スケルトンデザインが個性的な2ウェイTWSJBL「TUNE FLEX 2」なら“ながら聴き”も“集中聴き”も自由自在

完全ワイヤレスイヤホンの一大トレンドとなってきた、“ながら聴き”が可能なオープンイヤー型イヤホン。なかでもホットなのが、スケルトンデザインが個性的なJBLの「TUNE FLEX 2」だ。本機は、軽やかな装着感のショートスティックデザインで“ながら聴き”の快適さを追求しつつ、付属する密閉型イヤーチップで“集中聴き”もカバーする2ウェイ仕様。ハイブリッドノイズキャンセリングやマルチポイント接続などの機能面も充実しており、シーンを問わずクリアなサウンドが楽しめる。そんな「TUNE FLEX 2」の魅力に迫ろう。

デザイン1台で“ながら聴き”と“集中聴き”をカバーする2ウェイ仕様

ケーブル接続なしで手軽に使えることから人気の完全ワイヤレスイヤホンだが、近年、そのなかでも注目ジャンルとして定着してきたのが、耳を完全にふさぐことなく周囲の環境音とともにサウンドを楽しめる、オープンイヤー型の“ながら聴き”イヤホンだ。ただ、音楽に没頭したいときは、耳の穴を完全にふさぐ密閉型イヤホンで静かに“集中聴き”したいところ。そんなジレンマを高次元で解決すべく登場したのが、JBLの2ウェイ完全ワイヤレスイヤホン「TUNE FLEX 2」だ。

本機は、付属する2タイプのイヤーピースを付け替えることにより、“ながら聴き”イヤホンにも“集中聴き”イヤホンにもなるすぐれもの。そのうえ、ハイブリッドノイズキャンセリングと最新世代ドライバーユニットにより、ワンランク上のサウンドを実現している。さらに、マルチポイント接続や防水・防塵規格に対応するなど、イマドキの完全ワイヤレスイヤホンに求められる機能性も追求しながら、約15,000円※という価格を実現している。“ながら聴き”イヤホンにしろ“集中聴き”イヤホンにしろ、同様の高品位モデルとなれば2万円以上はするため、非常にお得感のある製品だ。

※価格.com最安価格。税込。2024年3月13日時点

JBL「TUNE FLEX 2」

ショートスティックデザインを採用したギークなスケルトンボディが目を惹く「TUNE FLEX 2」。大容量バッテリーを搭載した充電ケースが付属しており、ノイズキャンセリング未使用時で最大約48時間(イヤホン本体約12時間+充電ケース約36時間)、ノイズキャンセリング使用時でも最大約32時間(イヤホン本体約8時間+充電ケース約24時間)の長時間駆動を実現していることも魅力だ

まず注目したいのは、2ウェイ仕様を実現しているイヤホン本体のボディ設計だ。その形状は、耳の穴の周辺に広がっているくぼみ(耳甲介)に引っ掛けるハウジング部と、そこから耳の切れ目(珠間切痕)に挟まるように伸びるショートスティック部から構成されている。ハウジング部は適度に平たくコンパクトで、密閉型のバッズスタイルのように耳甲介をみっちりと埋めることがないため、装着感が軽やか。デフォルトのイヤーチップはオープンイヤー型であり、基本的には、“ながら聴き”イヤホンとして開放感を追求しているわけだ。

そのいっぽうで、「TUNE FLEX 2」にはサイズの異なる3組の密閉型イヤーチップが付属する。これらに付け替えると、デフォルトのイヤーチップとは打って変わって耳の穴に吸い付くように密着。外音が高レベルでシャットアウトされ、“集中聴き”イヤホンとして機能するというわけだ。

JBL「TUNE FLEX 2」

左がデフォルトのオープンイヤー型イヤーチップで、右が密閉型イヤーチップ。スリムなオープンイヤー型イヤーチップよりも密閉型イヤーチップは傘の部分が数倍大きく、別物のイヤホンとして機能することがよくわかる

