「ラムダッシュ パームイン」でまず印象的だったのはその小ささ。通常のシェーバーのヘッド部分だけで完結していることに驚きましたし、フタをしているとまったくシェーバーには見えません
剃りやすさと上質デザインを両立!日常的に使うシェーバーの新しいカタチ パナソニック「ラムダッシュ パームイン」
2023年9月1日、パナソニックの「ラムダッシュ」シリーズから、まったく新しいカタチのシェーバー「ラムダッシュ パームイン」が発売される。予約販売は同社公式販売サイトにおいて7月24日から実施中だ。
初見では、誰もが本モデルの“シェーバーらしからぬ形状とデザイン”に驚くだろう。しかし、この手のひらサイズのボディに、「ラムダッシュ」が誇る「5枚刃システム」や「高速リニアモーター」など、最新のフラグシップシリーズ「ラムダッシュPRO」にも搭載されているテクノロジーが凝縮されているという。
そこで本稿では、本モデルの機能やデザインについて徹底解説しつつ、家電に精通する価格.com編集部スタッフによる使用レビューもお届け。パナソニックが“新たなライフスタイルを創出するアイテム”とうたう本モデルの魅力に迫ってみた。
[ Chapter 1 ]本格的な剃り味と新しいスタイルを両立した
新感覚シェービングを実現!
手のひらサイズのコンパクトボディを実現した「ラムダッシュ パームイン」は一見、旅行や出張に便利なモバイルシェーバーのように見える。しかし実は、フラグシップシリーズの「ラムダッシュPRO」でも採用されている高機能を多数搭載した本格モデルだ。
その高機能の中でまず紹介すべきなのは、肌にやさしい深剃りを両立する同社独自の「5枚刃システム」だ。中央に「アゴ下トリマー刃」を1枚、その両側に「絞り出し深剃り刃」と「くせヒゲ深剃り刃」各2枚を配置した構成で、肌にやさしい深剃りを実現。寝ているくせヒゲやアゴ下の長く伸びたヒゲも逃さずカットする。またヒゲを直接カットする内刃には、「焼き」「鍛え」「研ぎ澄ます」という日本刀と同様の製法で作り上げた強く鋭い「ステンレス鍛造刃」を採用している。
【ラムダッシュ パームインの「5枚刃システム」構成】
アゴ下トリマー刃×1枚…… | アゴ下の長いくせヒゲを短くプレカット。それを②と③の4枚の深剃り刃で剃り上げる |
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くせヒゲ深剃り刃×2枚…… | 剃り残しやすい寝たヒゲを根本からすくい上げてカット |
絞り出し深剃り刃×2枚…… | 刃厚0.06mmのガードで肌を守りながら、最薄部0.041mmの外刃でとらえたヒゲを絞り出してカット |
シェーバーの心臓部であるモーターには、約14,000ストローク/分で駆動するラムダッシュ史上最速(※)の「高速リニアモーター」を採用。ストローク数が多いことで、1度とらえたヒゲを逃さずカットできる。 ※:パナソニックシェーバー ラムダッシュにおいて。2023年7月24日時点
もうひとつ見逃せない機能が「ラムダッシュAI+」だ。シェービング中、1秒間に約233回センシングしてヒゲの濃さを検知・判断し、パワーを自動で切り替え。濃い部分ではハイパワーモードでパワフルに、薄い部分ではパワーを制御してやさしくヒゲをカットする。
以上のように「ラムダッシュ パームイン」は、現行のフラグシップシリーズ「ラムダッシュPRO」でも採用されている高機能を搭載しているわけだが、ここで注目すべきなのはそれらの機能がコンパクトボディにすべて凝縮されているという点だ。従来のシェーバーには当然のように備わっていたハンドル部を取り除き、上記の機能に加え、バッテリーから電源ボタン、制御部品まですべてを片手に収まるサイズに搭載してしまったわけだ。
この形状の進化により、実はもうひとつの特徴が浮かび上がる。それは、従来モデルではヘッドだった部分を直接持ち、なでるように剃るという新感覚のシェービングを実現している点だ。具体的に言うと、刃の近くを持って剃ることになるため、ユーザーの思いどおりに顔の凹凸に合わせて密着させることができ、また肌に当てる圧力もコントロールしやくなったというわけだ。
ちなみに、パナソニックのシェーバーは、従来モデルからすでにヘッド部の中に「5枚刃システム」や「高速リニアモーター」などのコア技術をすべて搭載していたので、本モデル開発の下地は整っていたと言える。だがそれでも、「5枚刃ラムダッシュ」に必要な全パーツをこの小さなボディに収めた同社の努力には感嘆せざるを得ない。
[ Chapter 2 ]価格.comの家電のプロたちが
実際に使ってその実力を徹底チェック!
機能面を解説し終わったところで、さっそくだが、気になる「ラムダッシュ パームイン」の実際の剃り心地や操作感のレビューに移ろう。
レビューは、価格.comの編集長・鎌田剛と、価格.comマガジンの生活家電担当・三浦善弘が担当。ちなみに、そのレビューの様子は、下記の動画でもまとめているのでぜひチェックしてほしい。



