印刷プロセスの最適化で快適快速プリントを実現 進化点目白押しのエントリープリンター キヤノン「PIXUS TS5530」徹底検証
価格.comで最安価格をチェックこの製品のポイント
- スムーズな高速印刷。普通紙印刷のクオリティが向上
- 接続簡単。スマホアプリ「Canon PRINT」対応
- 筐体がさらにコンパクトに進化
在宅ワーク用にプリンターを導入したいものの、そこまで高性能なモデルは必要なく、導入コストをなるべく抑えたい……。そう考えている人にぴったりなのが、一体型カートリッジを採用したキヤノンのエントリープリンター「PIXUS TS5530」だ。ただし、エントリーモデルとあなどるなかれ。本機は、印刷速度や印刷品質、スマートフォン連携機能など、全方位で進化を遂げており、しっかりとした納得感が得られる1台に仕上がっている。その実力を詳しくチェックしてみた。
印刷速度&印刷品質印刷速度がグンとアップ。
普通紙印刷もより高品位に
高性能である必要はない、でも、在宅ワーク時などにプリンターがあるとちょっと便利。欲を言えば、できるだけ導入コストが低く、スマートフォン連携などの必須機能は備わっていてほしい――。そんな、文書プリントがメインのライトユーザーに適しているのが、前モデルから大幅進化を遂げた、一体型カートリッジを採用した最新エントリープリンター、キヤノン「PIXUS TS5530」だ。
第一の進化ポイントは印刷プロセスの抜本的な見直しにより、印刷待機時間が大幅に短縮されたこと。新しいメカ設計と制御技術の搭載により印刷準備のプロセスが改善され、1枚目の印刷にかかるファーストプリント時間は、A4普通紙モノクロで約7.5秒、カラーで約9.5秒と待機時間が約30%削減されている。
さらに、プリントヘッドの長尺化とノズル数の増加により、印刷速度がグンと向上。ノズル数は従来モデルの1.3倍となる832本(ブラックインクのヘッドの場合)になったことで、印刷速度は前モデル「PIXUS TS5430」のA4普通紙モノクロ約13枚/分、カラー約6.8枚/分から、それぞれ約14枚/分、約9枚/分へとスピードアップした。
論より証拠ということで、A4モノクロ文書を印刷してみたが、パソコン上で印刷ボタンをクリックすると、すぐに印刷が始まり、あっという間に1枚目の出力が完了。そのままサクサクと印刷が進み、14枚の印刷にかかった時間は、ほぼカタログスペックどおりとなる約1分3秒だった。
価格が14,850円(税込。2025年10月10日時点の価格.com最安価格)と、手ごろな価格で導入できるエントリーモデルながら、印刷速度は1級品。在宅ワークにおけるプリント作業がはかどりそうだ。
キヤノンの一体型カートリッジモデルは、価格が手ごろで導入しやすいのがメリット。2025年度モデルの「PIXUS」シリーズにおいて、一体型カートリッジモデル「PIXUS TS5530」の進化は目玉のひとつだ
プリントヘッドの長尺化とともに、ブラックインクのヘッドのノズル数は従来モデルの約1.3倍となる832本に、カラーインクのヘッドのノズル数は従来モデルの2倍となる768本に増加。これにより、A4普通紙モノクロで約14枚/分、カラーで約9枚/分の高速印刷を実現している
A4普通紙モノクロの印刷速度を計測してみたところ、1枚目の印刷完了までにかかった時間はわずか約7.9秒。「え、もう?」と驚いてしまうほどのスピードだ。そのまま軽快に印刷が進み、14枚の印刷にかかった時間は約1分3秒。ほぼカタログスペックどおりの印刷速度が確認できた
「PIXUS TS5530」は印刷品質の面でも進化を遂げており、新しい顔料ブラックインクを採用するとともに、吐出量最適化とエッジ処理を施すことで、よりにじみの少ないシャープな印字が可能になっている。カラー印刷については、普通紙での読みやすさを重視したコントラストアップが図られており、グラフや図をより見やすく印刷できるようになった。
「PIXUS TS5530」で印刷した文書は、確かに印字がシャープでクリア。画数の多い漢字もきれいに印刷できており、水性マーカーを引いてもにじまず機能的だ。また、図やグラフの入った資料も印刷してみたが、全体的に高コントラストで、メリハリがある。見やすく、読みやすいので、ビジネス資料の印刷にも十分に使用できる
スマホ連携「Canon PRINT」で接続も簡単。
スマホからの写真プリントも画質が向上
本体価格がリーズナブルな分、機能性が物足りないのでは? そんな懸念を抱く人もいるかもしれないが、実際に使用してみるとそんなことはない。スマートフォンからのプリンター利用なども専用スマートフォンアプリ「Canon PRINT」を使えば、簡単に行える。
スマートフォンのカメラで撮影した写真を印刷してみたところ、画面で見たままの明るく鮮やかな写真印刷が行えた。スマートフォンの画面は高輝度なため、プリントした写真は暗い印象になりがちだが、本機の印刷はスマートフォンの画面で見たときの印象と変わらない。このスマートフォン経由での明るく鮮やかな写真印刷も「PIXUS TS5530」のアップデートポイントのひとつだ。
