
高性能なのに手のひらサイズ! Web限定の“超”コンパクト・デスクトップPC NEC「LAVIE Direct DT Slim」の実力
コストパフォーマンスや拡張性の高さから、今も根強い人気を誇るデスクトップPC。その中でも注目してほしいモデルのひとつが、手のひらサイズを実現したNECの“超”コンパクト・デスクトップPC「LAVIE Direct DT Slim」だ。ここでは、高性能なCPU「第12世代インテル® Core™ i7-12700T プロセッサー」を搭載した、価格.com限定モデル「NSLKC206DMUH1W」を使って、その実力をチェックした。
ボディ驚きのコンパクトさ! 容積約1Lの“超”コンパクトボディ
パソコンと言えば、今や軽量で持ち運びに適したノートPCを思い浮かべる人がほとんどだろう。しかし、ノートPCよりも手ごろな価格でハイスペックな仕様にでき、組み合わせるディスプレイを豊富に選べる“セパレート式のデスクトップPC”もまだまだ根強い人気を誇っている。ただ、こうしたデスクトップPCを導入しようとすると、設置スペースがネックになりがち。ディスプレイやキーボード、マウスに加えて、パソコン本体のスペースを確保する必要があり、デスク周りがどうしても手狭になりやすいのだ。
そこで注目してほしいのが、NECがWeb限定で販売している“超”コンパクト・デスクトップPC「LAVIE Direct DT Slim」だ。家電量販店の店頭ではお目にかかれないモデルなので、まずは本機の最大の特徴であるボディの小ささからお伝えしていこう。
NEC「LAVIE Direct DT Slim」。容積約1Lの“超”コンパクトなボディに、豊富な外部インターフェイスや高性能なデスクトップ向けCPUを搭載。手のひらに載るほど小さくても、デスクトップPCらしい使い勝手のよさや高性能を備えている
冒頭で紹介したとおり、「LAVIE Direct DT Slim」の最大の特徴は、“超”と付けたくなるほどボディがコンパクトなことだ。本体サイズは、デスクトップ向けCPUを搭載できるマザーボードを採用しながら、179(幅)×182.9(奥行)×34.5(高さ)mm(横置きの場合)となっている。数値だけではサイズ感がわかりにくいと思うので、身の回りの物と大きさを比較してみよう。
「LAVIE Direct DT Slim」を横置きした場合、設置面積は9.6インチのタブレット端末よりも小さく、6.7インチのスマートフォンよりも大きい程度。封筒やはがきなどのステーショナリーと比べてみると、折り紙(15cm角)よりひと周り大きいサイズ感だった。縦置きした場合のサイズ感は、ブルーレイディスクのケース2つ分ほど
次に、デスクトップPCの中ではコンパクトとされているスリムタワー型の「LAVIE Direct DT」(2021年秋冬モデル)と比較してみた。そのサイズはもはや同じセパレート式のデスクトップPCとは思えないほど小さい。それもそのはず、「LAVIE Direct DT Slim」の容積は「LAVIE Direct DT」の1/9程度なのだ
小さめのデスクの上に設置してみたが、ディスプレイ下のちょっとした空きスペースに難なく設置できた。デスクトップPCでありながら、設置場所を見つけやすいのがうれしい。また、ボディがコンパクトなので、テレビをパソコンのディスプレイとして使用したいというニーズにも容易に対応できる
使い勝手コンパクトでも拡張性十分。充実の外部インターフェイス
「LAVIE Direct DT Slim」は、“超”コンパクトなボディでありながら、十分な拡張性を備えているのもいいところだ。本機は、合計7基のUSBポートに加えて、映像出力ポートとしてHDMI出力ポートとDisplayPortをそれぞれ1基搭載。BTOメニューを活用すれば、映像出力ポートをさらに2基追加することもできる。さまざまな周辺機器を同時に接続できるうえ、マルチディスプレイ環境も容易に構築できる、デスクトップPCらしい充実度だ。
外部インターフェイスは、前面にヘッドホン出力/ヘッドセットポート、USB3.2 Gen2 Type-Aポート×2、USB3.2 Gen1 Type-Cポートを装備。背面には、電源ポート、DisplayPort、USB3.2 Gen1 Type-Aポート、HDMI出力ポート、USB2.0 Type-Aポート(キーボードパワーオン用)、USB3.2 Gen2 Type-Aポート×2、有線LANポートを搭載する。背面のほとんどが、ポートで埋め尽くされているという印象を受けるほどの充実ぶりだ
レビューに用いた価格.com限定モデル「NSLKC206DMUH1W」は、Wi-Fi 6(IEEE802.11ax/ac/a/b/g/n)とBluetooth 5.0に対応したワイヤレス通信モジュールを内蔵。LANケーブルをつなげることなく、ワイヤレスでインターネットを楽しめる。背面には付属の専用アンテナが取り付けられ、安定した通信が行える
デスクトップPCらしく、ケース内部へのアクセスも可能。本体内部には2基のメモリースロットと1基のM.2スロット、1基の2.5インチベイがあり、メモリーやストレージの交換も行える(※メーカー保証の対象外となります)。このほか、モノラルスピーカー(2W)が搭載されており、本機単体でサウンドも再生できる
本機には、指にフィットするシリンドリカル形状のコンパクトなUSBキーボードと、横チルト機能を備えたスクロールボタン搭載のUSBレーザーマウスが付属。このUSBキーボードを本体背面のキーボードパワーオン用のUSBポートに接続すると、「Alt」と「P」キーの同時押しで、キーボードから本体の電源を投入できるようになる。パソコン本体を手の届く範囲に設置していなくても、電源投入できて便利だ
このオプションにも注目!
