ボイスレコーダー・ICレコーダーの選び方
「ボイスレコーダー・ICレコーダーにはどんな種類がある?」「価格の差は何?」「演奏の録音にも使えるの?」など、ボイスレコーダー・ICレコーダー選びの際に浮かぶ疑問などを解決できるのが選び方ガイドです。ボイスレコーダー・ICレコーダー選びに必要な基礎知識、用語解説はこちらでチェックしましょう!
2025/3/28 更新
目次
ボイスレコーダー・ICレコーダーは、標準タイプと高音質タイプの2タイプに分かれます。両者は機能も価格もまったく異なるため、用途に応じて最適なタイプを選びましょう。なお、高音質タイプで会議を録音することもできますが、予算は3〜10倍変わってきます。また、語学学習に利用する場合は、ラジオ録音機能やリピート再生機能の有無を確認しましょう。
ボイスレコーダー・ICレコーダーの使用用途として最も多いのが、人の話し声の「記録」。特に会議や講演、商談など、ビジネス用途で使用するケースが多いです。この場合には特に音質にこだわる必要はなく、標準タイプのボイスレコーダー・ICレコーダーで十分。予算は5,000円〜1万円程度を目安にしましょう。
楽器演奏を録音したり、自然の音を録音したりと、趣味用途で録音をする場合には、高音質モデルが◎。音声を非圧縮で記録する「リニアPCM対応モデル」や「ハイレゾ音質の録音に対応したモデル」を選ぶとよいでしょう。
ラジオの英語講座などを録音して語学学習に利用する場合は、ラジオ受信とその録音・再生に対応した製品を選びましょう。また、特定部分をリピート再生できる機能や、音声が聞き取りにくいときに再生速度を調整できる機能があると便利です。
Bluetooth対応で遠隔操作が可能に!
ボイスレコーダー・ICレコーダーで録音したデータを保存する記録媒体もチェックしましょう。記録媒体は内蔵メモリーかSDカードが主流ですが、最近は両方に対応している機種が増えています。
大半のボイスレコーダー・ICレコーダーは、2〜16GBのフラッシュメモリーを搭載しています。録音したデータを都度PCなどに保存するのではなく、ボイスレコーダー・ICレコーダー本体に残しておくような使い方をする場合には、内蔵メモリーの容量は大きいほうが安心です。
内蔵メモリーの容量で選ぶ
録音したデータをSDカードに保存するタイプ。主にmicroSDカードが採用されています。SDカードの容量を増やすことで、録音時間を増やせるのがメリット。なお、最近は内蔵メモリーを搭載しつつ、SDカードにも対応するモデルが増えています。
録音データをPCに取り込む場合は、ダイレクト接続が便利!
録音した音声データをPCに取り込んで保存したり、加工したりする場合は、接続方式をチェックしておきましょう。接続方式は主に2種類あります。1つは、ボイスレコーダー・ICレコーダー本体にUSB端子が搭載されているタイプ。もう1つは、ケーブルを用いて接続するタイプです。ボイスレコーダー・ICレコーダー本体にUSB端子が搭載されているタイプは、PCへダイレクトに接続できるため便利です。
ボイスレコーダー・ICレコーダーを購入する際は、最大録音可能時間をチェックしましょう。たいていの場合、最大録音時間は、最も低い音質で録音した際の録音時間で表記されます。そのため、高音質で録音した場合は、録音可能時間が短くなります。音質にこだわらない人は特に気にする必要はありませんが、高音質で録音したい人はメーカーのスペック詳細ページで「高音質でどれくらいの時間録音できるか」を確認しておくとよいでしょう。
最大録音可能時間から選ぶ
多彩なラインアップが用意されていますが、なかでも高品質なPCM対応製品が人気です。また、ソニーの音響技術により、遠くの音や小さな音もより聞き取りやすく自然に集音できるモデルもラインアップされています。
オリンパスブランドを継承する「OMデジタルソリューションズ」は、ボイスレコーダー・ICレコーダー部門で9年連続販売数量1位の実績を持つトップブランドです。通常のICレコーダーからPCMレコーダーまで多彩なラインアップを展開。場所の広さや話している相手との距離によって録音レベルを自動調整する機能や、PCから取り込んだデータにインデックスをつけられる機能を搭載した語学学習向けのモデルが人気です。