専用スマートフォンアプリ「Canon PRINT」を使えば、スマートフォン内の写真や文書をワイヤレスで印刷できる。また、スキャンした文書や画像をクラウドにアップしたり、クラウド上の文書や画像を直接ダウンロードして印刷したりと、多彩な機能を活用できる
「Canon PRINT」や「Apple AirPrint」経由の写真印刷は、スマートフォンの画面で見たときと印象の変わらない、高彩度・高コントラストな印刷が可能。スマートフォンで撮り溜めた写真を、より明るく鮮やかに印刷できるのがうれしい
また、無線LANルーターがなくてもスマートフォンと直接ワイヤレス接続できる「QRコードダイレクト接続」に対応。無線LANルーター経由の接続と、「QRコードダイレクト接続」、いずれも2.4GHz/5GHz帯を切り替えられる「デュアルバンドWi-Fi」をサポートしており、プリンターの設置環境に合わせて、最適な接続方法、接続周波数を選べるのが便利だ。
接続状況が目に見えないため、どうしても難しく考えがちなワイヤレス接続だが、「PIXUS TS5530」なら、驚くほど簡単にモバイルプリントが楽しめる。
使い勝手コンパクトデザイン&快適な操作性
ボディの小型化も「PIXUS TS5530」の進化点。一体型カートリッジのインクタンクケースがスリムになったことで、本体幅が前モデルの403mmから374mmまでコンパクトになり、軽量化も実現されている。また、給紙、排紙、キー操作を前面から行えるため、幅の狭い棚などにも置きやすく、設置場所を選ばない。空きスペースを探すのではなく、置きたいところに置けるといった感覚だ。
操作部となる「オペレーションパネル」は、手前に向けて10度の傾斜が設けられているので操作がしやすい。3アクションで素早く印刷できる、従来の「3ステップオペレーション」に加えて、カラー/モノクロのスタートボタンを押すだけで標準コピーが行える「1プッシュコピー」機能を新たに追加。コピーはプリンターをキー操作して行うことが多い機能なので、この進化はありがたい。
前モデルに比べて幅が小さくなった「PIXUS TS5530」。給紙、排紙、キー操作を前面から行えるため、本体の横や後ろにスペースを確保しなくて済む。棚の上のちょっとした空きスペースにもするりと収まった
ADF搭載エントリーモデル「PIXUS TS5630」も要チェック!
今年新たにラインアップされたADF搭載エントリーモデル「PIXUS TS5630」もチェックしておこう。あっと驚く高速印刷や高品位な印刷品質、スマートフォン連携機能などは、ここまで紹介してきた「PIXUS TS5530」と同様で、大きな違いは、本体上部にADF(自動原稿送り装置)を搭載していること。とりわけ、複数枚のドキュメントを連続コピー、スキャンする機会が多い人なら、その恩恵を強く実感できるはずだ。
本体価格はADFを搭載している分、「PIXUS TS5530」に比べて少し高くなるが、それでも、プリンター導入の初期費用を抑えられる点に変わりはない。使用スタイルに合わせて「PIXUS TS5530」と「PIXUS TS5630」のどちらを選ぶか、検討してみてほしい。
多様化するプリントニーズに応える、キヤノンプリンター連携サービス「MyPrint With」
多様化するプリントニーズに応える、
キヤノンプリンター連携サービス「MyPrint With」
「PIXUS TS5530」の発売と同時にリリースされた、キヤノンプリンター連携サービス「MyPrint With」(登録無料)も見逃せない。多様化する1人ひとりのプリントニーズに応え、いつでも安心してプリンターを使えるようサポートしてくれるトータルサービスだ。製品登録により、無償保証期間が1年間延長されるほか、サポート機能の強化、限定コンテンツの提供など、プリントライフがますます便利に、楽しくなるサービスが用意されている。サービスは今後さらに拡充されていく予定なので、「PIXUS TS5530」を購入したら、ぜひ忘れずに登録してほしい。※サービスのご利用には適用条件があります。詳細はキヤノンホームページをご確認ください。
まとめこんなプリンターが欲しかった。
素直にそう思える完成度の高い1台
ややもすると、性能も機能も高いハイスペックなプリンターにばかり目が行きがちだが、「文書印刷がメインなので、そこまでの高性能は必要ない」という人も多いはず。そんな人がハイスペックなプリンターを導入すると、オーバースペックになりがちで、コスト面での満足度が下がってしまいかねない。
「PIXUS TS5530」は、そうしたケースを上手にカバーした製品で、導入コストをグッと抑えながら、印刷速度や印刷品質、スマートフォン連携機能などにおいて、しっかりとした満足度が得られるモデルとなっている。つまり、性能や機能を削ることでコストダウンするのではなく、ユーザー目線で徹底的に作り込むことで、「そうそう、こういうプリンターが欲しかった」と思える“ツボ”を押さえた製品に仕上げているわけだ。
エントリーモデルながらしっかりと納得感が得られる1台として、ぜひ「PIXUS TS5530」をチェックしてみてほしい。
製品紹介
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