タイヤは、車と路面の唯一の接点となる重要なパーツです。ゴムの弾力性と空気の収縮性により路面からのショックを緩和し、路面との摩擦力により車の「走る」「止まる」「曲がる」といった基本性能をつかさどる役割を果たします。正しい選び方を知ることで、より安全で経済的な充実のカーライフを送りましょう。
1.選び方のポイント
タイヤ選びで必ず押さえておきたいポイント「サイズなどのスペック確認方法」と「タイヤのタイプ」についてを解説します。
サイドウォールと呼ばれる側面部分にタイヤのメーカー名や製品名、製造番号とともにサイズが表示されています。一般的なユーザーが選ぶ際に重要となるのは、タイヤ幅と偏平率、そしてホイールサイズの3つといえるでしょう。ラジアル構造を示す「R」や荷重指数、速度記号などは、一般的な乗用車ではあまり気にする必要はありません。
ご使用の車の [メーカー] [車種] [モデル] [グレード] を選択すると、タイヤサイズを調べることができます。
タイヤサイズを調べる
1.メーカーを選択
2.車種を選択
3.モデルを選択
4.グレードを選択
※新車カタログに記載されているタイヤサイズになります。ご購入の前に必ず車両に適合するタイヤの情報をご確認ください。
最近のタイヤは総合的な性能が高くなっています。たとえば低燃費志向のタイヤでもしっかりとしたグリップ性能を備えていたり、スポーツ志向のタイヤでも乗り心地がよくなっていたりしますが、その一方で車の特性やユーザーの志向に対して最適となる性能分布がなされた製品も増えています。愛車の特性に適したタイヤを選ぶためにも、タイヤの個性を知っておきましょう。
転がり抵抗の少なさを際立たせた低燃費志向タイヤ。ひと昔前までの低燃費タイヤはウェットグリップが低いなどの弱点がありましたが、最新モデルは燃費以外の性能も満足度の高いレベルにあり、売れ筋のタイヤとなっています。
優れた低燃費性能を実現し、ウェット性能と操縦安定性能を高次元で両立。小型車クラスでは新車への装着率も高くなっています。
低燃費、ウェットグリップ、耐摩耗の3つの性能をそれぞれ向上させ、低燃費グレードの最高ランク「AAA」を取得したタイヤです。
低燃費トレッドコンパウンドの採用で転がり抵抗を低減し、低燃費を実現。充実のサイズラインアップも魅力です。
ウェット性能や摩耗ライフ性能などの基本性能を追求しながらも、ドライ性能や乗り心地にも配慮した低燃費タイヤです。
雨の日に路面とタイヤの間にできる水膜をはじき飛ばしたり、水を効率よく溝にため込んだりするなど、なるべく路面とタイヤを密着させる作用を働かせるのがウェットグリップ性能。スポーツ系と低燃費系タイヤで特に進化が著しく、最新モデルでは驚異的な性能を発揮します。
高い排水性を実現し、ウェット性能が向上。スポーティーな走りと素直な操作感、静粛性を備えたモデルです。
転がり抵抗とウェット性能、耐摩耗性能をバランスよく向上させ、快適な乗り心地や高い静粛性を実現した乗用車用低燃費タイヤです。
一定の柔軟性を維持しながらも摩耗しにくいこと、そして摩耗しても性能の低下が緩やかであることを追求したタイプ。その技術は多くのタイヤに採用されていますが、とりわけ経済性が重視される低燃費タイヤではこのロングライフ性が高くなっています。
「エコ効き持ちゴム」や「剛性コントロールシート」などの技術を採用し、ロングライフ性がさらに向上しています。
重心の高いミニバン/SUV向けの専用構造により、ミニバンで発生しやすい「偏摩耗」を制御。タイヤの長寿命に貢献します。
耐摩耗性の高さと摩耗後の性能低下の少なさで定評のある欧州ブランドが送る、安全性と省燃費性を備えた低燃費タイヤです。
最近の車はエンジン性能の向上やハイブリッド車の登場により走行時の静粛性が上がっていますが、その分タイヤを原因とするノイズが気になる傾向にあります。そこで各社とも上級車向けのコンフォートタイヤでは驚異的な静粛性の高さを確保。絶対的な静かさに加え、特に耳障りとなる音質が気になりにくい工夫が凝らされています。
