ホームベーカリーの選び方
自宅で手軽にパンを作ることができるホームベーカリー。選び方のポイントは、調理機能です。ここでは、フランスパンや米粉パンなど、パン類のほか、麺類、ピザ生地、ケーキなど、さまざまなメニューに対応した調理機能を紹介。そのほか、イースト自動投入や具材自動投入、予約タイマーなどの「あると便利な機能」を解説します。
2025/3/14 更新
目次
パンの生地作りから焼き上げまでを自動で行ってくれるホームベーカリーは、高機能化・高性能化が進んだことで、麺類やチーズなどさまざまなメニューを作ることができます。そのほか、パンを膨らませるために欠かせないイーストを自動で投入してくれる機能があると非常に便利です。
ホームベーカリーが登場した当初、パンを膨らませるのに欠かせないイーストを焼き上げる途中で投入する必要がありました。しかし、現在は「イースト自動投入機能」が登場し、ドライイーストもあらかじめ入れておくことができるため、非常に便利です。
ホームベーカリーは、麺類やピザ生地など、パン以外の多彩な調理にも対応する製品が豊富です。フランスパンや米粉パン、ライ麦パン、天然酵母パンなど、パン作りはもちろん、うどんやそば、餅、ケーキ、甘酒など、さまざまな調理に対応した製品が人気です。
どの製品も食パンをおいしく焼くことができます。それ以外に、さまざまな素材やメニューに対応しているので、よくチェックしましょう。材料に国産小麦や米粉、ごはんなどを使ったものや、麺類や餅、ケーキ、チーズまで作れる製品もあります。いろいろ作れるとホームベーカリーを使うのが楽しくなること請け合いです。
米粉を使ってパンを作れる製品も増えてきました。グルテンフリーの米粉パンであれば、小麦アレルギーの方でも楽しめます。また、炊いたごはんの残りを使ってパンを作れる製品もあります。
ジャムのもととなる果物を入れるだけで簡単にジャムができます。鍋で作る場合と違って、煮詰める際の火加減調整などの必要がなく、手軽に素材の味を生かしたおいしいジャムが作れます。
材料を入れる順番や混ぜ方などを間違えるだけで失敗してしまう、作るのが難しいイメージのあるケーキ作りですが、ホームベーカリーがあれば簡単。所要時間も2時間程度で、気軽に作れます。
こねがキモになりますが、そこはホームベーカリーの得意なところ。高速で生地をこねることで、ピザやナンなども作ることができます。あんまんやギョウザの皮も作れる製品も人気です。
お餅を食べたいときに、自宅で簡単に作れてすぐ食べられるのがいいところ。やはりできたてのお餅は格別です。餅米を「炊いて」から「つく」までの工程を一貫して行えるコースを搭載しています。
天然酵母とは、イーストのように単一種の酵母でなく、果物や穀物などのまわりに付着する酵母菌を採取し、自然に発酵させた酵母のこと。独特の風味や香り、食感を楽しむことができます。
うどん生地やパスタ生地を作ることができます。ほうれん草ペーストやトマトピューレ、黒練りごまなどを加えてカラフルなアレンジパスタを作るといったことも可能です。
ライ麦を原料とするライ麦パンを作ることができます。一般的なパンと異なりイースト菌ではなく「サワードウ」という天然酵母を使用するため、酸味が効いた味わいになります。食物繊維が多く、栄養価が高いので健康を気にする方は要チェックです。
パンが焼き上がるまでの時間は、メーカーや製品によって異なります。焼き上がりのタイミングをコントロールしたい場合は、予約タイマー機能が搭載されていると便利です。
朝食に焼きたての自家製パンを食べたくありませんか? 予約タイマー機能があれば、寝る前にタイマーをセットするだけで起きてすぐに香ばしい焼きたてパンが食べられます。朝が待ち遠しくなることでしょう。
多彩な自動調理メニューを搭載したモデルや、プロの技法を取り入れた独自の「ねり」や「発酵」ができるモデルなど、豊富なラインアップを展開するパナソニック。高機能なモデルが特に人気です。また、「イースト自動投入」機能を搭載している製品が多く、初めてパン作りをする人に便利です。
家電から日用品まで幅広く展開するアイリスオーヤマの人気の理由はコスパのよさです。手ごろな価格帯ながら、自動調理メニューが豊富で、さまざまな生地や、ジャム、もちなども作れます。レシピブックが付属しているモデルもあり、調理に活用やすいのも魅力です。