処理性能12コア/20スレッドの「第12世代インテル® Core™ i7-12700T プロセッサー」を搭載
これだけボディがコンパクトだと、パフォーマンスが今ひとつでは? そういぶかる人も多いだろう。確かにコンパクトさを売りにしたデスクトップPCは、コンパクトなボディに収まりやすいノートPC用のマザーボードを採用している例もあるが、本機は、より高性能なデスクトップPC向けCPUを搭載できるデスクトップPC用のマザーボードを採用。コンパクトな見た目からは想像できないような、頼もしいパフォーマンスを発揮してくれる。
ここでは「第12世代インテル® Core™ i7-12700T プロセッサー」(12コア/20スレッド、最大4.70GHz)に加え、大容量の16GBメモリー、約256GB SSD+約1TB HDDのデュアルストレージを搭載した価格.com限定モデル「NSLKC206DMUH1W」を利用して、その処理性能をチェックしてみた。
CINEBENCH R23
CPUの処理性能を計測するベンチマークプログラム「CINEBENCH R23」を実施したところ、シングルコアのスコアは1807、マルチコアのスコアは17109という結果となった。これは、「第11世代インテル® Core™ i7-11700T プロセッサー」を搭載した前モデル(NSLKC075DMSH1W)に比べて、シングルコアで約1.3倍、マルチコアで2倍以上高いスコア。CPU性能の進化には目を見張る
PCMark 10
パソコンの総合性能をチェックする「PCMark 10」のトータルスコアは、デスクトップPCの快適さの目安である5000を超える5432を記録。オフィスワークはもちろん、写真のレタッチや動画の編集など負荷の大きなクリエイティブ作業も快適に行えるだろう
CrystalDiskMark
ストレージのデータ転送速度を計測する「CrystalDiskMark 8.0.4」も実行してみた。基本となるシーケンシャルリード(Q8T1)は、約3319MB/sを記録しており、体感的にもOSやアプリの起動が速い。操作レスポンスも良好だ
本機にプリインストールされている写真編集ソフト「Corel® PaintShop® Pro 2022 SE」を使用して、負荷の大きな作業の代表格である写真編集を行ってみた。高解像度の写真にAIを活用した画像エフェクトをかけたり、AIノイズ除去を行ったりしてみたが、適用が速く、スムーズに作業できた
コラムNECならではの安心感と、盤石のサポートサービスも魅力
NECならではの安心感と、盤石のサポートサービスも魅力
NECと言えば、「PC-9800」シリーズを始めとする数々の名機を生み出し、日本のパソコン業界をリードし続けてきた老舗国内メーカーだ。それだけに品質へのこだわりも強く、「LAVIE Direct DT Slim」を含めた全製品は、山形県米沢市にあるNECパーソナルコンピュータ米沢事業場において、製品の組み立てから修理、保守まで一貫して行われている。
サポートサービスも充実しており、1年間のメーカー保証だけでなく、保証期間を最長5年に延長できる「メーカー保証サービスパック」や、火災や落雷、水害などによる破損にも対応した「あんしん保証サービスパック」が用意されている。パソコンはできるだけ長く安心して使いたいものだが、「LAVIE Direct DT Slim」なら、その願いがかなうだろう。
まとめ設置場所を選ばないコンパクトボディに、デスクトップPCらしいハイパフォーマンスを備えた1台
以上、NECの「LAVIE Direct DT Slim」をチェックしてきたが、一番の魅力は何はともあれボディのコンパクトさにある。一般的なセパレート式のデスクトップPCはデスクの上に置くには大きすぎるし、足元に置くと蹴飛ばしてしまうなど、置き場には苦労する例が多い。しかし、本機なら違う。
液晶ディスプレイ下のデッドスペースや、本と本のちょっとした隙間に設置でき、置き場所に困ることがない。落ち着きのある「ミストホワイト」をまとったボディは主張が少なく、書斎や寝室はもちろんのこと、リビングルームのテレビの横などに設置しても違和感はないだろう。
それでいて、デスクトップPCらしい拡張性や処理性能の高さを備えているのがうれしいところ。特に、今回レビューした「NSLKC206DMUH1W」は、合計で7基のUSBポートを備えているうえ、12コア/20スレッド動作の高性能CPU「第12世代インテル® Core™ i7-12700T プロセッサー」を搭載している。もし設置性の高いコンパクトなデスクトップPCをお探しなら、この「LAVIE Direct DT Slim」をチェックしない手はないだろう。

LAVIE Direct DT Slim価格.com限定モデル (NSLKC206DMUH1W)
CPU | 第12世代インテル® Core™ i7-12700T プロセッサー(12コア/20スレッド、最大4.70GHz) |
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OS | Windows 11 Home |
グラフィック | インテル® UHDグラフィックス 770 |
メモリー | 16GB(16GB×1)、空きスロット×1 |
ストレージ | 約256GB SSD(NVMe接続)+約1TB HDD |
ワイヤレス通信機能 | Wi-Fi 6(IEEE802.11ax/ac/a/b/g/n)、Bluetooth 5.0 |
オフィスアプリ | Microsoft Office Home & Business 2021 |
外部インターフェイス | 前面:USB3.2 Gen1 Type-Cポート×1、USB3.2 Gen2 Type-Aポート×2、ヘッドホン出力/ヘッドセットポート×1 背面:USB3.2 Gen2 Type-Aポート×2、USB3.2 Gen1 Type-Aポート×1、USB2.0 Type-Aポート×1、DisplayPort、HDMI出力ポート、有線LANポート |
本体サイズ | 179(幅)×182.9(奥行)×34.5(高さ)mm(突起部除く) |
重量 | 約1.28kg |