本格ゲーミング&クリエイティブもモバイルで 新世代CPU「AMD Ryzen™ 8040 シリーズ プロセッサ」搭載 「ASUS ROG Zephyrus G14 GA403シリーズ」レビュー
製造プロセスの微細化を推し進め、高い処理性能と低消費電力を両立したAMDのCPUを搭載したノートPCが近年人気だ。そんななか、2023年12月に発表された新世代CPU「AMD Ryzen™ 8040 シリーズ プロセッサ」搭載モデルがついに日本市場に登場した。ここでは、「AMD Ryzen™ 8040 シリーズ プロセッサ」の最上位モデル、「AMD Ryzen™ 9 8945HS プロセッサ」を搭載したASUSの14型ゲーミングノート「ROG Zephyrus G14 GA403シリーズ」に注目してみた。
AMD新世代CPU「AMD Ryzen™ 8040 シリーズ プロセッサ」搭載
モデルがいよいよ登場
高い処理性能と低消費電力を両立し、近年、市場でのプレゼンスを急速に拡大しているAMDのCPU。そのノートPC向け新シリーズとして2023年12月に発表されたのが、4nmという微細なプロセスルールを採用した「AMD Ryzen™ 8040 シリーズ プロセッサ」だ。
本CPUは、新たに「Zen4」アーキテクチャーを採用し、高性能化と省電力化を追求。さらに、AI処理に特化したNPUを搭載している。その結果、前世代のCPUに比べ、グラフィック処理は最大10%向上、ビデオ・オーディオエンコード時間はそれぞれ最大36%、33%短縮化が図られている※という。
このように、大きなパフォーマンス向上を実現した「AMD Ryzen™ 8040 シリーズ プロセッサ」だが、本CPUを搭載したノートPCがいよいよ日本市場に登場した。そのひとつが、2024年3月に発売されたASUSの14型ゲーミングノート「ROG Zephyrus G14 GA403シリーズ」だ。
本機は、持ち運びに便利な14型のノートPCでありながら、「AMD Ryzen™ 8040 シリーズ プロセッサ」の最上位モデルとなる、「AMD Ryzen™ 9 8945HS プロセッサ」(8コア/16スレッド、最大5.2GHz)を日本初搭載(※日本AMD調べ、2024年3月時点)。強力なCPUとディスクリートGPUの組み合わせによって、モバイルでも本格的にゲームを楽しめるハイパフォーマンスなモデルに仕上がっている。
ニューデザイン洗練された薄型アルミニウムボディに、
有機ELディスプレイを搭載
では、「ROG Zephyrus G14 GA403シリーズ」のボディをチェックしていこう。本機は、薄さ約15.9mm、重さ約1.5kgの薄型・軽量ボディを実現しており、ハイパフォーマンス機でありながら、カバンに入れてサッと持ち出せるモバイル性能も持ち合わせている。
ゲーミングノートは高性能なぶん、分厚くて重い。そんな従来のイメージを覆す軽快なボディを実現したうえ、CNC削り出しのアルミニウムボディが硬質な雰囲気を作り出しており、デザイン的にも完成度が高い。持っていることが、うれしくなるボディに仕上げられている。

CNC削り出しの美しいアルミウムボディは、金属素材ならではのひんやりとした質感で、サラサラとした手触りが心地よい。特徴的なのは、LED光が天板を大胆に横切る「スラッシュライティング」。ハイエンドノートPCらしいエレガントさと、ゲーミングノートならではの個性を際立たせている。なお、「スラッシュライティング」のアニメーションのパターンは15種類の中から選べる
ゲーミングに適した、有機EL採用の「ROG Nebulaディスプレイ」
機能面において特に注目したいのが、ディスプレイだ。ASUSのゲーミングブランド「ROG」シリーズで初となる有機ELを採用したうえ、ゲーミングに適することをASUSが約束した「ROG Nebulaディスプレイ」仕様で、解像度は3K(2880×1800)と高く、リフレッシュレートは120Hz、応答速度は0.2msと高速。コントラスト比は100万:1、輝度は500nitと表示が鮮やかで、色再現の正確性についてはPantone認証を取得している。高速性が求められるゲームから、動画や写真の編集などのクリエイティブ作業まで幅広く活用できるというわけだ。
また、外部インターフェイスには、USB4 Type-Cポートや、HDMI出力ポート、microSDメモリーカードリーダーなどを備え、各種変換アダプターを用意することなく、さまざまな周辺機器を接続できて使い勝手がいい。
パフォーマンスAAAゲームも十分にプレイできる、
圧巻のゲーミング性能
では、「ROG Zephyrus G14 GA403シリーズ」の本分とも言えるゲーミングパフォーマンスをチェックしていこう。本機は、前述のように、CPUに「AMD Ryzen™ 9 8945HS プロセッサ」を搭載するうえ、GPUにはディスクリートタイプの「NVIDIA GeForce RTX 4070 Laptop」を採用。メモリーはLPDDR5X-6400を32GB、ストレージはPCIe 4.0x4接続のSSD 1TBを搭載し、AAAタイトルも十分にプレイできる性能を備えている。
