価格.com編集長と速攻チェック!効率化はさらなる高みへ エコバックス史上最高峰モデル「DEEBOT X11 OmniCyclone」デビュー
価格.com「ロボット掃除機」カテゴリーにおいてメーカーシェアNo.1(2025年7月のトレンド情報)を誇るエコバックス。先端テクノロジーで床掃除の効率化を推進しているが、2025年9月、同社の技術の粋を結集した最高峰モデル「DEEBOT X11 OmniCyclone」を世界デビューさせた。そこで、エコバックスのロボット掃除機ユーザーである価格.com編集長、鎌田を緊急招集。期待の完成度を速攻チェックしてみた。

価格.com編集長
鎌田 剛価格.comの黎明期からコンテンツ作成に携わり、当時から価格.comにおける記事系コンテンツの編集統括を務める。「価格.comマガジン」編集長も兼務。パソコンや家電製品にやたら詳しい、人呼んで「価格.comのご意見番」。「家電総合アドバイザー」資格保持者
最高峰の清掃力水拭きも吸引も圧倒的だ! 新世代ロボット掃除機のワンランク上の掃除性能
「そう、エコバックス、使っているよ」と語る価格.com編集長の鎌田。価格.com上でも人気を集めるエコバックスの次世代フラッグシップモデルが新たに発売されると聞いた編集部がレビューを依頼したところ、ふたつ返事で快諾してくれた。
レビューするのは、2025年9月にドイツ・ベルリンで開かれた国際コンシューマエレクトロニクス展「IFA 2025」において世界デビューを果たした「DEEBOT X11 OmniCyclone」。エコバックスのロボット掃除機の次世代を担う、期待の新フラッグシップモデルだ。
エコバックスのロボット掃除機を愛用している鎌田。「小さな子どもがいて床が汚れやすいので、3年前に水拭きしてくれるロボット掃除機を導入しました。エコバックスはゴミ掃除から水拭きまでノンストップでできて、コストパフォーマンスも高い。この新しいフラッグシップモデルも楽しみです」
モップを伸ばし、AIで見分けて洗剤で落とす!
レビューにあたって最初に驚かされたのは、水拭き機能だった。
鎌田
「自宅で使用しているロボット掃除機は、2つの丸型モップが回転して水拭きを行うタイプ。この方式も悪くないんだけど、どうしてもモップとモップの間に拭き残しが生じやすい。でも、本機は、ほら、ローラーモップになっている。床との接地面積を小さくすることで強い圧力を掛けられるので、頑固な汚れもサーッとキレイにしてくれる。ムラもなく、水拭き精度が格段に向上しています」
「TruEdge 3.0 エッジクリーニングテクノロジー」によって、ローラーモップは本体幅よりも15mm外までぐいっと伸長。部屋の端や障害物に近づくと自動でせり出し、キワまで掃除する。本体が進入できない低い場所のくぼみにもモップを入り込ませ、“ゼロ距離”で水拭きを行う
一般的なロボット掃除機では汚れを広げかねないケチャップを床に垂らして水拭き性能をチェック。「その量は無理でしょ」「いやまあテストなんで」とのスタッフのやり取りを尻目に涼しい顔で汚れを拭き取ってしまった。拭き跡もほとんど見られず、確かに鎌田の言っていたとおりの水拭き性能の高さだ
ロボット掃除機がついにメインの掃除機に?!
吸引清掃もスペック的には最高峰。ロボット掃除機としてトップクラスとなる最高19,500Paの吸引力を実現しており、その清掃力が気になるところ。「実際の生活の中では吸引力の違いはまだ実感できていないところもあるけど、水拭き機能と同様に精度が高くて、取りこぼしがほとんどない」と鎌田。
つまり、「DEEBOT X11 OmniCyclone」は、家庭のメイン掃除機になり得るレベルの精度を備えているということ。普段はロボット掃除機に掃除を任せて、週末はロボット掃除機の入れない場所や気になったところをスティック掃除機でちょこっと掃除する、そんな生活がついに現実になったと言えそうだ。
「床掃除の時間や面倒を減らせるので、小さい子どもやペットのいる家庭はもちろん、時間のない共働き家庭も大きな恩恵が受けられるでしょう」と鎌田も太鼓判だ。
感心するのは吸引性能だけではない。メインブラシには、髪の毛などが絡まりにくくゴミのかき出し性能も高いトリプルV字型構造を採用。ゴミをかき込むサイドブラシは2層構造で、頼もしさが感じられる。「ロボット掃除機のトラブルの最大の原因は毛の絡まり。毛絡み防止は必須の機能ですが、本機はサイドブラシ部にまで施されているんですね」
大小に砕いたシリアルとウィッグをフローリングにまいて同時吸引してみたが、どうやらこれくらいは朝飯前だったようだ。ベースステーションに戻ってきた本体を捕まえて底面のブラシをチェックしてみたが、髪の毛などの絡まりは見られなかった
自動メンテナンス消耗品ゼロのサイクロン方式。掃除後のメンテナンスも最高水準
今どきのロボット掃除機においてベースステーションは必須のアイテムだ。
鎌田
「本体だけでなく、ベースステーションでどのようなことができるのか、ロボット掃除機はそこまでコミコミで選ばれることが多いです」
