目指したのは一流料亭のごはん 約300度※1の大火力で炊きあげるタイガー100周年の最高傑作 「土鍋ご泡火(ほうび)炊き JRXシリーズ」を味わう

2023年、創立100周年を迎えたタイガー魔法瓶。その記念モデルとして発売された「土鍋ご泡火炊き JRXシリーズ」は、同社が得意とする熱コントロール技術にさらに磨きをかけ、タイガー史上最高となる約300度※1の炊飯温度を実現したことで、一流料亭が提供するようなおいしいごはんが炊けるモデルに仕上がっている。本特集では、本機で炊いたごはんはなぜおいしいのか、その理由を徹底チェックした。

炊き技おいしさの秘密は、
タイガー史上最高温度約300度※1の「土鍋ご泡火炊き」

1923年、魔法瓶を製造・発売する虎印魔法瓶製造卸菊池製作所として大阪で産声を上げたタイガー魔法瓶。“世界中に幸せな団らんを広める。”という思いから、魔法瓶で培った熱コントロール技術を活用し、1970年には電気ジャーの第1号機「炊きたて」を発売した。以降も、おいしいごはんを炊くのに最も重要な「温度」と向き合い、炊き技を磨き上げることで、炊飯器市場において確固たる地位を築いてきた。

そんなタイガーの100周年を祝うモデルとして発売されたのが、同社の最高傑作とも言える「土鍋圧力IHジャー炊飯器<炊きたて>土鍋ご泡火炊き JRXシリーズ」だ。

タイガー魔法瓶「土鍋ご泡火(ほうび)炊き JRXシリーズ」

タイガー100周年記念モデルであり、「炊きたて」シリーズの新フラッグシップモデルとなる「土鍋ご泡火炊き JRXシリーズ」。今回は、5.5合炊きの「土鍋ご泡火炊き JRX-T100」をレビューする

噛めば噛むほど甘みが広がる舌触りのいい、一流料亭のごはん。そんなごはんを家庭でも簡単に炊けるよう、タイガーは内釜に土鍋を採用した「土鍋ご泡火炊き」を編み出し、研鑽を続けてきた。

その極みとなる新モデル「土鍋ご泡火炊き JRX-T100」でとりわけこだわったのは、ごはんをおいしく炊くのに重要な「火力」だ。炊飯器の本体では、内釜を発熱させるIHコイルを2層にした「300℃ WレイヤーIH※1」を採用し、四日市萬古焼(ばんこやき)の内釜「本土鍋」では、発熱体となる銀含有量を約14%※2増量。これらにより、タイガー史上最高となる炊飯温度、約300度※1を実現した。

300℃ WレイヤーIH※1
タイガー魔法瓶「土鍋ご泡火(ほうび)炊き JRXシリーズ」

従来品はIHコイルとIHコイルの間に隙間があったが、「300℃ WレイヤーIH※1」では内釜全体をシームレスに包み込む発熱コイルにすることで、これを極力低減。これが、約300度※1という大火力を実現した秘密のひとつだ

四日市萬古焼の「本土鍋」
タイガー魔法瓶「土鍋ご泡火(ほうび)炊き JRXシリーズ」

内釜には、四日市萬古焼の「本土鍋」を採用。一般的な金属釜と比べて約4倍※3の遠赤効果があり、蓄熱性が高く、お米の芯までじっくりと加熱できる。土鍋と聞いて割れが心配になった人もいるかもしれないが、大丈夫。厳選された土を使い、約1250度の高温で焼き上げているので、たとえ落としたとしても簡単には割れない。割れやコーティングのはがれを対象にした「内なべ5年保証※4」も付属している

タイガー魔法瓶「土鍋ご泡火(ほうび)炊き JRXシリーズ」

「300℃ WレイヤーIH※1」と熱がゆっくり伝わる「本土鍋」が組み合わさると、内釜の上下に大きな温度差が生まれる。これにより、内釜内部に激しい熱対流が起こり、お米1粒ひと粒にしっかりと熱が通る。結果として、ごはんの甘みが引き出されるのだ

