ホームベーカリーの選び方
自宅で手軽にパンを作ることができるホームベーカリー。選び方のポイントは、調理機能です。ここでは、フランスパンや米粉パンなど、パン類のほか、麺類、ピザ生地、ケーキなど、さまざまなメニューに対応した調理機能を紹介。そのほか、イースト自動投入や具材自動投入、予約タイマーなどの「あると便利な機能」を解説します。
2022/6/22 更新
目次
パンの生地作りから焼き上げまでを自動で行ってくれるホームベーカリーは、高機能化・高性能化が進んだことで、麺類やチーズなどさまざまなメニューを作ることができます。そのほか、パンを膨らませるために欠かせないイーストを自動で投入してくれる機能があると非常に便利です。
ホームベーカリーが登場した当初、パンを膨らませるのに欠かせないイーストを焼き上げる途中で投入する必要がありました。しかし、現在は「イースト自動投入機能」が登場し、ドライイーストもあらかじめ入れておくことができるため、非常に便利です。
ホームベーカリーは、麺類やピザ生地など、パン以外の多彩な調理にも対応する製品が豊富です。フランスパンや米粉パン、ライ麦パン、天然酵母パンなど、パン作りはもちろん、うどんやそば、餅、ケーキ、甘酒など、さまざまな調理に対応した製品が人気です。
どの製品も食パンをおいしく焼くことができます。それ以外に、さまざまな素材やメニューに対応しているので、よくチェックしましょう。材料に国産小麦や米粉、ごはんなどを使ったものや、麺類や餅、ケーキ、チーズまで作れる製品もあります。いろいろ作れるとホームベーカリーを使うのが楽しくなること請け合いです。
米粉を使ってパンを作れる製品も増えてきました。グルテンフリーの米粉パンであれば、小麦アレルギーの方でも楽しめます。また、炊いたごはんの残りを使ってパンを作れる製品もあります。
ジャムのもととなる果物を入れるだけで簡単にジャムができます。鍋で作る場合と違って、煮詰める際の火加減調整などの必要がなく、手軽に素材の味を生かしたおいしいジャムが作れます。
材料を入れる順番や混ぜ方などを間違えるだけで失敗してしまう、作るのが難しいイメージのあるケーキ作りですが、ホームベーカリーがあれば簡単。所要時間も2時間程度で、気軽に作れます。
こねがキモになりますが、そこはホームベーカリーの得意なところ。高速で生地をこねることで、ピザやナンなども作ることができます。あんまんやギョウザの皮も作れる製品も人気です。
お餅を食べたいときに、自宅で簡単に作れてすぐ食べられるのがいいところ。やはりできたてのお餅は格別です。餅米を「炊いて」から「つく」までの工程を一貫して行えるコースを搭載しています。
天然酵母とは、イーストのように単一種の酵母でなく、果物や穀物などのまわりに付着する酵母菌を採取し、自然に発酵させた酵母のこと。独特の風味や香り、食感を楽しむことができます。
うどん生地やパスタ生地を作ることができます。ほうれん草ペーストやトマトピューレ、黒練りごまなどを加えてカラフルなアレンジパスタを作るといったことも可能です。
ライ麦を原料とするライ麦パンを作ることができます。一般的なパンと異なりイースト菌ではなく「サワードウ」という天然酵母を使用するため、酸味が効いた味わいになります。食物繊維が多く、栄養価が高いので健康を気にする方は要チェックです。
パンが焼き上がるまでの時間は、メーカーや製品によって異なります。焼き上がりのタイミングをコントロールしたい場合は、予約タイマー機能が搭載されていると便利です。
朝食に焼きたての自家製パンを食べたくありませんか? 予約タイマー機能があれば、寝る前にタイマーをセットするだけで起きてすぐに香ばしい焼きたてパンが食べられます。朝が待ち遠しくなることでしょう。
豊富なラインアップと高機能がウリの人気メーカー。「ねり」「発酵」工程で、ほのかな風味と柔らかさ・もっちり感を実現したモデルや、グルテン・乳製品フリーの低糖質生地アレンジレシピを拡充させたモデルが人気です。
パン作りに対するこだわりの機能が充実しているメーカー。甘納豆やベーコン、コーンなどの柔らかい具材も形を残したまま焼き上げる「ゴロゴロ具入りパン」コース搭載モデルや、残ったごはんでもちもちのパンを焼くことができる「ごはん入りパンコース」搭載モデルが人気です。
