高音質こそすべてゼンハイザー MOMENTUM True Wireless 2

イヤホン・ヘッドホン 2020/9/18
  • facebook
  • twitter
  • line

高音質こそすべてゼンハイザー MOMENTUM True Wireless 2

ワイヤレスイヤホン=低音質と敬遠されていたのも、今は昔。ワイヤレスでありながらクオリティーの高い音が当たり前になってきた昨今、ワイヤレスイヤホン界でも最高音質との呼び声が高いゼンハイザー「MOMENTUM True Wireless 2」は、はたして誰に向けたイヤホンなのか。

ワイヤレスでも音質を追求

そもそも、ワイヤレスイヤホンに求める要素とは何か。ノイズキャンセリングなどの機能性、あるいは(バッテリー容量にも左右する)ケースの携帯性など、さまざまでしょう。そうした要素のなかにおいて、ある程度の音質はもはや取り上げるまでもない前提条件であり、また、今ではあえて音質で選ばずとも満足いく音質で聴ける機種がそろっています。しかし、「MOMENTUM True Wireless 2」は、そんな時代にあえて音質を最優先する姿勢を貫きました。

ドイツに本社を置くゼンハイザーは、ヘッドホンのロングセラーモデル「HD 650」や、ハイエンドヘッドホンの先駆け的存在「HD 800」など、多くの名機で知られた老舗メーカー。個人で使えるダイナミックマイクや、放送業界向けマイクのスタンダードモデルなども輩出しています。メイドインジャーマニーらしい職人気質(かたぎ)は、ゼンハイザーが愛される理由のひとつ。

そうしたゼンハイザーのクラフトマンシップを濃縮したMOMENTUM True Wireless2が、高音質をうたうのは納得感しかないじゃないですか。ゼンハイザーの人に聞いた話では、MOMENTUM True Wireless2が採用している7mmというドライバーの口径も、もっと大口径ドライバーを搭載したイヤホンがあるなか、このサイズこそがベストだと判断してのものだそうな。

ここまでいっておいての音質ですが、完全ワイヤレスイヤホン音質部門でオリンピックを開催したら、メダリスト入り確実なほどに最高レベルの音質です。「音質の良さ」とは、なかなか言葉で説明しにくいものです。僕の主観ではMOMENTUM True Wireless2の音は解像感が高く、ワイヤレス伝送された音を聴いているという感覚がほとんどない、ナチュラルで心地良い音だと感じました。これは例えるなら、素性のいいダシのようなもの。じんわりと口のなかで味や風味、後味を噛みしめる感覚に近いです。このじんわりさこそ「音質の良さ」を突き詰めたゼンハイザーにしか出せない味であり、ワイヤレスイヤホンでもその境地に届きうるのだと知らしめたモデルでもあります。

ゼンハイザー MOMENTUM True Wireless 2を価格.comで購入する

あくまでも音楽を聴くための機能

頑固な職人気質(かたぎ)は、時として時代のニーズを置いてけぼりにしてしまうもの。前モデルの「MOMENTUM True Wireless」にはノイズキャンセリング(以下ノイキャン)がありませんでしたが、今モデルはついに待望のノイキャンを搭載。そしてもちろん、ここにもコダワリが。

ノイキャンの優秀さで知られるAppleの「AirPods Pro」や、SONYの「WF-1000XM3」などは、静寂性がセールスポイントになっています。しかしMOMENTUM True Wireless2のノイキャンはそれほど強くなく、静寂と呼べるほどの静かさではありません。これは、あくまでもよりいい音楽を聴くための機能だから。静寂を手に入れるためではなく、もっといい音を聴くために、雑音となる帯域を少しだけ抑えるものなのです。強力すぎるノイキャンは音楽の持つ成分を減衰させてしまうことがあります。ゼンハイザーはそれを避けるため、音楽に影響のない範囲での効果にとどめているんですね。

ここにもゼンハイザーの音質への妥協なき姿勢が表れているといっていいでしょうし、「そういうコダワリ、好きだぜ」と共感する人もいることでしょう。実際、ノイキャンのない前モデルと比較すると、聞こえ方にはだいぶ差があります。やっぱりノイキャンありの静かな環境のほうが音楽に没入できるのは間違いありませんね。また、ノイキャンといえば逆位相の音がモゾモゾ聞こえて気持ち悪いという人もいると思いますが、MOMENTUM True Wireless2のノイキャンはその違和感もほとんど感じられません。基本的にはノイキャンつけっぱなしでOKでしょう。