タイガー魔法瓶「土鍋ご泡火(ほうび)炊き JRXシリーズ」 タイガー魔法瓶「土鍋ご泡火(ほうび)炊き JRXシリーズ」

「本土鍋」は、釜底全体から沸き立つ泡が細かいのも特徴。この沸とう泡がお米を包み込んでクッションの役割を果たすので、激しい熱対流の中でお米同士がぶつかっても表面が傷つきにくい。炊きあがったごはんを1粒取り出して確かめてみたが、表面に大きな傷がなく、ふっくらと炊きあがっていた

「土鍋ご泡火炊き JRX-T100」で
炊いたごはんを味わう

早速、ごはんを炊いてみた。タイガーの最高傑作ということで、奮発して「魚沼産コシヒカリ」を用意。約300度の温度で炊きあげる、「白米」コースの炊きわけ「しゃっきり」/火かげん「強」を選択して、スイッチオンした。

ふたを開け漂ってきたのは、甘く香ばしいごはんの香り。シャキッと粒立ちのよいごはんを茶碗によそって、口に入れて噛むと、跳ね返ってくるような弾力がある。そして1粒ひと粒がホロリとほどけ、口全体に甘みと旨みが広がった。

約300度という高温で炊きあげたおかげだろう、噛めば噛むほど甘みが湧き出るような芳醇さも感じられる。さすがはタイガーの最高傑作。納得のおいしさだった。

タイガー魔法瓶「土鍋ご泡火(ほうび)炊き JRXシリーズ」

炊きあがったごはんは、お米1粒ひと粒がツヤツヤとしており、ハリがある。口に入れると粒離れがよく、おかずの旨みとうまく溶け合い、さまざまな料理と相性がよかった

炊きわけ「銘柄巧み炊きわけ」&「産地炊き」で
新たなおいしさを発見

「土鍋ご泡火炊き JRX-T100」は、多彩な炊きわけ機能を備えているのもトピックだ。なかでも「銘柄巧み炊きわけ」は、米・食味鑑定士協会の協力のもと、70種類のお米をデータ化し、それぞれの銘柄に合った炊き方が行えるのが魅力だが、「土鍋ご泡火炊き JRX-T100」ではこれに加え、コシヒカリを「6つの地域+2ブランド(魚沼産コシヒカリ、仁多米)」で炊きわける「産地炊き」にも対応した。

さらに、スマートフォンアプリ「TIGER HOME」(iOS/Andorid対応)と連携させれば、その年の新米に適した炊飯が行える「新米誉れ炊き※5」なども利用できる。さまざまな銘柄のお米を炊いて、自分好みのお米を発見する、そんな楽しみ方もできそうだ。

銘柄巧み炊きわけ
タイガー魔法瓶「土鍋ご泡火(ほうび)炊き JRXシリーズ」

米・食味鑑定士協会が保有するお米の計測データを活用し、各銘柄の特徴を科学的に分析。「銘柄巧み炊きわけ」ではこの結果をもとに、それぞれのお米に適した炊き方を行う。なお、対応する銘柄米は70種類と、業界最多レベル(2023年7月20日時点、タイガー魔法瓶調べ)だ

産地炊き
タイガー魔法瓶「土鍋ご泡火(ほうび)炊き JRXシリーズ」 タイガー魔法瓶「土鍋ご泡火(ほうび)炊き JRXシリーズ」

ブランド米の代表格であるコシヒカリを、産地ごとに炊きわける「産地炊き」。「魚沼産コシヒカリ」と「岡山県産コシヒカリ」を「産地炊き」で比べてみたが、確かに、同じ銘柄でも旨みや甘みの量、食感などに違いが感じられた。育つ土地や気候などによって違いがあるというのは新しい発見だった