論より証拠ということで、実際にゲームをプレイしてみよう。ここでは、グラフィック負荷が高いと言われるバトルロイヤルゲーム「Apex Legends」をプレイしながらフレームレートをチェックしてみた。
解像度は本機のディスプレイの最大解像度である3K(2880×1800)に、画質は「最高」に設定してプレイしてみたが、フレームレートは100fps付近で安定して推移。一般的なノートPCでは50fpsを切る場合も少なくないだけに、グラフィック処理性能の高さが際立つ。精細で滑らかな表示は索敵しやすく、ゲームを有利に展開できた。
続いて、オープンワールドRPG「サイバーパンク2077」のベンチマークテストを実施。「Apex Legends」と同様、解像度は3K(2880×1800)とし、レイトレーシング設定は最も処理負荷が高い「オーバードライブ」にして実行してみたが、フレームレートは平均89.07fpsをマークした。実際にゲーム中でクルマを走らせてみても、流れる風景が滑らかでとてもリアルだ。
このほか、定番のベンチマークテスト結果も以下に記載したので、こちらも合わせてチェックしてほしい。
プログラム名 | スコア | |
---|---|---|
PCMark 10 | 総合スコア | 7463 |
Essentials | 9176 | |
Productivity | 9668 | |
Digital Content Creation |
12716 | |
3DMark | Fire Strike | 25034 |
Night Raid | 50918 | |
Time Spy | 10843 | |
CrystalDisk Mark 8.0.5 |
Q8T1 Read | 5019.33MB/s |
Q8T1 Write | 3434.33MB/s |
まとめいつでもどこでも、本格ゲーミング&クリエイティブ
「ROG Zephyrus G14 GA403シリーズ」を使用して驚いたのは、圧巻のパフォーマンスを発揮する高性能ゲーミングノートでありながら、ボディが薄くて軽く、どこへでも気軽に持ち出せることだ。外出先でカバンからサッと取り出し、お気に入りのゲームをプレイしたり、クリエイティブ作業に没頭したり。従来なら動作が緩慢になり、ノートPCでは敬遠しがちだった処理がこれまで以上に軽快に行えるのがうれしい。
そして、このハイパフォーマンスを支えているのが、ほかでもない、AMDの新世代CPU「AMD Ryzen™ 9 8945HS プロセッサ」である。今回のレビュー中、ゲームをプレイしていても、動画を編集していても、動作が遅くなり、「あれ?」と手を止める場面はなかった。
「AMD Ryzen™ 8040 シリーズ プロセッサ」を搭載することで圧巻のパフォーマンスを手に入れた、ASUSの「ROG Zephyrus G14 GA403シリーズ」。そのハイパフォーマンスをぜひあなたにも体験してもらいたい。
製品名 | ROG Zephyrus G14 GA403UI |
---|---|
本体カラー | エクリプスグレー/プラチナホワイト |
CPU | AMD Ryzen™ 9 8945HS プロセッサ |
OS | Windows 11 Home 64bit |
ディスプレイ | 14.0型OLED(有機EL)、2880×1800、120Hz、グレア |
グラフィック | NVIDIA GeForce RTX4070 Laptop GPU |
メモリー | 32GB(LPDDR5X-6400) |
ストレージ | 1TB SSD(PCIe 4.0x4接続) |
光学ドライブ | なし |
外部インターフェイス | USB3.2 Type-Cポート×1、USB3.2 Type-Aポート×2、microSDメモリーカードリーダー×1、HDMI出力ポート×1、USB4 Type-Cポート×1、コンボステレオヘッドフォン/マイクジャック×1 |
無線機能 | Wi-Fi 6E(IEEE802.11a/b/g/n/ac/ax)、Bluetooth 5.3 |
バッテリー駆動時間(JEITA2.0) | 約13.1時間 |
本体サイズ | 約311(幅)×220(奥行)×15.9〜16.3(厚さ)mm |
重量 | 約1.5kg |
※ 2023年9月にAMDパフォーマンス ラボで次のベンチマークを使用してテストを実施しました。3DMark、7Zip、Handbrake、LAME、Adobe Premiere、PCMark 10。AMD Ryzen 9 8945HS プロセッサの構成 : 統合 Radeon 780M グラフィックス、16 GB RAM 7500 MHz、Samsung 980 Pro 1 TB NVMe、Windows 11 Pro。AMD Ryzen 9 79940HS プロセッサの構成 : 統合 Radeon 780M グラフィックス、16 GB RAM 7500 MHz、Samsung 980 Pro 1 TB NVMe、Windows 11 Pro。どちらもVBSを有効にしています。PCMarkおよび3DMarkはFuturemark Corporationの登録商標です。PCメーカーの構成によって、異なる結果が生じる場合があります。実際の結果と異なる場合があります。HWK-08