軽っ! 速っ! キレイ! 軽量&タフネス設計で安心の使い勝手 シャープ「AQUOS R8」
シャープから2023年夏の最新スマートフォンとして発売された「AQUOS R8」。“軽快ハイエンド”といううたい文句のとおり、ハイスペックなハイエンドスマートフォンながらも軽量かつ頑丈なボディを実現。高いパフォーマンスに、それを持続させる放熱設計など、そのほかにもたくさんの魅力が詰まっている。この「AQUOS R8」をレビューし、その実力をチェックしていこう。また、兄弟機の「AQUOS R8 pro」も合わせて紹介する。
第1章軽っ! 軽量&タフネス設計で気軽に使える「AQUOS R8」
シャープの最新スマートフォン「AQUOS R8」の最大の特徴は、軽量ボディとタフネス設計を両立させたデザインだ。6.39インチの大画面有機ELディスプレイ、4570mAhの大容量バッテリーを搭載しながらも、従来機「AQUOS R7」から約15%の軽量化を実現した。
それでいて、タフネス性能については、米国国防総省制定のMIL-STD-810G規格に準拠した耐衝撃性能、風呂などでの温水にも対応するIPX5/IPX8相当の防水性能、IP6X相当の防塵性能を備えているのだ。
従来のハイエンドスマートフォンでは、高価なパーツや質感を重視した素材をふんだんに使うことで高級感を演出しているものが多く、傷が付かないように取り扱いに注意する必要があり、ずっしりと手に重みを感じることも多かった。
その点、「AQUOS R8」は別の方向性で上質な質感やデザイン性を確保しつつ、軽量ボディとタフネス設計を重視することにより、軽快な使い勝手を実現。ここが、ほかの端末と大きく差別化されているポイントだ。
実際に「AQUOS R8」を手で持ってみると、頭の中でイメージしていたよりも圧倒的に軽いことに驚かされる。本製品の軽さと堅牢性は、日常生活におけるさまざまな利用シーンにおいて大きなメリットとなることは間違いない。
第2章速っ!ハイエンドSoC、新放熱設計、ディスプレイで日常使いからゲームまでサクサク
「AQUOS R8」のパフォーマンスにおける注目ポイントは、ハイエンドプロセッサー(SoC)の搭載、新採用の放熱設計システム、「Pro IGZO OLED」ディスプレイの3つだ。
まずSoCについては、クアルコムの「Snapdragon 8 Gen 2」を搭載。これは現行のAndroidスマートフォン向けの最新かつハイエンドのプロセッサーだ。従来品と比べて、CPU、GPU、AI性能、そして電力効率が向上している。
ひと世代前の「Snapdragon 8 Gen 1」を搭載する「AQUOS R7」と比較すると、CPU性能は32%、GPU性能は24%、AI性能は50%向上しているとのこと。普段使いのアプリから、高負荷な3Dゲームまでサクサクと動作させられるわけだ。
ちなみに、ストレージにはUFS4.0規格が採用されており、多くのスマートフォンで採用されているUFS3.0規格と比べて、読み込み速度は最大60%、書き込み速度は最大約70%向上している。高解像度写真や動画を遅延なく表示、保存できることも覚えておこう。
SoCの性能を最大限に発揮するために新採用されたのが、放熱設計システムとなる「サーモマネジメントシステム」。本体背面に搭載された金属製カメラリングを通じて、内部の熱を効率的に放出するように設計されている。長時間の動画撮影やゲームなどの高負荷作業でもピークパワーが維持されるのだ。
どんなに高性能なSoCを搭載していても、冷却設計が不十分だと、突然電源が切れてしまったり、画面がかくついたりすることがあるもの。しかし、「サーモマネジメントシステム」を採用した「AQUOS R8」なら、高負荷な3Dゲームを最高品質の画質でプレイしても、高いフレームレートを長時間維持できる。
約6.39インチの有機ELディスプレイ「Pro IGZO OLED」は、画面表示が高画質なうえ、リフレッシュレートが利用状況に応じて1〜240Hzの間で可変する。滑らかな表示と、低消費電力の両方を実現したハイスペックディスプレイなのだ。
さらに、このディスプレイはHDR規格のひとつであるDolby Visionに、ステレオスピーカーは立体音響技術であるDolby Atmosに対応。臨場感あふれる映像と音を再生可能だ。動画やゲームをハイクオリティで楽しめるスマートフォン最高クラスのAV環境と言える。
