ASUS Zenbook 14 OLED
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ノートPCの新ステージ到来を感じた! 「インテル® Core™ Ultra プロセッサー」搭載 14型ノート「ASUS Zenbook 14 OLED UX3405MA」デビュー

2024年2月に発売された「ASUS Zenbook 14 OLED UX3405MA」(以下、ASUS Zenbook 14 OLED)は、ノートPCを新しいステージへと押し上げる1台となり得るかもしれない。その大きな理由は、AI処理の専用エンジン(NPU)「インテル® AI Boost」を備えた新CPU「インテル® Core™ Ultra プロセッサー」を採用したことにある。本機がデジタルライフをどのように変えるのか、早速チェックしてみた。

処理性能 - Performance「インテル® Core™ Ultra プロセッサー」
を徹底チェック

「禅の精神」をコンセプトに、先進のパフォーマンスと洗練のデザインを備えた、ASUSのプレミアムノート「Zenbook」。そのニューモデルとなる14型ノート「ASUS Zenbook 14 OLED」は、2023年12月に発表された新CPU「インテル® Core™ Ultra プロセッサー」をいち早く搭載。大きく進化したCPUを手に入れたことで、ノートPCを新しいステージへと押し上げる高性能なモデルになっている。

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2024年2月発売の「ASUS Zenbook 14 OLED」。「インテル® Core™ Ultra プロセッサー」を搭載するだけでなく、有機ELディスプレイや高性能なスピーカーなどを備え、プレミアムノートの名にふさわしい1台となっている

本機が搭載する「インテル® Core™ Ultra プロセッサー」は、インテルが“過去40年で最大の変革”とうたうほど、アーキテクチャーが大きく刷新されたCPUで、高性能な「Pコア」と高効率な「Eコア」に加え、より省電力な「LP-Eコア」を搭載。バックグラウンド処理レベルであれば、メインとなる「Pコア」「Eコア」を使わずに実行できるため、バッテリー消費を大きく抑えられる特徴を有している。

さらに、AI処理に特化したNPU「インテル® AI Boost」を新搭載し、生成AIなどの処理をPCのローカル環境で軽快に実行可能。統合GPUについては、「インテル® Arc™ グラフィックス」へとバージョンアップしており、ゲームプレイやクリエイティブ作業などがより快適に行えるという。

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「ASUS Zenbook 14 OLED」が搭載する「インテル® Core™ Ultra プロセッサー 155H」を「CPU-Z」でチェックしてみると、6P+8E+2LPの16コア/22スレッドで動作することがわかる。「インテル® Core™ Ultra プロセッサー」は、インテルの一般向けCPUとして初めて積層パッケージング技術「Foveros」を採用したのも特徴だ

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CPUの処理性能をチェックすべく、ベンチマークプログラム「CINEBENCH R23」を実行してみた。マルチスコアのスコアは12076と、TDP(熱設計電力)28WのCPUとしてトップクラスの数値を記録した

驚異的なパフォーマンス。ゲームプレイもクリエイティブ作業も快適

では、「ASUS Zenbook 14 OLED」の処理性能をチェックしていこう。今回のレビュー機は、「インテル® Core™ Ultra 7 プロセッサー 155H」(16コア/22スレッド、最大4.8GHz)に加え、高速なLPDDR5X-7467メモリーを16GB、ストレージにPCI Express 4.0 x4接続のSSDを1TB備えたハイスペック仕様だ。

最初に定番のベンチマークプログラムを実施してみた。いずれのテストでもノートPCとは思えないほどの高スコアを記録したが、特に目を引くのがグラフィック性能を測定する「3D Mark」の結果だ。新しい統合GPU「インテル® Arc™ グラフィック」が効いているのだろう、DirectX 11対応テストの「Fire Strike」で8046、DirectX 12対応テストの「Time Spy」で3690と、統合GPUによるものとは思えないハイスコアが並んだ。

各種ベンチマークプログラム結果

ベンチマークプログラム スコア
PCMark 10 総合スコア 7022
Essentials 10502
Productivity 10456
Digital Content Creation 8557
3DMark Night Raid 26971
Fire Strike 8046
Time Spy 3690
CINEBENCH 2024 マルチコア 588
シングルコア 104
CrystalDisk
Mark 8.0.4
Q8T1 Read 5019.29 MB/s
Q8T1 Write 3471.40 MB/s
FINAL FANTASY XIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク フルHD/通常品質:ノートPC 10447(快適)
フルHD/高品質:ノートPC 8333(快適)
フルHD/最高品質 6214(やや快適)
ドラゴンクエストX ベンチマーク フルHD/最高品質 17269(すごく快適)
レインボーシックス シージ ベンチマーク フルHD/総合品質「最高」 平均76fps(最高124/最低51fps)

