特大容量「ギガタンク」搭載のビジネスインクジェット 低ランニングコストと高品位な普通紙印刷でビジネスを成功へと導くキヤノン「GX7130」

キヤノンの「GX」シリーズは、特大容量タンク「ギガタンク」を搭載することで、大量印刷を低ランニングコストで実現してくれるビジネスインクジェットプリンターだ。なかでも、最新モデルであるFAX機能搭載の複合機「GX7130」は、従来モデルからソフトウェアを改良したことで普通紙印刷の品質が大きく向上しており、バーコードやカラー図表が入った資料をより鮮明に印刷できるのが特徴となっている。さらに、最大600枚もの大量給紙と省スペース設計、多彩な用紙への対応などによって、さまざまなプリント業務を快適にこなせるのだ。本機の実力を詳しくチェックしていこう。

低コスト経費削減の頼もしい味方。「ギガタンク」ならではの低ランニングコスト

ビジネスで活用するプリンターと言えば、レーザープリンターをイメージする人が多いだろう。しかし、数人規模の小さな事務所や店舗などでは、本格的なレーザープリンターは本体価格が割高で導入しづらいことに加え、筐体サイズが大きいので設置スペースの確保も難しい。かといって、カートリッジ式の家庭用インクジェットプリンターではインク代がかさむうえ、すぐに用紙やインクがなくなって交換の手間が掛かってしまうし、耐久性やメンテナンスの面でも不安が残る。

できるだけランニングコストを抑え、筐体がコンパクトで、ビジネス業務にもガシガシ使えるプリンターがあれば――。こうした要望に応えてくれるのが、特大容量タンク「ギガタンク」を搭載することで大量印刷を低ランニングコストで実現し、筐体サイズもコンパクトな、キヤノンのビジネスインクジェットプリンター「GX」シリーズだ。なかでも、その最新モデルとして2025年3月に発売されたのが、FAX機能搭載の複合機「GX7130」である。

キヤノン「GX7130」

特大容量タンク「ギガタンク」を搭載し、ビジネス業務との親和性が高いインクジェットプリンターがキヤノン「GX」シリーズだ。2025年3月にFAX機能搭載モデル「GX7130」と、プリント機能に特化したコンパクトな「GX5130」が新たに発売された。その中から、今回は「GX7130」をレビューしていく

光熱費や消耗品はもちろん、従業員の人件費高騰もあって、ビジネスの現場では、今まで以上に経費削減が求められるようになってきた。そのため、資料や契約書などを大量印刷する現場では、できるだけ印刷コストを抑えたいというのが本音だろう。

こうした経費削減の頼もしい味方となってくれるのが、特大容量タンク「ギガタンク」を備えた「GX7130」だ。本機は、A4普通紙ならモノクロで約0.8円/枚※1、カラーでも約2.2円/枚※1(ともに税込)と、インクジェットプリンターとは思えないほど印刷コストが低い。たとえば、カラーのビジネス文書を100枚刷ったとしても印刷コストは約220円に抑えられるので、従来なら「企画書を予備として多めに印刷しておきたいけど、経費削減のため我慢」といった場面でも、気がねなく印刷できるようになる。

「GX7130」のインクコスト(税込)※1
キヤノン「GX7130」

インク交換の手間が省ける! 1回の補充で大量印刷が可能な「ギガタンク」

「GX7130」は、標準モードだとブラックボトル1本あたり約6,000枚※2、カラーボトル各色1本あたり約14,000枚※2、エコノミーモードだとブラックボトル1本あたり約9,000枚※2、カラーボトル各色1本あたり約21,000枚※2もの大量印刷が可能なことも見逃せない。いざ印刷しようとした際にインク切れが起こるとイライラしてしまうものだが、本機なら面倒なインクの補充をひんぱんに行う必要がなく、部数の多いプレゼン資料もスムーズに印刷できる。

また、一般的なインクジェットプリンターでは、廃インクを溜めておく「メンテナンスカートリッジ」がいっぱいになるとメーカー修理に出すしかなく、その間はプリンターが使用できなくなってしまうが、「GX7130」ではユーザー自身で交換できるため、ダウンタイムを最小限に抑えられるのもビジネスにおいては重要なポイントと言えそうだ。

各色インクボトル1本で、A4カラー文書を印刷できる枚数
キヤノン「GX7130」

本体左側にブラックのインクタンクを、本体右側にシアン、マゼンタ、イエローのインクタンクを搭載し、1度インクを補充すれば大量印刷が可能。インク窓は半透明のため、どれくらい残量があるかもひと目で確認できる

キヤノン「GX7130」

インクの補充は簡単で、注入口にインクボトルを垂直に差し込むだけ。タンクがいっぱいになれば自動的にストップするので注ぎ過ぎを防いでくれる。また、インクボトルは先端形状が色ごとに異なっており、間違ったインクを入れる心配がない。こうした細かい配慮もうれしいポイントだ