JBL「TUNE FLEX 2」 JBL「TUNE FLEX 2」

オープンイヤー型イヤーチップの場合、耳のくぼみに引っ掛ける形で装着するが、ハウジングのエッジがしっかり耳の凹凸にフィットするうえ、耳の切れ目でスティック部を挟むため、安定感があってブレにくい。音楽を聴いていても周囲の環境音が自然に響いてくるため、車や自転車などが行き交う繁華街でも安心して使用できる

JBL「TUNE FLEX 2」

密閉型イヤーチップに付け替えれば、耳の穴がすき間なく埋まる。人の多いカフェで試してみたが、話し声や環境ノイズが最小化され、自分だけの音の世界にどっぷりと浸れた

外観において特筆したいのは、昨今の“レトロブーム”でトレンドになっている、スタイリッシュなスケルトンデザインを採用していることだ。「TUNE FLEX 2」では、高い透明度と耐衝撃性を持ち、航空機の窓などにも使われるハイグレードポリカーボネートを採用。黄ばみなどの劣化が起きにくい耐UV加工に加え、キズ防止用のUVオイルも塗布されており、デザイン性だけでなく実用性も追求されている。近未来を感じさせるクールなデザインは、所有欲をくすぐられること請け合いだ。

JBL「TUNE FLEX 2」

スティック部とハウジング部の半面がスケルトン仕様に。基板の様子もクリアに見えるため、メカ好きにはたまらない

JBL「TUNE FLEX 2」

「ブラック」「ホワイト」「モーヴ」のカラーバリエーションが用意されていることも大きな魅力。自分のスタイルに合わせて、ファッショナブルに身に着けられる

サウンド「JBL PURE BASSサウンド」と進化したノイキャンが
音楽体験を引き上げる

1台で“ながら聴き”と“集中聴き”をカバーする2ウェイ仕様のイヤホンと聞くと、それぞれのスタイルでサウンドクオリティがしっかり担保されているか気になるという人も多いだろう。もちろん、「TUNE FLEX 2」は老舗オーディオブランドのJBLが手掛けた最新世代の製品だけあり、各スタイルに合わせて最高のポテンシャルを引き出せるようにしっかりと作り込まれている。

そのなかでも注目してほしいのが、完全ワイヤレスイヤホンとしてかなりの大口径と言えるφ12mmのダイナミックドライバーユニットだ。音圧がパワフルであるだけでなく、最新世代のアーキテクチャーにアップデートされており、豊かな低音とクリアな高音をあわせ持つ、バランスに富んだ「JBL PURE BASSサウンド」を実現。密閉型イヤーチップを装着した“集中聴き”スタイルはもちろん、オープンイヤー型イヤーチップを装着した“ながら聴き”スタイルでも、高音質なサウンドが堪能できるようになっている。

JBL「TUNE FLEX 2」

イヤーピースを外してみると、音導管が楕円形になっていることがよくわかる。人間工学に基づいてフィット感を高め、外耳道の奥へよりダイレクトに音を届けようとする設計思想がうかがえる

JBL「TUNE FLEX 2」

音の歪みの原因となるBluetooth通信チップなどのデジタル回路をスティック部に集約し、ドライバーユニットを独立したハウジング部で駆動させることにより、雑味のないピュアな音響を実現していることもポイントだ

また、ノイズキャンセリング機能を搭載している点も見逃せない。実装されているノイズキャンセリング機能は、内側のフィードバックマイクと外側のフィードフォワードマイクの2つを活用し、ノイズを高精度で打ち消すハイブリッド仕様。特に、気になりやすい低音域のノイズ低減が従来モデルから大きく改善されており、オープンイヤー型イヤーチップを装着した“ながら聴き”スタイルでも、ノイズキャンセリングの効果をしっかりと実感できるようになっている。密閉型イヤーチップを装着した“集中聴き”スタイルではさらに効果が高まり、走行する電車や車など、周囲が騒がしい環境下でも十分にクリアなサウンドが楽しめるので、ぜひ積極的に活用したいところだ。

