測って、残して、振り返る 撮影機能搭載のゴルフ用レーザー距離計 キヤノン「PowerShot GOLF」がかなえる新たなプレースタイル
勝敗にこだわる競技志向のゴルフ愛好家を中心に利用されている、ゴルフ用距離測定器。戦略的なコースマネジメントに欠かせないツールとして重宝されているが、そんなゴルファーのスコアアップを後押しするべく、光学機器メーカーのキヤノンがゴルフ用距離測定器市場に初参入。カメラ開発で培った光学技術のノウハウを生かしたレーザー距離計「PowerShot GOLF」を2024年7月に発売した。本機は、単に距離を測定できるだけでなく、測定距離を画面に表示した状態で静止画や動画が記録可能なのが大きな特徴だが、その実力はさてどうか? 実際にコースをラウンドしながら、じっくりとレビューしていきたい。
軽量・コンパクトボディポケットに入れてもスイングへの
干渉を低減する軽量・コンパクトボディ
カップまでの距離、風向、風速、バンカーやラフの位置、グリーンの芝の状態。さまざまな情報を頭の中で整理し、次の1打に臨むのがゴルフの楽しさであり、難しさでもある。クラブを構えたその瞬間にどんなことを考えていたのか、また、ショットの後にどんな反省をしたのか、そうした試行錯誤によって技術は磨かれ、より戦略的なコースマネジメントが可能となっていくものだろう。
そんな、勝敗にこだわる競技志向のゴルフ愛好家に注目してほしいのが、2024年7月に発売されたキヤノンのレーザー距離計「PowerShot GOLF」だ。発売から数か月しか経っていないにもかかわらず、価格.comのゴルフ距離計・ゴルフスコープカテゴリーの「人気売れ筋ランキング」「注目ランキング」の双方で上位に支持されている※ことからもわかるように、大きな反響を呼んでいる本機は、単に目標物からの距離を測定できるだけでなく、測定距離を画面表示した状態で、静止画や動画を記録できるのが大きな特徴。上述したプレー中の「試行錯誤」を静止画や動画で残し、プレーの振り返りに役立てられるのだ。まずは、そのボディデザインからチェックしていこう。 ※2024年10月9日時点。
キヤノンのレーザー距離計「PowerShot GOLF」が2024年7月に発売され、大きな反響を呼んでいる。光学機器メーカーのキヤノンがゴルフ用距離測定器市場に参入。カメラ開発で培った光学技術のノウハウが惜しみなく投入されている
「PowerShot GOLF」を手にした第一印象は、「え、こんなに小さいの?」。手のひらにすっぽりと収まるコンパクトボディには率直に驚いた。本体サイズは、約31.0(幅)×91.2(奥行)×58.9(高さ)mm、重さが約151g(※メモリーカード含む)。これだけコンパクトかつ軽量なら、ズボンの前ポケットに入れてもスイングへの干渉を低減してくれるし、使用後にいちいちゴルフバッグに戻すことなく、ラウンド中に肌身離さず、ストレスなく持ち運べる。
本体サイズが約31.0(幅)×91.2(奥行)×58.9(高さ)mm、重さが約151g(※メモリーカード含む)の小型・軽量ボディは、ズボンの前ポケットに入れてもスイングへの干渉を低減し、ラウンド中に肌身離さず、ストレスなく持ち運べる
付属のケースを使えば、ベルト装着が可能。前ポケットに収納するか、付属ケースを使用するか、好みのスタイルでプレーするといいだろう。実際にズボンの前ポケットに入れてティーショットを打ってみたが、スイングに干渉したり、重さが気になったりすることはなかった。なお、本機はIPX4相当の防滴性能※を備えており、雨天時でも安心して使用できるのがありがたい
- ※距離計は防滴に配慮した構造ですが、水滴などの侵入を完全に防ぐものではありません。
- ※防滴性能を発揮させるため、端子カバーをしっかり閉じる必要があります。
- ※水滴や霧などにより、目標物までの距離が正確に測れないこともあります。
- ※防塵性能は非対応です。
測距性能手ブレ補正やデジタルズーム機能を搭載。
スピーディーかつ正確な測距で
的確なクラブ選択をサポート
軽量・コンパクトなボディが魅力の「PowerShot GOLF」だが、レーザー距離計の一丁目一番地は、何と言っても測距性能だろう。その点において本機の実力はどうだろうか?
