ヘアドライヤーの選び方
ヘアドライヤーの選び方ガイドでは、「どんな種類があるの?」「最新の機能って何?」など、ヘアドライヤーを選ぶ際の悩みや疑問を解決。「短時間で乾かしたい」「髪にやさしい製品を使いたい」など、目的別の選び方や主要メーカーの特長について詳しく解説します。
2022/6/14 更新
目次
「主に髪を乾かす」のがヘアドライヤー、「髪をアレンジする」のがヘアアイロンです。ヘアドライヤーの中には、ブラシ一体型で簡単にスタイリングできる「カールドライヤー」があり、緩めのカールやボリュームアップに適しています。髪を乾かすことを重視するならヘアドライヤー、スタイリングを重視するならカールドライヤーを選びましょう。
髪を乾かし、スタイリングするドライヤーは、大きく2つのタイプに分けることができます。主に髪を乾かすことを目的とし、ブラシ(櫛)を使ってスタイリングするタイプが「ヘアドライヤー」です。それに対して、ブラシ一体型の「カールドライヤー」は、片手のみで髪を乾かしながら手軽にスタイリングができます。
髪を乾かすことがメインなら、ヘアドライヤーを!
ヘアドライヤーの主要用途は「髪を乾かすこと」です。髪のスタイリングよりも「髪を乾かす」ことに主軸を置く場合には、ヘアドライヤーを選びましょう。ただし、ひとくちに「髪を乾かす」といっても「短時間で乾かしたい」「髪にやさしい製品を使用したい」「楽に乾かしたい」など、要望はさまざまです。使用目的やライフスタイルに合わせて最適な機能を備えた製品を選びましょう。
忙しい毎日のドライヤータイムは、なるべく短時間で済ませたいものです。とにかく「短時間で乾かしたい」という人は、風量、温風温度、消費電力をチェックしましょう。
大風量になればなるほど、熱風を髪にあてる時間が少なくなり、髪や頭皮へのダメージは軽減されます。風量の目安は、一般的な製品が1.3m3/分です。ロングヘアの人は、1.5m3/分以上あると手早く乾かすことができます。
温風温度が高温になるほど、髪は速く乾きますが、同時に髪を傷めるリスクも高くなります。温度調整機能が付いた製品であれば、調整しながらブローできるため、髪への負担を軽減することができます。温風温度は高いもので140度、低温(機能)と呼ばれるもので60度程度です。
一般的なドライヤーの消費電力は600〜1200Wといわれており、省エネモデルは900W以下です。1500W以上は主に業務用です。なお、ワット(W)数と風量は関係ありません。
近年、“髪にやさしい”をうたった、さまざまな機能を搭載したヘアドライヤーが各メーカーから投入されています。マイナスイオン機能や冷風機能など、目的や希望にあった機能を備えた製品を選びましょう。
髪を守り、ツヤや潤いを与えるといわれるマイナスイオンを活用した機能です。今や多くのヘアドライヤーに搭載されている機能ですが、ひとくちに「マイナスイオン」といっても、メーカーごとに搭載されている技術やネーミングなどが異なります。
冷風(コールド)機能は、一般的な「送風」機能と同様です。ブローの仕上げに冷風を当てると、キューティクル(髪の表面を覆う層のこと)が引き締まり、ツヤ感を引き出したり、スタイリングを長持ちさせたりする効果に期待できます。
低温(60度前後)設定にすることで、髪や頭皮(スカルプ)を熱によるダメージから守るための機能です。
遠赤外線は、医療機器、ヒーター、調理器具などさまざまな器具に使用されています。ヘアドライヤーに搭載されている遠赤外線機能は、髪の表面温度を上昇させずに内部から温めることで、頭皮の血行促進や代謝向上などの効果があるといわれています。
片手で使用することが多いヘアドライヤーを選ぶうえで、重量は大切なポイントです。高機能だからといって、腕や肩に負担になるほどの重さでは、毎日のブロータイムが苦痛になってしまうので注意しましょう。
一般的な製品の重量は500〜800gです。500g以下の軽量モデルは、最大風量が小さい場合もあるので、重量と風量のバランスをよく考えて選びましょう。
旅行や長期出張などに携帯したい場合、あるいは省スペースに保管したいときには、本体のサイズに注目しましょう。最近は、軽量かつコンパクトながら、豊富な機能を搭載している製品が増えています。
購入前に旅行バッグや保管場所のスペースと、ヘアドライヤーの本体サイズ(幅、高さ、奥行き)をしっかりと確認しておきましょう。
幅
高さ
奥行き
ヘアドライヤーを使う場所と電源の位置をチェックし、コードの長さを確認しましょう。
海外で使用する場合には、日本と異なる電圧にも対応できる海外対応のヘアドライヤーを選びましょう。プラグの形状も異なるため、変換プラグも必要です。変換プラグがドライヤー本体に付属している場合もあるので、購入する前に必ずチェックしましょう。
持ち手の部分を折り畳むことができる機能です。折り畳んでコンパクトにできれば、持ち運びに便利です。
