小規模事業所はもちろん、店舗やクリニック、宿泊施設でも大活躍 キヤノン「Satera」の最新モデルで ドキュメント作業を効率化!

プリント速度が速く、耐久性にもすぐれることからビジネス現場で活用されることの多いレーザービームプリンター/複合機。なかでも、独自の「オンデマンド定着方式」を備えたキヤノン「Satera(サテラ)」の最新モデル「Satera MF289dw」と「Satera LBP172」は、最大250枚のA4普通紙を積載できる標準カセットを搭載しながらコンパクトなボディを実現し、小規模事業所や店舗などにおいてドキュメント作業を効率化してくれる1台となっている。ここでは、そんな両モデルの実力を詳しくレビューしてみた。

キヤノン「Satera」最新ラインアップレーザービームプリンター/複合機「Satera」の
最新A4モノクロモデルをチェック!

家庭用から業務用の大判モデル、さらには産業用の印刷機まで、さまざまなプリンター/複合機を展開しているキヤノンだが、一般的に知られているのは、家庭向けインクジェットプリンターの代名詞的な存在である「PIXUS(ピクサス)」だろう。そのいっぽうで、ビジネス向けのレーザービームプリンター/複合機である「Satera(サテラ)」も、独自の「オンデマンド定着方式」による高速な立ち上がりを実現しているうえ、コンパクトなボディに強固なセキュリティ機能や使い勝手のよさを備え、さまざまなビジネス現場で高い評価を受けている。

そんな「Satera」には複合機の「MF」シリーズと、プリンター単機能の「LBP」シリーズがラインアップされており、2024年10月に モノクロレーザー複合機として「Satera MF289dw」「Satera MF288dw」「Satera MF286dn」の3モデルが、レーザービームプリンターとして「Satera LBP172」「Satera LBP171」の2モデルが発売された。両シリーズとも、「Satera」ならではの高速な起ち上がりと、最大250枚のA4普通紙を積載できる標準カセットを搭載しながらコンパクトなボディを実現しており、小規模事業所や店舗など、さまざまなビジネスの現場で活躍してくれるモデルとなっている。

今回はそのなかから、ADFを搭載した「Satera MF289dw」と、よりコンパクトな「Satera LBP172」をピックアップし、その実力を詳細にチェックしてみた。あなたのビジネスを支えてくれる1台を選び出す手助けにしてほしい。

キヤノン「Satera」

今回レビューするのは、キヤノンのレーザービームプリンター/複合機「Satera」の最新モデルとして発売された、モノクロレーザー複合機「Satera MF289dw」(写真左)と、レーザービームプリンター「Satera LBP172」(写真右)だ

キヤノン「Satera」モノクロレーザー複合機高速なファーストプリントで
ストレスなく使用できる「Satera MF289dw」

キヤノン「Satera」

プリントに加え、コピーやスキャン、FAX機能も備えたモノクロレーザー複合機である「Satera MF289dw」の最大の特徴は、「Satera」シリーズならではの圧倒的なスピードにある。

小規模事業所や店舗などの業務では、大量に刷るよりも“1枚だけ”をプリントするケースが少なくないが、印刷用のトナーを紙に定着させるために熱を使うレーザービームプリンターは長めのウォームアップタイムを必要とするため、本来こうした使われ方を苦手としてきた。しかし、セラミックヒーターで定着器を直接加熱する独自の「オンデマンド定着方式」を採用した本機は、ウォームアップタイムが15.0秒以下と短いうえ、ファーストプリントタイムも5.0秒(A4片面普通紙)と圧巻のスピードを実現。これなら、プリントのために顧客を待たせることもない。

もちろん、連続プリントもA4片面プリント33枚/分、A4両面プリント20枚/分と速いので、大量の資料や契約書などのプリントにも心強い。

ファーストプリントタイムを検証

データを受信してからA4片面にプリントされるまでのファーストプリントタイムを計測してみたところ、5.12秒とまさに「あっという間」。電源を入れてからプリント可能になるまでのウォームアップタイムが15秒以下と高速であることも含め、“プリントを待つ”というストレスがなくなりそうだ

