防塵・防滴・耐低温-10℃設計、ボディ内5軸手ぶれ補正といった充実したハードウェアの基本性能に加えて、コンピュテーショナル フォトグラフィ機能などのソフトウェアの性能においても、かつてのフラッグシップ機「OM-D E-M1 Mark III」ゆずりのスペックがこの小型軽量ボディに凝縮されているのである。これだけでも、このカメラに価値を感じるというものだ。

今回、10時間ほどの工程の日帰り登山で「OM-5」を使ってみたが、タフで身軽なボディは移動・撮影がとにかく楽で、使用後には「もう重くて大きいカメラは使えないかも……」と感じたほどである。登山やハイキングなどのアウトドアを趣味とする人で、「大きくて重いカメラは使いたくない」「小さくて軽いカメラで軽快に高画質を楽しみたい」と考えているのなら、ぜひ「OM-5」の購入を検討してほしい。

OM-5 発売記念
OM SYSTEM ウインターキャンペーンを実施1商品あたり最大4万円分のUCギフトカードをプレゼント!

OMデジタルソリューションズは、「OM-5」の発売を記念し、対象製品を購入した人にUCギフトカード(プリペイド式)をプレゼントするキャンペーンを実施している。「OM-5」各キットのほかにも、「PROシリーズ」を中心に「M.ZUIKO PRO」レンズも多くの製品が対象なので、ぜひこの機会に「OM-5」とレンズを手に入れてほしい。

キャンペーン情報

<対象製品購入期間>
2022年10月26日(水)〜 2023年1月11日(水)
<応募締切>
2023年1月25日(水)当日消印有効
※WEB 応募手続きは2023年1月25日(水)午前11時まで
<対象製品>
OM-5(各キット含む) M.ZUIKO DIGITALレンズ(対象レンズのみ)
<内容>
期間中に対象製品を購入後、ユーザー登録と製品登録を終え、キャンペーンに応募した人に、1商品あたり最大4万円分のUCギフトカード(プリペイド式)をプレゼントする。

キャンペーンの詳細・応募方法は、キャンペーンページをご覧ください。

キャンペーンサイト