イヤホン・ヘッドホンの選び方
「イヤホン・ヘッドホンにはどんなタイプがあるの?」「どんな機能があると便利?」など、イヤホン・ヘッドホン選びの悩みや疑問を解決。有線タイプ、無線(ワイヤレス)タイプの違いや人気の完全ワイヤレスイヤホンの解説など、イヤホン・ヘッドホン選びのポイントを詳しく解説します。
2023/5/2 更新
Appleの「iPhone 7」シリーズがヘッドホン出力端子を廃止して以降、Bluetooth方式のワイヤレスイヤホン・ヘッドホンは急速に普及しています。中でも近年特に人気を集めているのが、「完全ワイヤレスイヤホン」と呼ばれるタイプです。
完全ワイヤレスイヤホンの特徴
左右のイヤホン本体以外は何もないシンプルな構造のため、ケーブルが絡まったり、引っかかったりすることはありません。「ケーブルからの解放」。これが完全ワイヤレスイヤホンの最大の利点です。ただし、物理的にバッテリー容量が小さいため連続再生時間が短いものが多いということ、接続状況によっては音の途切れや遅延が発生してしまうなどのデメリットもあります。
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数あるイヤホン・ヘッドホンの中から自分に最適なモデルを見つけるのは至難の業です。しかし、主にどのようなシーンや目的で使用するかという視点で考えると、機能やタイプ(装着方式、構造)などから最適なモデルを絞り込むことができます。ここでは、通勤・通学時、スポーツ・ランニング時など、5つの使用シーンに適したイヤホン・ヘッドホンの選び方を紹介します。
雑音と逆の信号を発生させて外部からの雑音や騒音を消去するノイズキャンセリング機能搭載モデルは、車内の雑音にじゃまされることなく、好きな音楽に没頭できます。また、音漏れしにくいカナル型や、密閉型は、車内マナーをスマートに守れます。なお、ワイヤレスタイプなら「ケーブルが絡まる・引っかかる」という通勤・通学時のトラブルを解消できます。
スポーツをしたり、ランニングをしたりするときは汗をかくため、防水・防滴機能が必須です。また、激しい動きや振動を受けても外れにくいカナル型や耳かけタイプを選ぶとよいでしょう。ケーブルがないワイヤレスタイプであれば、スポーツ時の動きを妨げることもありません。
自宅でゆったりと音楽を聴きたい場合には、高音質が楽しめるハイレゾ対応モデルや、臨場感、立体感のある音を楽しむことができるサラウンド機能搭載モデルを選ぶとよいでしょう。また、密閉型のイヤホン・ヘッドホンや雑音をおさえるノイズキャンセリング機能搭載モデルを選べば、より自分だけの世界に浸ることができます。
旅行や出張などの移動中にイヤホン・ヘッドホンを長時間装着する際は、自分の耳孔や頭の形にフィットした軽量モデルを選びましょう。ネックバンドタイプは比較的軽量で、長時間使用しても疲れにくいといわれています。また、飛行中や走行中のエンジン音などの騒音対策に、ノイズキャンセリング機能搭載モデルを選ぶとよいでしょう。
運転時に使用する場合には、両耳をふさがずに、片耳から周囲の音情報を得られる片耳型を選びましょう。通話や音声での操作が可能なマイク機能付きを選ぶと、より快適です。
シンプルな操作性と独特のフォルムで新製品をリリースするたびに、世界の注目を集める米国のIT企業。H2チップを内蔵し、前世代モデルと比べて最大2倍のノイズキャンセリングを実現した、第2世代の完全ワイヤレスイヤホン「AirPods Pro 第2世代 MQD83J/A」が人気。第1世代より再生時間が1時間半長くなり、アクティブノイズキャンセリングがオンの状態で最大6時間の再生が可能です。
いわずと知れた世界的なAV機器メーカー。最新技術の導入にも積極的で、飛行機のエンジン音などの低音から人の声などの中高音まで幅広い帯域のノイズを低減する「ノイズキャンセリング性能」と高音質コーデックLDACに対応した完全ワイヤレスイヤホン「WF-1000XM4」が人気です。