確かに、床掃除からの解放を求めてロボット掃除機を導入したのに、ロボット掃除機のメンテナンスに縛られては本末転倒である。ロボット掃除機の充電や、ロボット掃除機からのゴミ収集、水拭きモップの洗浄・乾燥と、本来ならひんぱんにユーザーの手を煩わせる作業をベースステーションが肩代わりしてくれるわけだ。トータルソリューションとなるベースステーションなくして、ロボット掃除機が目指す理想は完成しない。
そんな視点で「DEEBOT X11 OmniCyclone」のベースステーションを見ていくと、なかなかに完成度が高い。見た目に高級感があるだけでなく、充電機能はGaN(窒化ガリウム)技術を活用した急速充電に対応し、ゴミ収集機能には紙パック不要のサイクロン方式を採用している。ベースステーションがあることによって、ユーザーのゴミ捨ては約48日間※不要となる。 ※ 家庭の人数や掃除の頻度などによって変わります。
鎌田
「サイクロン方式は、紙パックを購入する手間がないのが何よりうれしい。紙パックだと満杯の知らせがあっても交換品を購入し忘れていて、手でゴミをごそごそと動かしてスペースを作って長持ちさせたといった経験がある人は多いんじゃないかと思います。紙パック不要のサイクロン方式なら、もうそんな必要はありません」
サイクロンは2層構造で、遠心力でゴミをしっかりと分離。フィルターに頼り切りにならないので、ゴミがいっぱいに近づいてきても吸引力が落ちにくい。ゴミを捨てる際はダストボックスを取り外し、横のボタンを押すだけだ
自在な走行性能頼もしさ抜群! 最大2.4cmの段差を乗り越え、障害物のキワまで攻める
「DEEBOT X11 OmniCyclone」はどんな走行をするのか。その様子もチェックしてみた。
走行におけるメカ的な特徴は、「TruePassアダプティブ4WD」の搭載だろう。底面左右の駆動輪に、トリガーとクライミングレバーを備えており、これらを駆使して最大2.4cmの段差を乗り越える。ドアやふすまに敷居があってこれまでロボット掃除機が使いにくかった家でも、「DEEBOT X11 OmniCyclone」なら導入できるだろう。
鎌田
「自宅には段差がないんだけど、子ども用の厚いプレイマットの上にもワイルドに登っていましたよ。これはうちで使っているモデルでは見られなかったことです。段差対応力が高いと走れるところが増えるので、導入しやすくなりますね」
厚さ2cmの板への乗り上げは何のその。駆動輪が段差で空転しても、クライミングレバーで上手に本体を持ち上げ、難なく乗り上げに成功した
駆動輪内側のパーツが、トリガーとクライミングレバー。トリガーが段差に当たると、レバーが作動し、ツメを段差に立て本体を持ち上げる仕組みだ。ひとつの段差は最大2.4cmまで、階段状なら最大4cmまで乗り越えられるという
AIモデルを新たにした障害物回避性能
本機に部屋を清掃させていて気づいたのは、障害物を見つけたときの動きが従来モデルとはちょっと違うこと。回避すると言うより、かなりキワまで攻めて掃除する印象なのだ。
障害物を見つけるとボディをグンと幅寄せして、ローラーモップを近づけて障害物の周囲をぐるりと掃除する。障害物にまったくタッチしないというわけではないが、この動きをするには物体を認識するだけでなく、形状をきちんと見極め、衝突しないように周囲を走行する従来にはないワザがいる。
「DEEBOT X11 OmniCyclone」の障害物に対するアプローチ。形状が異なる障害物を複数設置してみたが、どの障害物に対してもボディを障害物に寄せてキワまで掃除している。これはかなりの芸当だ
聞けば、障害物回避にはVLM(Vision-Language Model:視覚言語モデル)と呼ばれるAIモデルが新たに採用されたとのこと。従来のロボット掃除機のように、あらかじめ学習した障害物を認識するのではなく、カメラがとらえた物体を即座に解析して物体の位置や輪郭を特定するのだという。
「そうそう、マッピングもあまりに正確でびっくりしましたよ」と鎌田。「自宅のマンションの間取りから全部の壁までしっかりと認識して、従来ならアプリで設定する必要があった部屋の区切りもしっかりと見極めてくれました」。賢さも最新仕様の優等生なのだ。
まとめエコバックス史上最高峰モデルなら、床掃除をメインで任せられる
「水拭きはもちろん、吸引や走行、マッピングなどの精度が大きく向上していることが感じられた」と価格.com編集長の鎌田は言う。
エコバックス史上最高峰モデルとうたわれる「DEEBOT X11 OmniCyclone」には、ビックリするようなギミックが盛り込まれているわけではないが、水拭き、吸引、走行といった基本性能の精度がどれもが高く、頼もしさが感じられる。
ロボット掃除機が日本市場に登場して約20年。進化に進化を重ね、エコバックスの新フラッグシップモデル「DEEBOT X11 OmniCyclone」は、ついに床掃除をメインで任せられるレベルへと到達したと言えるかもしれない。
本気でロボット掃除機に掃除を任せたい。そう思っている人が選ぶべき、信頼できるモデルである。