ゼンハイザー MOMENTUM True Wireless 2を価格.comで購入する

ほとんど弱点のない完成度

「ワイヤレスイヤホンでもいい音質で聴きたい」と、目的がハッキリしてる人にとっては最高のパートナーとなるイヤホンであることに間違いはありません。だからといって、完璧なイヤホンと呼んでいいかは別。というのも、人を選ぶ要素があるのも事実なんです。

特に人を選ぶと思われるのが、イヤホン本体の大きさ。前モデルから2mm小さくなったものの、それでもイヤホンとしてはやや大ぶりで、耳が小さめの人にとっては窮屈に感じるでしょう。気になる人は購入する際に、一度試してみることをオススメします。逆に、前モデルに窮屈さを感じたかもという人は、今回のMOMENTUM True Wireless2ならうまくフィットする可能性がありますよ。

あとはまぁ、重箱の隅をつつくようなものですが、操作が物理ボタンじゃなくタッチ式であること。タッチの精度は悪くないものの、物理ボタンの確実に操作できてる感にはかないません。とはいえこれも、物理ボタンの場合はグっと押し込むことでフィッティングの位置がズレる可能性があるので、タッチに利点がないわけでもない。うーん、好みの範囲かなぁ。

いくつか挙げたはいいものの、音質を最優先にワイヤレスイヤホンを選んだ場合、これらの要素は「やっぱやめとこ」となるに値するデメリットかと問われれば……まぁ無視できる要素かなと。そういった意味では、ほとんど弱点がないといっていいでしょう。フィッティングも音の好みと同じく、個人差によるものですし。

ゼンハイザー MOMENTUM True Wireless 2を価格.comで購入する

何よりも音質を優先する人のイヤホン

予算3万円前後のハイエンドラインでワイヤレスイヤホンを探すなら、比較対象はB&Oの「Beoplay E8」「Beoplay E8 Sport」、Technicsの「EAH-AZ70W」、Appleの「AirPods Pro」あたりになってくると思います。もうこのクラスになると音作りや機能性に差はあれど、いずれも間違いなく高音質です。スーパーヒーロー同士の戦いのようなものです。でも、このメンバーのなかでもMOMENTUM True Wireless2は、音質を中心にデザインされたイヤホンであるという点が他モデルと差別化できる点。

裏を返せば、強力なノイキャン性能や安定した通信性能(MOMENTUM True Wireless2は一般的なリレー伝送方式)、ワイヤレス充電機能といった機能性を求める人にとっては、物足りないモデルに感じる可能性があります。ぶっちゃけ、気持ちはわかります。この金額のイヤホンにはそうした便利要素があってもいいじゃないか、全部盛りでいいじゃないか!

そういった声に対し、そもそも、イヤホンとは何をする装置なのか。音楽を聴くための装置ですよね。であれば、その機能はすべて音質のためにあるべきで、音質にさえ満足できればそれ以外の物足りなさは些末(さまつ)なこと、というのがゼンハイザーの考え方。えぇ、誰もがこんなストイックな考え方はできないでしょう。しかし、それほどピーキーな姿勢だからこそたどり着けた境地があり、その音は多くの人を魅了している事実があります。ピーキーすぎてお前にゃ無理だよといわれると、なおさら気になってしまうものです。

ぶっちゃけ、この価格帯でワイヤレスイヤホンを探している時点で、あなたも十分素質アリ。とにかくいい音で音楽を聴きたい、たとえワイヤレスであっても妥協したくない。一瞬でもそう考えたことがある人であれば、MOMENTUM True Wireless2、かなり現実味のある選択肢になるかと。価格.com

文:ヤマダユウス型 写真:佐藤竜太

ゼンハイザー MOMENTUM True Wireless 2 でこの製品を購入する

ゼンハイザー MOMENTUM True Wireless 2

本体質量: イヤホン約6g×2 充電ケース約58g
Bluetoothバージョン Bluetooth 5.1
動作時間: イヤホン約7時間 充電ケース併用で最大約28時間
充電時間: 1.5時間(フルチャージ)/10分(1.5時間動作)
防滴性能: IPX4
USB規格: USB-C
ノイズキャンセレーション: Single-Mic ANC
主な特長: Smart Controlアプリ使用でイコライザーによる音質調整可能、ボイスアシスタント機能、イヤホンを耳から外すと自動で音楽が停止するスマートポーズ機能(再び耳に戻せば自動で再び再生)
カラー: ブラック / ホワイト

価格.comでこの製品を購入する

More Articles

Page Top