1962年創業の国内オーディオメーカー。エントリーモデルから、最新のテクノロジーを注ぎ込んだハイエンドモデルまで、幅広いアイテムを展開しています。軽量かつ快適な着け心地で、長時間装着しても聴き疲れしにくいオープンエアー型のワイヤレスヘッドホン「ATH-HL7BT」が人気。専用アプリで音質や音量レベル、音のバランスなどをカスタマイズできる点も魅力です。
JVCケンウッドのプロダクトブランドの1つ。「ニューウェイブ」「重低音・タフボディ」「防水・スポーツ」など、多彩なカテゴリで個性的な商品を発信しています。人気モデルの「Victor HA-FX150T」は、ノイズキャンセリング機能を搭載した小型・軽量の完全ワイヤレスイヤホン。音質のチューニングには「ビクタースタジオ」のプロのエンジニアが参加しています。
1945年に創業したドイツの老舗音響機器メーカー。マイクロフォンのトップクラスメーカーで「音を忠実に再現する」ことにこだわっています。周囲の騒音レベルに合わせてノイズキャンセルの度合いを自動調整するアダプティブノイズキャンセリング機能を搭載した完全ワイヤレスイヤホン「MOMENTUM True Wireless 3」が人気。クイックチャージにも対応し、充電ケースはQiワイヤレス充電が可能です。
2006年に米国で設立され、2014年にアップル傘下となったオーディオブランドです。アクティブノイズキャンセリング搭載の完全ワイヤレスイヤホン「Beats Fit Pro」は、耳にぴったりフィットする柔軟なウィングチップにより、1日中快適な着け心地が続くという人気モデル。5分の急速充電で最大1時間の再生が可能な「Fast Fuel機能」を搭載している点も人気の理由です。
マサチューセッツ工科大学の教授だったアマー・G・ボーズ氏が設立したスピーカーを主とした音響機器ブランドで、迫力のある重低音が特徴です。「CustomTuneテクノロジー」が耳に合わせてサウンドを自動で最適化する、完全ワイヤレスノイズキャンセリングイヤホン「QuietComfort Earbuds II」が人気。自分だけの静寂の世界に浸りたいときは「Quietモード」、周りに意識を向けたいときは「Awareモード」が便利です。
プレシードジャパンが展開する「AVIOT」は、IoT時代の到来を見据え「AV+IoT」からネーミングされた新進国産ブランド。日本人の聴覚特性にフィットした製品作りがコンセプトです。フラッグシップモデルの「AVIOT TE-Z1PNK」は、高音質設計とユーザビリティを両立させた完全ワイヤレスイヤホン。「ハイブリッドアクティブノイズキャンセリング」を搭載しているほか、イヤホン単体で約7時間の連続再生が可能です。
一般的なイヤホンやヘッドホンから、劇場やスタジオなどの音響機器までを手がけるハーマンインターナショナルのブランド。厳密な製品管理と音質の高さから、プロのアーティストにも愛用されています。プロ仕様モデルからライトユーザー向けのモデルまで、幅広いラインアップが魅力です。
総合家電メーカーのパナソニックは、ヘッドホンやイヤホンともに豊富なラインアップが魅力です。低価格帯のポップなカラーリングのイヤホンから、7.1chサラウンド対応のホームシアター向けヘッドホンまで、さまざまなニーズに応えるアイテムを展開。独自の音響構造により、臨場感あふれるリアルな高音質を実現した完全ワイヤレスイヤホン「Technics EAH-AZ60」が人気です。
有線タイプは、イヤホンやヘッドホンのケーブルを音楽プレーヤーなどの再生機器に直接接続して、音を再生します。再生機器に直接接続するため、ワイヤレスタイプのようにバッテリー切れの心配はなく、外部要因による音質劣化が起こりにくいという特徴もあります。ただし、ケーブルが絡まったり、何かに引っかかってしまったりするというデメリットもあります。
無線(ワイヤレス)、すなわち、イヤホンやヘッドホンとプレーヤー(再生機器)をつなげるケーブルが存在しないタイプです。多くの場合はBluetooth通信を採用しています。ケーブルが引っかかったり、絡まったりする心配はありません。ただし、イヤホン本体の充電が必須で、バッテリーが切れてしまうと音が聴けなくなってしまいます。また、接続状況によっては、音切れなどが起きる場合もあります。