通過騒音に配慮したタイヤで、走行時のタイヤ音は静かです。路面ごとのノイズ抑制を実現し、静粛性を向上しています。
独自の技術「サイレントコア(特殊吸音スポンジ)」で、空洞共鳴音を低減。静粛性能、操縦安定性能、低燃費性能に優れたタイヤです。
大衆車向けながら、上級車種向けのタイヤにも迫る静粛性を実現。低燃費性能、耐摩耗性能に加え、乗り心地もグレードアップしています。
横浜ゴム最高峰のプレミアムコンフォートタイヤ。新設計の溝の配置とショルダー形状により偏摩耗を抑制。高い静粛性を持続させます。
スポーツカーなどの高性能車で求められる絶対的なグリップ性能を第一に追求したモデル。いずれのブランドもレースなどのモータースポーツで培われた技術がフィードバックされており、ドライ路面だけでなくウェット性能も高いレベルにあるのが特長です。
モータースポーツタイヤ開発で培ったハイグリップポリマーと補強剤の最適化により、路面に吸い付くような高いグリップ力を実現します。
サーキットで根強い人気を博してきたディレッツァの最新作。耐摩耗性能を維持しつつ、グリップ力、コントロール性は向上しています。
最高峰のモータースポーツタイヤで培った技術を採用。新開発の「MSコンパウンド2R」により、グリップ力が向上しています。
サイドウォールの内側に補強材を入れることで、パンクをしてもタイヤの高さを維持してある程度の走行を可能とする特殊な構造のタイヤ。「ランフラットタイヤ」と呼ばれ、ISO規格で空気圧0kPa時に80km/hの速度で80km走行可能なものと定められています。スペアタイヤが不要となり、車内の空間的なロスを減らすことにも貢献。乗り心地が少し硬くなる傾向が見られます。
新サイド補強ゴムと次世代ランフラットテクノロジーの採用で、ノーマルタイヤと遜色ないレベルの乗り心地を実現。発熱も抑えられます。
次世代新工法「NEO-T01」の採用により、優れた快適性能・環境性能・安全性能を実現。ウェット性能も高めたプレミアムなタイヤです。
過酷な条件下で実車テストを繰り返し開発。独自のランフラット技術「Z・P・S」に加え、高速性能、乗心地、静粛性も追求しています。
パイロットスポーツシリーズなど夏タイヤ各種にランフラットモデルを展開。商品名に「ZP」とあればランフラットタイヤです。
スタッドレスタイヤほどの本格的な雪上/氷上走行性能は備えていませんが、ある程度は雪上走行に対応できる性能を備えたタイヤです。そのため、多少の積雪に遭遇してもノーマルタイヤのように走行不可能になるリスクは少なくなります。しかし、総合性能がやや落ちることも覚えておきましょう。
オンロード性能に加え、トラクション性能がオフロードで力を発揮。M+S(マッド&スノー)仕様で、雪路などの走行にも対応します。
ドライ・ウェット両面での操縦安定性能を確保し、高いトレッド剛性でコーナリングもしっかりと安定。チェーン規制にも対応しています。
クロスカントリー系SUV向けモデル。新たなトレッドパターンを採用し、オンロード・オフロードでの運動性能がさらに向上しています。
夏季のドライ・ウェット路面から、冬季の軽微な雪道まで走行可能な全天候型タイヤ。高速道路でのチェーン規制下でも走行可能です。
冬場の滑り止めにはタイヤチェーンも有効ですが、取り付けがわずらわしく装着後の乗り心地の悪化などがネックになり、スタッドレスタイヤのほうが簡単で安心といえます。最新モデルはほぼノーマルタイヤに近い基本性能を備えながら雪上/氷上性能が高く、万能性の高さに感心させられます。
北海道・北東北主要5都市装着率17年連続No.1のブリザックシリーズの乗用車向けモデル。冬の路面で、しっかり止まる・曲がる。
凍結路面に密着、効きが長持ち、4年先まで減りにくいロングライフ性能という3拍子揃ったタイヤ。氷上性能はダンロップ史上最高です。
氷上性能・ウェット性能を向上、高いエッジ効果を発揮。約4年後も高い性能をキープし、ころがり抵抗は夏用低燃費タイヤに匹敵します。
凍った道でもしっかり止める、アイスブレーキ性能の高さが特長。走りにくい雪道やシャーベット路面にも効く安心性能に定評があります。