JBL「TUNE FLEX 2」

イヤホン内側の音を拾うフィードバックマイクは、ハウジング部の内側に装備(左の赤丸)。周囲の音を拾うフィードフォワードマイクは、ハウジング部の上部に目立たないデザインで装備されている(右の赤丸)

JBL「TUNE FLEX 2」

専用スマートフォンアプリ「JBL Headphones」でノイズキャンセリング機能の詳細設定が可能。強度はオープンイヤーチップ選択時は6段階、密閉イヤーチップ選択時は7段階から選択でき、周囲の騒音レベルに応じて細かく調整できるのもうれしいところ

価格.comスタッフが「TUNE FLEX 2」の
サウンドクオリティをチェック

1台で“ながら聴き”と“集中聴き”をカバーする「TUNE FLEX 2」。そのサウンドクオリティはどれほどのものなのか。“ながら聴き”スタイルと“集中聴き”スタイルのそれぞれでチェックしてみた。

まずはオープンイヤー型イヤーチップを装着し、アプリでオープンイヤー型のサウンドに最適化を行い、ノイズキャンセリング機能をオンにした状態で音楽を再生。特に印象的だったのが、頭の外側から響いてくるような開放的なサウンドだ。音の伸びが心地よく、残響感もとても自然。耳の穴を完全にふさいでいないことが、こうした感覚につながっている部分も大きいが、音が耳の外に漏れて薄まっている印象は少ない。低音は弾力感にすぐれ、中高音は明瞭でクリア。幅広いジャンルをカバーできるバランスのよいチューニングがなされていると感じた。開放感にすぐれているため、特にジャズやポップなどとの相性がよいかもしれない。

続いて、密閉型イヤーチップを装着し、アプリで密閉型のサウンドに最適化を行い、ノイズキャンセリング機能をオンにした状態で音楽を再生する。すると打って変わって、重厚な低音からきらびやかな中高音までダイナミックに表現してくれる。とりわけ、うねるような重低音の響きが強烈で、EDMとの相性は抜群だ。キックやベースが好みなら、密閉型イヤーチップ一択だ。かといって、豊かな低音に中音域が沈むわけではない。ボーカルの声がみずみずしく通るため、ダンスポップやロックなどにも適している。

JBL「TUNE FLEX 2」

サウンドチェックではiPhoneを使用してAACコーデックで接続。オープンイヤー型イヤーチップは解放感のあるバランス型、密閉型イヤーチップはパワフルでダイナミックなサウンドに仕上がっており、利用シーンだけでなく、音楽ジャンルによって使い分けるというのもありだろう

なお、本機は専用スマートフォンアプリ「JBL Headphones」と組み合わせることで、最新のサウンドパーソナライズ機能「Personi-Fi 3.0」を利用できる。耳のコンディションに最適化できるため、自分にとってベストなリスニング環境を追求できる。コンテンツに適した音響をチョイスできる独自の「空間サウンド」機能も備わっており、シーンに応じてよりリッチな音響体験に浸れる。本機を手に入れたら、ぜひ一度試してみてほしい。

JBL「TUNE FLEX 2」 JBL「TUNE FLEX 2」

「Personi-Fi 3.0」では、12のチェックポイントによる詳細な聴覚テストで、音域の均整化や左右のバランス調整が緻密に行える。「空間サウンド」は、「ムービー」「ミュージック」「ゲーミング」の3つのモードからチョイス可能だ

JBL「TUNE FLEX 2」

「空間サウンド」を「ムービー」に設定して映画を視聴。通常の「ミュージック」よりも音場がワイドになり、効果音に広がりが出ることでセリフも明確になって聞き取りやすくなるので、映画の世界に没入するのにうってつけだ

利便性高性能マイクやマルチポイント接続対応が、活用の幅をさらに広げる

「TUNE FLEX 2」は利便性も充実しているが、とりわけ通話性能にこだわりが光る。ここで注目したいのは、内側のフィードバックマイク&外側のフィードフォワードマイクに加え、スティック下部にも通話用マイクが設けられていること。合計6個のマイクで収音とノイズ低減を緻密にコントロールするため、周囲が騒がしい場所でもクリアで安定した通話が可能となっている。