まず感心したのは、EVF(電子ビューファインダー)のクリアな視界だ。EVFに顔を寄せ、本体天面の電源ボタンを押すと画面が表示されるのだが、この映像が実に鮮明なのだ。電源ボタンを半押しすると測距開始。半押しした瞬間に測距が完了し、本体のバイブレーションで測距完了を知らせてくれる。想像以上にスピーディーで、ストレスがない。ファインダーの倍率は通常時が6倍で、ボタン操作ひとつで12倍(デジタルズーム)に切り替えられる。遠くのピンフラッグもとらえやすく、測距速度もスピーディー、そのうえ、ユーザーインターフェイスもわかりやすいので、取扱説明書とにらめっこする必要はなさそうだ。
電源ボタンを半押し。その瞬間にほぼタイムラグなく測距が完了し、本体のバイブレーションで測距完了を知らせてくれる。コンマ数秒で測距が完了し、すぐにクラブを選択できた。なお、実際にEVFをとおして見た視界は、こちらの映像で見るよりも手ブレが抑えられているように感じた
軽量・コンパクトなボディながら、レンズシフト方式の手ブレ補正機能を搭載しており、手ブレは最小限に抑えられる。また、スロープ機能を備え、コースの勾配を配慮した、実際に打つべき距離である加減算距離を測定可能なのもありがたい。打ち上げ、打ち下ろしのショット時にも自信を持ってスイングでき、カップにピタリとボールを寄せられたときは、「よしっ!」と、思わずガッツポーズが出た。
このほか、測距対象が明確化されると、ファインダーにピンフラッグのアイコンが表示されるピンロック機能や、最大8秒間連続で複数の被写体を測距できる連続測距機能なども備えている。
撮影機能撮影した静止画・動画をラウンド後に振り返り。
「PowerShot GOLF」がかなえる
新たなプレースタイル
ライバル機ひしめく、ゴルフ用距離測定器市場。その中で、「PowerShot GOLF」の大きな差別化ポイントとなるのが、静止画・動画撮影機能だ。
測定距離を画面表示した状態で静止画や動画の記録が可能なので、ティーショット時やセカンドショット時の風景、パッティング風景、グリーン周囲のアプローチ風景などをプレー後に見返して、次のラウンドの足掛かりにできる。動画撮影時※にはメモ代わりになる音声記録も可能なので、「どんな状況で、どんなことを考え、その1打を打ったのか」を振り返り、さらなる技術の向上、より戦略的なコースマネジメント、そして、スコアアップに生かせるというわけだ。 ※1回の撮影上限時間59秒。
セカンドショット時に撮影した動画がこちら。動画撮影中に測距できるのはもちろん、デジタルズーム機能も使用でき、残したい映像を自在に記録できる。音声もクリアで、聞き取りやすい印象だ
撮影した静止画・動画は、USB Type-Cケーブル1本でスマートフォンやパソコンに転送できるほか、microSDメモリーカード経由でスマートフォンやパソコンに取り込むことも可能※。クラブハウスや自宅に戻り、データをサッと移行して、すぐにプレーを振り返れるのがうれしい。
また、バッテリー性能についてだが、静止画なら約200枚、動画なら約1時間10分の撮影が可能なので、フル充電しておけば2ラウンドは余裕でこなせるだろう。もちろん、撮影機能をあまり使用せず、距離測定を中心に使用していれば、バッテリー持ちはさらに長くなるはずだ。一般的なゴルフ用距離測定器は充電の必要がないものも多いが、本機は撮影機能が搭載されたデジカメとしての側面をあわせ持っていることを考えれば、充電が必要なのは当然のこと。ラウンド終了後に充電することを習慣づけてしまえば、問題はなさそうだ。
このほか、本体のレーザーON/OFFレバーをOFFにすれば、望遠カメラとして、ゴルフやサッカー、野球などのスポーツ観戦、野鳥観測など、多用途に使えるのも便利。「測って、残して、振り返る」という、ゴルフ用距離測定器の新たな可能性を切り開く1台となっている。 ※すべてのスマホやパソコンで動作保証されていません。
まとめ測って、残して、振り返る。
「PowerShot GOLF」が切り開くゴルフ用距離測定器の新たな可能性
本体が重くプレーのじゃまになる、大きくて持ち運びにくい、ゴルフ以外の使用用途がない。そんな、ゴルフ用距離測定器に対する不満点をきっちり解消するとともに、撮影機能を搭載することで、「測って、残して、振り返る」という、ゴルフ用距離測定器の新たな可能性を提案してみせた「PowerShot GOLF」。考えてみると、プレーを振り返り、次のラウンドに生かすことは、ゴルフ上達のいちばんの近道かもしれない。実際に「PowerShot GOLF」を使ってみて、そんなことを感じるとともに、軽量・コンパクトボディの携帯性の高さや、EVFの表示の鮮明さ、すぐれた測距性能など、キヤノンらしい細やかな作り込みも体感することができた。一度使ったら手放せなくなる。そう結論して、今回のレビューを締めくくりたいと思う。 撮影協力:太平洋クラブ 市原コース




















