愛知県の電力会社・電力自由化

愛知県の電気代は電力自由化でどれくらい安くなる？

例1：中部電力と契約中の3人以上の世帯の場合

例2：中部電力と契約中の2人世帯の場合

例3：中部電力と契約中の1人暮らしの場合

愛知県の電力事情

首都圏・近畿圏とともに三大都市圏の1つである中京圏。中京圏の中核となるのが、全国で4番目となる746.3万人の人口を抱える愛知県です。

2012年度の総消費電力量は666.2億kWhで東京都に次いで全国で2番目。その内訳は産業用（農水・鉄鋼・化学・機械など）が301.9億kWhで全国首位。民生用では家庭用が161.8億kWh、業務用（商業・金融・公共サービスなど）が202.5億kWhと、それぞれ東京都、大阪府、神奈川県に次いで4番目となっています。

特筆すべきは産業用の消費電力量が、全国トップであること。県内にある中京工業地帯は日本随一の工業集積地域で、トヨタ自動車を中心にした自動車関連産業や、日本ガイシや日本特殊陶業といったセラミック産業は世界的にも有名です。

光熱費の安い全国の都市ランキング

県庁がある名古屋市の1世帯あたりの電気料金は114,257円で30番目。他の大都市同様に都市ガスの比率が高く灯油の消費が少ないという傾向が見られ、ガス（都市ガス+プロパンガス）の料金は63,534円と全国で32番目、灯油代は5,704円で11番目となっています。

日照時間の長い愛知県ならではの再生可能エネルギーへの取り組み

愛知県は日照時間の長い県として知られ、2013年の名古屋市の日照時間は2,355時間と上位にあります（気象官署別日照時間では名古屋市は全国で7番目）。

太陽光発電普及拡大センター（J-PEC）が公表しているデータによれば、愛知県の住宅用太陽光発電補助金交付受付件数（2009年1月から2013年12月）が最も多くなっています（1位は愛知県で87,981件、2位は埼玉県の65,820件、3位は東京都の55,099件）。

また、広大な敷地が必要なメガソーラーの建設にも積極的で、多くの人口を抱える大都市ながら再生可能エネルギーの固定価格買取制度がスタートした2012年7月以降に新たに認定されたメガソーラーだけの総量は173.4万kW（2015年7月現在）で、全国で20番目となっています。

愛知県の電力会社

愛知県には中部電力の本社があり、同社の中核エリアですが、先にお話ししたように産業用の電力利用が多い地域です。全国展開を行う大手の新電力（PPS：特定規模電気事業者）はもちろん、トヨタ自動車の100％子会社であるトヨタタービンアンドシステムはすでに事業者向けに実績があり、トヨタ自動車ともども電力自由化に向けて一般家庭への事業展開が注目されています。

愛知県を中心にして、一般家庭にも電力を販売できる新電力として新規参入する会社は数多くあります。中部電力はもちろん、その他の大手電力、全国展開を目指す新電力、愛知県に本社を置く地元の新電力――電力自由化後は、こうした電力会社間で一般家庭向けの電力供給でも激しい競争が繰り広げられます。消費者にとっては、ユニークな電気料金プランや新サービスの提供が多いに期待できそうです。

• ※電力消費量と人口は資源エネルギー庁の「都道府県別エネルギー消費統計調査（2012年度の推計値）」を、主要都市の1世帯あたりの電気、ガス、灯油などの料金は総務省の家計調査（2014年度の年間の数値）を参照しています
• ※平均電気代、ガス代の小数点以下の金額は切り捨ています