タイガー魔法瓶「土鍋ご泡火(ほうび)炊き JRXシリーズ」

IoT連携に対応した「土鍋ご泡火炊き JRX-T100」は、スマートフォンアプリ「TIGER HOME」経由で、その年の新米に適した炊飯プログラムを追加できる「新米誉れ炊き※5」に対応。このほか、スマートフォンアプリは、外出先から炊飯予約時間を変更したり、遠く離れた実家の炊飯器の利用状況を通知して見守りに活用したり、便利に使える

少量でもおいしい「一合料亭炊き」。
おいしさを長時間保つ「おひつ保温」

炊きわけ機能以外にも、少量のごはんをおいしく炊く「一合料亭炊き」や、木製のおひつのように、おいしさを長時間キープする「おひつ保温」など、フラッグシップモデルらしい充実した機能を搭載。忙しい共働き家庭であっても、いつでもおいしいごはんを味わってほしいというタイガーの思いが感じられた。

一合料亭炊き
タイガー魔法瓶「土鍋ご泡火(ほうび)炊き JRXシリーズ」 タイガー魔法瓶「土鍋ご泡火(ほうび)炊き JRXシリーズ」

「土鍋中ぶた」をセットして炊飯空間を小さくする「一合料亭炊き」なら、少量のごはん(1合もしくは0.5合)もおいしく炊ける※6。実際に炊飯してみたところ、その炊きあがりは通常の炊飯と遜色がなかった。二人暮らしなどの少人数世帯でも、おいしいごはんが必要な分だけ炊ける

余分な蒸気を放出しつつ外気を取り込む昔ながらの木製のおひつには、ごはんのおいしさを長時間維持できるという特徴がある。これに倣った「おひつ保温」は、独自の「ハリつやポンプ」で木製のおひつの効果を再現。長時間保温でもごはんのおいしさが長持ちする

タイガー魔法瓶「土鍋ご泡火(ほうび)炊き JRXシリーズ」 タイガー魔法瓶「土鍋ご泡火(ほうび)炊き JRXシリーズ」

「銘柄巧み炊きわけ」や「一合料亭炊き」以外にも、最短27分で炊飯できる「早炊き」や、炊飯の難しい「玄米」や「麦めし」を簡単においしく炊けるメニューも搭載。フラッグシップモデルらしく、炊飯メニューが豊富だ

美しさ神は細部に宿る、
美しいデザインと洗練された使い勝手

タイガーの新フラッグシップモデルである「土鍋ご泡火炊き JRX-T100」は、デザインも美しい。シックな「コスモブラック」と、さわやかな「ムーンホワイト」の2色のカラーバリエーションが用意され、そのボディは過度な装飾のないシンプルでモダンなフォルム。さまざまな雰囲気のキッチン空間に調和する。

本体前面のふたを開くフックボタンには亜鉛ダイキャストを採用。金属ならではのひんやりとした手触りで、フックボタンをプッシュするとゆっくりとスムーズにふたが開くなど、動作にも品が感じられた。タイガー100周年記念モデルらしい特別感のある仕上がりだ。

タイガー魔法瓶「土鍋ご泡火(ほうび)炊き JRXシリーズ」 タイガー魔法瓶「土鍋ご泡火(ほうび)炊き JRXシリーズ」

カラーバリエーションは、深みのある黒が印象的な「コスモブラック」と、さわやかな「ムーンホワイト」の2色。キッチンの一角に設置してみたが、美しい曲面を描くフォルムとマットな質感が周囲にしっくりとなじんだ。プロダクトとしても上質感がある

タイガー魔法瓶「土鍋ご泡火(ほうび)炊き JRXシリーズ」

重厚感のある亜鉛ダイキャストのフックボタンを押すと、ふたがスムーズに開き、ゆるやかにスッと止まる。天面の操作ボタンにはハンマートーンのテクスチャーが施されているなど、細部にまでこだわりが見られる

もちろん、見た目だけでなく、使い勝手もいい。タッチ操作に対応した「大型ホワイトバックライト液晶」や、炊飯器の状態が光の色でわかる「エモーショナルランプ」を備えているので、直感的に使えるのだ。