ワイヤレスイヤホンは、ケーブルが一切ない「完全ワイヤレス(左右分離型)」、ケーブルで左右のパーツがつながっている「両耳(左右一体型)」、そして「片耳型」の3タイプに分けられます。ここでは各タイプの特徴を解説します。
左右のパーツがケーブルやヘッドバンドでつながっていないタイプです。再生する音声データは無線で受信するためケーブルの煩わしさを解消できます。ケーブルが一切ないので、引っかかったり、絡まったりする心配がありません。近年、小型製品が増えてきていますが、落としやすいというデメリットも。物理的にバッテリー容量が小さいため、連続再生時間が短いものが多いです。
ケーブルやヘッドバンドで左右のパーツがつながったイヤホンを両方の耳に装着して使用するタイプです。無線(ワイヤレス)イヤホンの中で最も一般的な方式で、種類が豊富です。また、軽量のものが多く、ほとんどの製品にマイクやコントローラーが装備されています。イヤホンを使用しないときは、ケーブルを首にかけてアクセサリー感覚で持ち運ぶことができます。
耳に装着するパーツが1つだけのイヤホンで、周りの音を確認しつつも音声を聴きたい場合に使用します。片耳での通話に特化したタイプのワイヤレスイヤホンのため、運転時などには向きますが、音楽に没頭したい場合には不向きです。
イヤホン・ヘッドホンは、装着方式によっていくつかのタイプに分けられます。たとえば、じっくり音楽を楽しむのなら「オーバーヘッド型」、スポーツをしながら聴くのなら「耳かけ型」といった具合に、リスニングスタイルに応じて適したタイプを選ぶとよいでしょう。ここでは、代表的な5つのタイプについて解説します。
柔軟性のあるシリコンなどのイヤーチップを耳に差し込んで、密閉した状態で音を鳴らす耳栓タイプのイヤホンです。価格が安く、音質がよいのが特長で、ハイエンドな高音質モデルも続々と登場しています。遮音性が高いため、音漏れはしにくいですが、歩行中の使用は注意が必要です。
耳の入り口にはめるようにして装着するタイプです。サイズは、カナル型と同じようにコンパクト。着脱しやすく、周囲の音が聞き取りやすいので、通勤などに使用しても比較的安全といえるでしょう。ただし、音漏れしやすいため、人が多い場所で使用する際は注意しましょう。
イヤホン部を耳かけバンドで支えることで、安定して利用できるタイプです。装着中の安定感が高いので、スポーツをしながら音楽を楽しみたいという人に人気。ただし、耳の形状によっては、バンドが当たっている部分に痛みを感じることもあります。
首からイヤホンを回すことで、安定性を高めることができます。コードは首の後ろから通すため、髪型などの崩れを気にする必要がありません。軽量でホールド性にすぐれたものなら、長距離の移動はもちろん、ジョギングなどの運動時に最適です。
ヘッドバンドを頭にかけて装着するタイプで、耳を覆う「オーバーイヤー型」と、耳に乗せる「オンイヤー型」に分かれます。音を鳴らすユニットを大型化できるため、高音質化しやすいといわれています。
イヤホン・ヘッドホンの駆動方式(ドライバーユニット)とは、電気信号を音に変える部分のことです。簡単にいうと、ヘッドホンの心臓部である「音を鳴らす機構」。電気信号を振動に変換し、振動を音として耳に届けるうえで非常に重要な役割を担っています。ここでは、その駆動方式の違いを解説します。
ヘッドホンの9割以上がダイナミック型のドライバーユニットであるといわれるほど、一般的なヘッドホンの大半に採用されています。パワフルな重低音の再生が可能で、オーバーヘッド型のほか、インナーイヤー型、耳かけ型、カナル型などに使用されています。
小型化が容易で、補聴器にも利用されている駆動方式。主にカナル型に使用されています。中高音域の音を繊細に表現できる一方で、低音の表現は比較的苦手。ミドルモデルからハイエンドモデルを中心に、この方式が採用されています。