「AQUOS R8」は、最新かつハイエンドのSoC、新たな放熱設計システム、滑らかな表示と省電力を実現したディスプレイを組み合わせたからこそ、高い総合性能を発揮してくれるわけだ。
第3章キレイ!超高画質で写真も動画も優秀! 「AQUOS R8」のカメラ機能
「AQUOS R8」は、背面に約5030万画素の広角カメラ(F1.9)、約1300万画素の超広角カメラ(F2.3)、前面に約800万画素のフロントカメラ(F2.0)を搭載している。
このなかで特に注目したいのが、1/1.55インチの大型イメージセンサーと、ライカカメラ社が監修したレンズ「ヘクトール」を搭載した広角カメラ。センサーサイズが大きく、より多くの光を取り込める広角カメラに、CPU、AI性能が大幅に向上したSoC「Snapdragon 8 Gen 2」が組み合わされているのがポイントだ。
これにより、従来モデル「AQUOS R7」よりも画質が向上しているのはもちろんのこと、高速AI被写体検出の速度がアップ。また、この処理速度が40%向上したことにより、HDRを有効にした状態で高速連写が可能となっている。
「AQUOS R8」は高速AI被写体検出の速度が向上。カメラを向ければ瞬時に被写体を認識し、適切な撮影設定に切り替えてくれる。右の写真のように、サッとカメラを向けるだけで、カラフルで映える写真が撮れた。また、新機能として犬や猫などの動物の被写体認識にも対応。動き回る動物も美しい写真に収められる
加えて、「AQUOS R8」は動画機能も強力で最大8Kでの撮影が可能だ。記録できるのは1分という制限はあるが、30fpsの滑らかな映像が撮影できる。

8K動画撮影時にカメラをパン・チルトしても動きは滑らか。1フレームを切り出しても、1枚の写真として成立する高解像度は圧巻だ
第4章すべてが最高峰! 究極のハイエンドスマホ「AQUOS R8 pro」
最後は、兄弟モデルである「AQUOS R8 pro」のショートレビューをお届けしよう。「AQUOS R8 pro」は「AQUOS R8」の兄貴分。SoC、ストレージ、ディスプレイの種類、通信方式、防水・防塵性能、生体認証(マスク対応顔認証、指紋認証)など多くのスペックは「AQUOS R8」と共通しているが、デザイン、メモリー容量、カメラスペックが強化されている。
いっぽうで、軽さとMIL-STD-810G準拠のタフネス性能については、「AQUOS R8」に軍配が上がる。どちらが上位機なのかにとらわれず、自分の用途に合ったモデルがどちらなのかという視点から選ぶのが正解だろう。
「AQUOS R8 pro」の外観上の特徴は、6.6インチの大型ディスプレイと、ブラックを基調とした上質な質感のボディだ。ハイエンドをさらに超える、プレミアムなスマートフォンにふさわしいデザイン性を実現。また、画面は「AQUOS R8」の約6.39インチを上回る約6.6インチで、解像度も高い。動画やゲームへの没入感が増している。
メモリーは大容量12GBを搭載。負荷のかかるアプリをたくさん起動して、つぎつぎに切り替えても、動作がもたつくことはない。ストレスフリーな使い心地を実現している。
背面には、スマートフォン向けとしては最大クラスとなる1インチイメージセンサー(約4720万画素)、ライカカメラ社が監修したF値1.9/焦点距離19mmの「ズミクロン」レンズ、そして周辺環境を正確に計測する「14chスペクトルセンサー」を採用した広角カメラを搭載。一切の妥協を感じることのない究極のカメラを搭載したハイエンドスマートフォンが欲しい人にとって、「AQUOS R8 pro」は有力な選択肢だ。
まとめ軽量&頑丈ボディで使い勝手がよい、
希有なハイエンドスマホ「AQUOS R8」
「AQUOS R8」は、基本スペックやカメラ機能、ディスプレイなど、どこを取ってもハイエンドスマートフォンにふさわしい完成度だ。それでいて、軽量、頑丈ボディという特徴を備えており、取り回しがよく使い勝手のよいモデルになっている。
「AQUOS R8」でも高い満足度が得られるだろうが、シャープの最先端技術を体験したいのであれば、兄貴分のモデルとなる「AQUOS R8 pro」を選ぶのもアリだろう。高級感あふれるボディに、突き抜けたカメラ機能と基本スペックを備えているので、あなたのスマートフォンライフをよりプレミアムなものにしてくれるはずだ。