では、実際にゲームを快適にプレイできるのか。バトルロイヤルゲーム「Apex Legends」を、WUXGA(1920×1200)解像度/「高(一部は中)」設定にしてプレイしてみると、グレネードの爆発など、負荷の大きなシーンなどでは多少カクつきを感じるものの、フレームレートは基本的に60〜70fpsの間で推移し、予想以上にスムーズにフィールドを立ち回れた。

同じく人気のバトルロイヤルゲーム「VALORANT」も試したところ、WUXGA/画質プリセット「高」設定でフレームレートは100fpsオーバーをキープ。スムーズに遊ぶことができた。なお「ASUS Zenbook 14 OLED」には、「Xbox Game Pass Ultimate」の3か月間無料パスが付属しているので、最新のゲームを購入後すぐに楽しめるのがうれしい。

さらに、本機はクリエイティブ作業にも強かった。「Adobe Lightroom」(別売)を使って約2430万画素のRAWデータ67枚(約3.08GB)を現像(標準プリセット、JPEG最高画質)したところ、要した時間はわずか36秒。写真1枚あたり0.5秒ほどで処理が完了したことになる。ディスクリートGPUなしで、ここまでゲームプレイやクリエイティブ作業が行えるとは思っていなかったので、その処理性能の高さに驚いた。

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本機は、約21.0時間(JEITA2.0)のバッテリー駆動を実現。これも省電力性能にすぐれた「インテル® Core™ Ultra 7 プロセッサー 155H」の恩恵が大きい。「LP-Eコア」を採用したおかげで、YouTubeの音楽コンテンツをBGMとして2時間バックグラウンド再生し続けても、バッテリーの減りはほとんどなかった

使い勝手 - Usability映像に没入できる、高性能な
有機ELディスプレイ&スピーカー

「ASUS Zenbook 14 OLED」は処理性能が高いだけでなく、使い勝手にもすぐれている。

ディスプレイには14型3K(2880×1800)有機ELパネルを採用しており、高精細・高画質。それだけでなく、リフレッシュレート120Hzの高速駆動や、デジタルシネマ規格DCI-P3を100%カバーする広色域、「DisplayHDR 600」の広大なダイナミックレンジに対応している。また、アスペクト比は昨今のトレンドである16:10で、一般的な16:9のフルHD(1920×1080)ディスプレイに比べて縦に広く、解像度が高いため、Webサイトのチェックやオフィスソフトでの作業も行いやすかった。

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有機ELディスプレイは、写真や映像を驚くほど美しく映し出す。カラフルな羽の映像ではグラデーションを繊細に表現するうえ、ディテールもツブれずに再現。ダイナミックレンジの広い星景写真では、星々の光が際立つ高コントラストな映像をリアルに映し出してくれた

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ディスプレイがパタリと180度開くのも便利さを感じるポイント。打ち合せ時に相手と画面をシェアしたり、膝の上に載せて作業したりする際にも使いやすかった。なお、有機ELディスプレイは視野角にすぐれるのもメリットのひとつだ

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本機は、立体音響技術「Dolby Atmos」対応のHarman kardon製「スーパーリニアスピーカー」を搭載。有機ELディスプレイによる高画質な映像と相まって、迫力のエンタメ体験が味わえるのも魅力だ

AI処理の専用エンジン(NPU)の可能性

AI処理の専用エンジン(NPU)を備えた「インテル® Core™ Ultra プロセッサー」搭載の「ASUS Zenbook 14 OLED」だからこそ利用できる機能として、「Windows Studio エフェクト」もチェックしてみた。

これは、AI機能を使って、Webカメラがとらえた人物の視線をカメラに向けて補正したり、人物が画面内に収まるように自動フレーミングしたりする機能。各種のWeb会議アプリが同様の機能を備えているが、それらはアプリごとに機能や設定が異なり、いつも同じように使えるわけではない。これに対し「Windows Studio エフェクト」はOSの機能として用意されているため、Web会議アプリの種類を問わず、いつも同じ設定で利用できる。しかも、映像の処理はNPUが担当するので、パフォーマンスへの影響がほとんどないのもありがたいところだ。

Windows Studio エフェクト

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「自動フレーミング」機能を試してみると、身体を横に動かしたり、椅子から立ち上がったりしても顔をフレーム内に収めてくれ、なかなかに高性能。この画像処理はAIで行われているのだ。なお、「ASUS Zenbook 14 OLED」は、クリアな映像と音声でWeb会議ができるプライバシーシャッター付きのフルHD IRカメラとAIノイズキャンセリングマイクを搭載している

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外部インターフェイスは、左側面にUSB3.2 Gen1 Type-Aポートを、右側面にThunderbolt 4/USB Type-Cポート(映像出力対応)×2、マイクロホン/ヘッドホンコンボポート、HDMI出力ポートを搭載。厚さ約14.9mmの薄型ボディでありながら、外部インターフェイスが充実している

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LEDバックライトを内蔵したキーボードは、タイプ音の小さな静音設計。図書館などでもタイプ音を気にせずに作業できる。タッチパッドは130(横)×75(縦)mmと大型で、サラリとした感触が心地いい