また、通話相手の声の大きさを最適なレベルに調整してくれる「サウンドレベルオプティマイザー」や、自分自身と通話相手の声のトーンをブライト/パワフル/ナチュラルの3種類で調整できる「サウンドの設定」など、通話を快適にしてくれる機能が充実している点も見逃せない。2台のBluetoothデバイスと同時接続できるマルチポイント接続にも対応し、スマートフォンとパソコンの両方に接続しておけば、スマートフォンでの音楽鑑賞からパソコンでのオンライン授業・Web会議などへもシームレスに移行できるので、音楽鑑賞だけでなく、通話用途でも大いに活躍してくれるはずだ。

JBL「TUNE FLEX 2」 JBL「TUNE FLEX 2」

通話用マイクはスティック部の下部先端に装備。駅前のにぎやかな屋外で通話してみても、しっかりとノイズがカットされ、聞き返しなどのないスムーズな会話が行えた

JBL「TUNE FLEX 2」

同時接続中のスマートフォンやパソコンで、音楽アプリや通話アプリなどを操作すれば、音声が自動的に切り替わるため、スマートフォンでの音楽鑑賞中にパソコンでのWeb会議へ移行しなければいけない場合でもスムーズだ

外音取り込み機能については、再生中の音楽の音量を下げずに周囲の音を取り込む「アンビエントアウェア」と、音量を下げて人と会話しやすくする「トークスルー」の2種類を用意。オープンイヤー型と密閉型のどちらのイヤーチップであっても利用できるので、シーンに応じてうまく活用したいところだ。

このほか、生活防水レベルのIPX4相当の完全ワイヤレスイヤホンが多いなか、本機はイヤホン本体が防水・防塵規格のIP54に対応している点も心強い。砂埃や水滴に強いため、屋外ででも気兼ねなく使用できるはずだ。

JBL「TUNE FLEX 2」

外音取り込み機能は「アンビエントアウェア」と「トークスルー」の2種類を用意。動作モードの切り替えは、左のイヤホン上部にあるコントロールボタンのタップ(デフォルト設定)か専用スマートフォンアプリ「JBL Headphones」から行える

JBL「TUNE FLEX 2」

外音が入りにくい密閉型イヤーチップを使っていても、必要に応じて「トークスルー」に切り替えれば、すぐ人とコミュニケーションが取れるから便利

JBL「TUNE FLEX 2」

ジョギングやハイキングなど屋外での活用時には、天候の急変が気になるもの。しかし、IP54対応のタフな「TUNE FLEX 2」なら、雨に濡れても影響はなく安心だ

まとめシーンやニーズに応じてフレキシブルに使える、
イマドキの完全ワイヤレスイヤホン

JBL「TUNE FLEX 2」

2タイプのイヤーピースを付け替えることで“ながら聴き”イヤホンにも“集中聴き”イヤホンにもなる「TUNE FLEX 2」。この2ウェイ仕様が本機最大の注目ポイントだが、ただの“アイデア勝負”に留まらない完成度の高さが印象的だった。コンパクトなショートスティックデザインで開放感あふれる“ながら聴き”を実現しつつ、密閉型イヤーピースにより密閉感の高い“集中聴き”も追求。さらに、φ12mmの最新世代ダイナミックドライバーユニットとハイブリッドノイズキャンセリングが織り成すサウンドは、豊かな低音からクリアな高音まで実現しており、聴き心地がワンランク上だ。

6つのマイクを活用して通話性能も高く、マルチポイント接続や防水・防塵規格にも対応するなど、機能面も充実しており、幅広いシーンで活用できる。上質でファッショナブルなスケルトンボディも相まって、約15,000円※という価格とは思えない満足度の高い1台に仕上がっている。“ながら聴き”イヤホンとしてはもちろん、シーンやニーズに応じてフレキシブルに使える完全ワイヤレスイヤホンを探しているなら、ぜひチェックしてほしい。

JBL「TUNE FLEX 2」
この記事は2025年3月13日の情報を基にしております。