価格.com編集長鎌田 剛
【PROFILE】
価格.comの編集統括を務める総編集長。PC、家電、業界動向などに精通する。ヒゲの質は硬めだが、濃いわけではない。現在は5枚刃のシェーバーを使用中。

価格.comマガジン
生活家電ユニットリーダー三浦 善弘
【PROFILE】
ウェブメディア「価格.comマガジン」の生活家電の記事を統括。元々シェーバーを使っていたが、メンテナンスが面倒でT字カミソリに転向した。ヒゲは濃くも硬くもなく、クセもない、まっすぐ伸びるタイプ。
まずは鎌田編集長から試してもらった。鎌田はシェーバー派ではあるが、実はシェービング後に「カミソリ負け」しやすい肌質だそうで、シェーバー選びでは肌に負担がかかりにくいことが第一優先で、なおかつしっかり剃れることにこだわっているのだとか。

鎌田
そして実際に電源ボタンを押し、シェービングを開始すると鎌田編集長の驚きはさらに増した。

鎌田

サイズがコンパクトサイズだからパワーは弱そうに見えるのに、全然弱くない! この剃り味はまさに「ラムダッシュ」の5枚刃モデルそのもの。シェービング中にモーター音が急に変わることから「ラムダッシュAI+」が作動していることも実感でき、肌への負担を最小限に抑えてくれていると感じました
さらに、操作性に関しても、「ラムダッシュ パームイン」を使うことで“気づき”があったと鎌田は語る。

鎌田
たとえば、「ラムダッシュ」の5枚刃モデルと比べると、前後/左右/上下など5方向に動くヘッドや長いヒゲをプレカットできるトリマー刃が搭載されてない点は「ラムダッシュ パームイン」のマイナスポイントにも見えます。ただ、「ラムダッシュ パームイン」にはハンドル部が付いた従来モデルにはないメリットがある。それは、5枚刃と自分の手の距離が近いため、正しい角度で狙った場所へピンポイントに持っていけるという点です。従来モデルだと、ヒゲが残りがちな場所があったり、正しい角度で刃が当たっているかどうかわかりにくかったりするため、肌に余計な圧力をかけたり、何度もストロークしたりして肌を傷めてしまいがちでした。そういうムダな動きが少なくて済むのは、本モデルの最大の魅力。ただ唯一残念だったのは、電源ボタンが本体底部にあって押しにくいこと。誤操作防止のためなのかもしれませんが、そこは本体のサイドなど、もう少し押しやすい場所に付けてほしかったなと思います
続いて、生活家電担当の三浦が「ラムダッシュ パームイン」をお試し。彼も鎌田同様、そのシェーバーには見えないコンパクトさとデザインに驚いていた。
見た目は、まるでオシャレなワイヤレスイヤホンのケースのよう。こんなに小さいのにちゃんと「ラムダッシュ」の5枚刃が搭載されているのがスゴいですね。しかも、持つと手になじむ質感があって、上質な印象を持ちました

三浦
普段のシェービングではT字カミソリを使う三浦は、本モデルの剃り味を「T字とほとんど変わらない!」と絶賛。

シェーバーが苦手としている頬や首周りの細くて長い毛はほんのわずかですが剃れていない場所もありましたが、口周りやアゴ周りのヒゲは想定以上にしっかりと剃れていました。特に、従来のシェーバーだと剃れないことが多い鼻の下キワキワのヒゲがちゃんと剃れていたのが素晴らしい。毎日のシェービング用、つまりメインシェーバーとしてまったく文句のない剃り味だと思います

三浦
また、三浦は「ラムダッシュ パームイン」の操作性も絶賛。本体の動かし方はT字カミソリのそれに近かったと語る。
従来のハンドル付きシェーバーの場合、ヒゲを剃る場所によって手首を返す動きがぎこちなくなりがちでしたが、このモデルはそこが自然というか、腕を動かすだけで無意識にシェーバーの刃を肌に垂直に当てられる。本体の持ち手と肌の距離が近いので、剃っている場所がわかりやすく、狙った場所を剃りやすいんです。操作性がよいので、現在T字カミソリを使っている人でシェーバーへの乗り換えを検討している人には特にピッタリだと思います