デザイン - Design堅牢性にすぐれた、
薄型・軽量のスタイリッシュボディ

「ASUS Zenbook 14 OLED」は、そのボディもプレミアムだ。

上品で落ち着きのある「ポンダーブルー」カラーの天面には、ASUSの「A」と漢字の「人」をモチーフにした「Aモノグラム」が刻まれており、ハイクオリティな仕上がり。そのうえ、厚さは約14.9mm、重量は約1.2kgと薄型・軽量なので、フィールドワークや出張などへも手軽に携帯していける。コワーキングスペースやカフェなどへ持ち運んで作業するのにもぴったりだ。

【動画】デザインをチェック

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天面は、ASUS設立30周年を記念して作られたシンボル「Aモノグラム」を大胆に配置したデザイン。表面には梨地加工が施されており、光の当たる角度によって表情が変わって見える

PCRプラスチックを採用した、サスティナブルなボディ

地球環境の重要性が叫ばれている昨今、サスティナブルな社会の実現を目指す「SDGs」への貢献は、みなが真剣に考えていかなければならない大切な課題だ。

その点にも本機はしっかりと配慮されている。ボディには、再生素材のPCRプラスチックが約50%利用されており、地球環境にやさしい。だからといって、耐久性に不安があるわけでもなく、米国防総省の調達基準「MIL-STD-810H」に準拠したテストをクリア。デザイン面でも前述のようにプレミアム感がある。

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約14.9mmの本機は、こんなに薄い。これだけ薄いと耐久性が不安になるが、さすがは「MIL-STD-810H」準拠のテストをクリアしたボディ。ねじるように力を加えてもびくともしなかった

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本機はビジネスバッグの中にもスルリと収まり、重量は約1.2kgと軽いので持ち運びがラク。電車の中や駅のベンチでちょっと作業したいときにも便利だ

まとめこれまでの常識を打ち破る、
新世代のノートPC

薄型・軽量のノートPCで、グリグリ動く3Dのゲームや、負荷の大きなクリエイティブ作業を快適に行うのは難しい。これは、多くの人がノートPCに対して抱いている“常識”のひとつと言えるだろう。

しかし、今回レビューした「ASUS Zenbook 14 OLED」に、もはやそんな常識は当てはまらない。新CPU「インテル® Core™ Ultra プロセッサー」を搭載したことで、ディスクリートGPUなしでも人気FPSを60fps以上のフレームレートで十分に楽しめるうえ、負荷の大きなクリエイティブ作業も快適に行うことができた。その処理性能の進化には驚くべきものがあった。

そのうえ、本機のディスプレイは高性能な有機ELで、スピーカーには「Dolby Atmos」対応のHarman kardon製「スーパーリニアスピーカー」を備え、エンタメ鑑賞もハイクオリティに行える。それでいてボディは、外出先に持ち出しやすい薄型・軽量で、デザインにはプレミアム感があるのだから、言うことがない。

この春、ノートPCの購入を考えている人にとって、本機は大注目のモデルとなるだろう。

「ASUS Zenbook 14 OLED」
の主なスペック

型番

UX3405MA-U5165W

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レビュー機

UX3405MA-U7161W

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UX3405MA-U9321W

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カラー ポンダーブルー
OS Windows 11 Home
CPU インテル® Core™ Ultra 5 プロセッサー 125H(14コア/18スレッド、最大4.5GHz) インテル® Core™ Ultra 7 プロセッサー 155H(16コア/22スレッド、最大4.8GHz) インテル® Core™ Ultra 9 プロセッサー 185H(16コア/22スレッド、最大5.1GHz)
AI機能 インテル® AI Boost
グラフィック インテル® Arc™ グラフィックス
メモリー 16GB(LPDDR5X-7467) 32GB(LPDDR5X-7467)
ストレージ 512GB SSD(PCI Express 4.0 x4接続) 1TB SSD(PCI Express 4.0 x4接続)
ディスプレイ 14型WUXGA(1920×1200)有機EL、60Hz駆動 14型3K(2880×1800)有機EL、120Hz駆動
外部インターフェイス Thunderbolt 4/USB Type-Cポート(映像出力対応)×2、USB3.2 Gen1 Type-Aポート、HDMI出力ポート、マイクロホン/ヘッドホンコンボポート
無線機能 Wi-Fi 6E(IEEE802.11 ax/ac/a/b/g/n)、Bluetooth 5.3
本体サイズ(突起部除く) 約312.4(幅)×220.1(奥行)×14.9(厚さ)mm
重量 約1.2kg
バッテリー駆動時間(JEITA2.0) 約21.0時間
Officeソフト WPS Office 2 Standard Edition (3製品共通ライセンス付) Microsoft Office Home and Business 2021 + Microsoft 365 Basic (1年間使用権) WPS Office 2 Standard Edition (3製品共通ライセンス付)
この記事は2024年3月19日の情報を基にしております。