専用のアンプを利用して音を鳴らすタイプです。低音から高音まで、すべての音域で音質は抜群ですが、ほかのタイプのヘッドホンやイヤホンに比べて、かなり高価になっています。
「ハイブリッド型」は、低音がよく響く「ダイナミック型イヤホン」と、中音から高音の表現が得意な「バランスド・アーマチュア型イヤホン」の長所を集約したタイプ。幅広いジャンルの音楽を聴く人に最適です。
平面の振動板にコイルを引き磁石と磁石で挟む構造の平面駆動型は、ダイナミック型ヘッドホンの一種。振動板全体に向けて均一に力が加わり、音のひずみが少ないのが特徴です。
ヘッドホンのうちオーバーヘッドタイプは、構造によって大きく4種類に分けることができます。周囲の音をカットしたり、気軽に長時間音楽を楽しめたりと、タイプによって特長が異なるので、自分がヘッドホンを利用する目的を念頭に置きながら、製品選びをするようにしましょう。
音を発するドライバー部分の背面が密閉された構造になって、音が漏れないように仕切られているタイプ。外部の音が聴こえにくく、音楽に集中することができます。また、音圧で鼓膜を振るわせるので、音の迫力も十分です。
音を発するドライバー部分の背面が開放(オープン)されているタイプ。特に高音の伸びがよいといわれ、女性ボーカルの音楽を楽しむのに適しています。ただし、音漏れが激しいため、人の多い場所や公共の場所で使用する際は注意しましょう。
密閉型(クローズド)と開放型(オープンエアー)の長所を併せ持つタイプ。重低音も高音も満足のいく音質で楽しむことができます。ただし、開放型(オープンエアー)同様に音漏れするため、使用場所には注意しましょう。
こめかみ付近に機器をあてて頭蓋骨を振動させ、音として認識させる技術を利用したヘッドホン。耳をふさぐことがないため、耳が疲れないという特徴があります。また、音楽を聴きながらも、外部音をしっかりと聞き取ることができます。
屋外や水辺などのアウトドア、水がかかる可能性のあるキッチンなどでの使用を想定しているのであれば、防じん・防水性能に注目しましょう。防じん・防水性能を表す表記として使われているのが、「IP〇〇」。これはIP(International Protection)コードと呼ばれるもので、2003年に国際電気標準会議(IEC)によって定められた、電気製品の防水・防じん性能を表す規格です。IPコードは「IP」の文字の後ろに2つの数字が続き、前の数字が防じん性能の等級を、後ろの数字が防水性能の等級を表します。つまり、「IP56」と書かれていた場合、その製品は5等級の防じん性能と6等級の防水性能を備えていることになります。
防じん性能とは、製品外部からの固形物の侵入に対する保護等級のこと。「IP0X」から「IP6X」までの全7等級に分かれており、“防塵(じん)”といっても砂やホコリなどの細かな物体だけでなく、手やワイヤーといった具体的な固形物が想定されています。「IP5X」になると粉塵レベルの微粒な物体すら入らない、という性能になります。
防じん等級 | 保護の内容 | 想定される固形物の例 |
---|---|---|
IP0X | 特に保護がされていない | なし |
IP1X | 直径50mm以上の大きさの固形物が内部に入らない | 手 |
IP2X | 直径12.5mm以上の大きさの固形物が内部に入らない | 指 |
IP3X | 直径2.5mm以上の大きさの固形物が内部に入らない | 工具の先端 |
IP4X | 直径1.0mm以上の大きさの固形物が内部に入らない | ワイヤー |
IP5X | 有害な影響が発生するほどの粉塵(じん)が内部に入らない | 粉塵(じん) |
IP6X | 粉塵(じん)が内部に入らない | 粉塵(じん) |
防水性能とは、製品外部からの水の侵入に対する保護等級のこと。防水等級は、「IPX0(保護なし)」から「IPX8(潜水状態での使用も可能)」まで9段階あり、IPXに続く数字が大きいほど防水性能が高いことを示しています。キッチンで使用するなら「IPX5」以上を、水没まで考慮する場合には「IPX7」以上の防水性能を備えたモデルを選ぶとよいでしょう。
