エコバックスのハイエンドロボット掃除機「DEEBOT T30 PRO OMNI」
創業26年を迎えたグローバル・ロボティクスカンパニー、エコバックス。世界170か国で製品を展開し、世界中のユーザーから支持を得ているが、そんなエコバックスから、ロボット掃除機「DEEBOT」(ディーボット)シリーズの新モデル4機種が発売された。本企画では、新モデル4機種のなかから、ハイエンドモデル「DEEBOT T30 PRO OMNI」をピックアップ。清掃力やユーザビリティ、デザインなどを詳しくチェックしていこう。
パフォーマンスフラッグシップモデルに匹敵する圧巻の清掃力
創業26年を迎え、世界170か国で製品を展開するグローバル・ロボティクスカンパニー、エコバックス。近年、日本でもロボット掃除機メーカーとして認知度を高めているが、そんな同社から2024年4月、ロボット掃除機「DEEBOT」シリーズの新モデル4機種が一挙に発売された。
そのなかでも価格.comが特に注目したのが、ハイエンドモデル「DEEBOT T30 PRO OMNI」だ。近年のロボット掃除機は吸引掃除と水拭き掃除を同時に行う2in1モデルが主流となっているが、エコバックスはそんなトレンドを生み出したメーカーのひとつで、この「DEEBOT T30 PRO OMNI」ももちろん2in1仕様。床の上のゴミやホコリを取り除くだけでなく、素足でも気持ちよく過ごせるよう、床をピカピカに拭き上げてくれる。
まずは、ロボット掃除機の本分とも言える清掃力をチェックしていこう。吸引掃除については、なんと11,000Paのパワフルな吸引力を発揮。11,000Paというスペックは業界最高レベルだ(2024年4月時点、エコバックス調べ)。圧倒的なパワーで、フローリングはもちろん、カーペット上のゴミまできっちり取り除いてくれる。
論より証拠ということで、大小のゴミに見立てたパン粉をカーペット上にまき、吸引テストを行ってみたが、結果は「お見事」のひと言。1度の走行で造作なく疑似ゴミを吸引した。カーペットに顔を近づけて確かめてみたが、細かいパン粉のくずまできっちりと取り除かれていた。
新開発の連続可変モップエクステンダーを搭載
「これはすごい!」と驚かされたのが、水拭き掃除である。2つの丸形モップが本体後方で回転して汚れを拭き取る仕組みを採用しているのだが、掃除が始まると、本体側面から右後ろのモップがせり出すではないか。
これは、新開発の連続可変モップエクステンダーを搭載した「TruEdge」技術によるもので、壁際や家具の脚周りまで、せり出したモップでゴシゴシきれいに掃除してくれる。確かに、これなら拭き漏れが少なくて済む。きれいに拭き上げられたフローリングは見ているだけで気持ちがよかった。
モップがせり出す「TruEdge」技術新開発の連続可変モップエクステンダーによって、本体側面から右後ろのモップがせり出し、壁際や部屋の隅の汚れまできっちりと拭き取る。家具の脚周りも見事に拭き上げられていた
ユーザビリティブラシに毛が絡まりにくい。
モップの自動リフトアップで水拭きも安心
ユーザビリティについてはどうだろう? これはロボット掃除機に限らず、掃除機全般に言えることだが、掃除をしていてストレスに感じるのが、ブラシに髪の毛やペットの毛が絡まることではないだろうか。ブラシに絡まった毛の処理には手を焼くもので、ハサミやカッターが必要になることも少なくない。
その点「DEEBOT T30 PRO OMNI」は、2つのコームでブラシに付着したゴミをこそぎ落とし、吸い込んだ髪の毛やペットの毛をブラシに絡まりにくくする新技術「ZeroTangle」を搭載している。掃除のたびにブラシをチェックして、「またお手入れ……」と肩を落とす必要はなさそうだ。
このほか、広い間取りでも中断なく掃除できる約210分のロングバッテリーを搭載するうえ、スケジュール設定や清掃エリア指定といったさまざまな操作をスマートフォンアプリ上で行える点など、使い勝手は申し分ない。
ZeroTangle2つのコームでブラシに付着したゴミをこそぎ落とし、吸い込んだ髪の毛やペットの毛をブラシに絡まりにくくする「ZeroTangle」。ブラシを清潔な状態に保てるうえ、清掃力の低下を抑制できるのもうれしい