キヤノン「GX7130」

本体背面の左下に「メンテナンスカートリッジ」を装備。カバーはコインビスで止められており、誰でも手軽に交換できる

  • ※1 測定原稿や測定方法などの詳細は、キヤノン公式ページの「測定環境について」をご確認ください。
  • ※2 はじめてプリンターをご使用になる際に充填したインクボトルではなく、2回目以降に充填するインクボトルを使用して算出しています。印字可能枚数は、A4カラー文書ISO/IEC 24712を使用し、キヤノン独自の測定方法で算出したものです。

印刷品質ビジネス現場で高い説得力を持つ高品質な普通紙印刷を実現

ビジネス向けのプリンターで印刷するものは、会議で使うプレゼンの資料や封筒の宛名、店舗での領収書やPOP、物件資料や生徒向けの学習教材など、そのほとんどが普通紙に印刷するもので、光沢紙に写真を印刷するケースなどは少ないだろう。つまり、ビジネス文書の作成に利用するプリンターには、“普通紙での印刷品質の高さ”が強く求められるわけだ。

そこで「GX7130」では、キヤノンが独自開発した、にじみが少なく、くっきりと印刷できる顔料インクを全色採用。小さな文字のトメ・ハネの細かな部分や細い線までシャープに印刷できるうえ、顔料インクらしく水に溶けにくいため、マーカーを引いても文字がにじんだり黒ずんだりすることもない。これならビジネス業務にも安心して活用できるはずだ。

キヤノン「GX7130」

ブラックだけでなく、カラーのシアン、マゼンタ、イエローにも、キヤノンが独自開発した顔料インクを採用している

キヤノン「GX7130」 キヤノン「GX7130」

A4普通紙にビジネス文書を出力してその印刷品質を確認してみたが、細かな文字も高精細で読みやすく、カラー図表も顔料インクでありながら鮮やかで、パッと見でも印象に残りやすい高品位な印刷クオリティだ。顔料インクは耐水性が高く、試しに文字上にマーカーを引いてみたが、にじむようなことはなかった

また、ソフトウェアを見直したことで、文字品位や色再現性が向上したことも大きな進化点だ。画像処理技術を改善したことで、従来モデル以上にくっきりとした印刷品質を実現しており、これまでは印刷時につぶれてしまいがちだった小さなバーコードや二次元コードなども、つぶれることなく鮮明に印刷できる。また、画像処理技術の改善はカラー印刷にも及んでおり、コントラストが向上したことで明るい色の図表やグラフもより濃くはっきりと印刷可能。大切な会議の資料としても高い説得力を持つ、高品位な普通紙印刷を実現している。

「GX7130」と従来モデル「GX7030」の普通紙印刷での画質比較
キヤノン「GX7130」 キヤノン「GX7130」

「GX7130」と従来モデル「GX7030」との印刷品質を確認するため、A4普通紙に極小のバーコードと二次元コードをそれぞれ印刷してみたが、「GX7130」のほうがバーコードの隙間や二次元コードの内部がつぶれず印刷されている。印刷設定に「バーコード・二次元バーコードをくっきり印刷する」というオプションがあるので、こちらをオンにするとよい
※バーコードモードは片方向印字のため、双方向印字の約2倍の印刷時間を要する場合があります。

キヤノン「GX7130」

続いて、A4普通紙に画質品質「きれい」で図表付きのビジネス文書を印刷してみたが、想像以上に違いがあることに驚かされた。もちろん、どちらもキレイではあるが、「GX7130」のほうがグリーンを濃く出しながらイエローは明るく表現されており、目を引く出来栄え。カラーが濃いため、白抜き文字が読みやすいのも印象的だ。ちなみに、ディスプレイに表示されたものと見比べた場合、色再現性が高いのも「GX7130」であることを追記しておきたい

キヤノン「GX7130」

「GX7130」はインクジェットプリンターでありながら、A4普通紙モノクロが約24枚/分、A4普通紙カラーが15.5枚/分と印刷速度が高速なのも特徴だ。実際にA4モノクロのビジネス文書を印刷し、ファーストプリントとなる1枚目の印刷後から25枚目が排紙されるまでを計測したところ、約1分01秒とほぼカタログスペック通り。作業効率の高さが求められるビジネスの現場でも、このスピードなら文句はないだろう

キヤノン「GX7130」 キヤノン「GX7130」

多彩な用紙に対応できるのもインクジェットプリンターのメリット。「GX7130」は後トレイを活用することで、厚紙や窓付き封筒、ラベル紙、和紙、ポスター用の長尺用紙といった特殊用紙にも印刷できるので、さまざまな業務シーンで活躍してくれる

キヤノン「GX7130」 キヤノン「GX7130」

これまでのモデルでは多少ばらつきのあった印刷時の余白全周が5mmに統一されたことも進化点のひとつ。チラシやメニューなどを印刷したところ、従来よりも見栄えのする美しい仕上がりになった

使い勝手最大600枚もの大量給紙と省スペース設計でプリント業務も快適

ビジネスプリンターは生産性をいかに高められるかも重要な要素だ。そこで「GX7130」は、用紙交換の手間を省くために、それぞれ最大250枚の普通紙をセットできる上下2段の給紙カセットと、普通紙を最大100枚セットできる後トレイを搭載。合計ではなんと最大600枚もの普通紙を給紙できるため、大量の資料や学習教材などを印刷する場合でも安心で、「用紙切れで印刷が進んでいなかった……」なんてアクシデントも回避できるだろう。