防水等級 | 保護の内容 |
---|---|
IPX0 | 特に保護がされていない |
IPX1 | 鉛直に落下する水滴では有害な影響を受けない |
IPX2 | 鉛直から両側15度までの角度で落下する水滴では有害な影響を受けない |
IPX3 | 鉛直から両側60度までの角度で噴霧した水で有害な影響を受けない |
IPX4 | あらゆる方向からの水の飛まつで噴霧した水で有害な影響を受けない |
IPX5 | あらゆる方向からのノズルによる噴流水で有害な影響を受けない |
IPX6 | あらゆる方向からのノズルによる強力なジェット噴流水で有害な影響を受けない |
IPX7 | 一時的に水に浸しても影響がない |
IPX8 | 潜水状態での使用でも影響がない |
スマートフォンやMP3プレーヤーなどの再生機器から、ワイヤレスで音声を受信して楽しめるイヤホン・ヘッドホンも増えています。ワイヤレスなら、ケーブルが絡まる心配がなく、カバンにプレーヤーをしまったまま音楽を聴くことが可能です。主な接続方式として、Bluetooth、2.4GHz帯無線、赤外線の3種類があります。
機器間を容易にワイヤレス接続できるBluetooth。近年のスマートフォンやポータブルオーディオプレーヤーはほぼ標準で搭載しており、対応イヤホン・ヘッドホンを選べば簡単にワイヤレス環境を実現できます。
Bluetoothのバージョン
Bluetoothには1.1〜5.0までバージョンがあります。これらのバージョンのBluetooth対応製品同士であれば、接続することは可能です。しかし、各バージョン固有の機能を利用するには、そのバージョン以上同士の組み合わせでなければなりません。
Ver1.1
2001年に発表された普及バージョン。
Ver1.2
2.4GHz帯域の無線LANとの干渉対策が追加。
Ver2.0
Ver1.2の約3倍のデータ転送速度(最大転送速度3Mbps)に。
Ver2.1
ペアリングが簡単になり、バッテリー寿命を最大5倍延長できるSniff Subrating機能を追加。
Ver3.0
従来の約8倍のデータ転送速度(最大24Mbps)に上げ、省電力化も向上。
Ver4.0
大幅な省電力化ができる低消費電力モード(BLE)対応。さまざまなプロファイルに対応できる。
Ver4.1
4.0を高機能化し、自動再接続やLTEとBluetooth機器間での通信干渉をおさえる。
Ver4.2
転送速度の高速化し、セキュリティを強化。
Ver5.0
4.2と比較すると、通信速度が2倍、通信範囲が4倍向上。
2.4GHzの無線帯を利用して通信する方式。送信機とセットになっており、プレーヤーと送信機を接続する必要があります。電波は約30mの距離まで届き、障害物に強く、音質も比較的クリアだといわれています。
赤外線を利用して音を送信し、音楽をワイヤレスで楽しむことができます。Wi-Fiなどの電波と干渉しにくいというメリットがあります。テレビの音声をワイヤレスで楽しむことを想定した製品が中心です。
有線タイプのヘッドホンやイヤホンの場合、プレーヤー側と接続するプラグの形状が決まっています。プラグには、ミニプラグと標準プラグの2種類があります。音質は、聴き分けられるほどの違いはありませんので、手持ちのプレーヤーに合ったプラグを持つ製品を選びましょう。
iPhoneやWalkmanをはじめ、ほとんどのスマートフォン、MP3プレーヤーが採用しているプラグの形式です。直径は3.5mmとかなりの小型です。
プロも利用するようなハイエンドモデルで採用されているプラグ方式です。直径6.3mmと大型なため、耐久性が高いのが特長です。
標準タイプのプラグを搭載したヘッドホンやイヤホンに、ミニプラグ変換アダプターが付属したタイプ。再生機器がどちらのプラグかわからない場合も安心です。