毛の絡まりをチェック髪の毛に見立てた約25cmの毛糸を吸い取らせ、「ZeroTangle」の効果を確かめてみた。吸い取り後にブラシを確認してみたが、確かに毛糸は1本も絡まっていない。ペットのいる家庭では、相当量の毛が床に落ちていると思われるが、これならブラシのお手入れに神経質にならなくて済む
賢く走行。水拭きでもカーペットを濡らさない
ロボット掃除機としての賢さについては、クルマの自動運転でも使われるD-ToF技術を活用してフロアを360度スキャンするとともに、SLAM技術でマップ作成と自己位置把握をリアルタイムで行う、先進の「TrueMapping2.0」を搭載。清掃する様子を見ていると、まずは部屋の外周を清掃し、その後、効率的な往復走行で内側を効率よく清掃していくのがわかる。
障害物の回避性能も申し分なく、壁際に置いていた体重計をするりと避けて掃除を続ける様子が印象的だった。もちろん、カーペットを検知すると自動でモップをリフトアップするので、水拭き掃除によってカーペットを濡らしてしまう心配もない。
自動モップリフトアップカーペットを検知した瞬間、走行を止め、自動でモップをリフトアップ。水拭き掃除によってカーペットを濡らしてしまう心配は無用だ
充電ステーション丸みのあるフォルムで設置しやすい
全自動ステーション
「DEEBOT T30 PRO OMNI」の大きなアピールポイントのひとつが、充電ステーション「全自動OMNIステーション」のデザインだ。
一般的な充電ステーションはエッジが角ばり、ゴツゴツとした印象を受けるものが多いが、本機の「全自動OMNIステーション」は丸みを帯びたやわらかなフォルム。圧迫感が少なく、リビングルームに設置しやすい。掃除機本体を含め、カラーがブラックではなくホワイトである点も「圧迫感の少なさ」に寄与しているのだろう。
なお、前モデル「DEEBOT T20 OMNI」の充電ステーションと比べると、体積が約8%小型化され、高さは約17%低減。設置場所を見つけやすいのもうれしいポイントだ。
充電ステーションとしての機能性も高く、清掃後にロボット掃除機本体のゴミを自動収集してくれるため、約90日間ゴミ捨てが不要なうえ、汚れたモップの温水洗浄・熱風乾燥も自動で行われる。掃除が終わるたびに、ロボット掃除機本体のダスト容器を取り出してゴミを捨てる必要がなければ、汚れたモップをジャブジャブと水洗いする必要もなく、基本的には「DEEBOT T30 PRO OMNI」に“お任せ”しておけばOK。床掃除にまつわる手間を驚くほど減らせるのだ。
まとめ死角が見当たらない、圧巻の完成度
ロボット掃除機として死角が感じられない、というのがレビューを終えた率直な感想だ。吸引掃除においては、11,000Paの吸引力でパワフルにゴミを吸い取るし、水拭き掃除においては、モップが本体側面からせり出し、壁際や部屋の隅の汚れまできっちり拭き取る。
ブラシに髪の毛が絡まりにくい「ZeroTangle」や、約210分のロングバッテリー、スマートフォンアプリ対応など、ユーザビリティの面でも申し分なかった。そのうえ、多機能充電ステーションはやわらかなデザインで設置しやすく、およそ死角と感じる点が見当たらないのだ。
「ロボット掃除機に求めるもの」をきっちりと搭載した「DEEBOT T30 PRO OMNI」。
グローバル・ロボティクスカンパニー、エコバックスの実力の高さが感じられる完成度の高い1台だ。
エコバックス 製品紹介
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|---|---|---|
| TruEdge アダプティブエッジモップ |
○ | <○ |
| ZeroTangleテクノロジー | ○ | <○ |
| 最大吸引力(真空度Pa) | 11,000Pa | <11,000Pa |
| Intelligent Deep Mopping (インテリジェントセンサーによる徹底清掃) |
○ | <× |
| YIKO音声アシスタント | ○ | <× |