家電や調理用品、日用品、インテリア用品など、幅広いカテゴリでコスパの高い製品を展開するアイリスオーヤマ。ホームベーカリーでは、10種類の自動メニューに対応する「IBM-020」が人気。最大13時間のタイマー付きで、朝食の時間に合わせてパンを焼き上げることができるほか、自動メニューにないパンを作ることもできます。
パン以外の豊富なメニューに対応した製品を展開しています。上位モデルの中には、ヨーグルトやバター、生キャラメルなどに対応しているものもあります。マルコメ監修の「米糀甘酒」メニューとして、「さらさら甘酒」「つぶつぶ甘酒」を作ることができるモデルも人気です。
4段階の発酵と2回のガス抜きを行うことでボリュームがあり、キメ細かなパン生地に仕上げることができる「ふっくらパン屋さん」シリーズを展開。焼き芋コース、ヨーグルトコースが搭載されているほか、大豆粉パンなども楽しむことができます。
レーズンやナッツといった具材を自動投入できる製品であれば、生地にしっかりと混ぜ込んでくれるため、手間をかけずにレーズンパンなどを作ることができます。
のぞき窓があれば、パンをこねたり焼いたりする様子を確認することができます。見ているだけでパン作りを楽しめます。
扱いが難しいイーストも、自動投入機能があればセットするだけで、適切なタイミングで投入してくれます。
パンケースなどの表面にフッ素を施し、焼き上がったパンやパン生地を取り出しやすくするためのコーティングです。
国産小麦は海外産の小麦と比べるとタンパク質の含有量が少なめです。
またグルテンも弱いので、膨らみにくいという特徴があります。吸水量も異なるため、水を減らすことも必要になります。「国産小麦コース」があれば、決められた水の量を入れたらワンタッチで最適な焼き上がりになります。
専用のミックス粉を使えば、初心者でも失敗せずに作れるというメリットがあります。
必ず使わないといけないこともないので、パン作りに慣れてきたら、レシピを見ながら一般的な材料を使っても構いません。
中にセットする材料が傷むのを防ぐためです。
最大14時間まで指定できる製品もありますが、炊飯器でお米を炊くのと同じように、前日にセットしておけば不自由しないはずです。
もっちりしたパンを楽しむことができます。
一緒に強力粉も入れるのでグルテンフリーというわけにはいきませんが、小麦粉とは違った味になります。
パン職人が焼いたパンにはかないませんが、作ることができます。
ホームベーカリーの最大の魅力は、焼きたてを味わえることです。ホームベーカリーで作ってパンを初めて食べた時は感動すること請け合いです。
グルテン
小麦粉と水を混ぜると粘り気の出るタンパク質のことです。弾力があり、その中にイーストにより発酵した炭酸ガスが貯まって、パンが膨らむのです。
自動投入
投入タイミングの難しいイーストや、レーズンなどの具材を適切なタイミングで投入してくれる機能です。当然、この機能があるほうが手間がかかりません。
天然酵母
通常使われるイーストとは異なり、果実や穀物由来の酵母です。イーストよりも発酵しにくいので、膨らむまでに時間がかかります。その代わり、イーストと違う豊かな味わいになるといわれています。
ドライイースト
発酵する力の強い酵母菌を培養して乾燥させたものです。生地を安定して膨らませることができます。生のイーストもあります。
ミックス粉
小麦粉や食塩、粉末全卵といったパンを作るための材料がミックスされた製品です。ホームベーカリーのメーカーが販売しているものであれば失敗せずに作れます。他のメーカーからも多数販売されています。自分で配合するのが面倒なら、ミックス粉を活用するのもよいでしょう。
モーター
生地をねるのに重要なのがモーター。しっかりねりこむパワーと調整機能が必要です。メーカーによってインバーターモーターやDCモーターを採用していますが、方式の違いによる優劣はほとんどありません。
レシピブック
作成できるメニューは20〜45種類程度ですが、派生するレシピは数えきれません。製品によっては多数のレシピを収録した本を同梱しています。もちろん、多数の書籍が販売されているうえ、ネットにも情報がたくさん出ています。