最大250枚を収納できる標準カセットを装備しながら、コンパクトサイズを実現

小規模な事業所や店舗の場合、複合機やプリンターを設置するスペースの確保が大変だが、「Satera MF289dw」は、最大250枚(A4普通紙)収納できる標準カセットを備えながら、内部の構造などを見直すことで、本体サイズが390(横)×399(奥行)×390(高さ)mmのコンパクトボディを実現。ちょっとした空きスペースがあれば十分設置が可能だ。さらに、爽やかなホワイトカラーのボディは、親しみやすい丸みのあるデザインで周囲になじみやすく、人目に付きやすいキャビネットの上に設置しても違和感はないだろう、

キヤノン「Satera」

コピー/プリント/FAX/スキャンの4機能を備えながら、横幅や奥行きを400mm以下に抑えており、小さな店舗はもちろん、在宅勤務用のプリンターとしても導入しやすい。また、ホワイトで丸みのあるボディはどこに置いてもなじみやすい。“目立たせない”ことを目的に従来のブラックからホワイトへとカラーを変更したとのことだが、その試みは見事成功していると言えそうだ

キヤノン「Satera」 キヤノン「Satera」

最大250枚ものA4普通紙を収められる標準カセットを搭載しており、給紙の手間を省くことができる。また、複合機の中には、使用時に給紙トレイが前方にせり出てしまうモデルもあるが、本機は本体内部にカセットをしっかりと収納できるのでホコリが入りにくく、用紙の変形なども最小限に抑えられるのが強みだ

ドキュメント作業をより効率化してくれるコピー機能を搭載

「Satera MF289dw」は使い勝手においても文句がない。上部には両面読取対応のADFを装備しており、両面の原稿も素早くコピー/スキャンできるうえ、専用アプリ「Canon PRINT」を使えば、スマートフォンにデータを転送することも可能だ。さらに、8枚分の原稿やパスポートを1枚に集約して印刷することで用紙を削減できる「ページ集約機能」や「パスポートコピー」、免許証などのカードの両面を1枚に収められる「IDカードコピー」機能などを備えているので、宿泊施設やレンタカー店などの店頭業務における生産性も高められそうだ。

キヤノン「Satera」

本体上部には最大50枚の用紙がセットできるADFを装備。スキャンはカラーに対応しているうえ、パソコン上の指定フォルダーへの保存やEメールへの添付、クラウドサービスへの保存なども簡単に行える

ADFでの両面コピー/両面プリント

動画の通り、ADFは自動両面コピーに対応しているので、片面ずつスキャンする手間がなく、両面コピーもスピーディーに行える。さらに、コピー開始から終了までのファーストコピーも7.3秒以下(A4片面普通紙)なので、急ぎのコピーにも素早く対応できるのがありがたい

キヤノン「Satera」

宿泊施設では外国人旅行客のパスポート(旅券)のコピーが必須だが、「パスポートコピー」機能を使えば8人分のパスポートが用紙の表裏1枚に集約できるので、用紙削減になる

キヤノン「Satera」 キヤノン「Satera」

本体の前面には、機械の操作に不慣れなパートやアルバイトなどでも直感的に扱える、タッチ式の大型液晶パネルを搭載。操作パネル部はチルト式となっているため、立った状態でも座った状態でも使いやすい角度に調整できる

キヤノン「Satera」レーザービームプリンターカウンターやサイドボードにも設置しやすい
コンパクトな「Satera LBP172」

キヤノン「Satera」

レーザービームプリンター「Satera LBP172」におけるいちばんのトピックは、そのコンパクトさだ。

本機は、FAXやコピー機能を持たない単機能のプリンターであり、その本体サイズは365(横)×399(奥行)×222(高さ)mmと、前章で紹介したモノクロレーザー複合機の「Satera MF289dw」と比べても圧倒的に小型。最大250枚のA4普通紙を積載できる標準カセットを搭載しながら、小さな店舗やクリニックの受付カウンターやサイドボードのちょっとしたスペースにも設置しやすいサイズ感なので、コピーやスキャナーを使わない現場であれば、スペースをより有効活用できる「Satera LBP172」を選ぶのがいいだろう。