象印のホームベーカリーは、こだわりの機能が充実しているのがポイントです。食パン専門店監修のこだわりコースや、パン屋の窯を再現したヒーターを搭載するモデルなど、パン作りにとことんこだわっています。このほか具材やイーストの自動投入機能、豊富な自動調理メニューなど、便利な機能が豊富なところも人気です。
ほかにない独自機能が、シロカのホームベーカリーの魅力です。短い時間で焼き上がる「早焼き」機能を搭載したモデルや、生キャラメルなどのスイーツが作れる自動調理メニューの搭載など、手軽さと豊富なメニューが特徴と言えます。またのぞき窓を設置しているモデルも多く、調理過程を見ながら楽しめます。
さまざまな家電を取り扱う廣瀬無線電機のホームベーカリーは、コスパのよいロングセラーモデルが人気です。米粉入りパンなどのパンメニュー以外に、やきりたんぽやお餅などの14種の自動メニューを搭載し、価格は1万円以下とお手ごろです。フードコーディネーター監修のオリジナルレシピ付きで幅広く活用できるのも魅力。
ツインバードのホームベーカリーは、低糖質パンのおいしさにこだわったパン作りができることが人気です。低糖質パンや低糖質のブランパン、そのほか米粉パン(グルテンフリー)メニューなど、ヘルシー志向の人のニーズに合ったパン作りを楽しめます。
レーズンやナッツといった具材を自動投入できる製品であれば、生地にしっかりと混ぜ込んでくれるため、手間をかけずにレーズンパンなどを作ることができます。
のぞき窓があれば、パンをこねたり焼いたりする様子を確認することができます。見ているだけでパン作りを楽しめます。
扱いが難しいイーストも、自動投入機能があればセットするだけで、適切なタイミングで投入してくれます。
パンケースなどの表面にフッ素を施し、焼き上がったパンやパン生地を取り出しやすくするためのコーティングです。
国産小麦は海外産の小麦と比べるとタンパク質の含有量が少なめです。
またグルテンも弱いので、膨らみにくいという特徴があります。吸水量も異なるため、水を減らすことも必要になります。「国産小麦コース」があれば、決められた水の量を入れたらワンタッチで最適な焼き上がりになります。
専用のミックス粉を使えば、初心者でも失敗せずに作れるというメリットがあります。
必ず使わないといけないこともないので、パン作りに慣れてきたら、レシピを見ながら一般的な材料を使っても構いません。
中にセットする材料が傷むのを防ぐためです。
最大14時間まで指定できる製品もありますが、炊飯器でお米を炊くのと同じように、前日にセットしておけば不自由しないはずです。
もっちりしたパンを楽しむことができます。
一緒に強力粉も入れるのでグルテンフリーというわけにはいきませんが、小麦粉とは違った味になります。
パン職人が焼いたパンにはかないませんが、作ることができます。
ホームベーカリーの最大の魅力は、焼きたてを味わえることです。ホームベーカリーで作ってパンを初めて食べた時は感動すること請け合いです。
グルテン
小麦粉と水を混ぜると粘り気の出るタンパク質のことです。弾力があり、その中にイーストにより発酵した炭酸ガスが貯まって、パンが膨らむのです。
自動投入
投入タイミングの難しいイーストや、レーズンなどの具材を適切なタイミングで投入してくれる機能です。当然、この機能があるほうが手間がかかりません。
天然酵母
通常使われるイーストとは異なり、果実や穀物由来の酵母です。イーストよりも発酵しにくいので、膨らむまでに時間がかかります。その代わり、イーストと違う豊かな味わいになるといわれています。
ドライイースト
発酵する力の強い酵母菌を培養して乾燥させたものです。生地を安定して膨らませることができます。生のイーストもあります。
ミックス粉
小麦粉や食塩、粉末全卵といったパンを作るための材料がミックスされた製品です。ホームベーカリーのメーカーが販売しているものであれば失敗せずに作れます。他のメーカーからも多数販売されています。自分で配合するのが面倒なら、ミックス粉を活用するのもよいでしょう。
モーター
生地をねるのに重要なのがモーター。しっかりねりこむパワーと調整機能が必要です。メーカーによってインバーターモーターやDCモーターを採用していますが、方式の違いによる優劣はほとんどありません。
レシピブック
作成できるメニューは20〜45種類程度ですが、派生するレシピは数えきれません。製品によっては多数のレシピを収録した本を同梱しています。もちろん、多数の書籍が販売されているうえ、ネットにも情報がたくさん出ています。