コードレスタイプであれば、家の中でも旅先でもオフィスでも、電源を探す心配が無用です。使用する場所を制限したくない人はコードレスタイプを選ぶとよいでしょう。
深夜や早朝にヘアドライヤーを使用する音が響き渡るのは気が引けます。周囲が静かな時間帯にヘアドライヤーを使用することが多い人は、音の静かな製品を選びましょう。
風量が大きければ、それだけヘアドライヤーの作動音も大きくなります。しかし、最近は大風量ながら高い静音性をアピールしている製品も登場しています。
近年は、単に髪を乾かすだけではなく、肌に直接使えたり、頭皮をマッサージしたりと、髪を乾かす以外に「プラスα」の機能を搭載したヘアドライヤーが登場しています。
「(マイナス)イオン機能」を搭載したヘアドライヤーが各メーカーから投入されています。その中でも肌の保湿効果が期待できる「スキンモード」と呼ばれる機能を搭載したモデルが人気です。
片手にヘアドライヤー、もう一方の手にブラシ(櫛)を持ち、髪を乾かしながらスタイリングするのは慣れていないと難しいものです。そんなときに、ブラシ一体型のカールドライヤーなら、片手で髪を乾かしながら簡単にスタイリングすることができます。
カールドライヤーのブラシの形状は大きく分けて2タイプです。髪にしっかりとしたカールを作りたい場合には、「ロールブラシ(360度ブラシ)タイプ」を、フワッとしたゆる巻きヘアを作りたい場合には「ブローブラシ(ハーフブラシ)タイプ」を選ぶとよいでしょう。
ヘアドライヤーの国内シェアNo.1メーカー。美容家電のノウハウをヘアドライヤーに投入し、進化し続けるヘアケア機能が注目されています。独自のイオン機能を搭載した「ナノケア」シリーズ、手頃な価格帯の「イオニティ」シリーズが人気を集めています。
ファンのない扇風機と同様、中央が空洞のユニークな形状のヘアドライヤーが話題のダイソン。価格は40,000〜60,000円と高価ですが、2.4m3/分という大風量を実現し、短時間で髪を乾かせ、過度な熱による髪のダメージを防ぐシステムを搭載しています。
1,000円前後から購入可能なヘアドライヤーをラインアップ。低価格ながら、必要な機能をきっちりと押さえたコスパの高い製品をリリースし、ユーザーの支持を集めています。マイナスイオン機能、大風量を実現した「Allure(アリューア)」シリーズは、ブランドを象徴する代表的なシリーズとして人気です。
独自技術のプラズマクラスターを搭載した製品は、効果には個人差があるとはいえ、髪の潤いを持続し、しなやかな髪を手に入れられると評判です。とくに、大風量を超える速乾性を実現した「beaute A(ボーテアー)」シリーズが注目されています。
シンプルな機能に特化した低価格帯のモデルから豊富な機能を搭載した高級モデルまで、バリエーション豊かなラインアップを展開する老舗メーカーです。特に、プロテクトイオン搭載の「Nobby(ノビー)」シリーズ、小型・軽量のマイナスイオンドライヤー「ione(イオネ)」シリーズが人気です。
湿度の低い場所で保管してください。
ヘアドライヤーが感電や火災の原因にならないようにするためです。また、電源コードを本体に巻きつけておくのは断線の可能性があるので避けましょう。
ほこりを吸い込んだのかもしれないので危険です。
フィルターがきちんとセットされているか、ゴミがたまっていないかを確認しましょう。問題がないように見えるのに「焦げ臭いにおいがする」場合は、使用を中止し、メーカーや販売店に相談しましょう。
使用を中止してください。
突然電源が切れたり、接続している電源プラグが異常に熱くなったり、使っていると焦げ臭くなったりといった異常が発生しているドライヤーは、火災などの事故につながる恐れがあるため、すぐに使用を中止してください。古い製品の場合は、とくに注意が必要です。
キューティクル
髪の表面を覆う層のこと。正常な状態だと、ツヤのある髪に見えます。紫外線や高熱の影響でこの層がはがれると、枝毛が発生するなど見栄えが悪くなります。
速乾ノズル
中央と外周で風の強さを変えるなどして、髪を乾きやすくするアタッチメントです。
ターボ
風量を一時的に最大化する機能で、髪全体を一気に乾かすことができます。
ナノイー
パナソニック製品が採用しているイオン機能の名前です。ナノイーとは、水分から生成される微粒子イオンで、マイナスイオンの1000倍の水分量を持つといわれています。
フィルター
外気のホコリを吸い込まないように搭載されているパーツです。ヘアドライヤーは、外気をファンで冷風や温風として送り出しており、外気のホコリを吸い込まないようにするためにフィルターを搭載しています。フィルターにゴミがたまったら、掃除機で吸い取ったり、歯ブラシでかき出したりして、しっかりと手入れをしましょう。
プラズマクラスター
シャープ製品が採用しているイオン機能の名称です。イオンの力で静電気を抑制。髪に水分子コートを形成し、潤いを与えるといわれています。