そして、炊飯後に洗う必要があるパーツは、内釜と内ぶたのわずか2点。内ぶたはワンタッチで簡単に取り外せるうえ、水滴などが付きやすい本体の釜の縁にはサッと汚れを拭き取れる「ステンレスフレーム」を採用するなど、日々のお手入れもラクだった。このような、ユーザー目線を追求した作りは長年、炊飯器を作り続けてきたタイガーだからこそのものだろう。

タイガー魔法瓶「土鍋ご泡火(ほうび)炊き JRXシリーズ」

本体前面、フックボタン上部に、炊飯器の状態を光の色で示してくれる「エモーショナルランプ」を搭載。やさしく輝くこのランプは、デザイン上のアクセントにもなっている

タイガー魔法瓶「土鍋ご泡火(ほうび)炊き JRXシリーズ」

天面に設置された「大型ホワイトバックライト液晶」はタッチ操作に対応。視認性もよく、直感的にメニューを選択できる

タイガー魔法瓶「土鍋ご泡火(ほうび)炊き JRXシリーズ」 タイガー魔法瓶「土鍋ご泡火(ほうび)炊き JRXシリーズ」

炊飯後に洗う必要があるのは、内釜と内ぶたの2点。内ぶたは圧力調整用のボールがないため洗いやすく、食器洗い乾燥機にも対応している。また、汚れやすい本体の縁は「ステンレスフレーム」となっており、水滴や汚れが付いても簡単に拭き取れる

まとめとにかく一度味わってもらいたいおいしさ

タイガーの100周年を祝う炊飯器の新フラッグシップモデル「土鍋ご泡火炊き JRX-T100」をレビューしてきたが、長年培ってきた技術やこだわりがそこかしこに感じられる製品となっていた。

なかでも、同社が得意とする熱コントロール技術に磨きがかかっている点が大きく、2層構造の「300℃ WレイヤーIH」によって実現された、タイガー史上最高となる約300度※1の大火力で炊いたごはんは、もっちりとしながら粒立ちがよく、噛めば噛むほど甘みと旨みが湧き出てくる炊きあがりだった。

それだけでなく、70種類の銘柄に対応した「銘柄巧み炊きわけ」では、コシヒカリの生産地の違いまで加味した「産地炊き」に対応しており、新しい味覚を見つける楽しみも得られた。さらに、スマートフォンアプリと連携するIoT機能を搭載し、細部にまでこだわった美しいボディをまとうなど、タイガー100周年記念モデルにふさわしい仕上がりになっている。

「土鍋ご泡火炊き JRX-T100」で炊いたごはんを味わって感じたのは、本機はごはん好きにこそ、ぴったりの炊飯器であるということ。思わずほおが落ちそうになる、そのおいしさをぜひ多くの人に味わってもらいたい。

土鍋圧力IHジャー炊飯器<炊きたて>
  • ※1 JRX-T100において、約300度、「白米」メニュー4合、炊きわけ「しゃっきり」、火かげん「強」炊飯時。内なべ外側底面の温度(タイガー魔法瓶調べ)
  • ※2 従前機種JPL-Sとの比較
  • ※3 JRX-T100とタイガー従来品JKT-P100(2022年製)の内なべの比較。なべ底内側の温度 本土鍋230度、金属鍋110度(実際の炊飯時の温度を想定)の場合のピーク時の遠赤放射エネルギー量の比較。JRX-T100 397.6Wm-2 μm-1 JKT-P100 97.7Wm-2 μm-1(タイガー魔法瓶調べ)
  • ※4 本土鍋を故意に傷つけたり、割った場合や取扱説明書の記載事項にそわない使いかたをされた場合は対象外です
  • ※5 「新米誉れ炊き」は、毎年9月頃〜翌年1月末頃までの限定機能です
  • ※6 「土鍋中ぶた」は、JRX-T100のみ付属。
この記事は2023年8月10日の情報を基にしております。