また、小規模事務所や個人事務所、店舗などの場合、プリンターを設置するスペースの確保に四苦八苦することがあるが、「GX7130」は2段カセットや「ギガタンク」を搭載しながら、そのボディサイズは約399(幅)×410(奥行)×314(高さ)mm(給紙カセットおよび後トレイ収納時)と比較的コンパクト。キャビネットの上やバックヤード、カウンター横など、ちょっとした空きスペースにも設置しやすい大きさだ。

キヤノン「GX7130」 キヤノン「GX7130」

本体前面に普通紙を最大250枚セットできる2段の給紙カセットに加え、本体背面には普通紙を最大100枚セットできる後トレイも装備。大量印刷時における用紙補充のタイムロスを防げるだけでなく、それぞれに異なる用紙をセットしておけば、印刷のたびに用紙を交換する手間も省けるので、プリント業務が効率化できる

キヤノン「GX7130」 キヤノン「GX7130」

本格的なレーザープリンターと比べると格段にコンパクトなので、オフィスのちょっとしたスペースにも設置可能。丸みを帯びたホワイトカラーのボディは威圧感がないのでカウンターの上にも置きやすく、預かった免許書や契約書などもその場でサッとコピーできるのがうれしい

ビジネス業務を熟知しているキヤノンの最新モデルらしく、使い勝手においても文句がない。本体上部のADF(自動原稿送り装置)は、最大50枚もの普通紙をセットできるため、ページ数の多い資料のコピーやスキャンが軽快に行える。さらに、専用アプリ「Canon PRINT」によるスムーズなワイヤレスプリントや、直感的に操作できる大型の2.7型タッチパネル液晶、Wi-Fi機能やセキュリティ機能の向上など、細かな部分までしっかりと作り込まれており、さまざまなプリント業務をストレスなくこなすことができる。

キヤノン「GX7130」

本体上部には、両面同時読み取りが可能なADFを搭載しており、紙で配布された資料のスキャンやコピーもお手のもの

キヤノン「GX7130」

専用アプリ「Canon PRINT」(iOS/Android対応)を使えば、スマートフォンやタブレット端末内はもちろん、クラウドサービス内のビジネス文書もワイヤレス印刷できる。「無線Direct」にも対応しているので、Wi-Fi環境がない場所でもスマートフォンと直接接続することが可能だ
※対応OSは各アプリストアをご確認ください。

キヤノン「GX7130」 キヤノン「GX7130」

本体前面にはタッチ操作に対応した2.7型カラー液晶ディスプレイを装備。各種機能が大きなアイコンで表示されているうえ、コピーなどの基本的な操作は物理ボタンでも行えるので、機械操作に慣れていない場合でも手軽に扱えるだろう

コラム印刷機能特化で、より設置しやすいサイズの「GX5130」

コストを削減できて使いやすい「GX7130」は便利そうだけど、「スキャンやFAX機能は使わない」という人には、同時期に発売されたビジネスインクジェットプリンター「GX5130」に注目してほしい。

「GX5130」は、「ギガタンク」ならではの低ランニングコストに加え、高品質な普通紙印刷など、基本性能は「GX7130」と同等のスペックを持つが、「GX5130」は給紙カセットが1段なうえ、本体上にADFを搭載していないため、本体サイズが約399(幅)×416(奥行)×238(高さ)mm(収納時)と、よりコンパクト。高さも抑えられており、ラックなどにも設置しやすくなっている。さらに、印刷機能に特化したことで、本体価格が抑えられており導入のハードルが低いのもメリットだ。スキャンやFAXを利用しないビジネス現場であれば、本機が有力な候補となるだろう。

GX5130
GX5130
価格.comで最安価格をチェック

まとめ印刷枚数が多い小規模事業所や個人事務所、
店舗に最適なビジネスインクジェット

ビジネスの現場でプリンターに求められるのは、まずは低ランニングコストであること、そして、生産性の向上と普通紙へのすぐれた印刷品質となるだろう。それらの要素を、特大容量「ギガタンク」の搭載と画像処理技術の改善で実現したのが、キヤノンの最新ビジネスインクジェット複合機の「GX7130」なのだ。

本機は「ギガタンク」を搭載したことでA4普通紙のモノクロ資料を100枚刷っても約80円しかかからないし、ソフトウェアを見直したことで普通紙印刷のクオリティは従来モデルと比べても段違いに向上している。しかも、設置しやすいコンパクトなボディに、用紙交換の頻度を減らせる多段式のトレイや、大量印刷をスピーディーに行える高速プリント、さまざまなビジネス業務に対応できる多彩な用紙対応などの魅力をぎゅっと詰め込んでおり、印刷枚数の多い小規模事業所や店舗、学習塾、法律事務所、不動産店などでは特に活躍してくれるだろう。コストの削減とともにプリント業務を効率化してくれる「GX7130」を導入すれば、さまざまなビジネスを成功へと導いてくれそうだ。

キヤノン「GX7130」