キヤノン「Satera」 キヤノン「Satera」

内部構造が複雑なレーザービームプリンターは大きくなりやすいが、「Satera LBP172」の本体サイズは365(横)×399(奥行)×222(高さ)mmと非常にコンパクト。無線LANに対応しているため、店舗のカウンター周りに設置してもケーブルでゴチャつくことがない

キヤノン「Satera」 キヤノン「Satera」

凹凸のないスッキリとしたデザインのため、カウンターの上に置いても威圧感はない。また、使用するトナーもドラム一体型のカートリッジとなっているため梱包箱のままでも小さく、予備としてストックしていてもバックヤードを圧迫することがないのがうれしい

キヤノン「Satera」 キヤノン「Satera」

コンパクトなボディでありながら、最大250枚のA4普通紙を収められる標準カセットを装備。もちろん、プリンター内部にまるごと収納されるので、プリンター前のスペースも有効活用できる

高速なファーストプリントタイムと多彩な用紙に対応

「Satera LBP172」も「オンデマンド定着方式」を採用することで、ファーストプリントタイムが5.0秒(A4片面普通紙)と圧巻のスピードとなっており、クリニックでの処方箋や店舗での領収書のプリントもストレスなく行える。また、用紙サイズはA4やB5だけでなく、領収書などで利用されることの多いA5やA6にも対応しており、さまざまな業務に対応できるだけのフレキシブルさも持ち合わせている。

ファーストプリントタイムを検証

ファーストプリントタイムを計ってみたが、データを受信してから1枚のA4片面プリントが完了するまで5.08秒と、ほぼカタログスペック(5.0秒)通りの結果。これなら、1枚だけの領収書や処方箋もまたたく間にプリントできる

キヤノン「Satera」

A4/A5/A6/B5用紙に加え、60〜163g/m2の用紙秤量に対応しており、厚紙や薄紙、色紙、郵便はがき、往復はがき、封筒(洋形長3号、長形3号、長形4号、長形40号)などへのプリントも行える

キヤノン「Satera」

専用アプリ「Canon PRINT」(iOS/Android対応)を活用することで、スマートフォンやタブレット端末内のドキュメントやWebページを直接ワイヤレスプリントできるほか、iOSの「AirPrint®」やAndroidの「Mopria®」といったモバイルOS標準のプリント機能にも対応している

キヤノン「Satera」まとめドキュメント作業を手厚くサポートしてくれる相棒に

「サテライト(衛星)」を由来とし、周囲にある複合機やプリンターがユーザーのビジネス業務を支えることをイメージして名付けられた、キヤノンのレーザービームプリンター/複合機「Satera」。今回はその最新モデルをレビューしてきたが、ADFを備えたモノクロレーザー複合機「Satera MF289dw」はプリントに加え、FAXやコピーも利用する宿泊施設や飲食店などに、よりコンパクトでカウンターやサイドボードに設置しやすいレーザービームプリンター「Satera LBP172」はクリニックや小さな商店などにぴったりだと感じた。

もちろん、両モデルとも1枚だけでもサッとプリントできる高速なファーストプリントを実現しているうえ、標準カセットを搭載しながらコンパクトボディを実現。さらに、抜群の使いやすさも持ち合わせており、どのようなビジネス現場であっても作業の効率化を実現してくれるのは間違いない。しかも、「Satera MF289dw」が29,697円(税込、価格.com最安価格、2025年2月3日時点)、「Satera LBP172」が15,800円(同)とイニシャルコストも抜群なのだから、面倒なドキュメント作業を手厚くサポートしてくれる相棒として、ぜひ注目してみてほしい。