三浦
“シェーバー派”と“T字カミソリ派”両方の家電のプロをうならせる剃り味と操作性を見せつけた「ラムダッシュ パームイン」。現在のシェービングスタイルに不満を持っている人や、剃り味はそのままに操作性がより高いモデルを求める人への“正解”となりうる製品のようだ。
[ Chapter 3 ]海水のミネラルから生まれた
新素材「NAGORI®」による上質デザイン!
「ラムダッシュ パームイン」のもうひとつの特徴として触れておきたいのが、その洗練されたデザインだ。特に、上位機種の「ES-PV6A-W」と「ES-PV6A-K」は独特の石目調デザインが洗面台やバスルームはもちろん、リビングや書斎など、自宅のさまざまな生活空間と調和する。
「ラムダッシュ パームイン」のラインアップは3種類で展開される。上位モデルの「ES-PV6A-W」(写真左)と「ES-PV6A-K」(写真中央)は、本体ボディに独特な石目調デザインを施している。ちなみに、2024年1月15日までのキャンペーン期間中にどちらかのモデルを購入し、キャンペーンに応募すると、本体と同じ色と素材の専用置台(写真参照)がもれなく進呈される。写真右はベーシックモデルの「ES-PV3A-K」
上位機種のボディの独特な風合いを生み出しているのは、「NAGORI®」という今注目のイノベーティブ素材だ。これは、飲料用の真水を作る際の「海水淡水化」の過程で生まれるミネラルを主原料とした複合素材で、陶器のような質感が持つ手にしっとりとなじむ。
前出の鎌田・三浦両人も、本モデルのデザインを高く評価する。

鎌田
従来のシェーバーはメタリックな雰囲気のものが多いなかで、本モデルのカラーや素材感からまったく“シェーバー感”が感じられないですよね。斬新なデザインだと感じました
ホワイトの「ES-PV6A-W」は、一般的な白い洗面台になじみやすそう。洗面台周りって何だかんだモノが多くなり、ガチャガチャしがちですが、本モデルはデザイン的にもサイズ的にもフィットしそうですね

三浦
また、本モデルのコンパクトさとオシャレなデザインは、オフィスでの使用にも最適。PCや文房具の隣に置かれていても、まったく違和感がない。
最後に、使い勝手についても言及したい。本モデルは充電にUSB Type-Cケーブルを使用。また、キャリングケースも付属しているのは、本モデルをオフィスや出張先でも使いたい人にはうれしいポイントだ。
ちなみに、「ラムダッシュ パームイン」はIPX7基準の防水設計を採用しており、本体を丸ごと水洗い可能。ヒゲくずを簡単に洗い流せるのがうれしい。もちろん、入浴時の「お風呂剃り」にも対応している。さらに、市販の洗顔剤やボディソープを使ってシェービング用の泡を作る「泡メイキングモード」も備えており、より肌にやさしいシェービングが行える。
[ まとめ ]剃りやすさとデザイン性を両立した
シェーバーの新しいカタチ
パナソニックの「ラムダッシュ パームイン」は、手のひらサイズのボディの中にフラグシップシリーズの「ラムダッシュPRO」と同様の深剃り刃と高速リニアモーター、ヒゲのセンシング技術を搭載し、やさしい深剃りを実現。しかも、自分の手で刃を最適な角度と圧力で肌に当て、狙った場所を肌への負担を抑えながらシェービングできるのが魅力だ。操作性に関しては、「ラムダッシュPRO5枚刃」以上のパフォーマンスを期待できそうだ。前出の価格.comスタッフ2人のレビューを見ても、「ラムダッシュ パームイン」は肌の状態を手で感じながらなでるように剃る、従来のシェービングの常識を覆すまったく新しいシェーバーと考えるのが正しいだろう。
さらに、ハンドルを取り除き、「NAGORI®」を採用した石目調デザインは斬新かつ上質で、特にライフスタイルにこだわる人には大いに魅力に感じるはずだ。また、旅行/出張用に2台目の高機能シェーバーが欲しい人はもちろん、デザイン性の高い本格的な剃り味のシェーバーを求める人、さらにはT字カミソリからの乗り換えを考えている人にも、ズバリ「最適解」と言えるモデルだ。