無線(ワイヤレス)タイプのイヤホンを選ぶ際には充電端子をチェックしましょう。一見同じように見えても、接続部分が微妙に異なるので、注意してください。
iPhoneやiPadなどを充電器やパソコンにつなぐ際に使用する「Lightningコネクタ」は、Apple社の独自規格です。リバーシブル仕様のため、表裏を気にせずに差し込むことができます。
USB Type-Cは、USB3.1規格で策定されたコネクタで、表裏の区別なく差し込むことが可能な小型の端子です。1本のケーブルで、映像出力と電源供給を行えます。
Androidスマホやタブレットに多く採用されているUSBコネクタ。耐久性が高く、端子も抜けにくい設計になっているのが特徴です。
製品によって異なります。
Androidの場合
ハイレゾ対応端末の場合、対応イヤホン・ヘッドホンをミニプラグに接続することにより、ハイレゾで音楽を聴くことができます。端末が未対応の場合には、ハイレゾ音源再生アプリをインストールし、USB-DAC経由で、ハイレゾ音源を満喫できます。
iPhoneの場合
ハイレゾ音源対応アプリと、iPhone用ハイレゾ対応イヤホン・ヘッドホン、USB-DACかポータブルヘッドホンアンプなどを組み合わせることで、ハイレゾを楽しめます。
新品のヘッドホンをしばらく再生させて、なじませることです。
エージングをかけることで、イヤホン・ヘッドホンの本来の音を鳴らすことができるといわれています。一方、使用するうちにエージングが進むので、無理して行う必要はないという意見もあります。
ハイレゾマークの有無を確認しましょう。
日本オーディオ協会がハイレゾの定義や推奨ロゴなどを定めました。この基準を満たした製品には推奨ロゴマークを使用することが認められています。なお、このロゴマークはソニーが以前から使用していたものです。
インピーダンス
電力の抵抗を示す値で、単位はΩ(オーム)です。インピーダンスが小さくなるほど音が大きくなります。
折りたたみ
ヘッドホン部分を折りたたんでコンパクトに収納できる機能です。
音圧感度
この値が大きいほど、大きな音を鳴らすことができます。
再生周波数帯域
ヘッドホンやイヤホンが再生できる周波数を示します。通常12Hz〜22kHzのような形式で表記され、数値の小さいほうが低音側、大きいほうが高音側になります。この幅が広ければ広いほど、多くの音を再現できますが、音質とイコールというわけではないので注意しましょう。
サラウンド
聴き手を取り囲むように、音を響かせること。イヤホン・ヘッドホンでは両耳のすぐ側で音を鳴らしますが、擬似的にサラウンドを再現しています。
ドライバーサイズ
音を鳴らすドライバーユニットの大きさです。大きいほど高音質であるとされています。
ノイズキャンセリング
雑音と逆の信号を発生させ、電気的に外部からの雑音や騒音を消去する機能です。電車や飛行機など、騒音の多い環境で音楽を楽しむことが多い人に向いています。
ハイレゾ
CDの最大6.5倍の情報量を持つ、高品質な音楽データです。ハイレゾを楽しむためには、プレーヤーとイヤホン・ヘッドホンなどが、どちらもハイレゾに対応していることが必要です。
マイク
イヤホンやヘッドホンにマイクを搭載し、通話や音声による操作が可能なモデルです。ヘッドセットとも呼ばれます。
リケーブル
ケーブルを取り外して、交換できるイヤホンやヘッドホンです。音質を自分好みに調整できるというメリットがあります。
リモコン
コードにリモコンが付属し、音楽プレーヤー本体を取り出さなくても、曲送りや曲戻し、音量の調整ができるモデルです。製品によって対応機種が限られるので、購入時には必ず確認しましょう。
Dnote
デジタルの音源をアナログに変換することなく、そのまま鳴らすことができる機能です。デジタル→アナログ変換時に劣化することなく、ノイズの少ないクリアな音声を楽しめます。
DTS Headphone:X
11.1chの包み込むようなサラウンド音声を楽しめる機能です。ライブ音源を楽しむのに最適です。この機能を利用するには、対応製品とアプリが必要です。