ティアックのレコーディング機器ブランド。高品質なPCM対応レコーダーをラインアップしており、満足度ランキングでも高い評価を得ています。音楽の収録現場でも使われているプロ用機器です。上書き録音機能により、失敗したテイクを残さずに録音を進めることができるモデルが人気です。
ICレコーダーは外出先で使うことが多いので、電源をチェックしておきましょう。シチュエーションによって、向いているタイプが異なります。なお、USB充電と乾電池の併用タイプだと便利です。
単3形や単4形乾電池に対応している製品です。電池切れの際もコンビニなどで購入できるので、いざというときに安心。念のため、予備の乾電池を用意しましょう。
充電式の製品で、リチウムイオンやリチウムポリマーなどの高性能な電池が搭載されたものが主流となっています。乾電池対応製品よりも価格が高くなります。
USB接続で録音データをやり取りすることができるうえ、付属のバッテリーにも充電することができます。充電池と乾電池の両方に対応したタイプもあります。
AC電源に接続し、長時間の録音が可能なタイプ。PCMレコーダーの上位モデルなどが対応しており、楽器の演奏などでバッテリーを気にせずに録音できます。
ハイレゾ音質での録音に対応した機種が登場しています。ハイレゾとはCDを超える音質のことで、音質にこだわった録音を行う場合には対応の有無をチェックするとよいでしょう。
音声を圧縮せず記録する方式で拡張子は.wavです。ファイルサイズはとても大きいのですが、その分高音質なのが特長です。
MP3での再生に対応したモデルです。MP3とは「MPEG 1 Audio Layer-3」の略で、音声圧縮方式の規格のひとつ。音楽CDの楽曲データを1/10ほどのサイズに圧縮することができるフォーマットです。
WMA再生に対応したモデルです。「WMA(Windows Media Audio)」は、マイクロソフト社が開発した音声圧縮方式の規格で、MP3と同じ圧縮率ながら高音質なのがウリ。なお、Windows OSのパソコンでは標準で対応しています。
録音時に低い周波数の音をカットする機能です。プロジェクターなどのノイズや風切音などを軽減することで、音声をよりクリアに録音できます。
ほとんどすべてのボイスレコーダー・ICレコーダーがUSBでPCに接続できます。その際、USBケーブルなしで、本体に搭載されたUSB端子に直接接続できるモデルもあります。
再生速度を変更できると便利です。
ピッチコントロール機能が搭載されていれば、早口の人は再生スピードをゆっくりと、雑談のときは早くすることができ、作業効率をアップできます。また、会議などICレコーダーから近い人と距離が離れた人が発言する場合には、その音量を平均化してくれる「ボイスバランサー」機能があると聞き取りやすくなります。
不要です。
ボイスレコーダー・ICレコーダーでの録音は、MP3やAAC、WMA、PCMといった形式で記録されるので、これらのファイルをPCに取り込めば再生できます。
録音できます。
ボイスレコーダー・ICレコーダーのマイク入力端子にPCやスマホからライン入力すれば録音できます。スピーカーにICレコーダーを近づけて録音するよりはクリアな音声を記録できます。
特別な場合でなければ不要です。
最近のボイスレコーダー・ICレコーダーは、内蔵マイクの性能が向上しており、特別な用途や目的がなければ内蔵マイクでもきちんと録音できます。なお、外付けのガンマイクでは、遠くの音源をピンポイントで狙ったり、左右で別のマイクを用意し空間の広がりを録音したりといったことができます。
可能です。
最近のボイスレコーダー・ICレコーダーは、さまざまな音声フォーマットに対応しており、音楽プレーヤーとして使うことができます。ただし、ICレコーダーでは録音することが最優先されているので、再生専用の音楽プレーヤーと比べると再生時の音質や機能が劣ると考えてよいでしょう。
可能です。
電話でのやり取りを録音するにはさまざまな方法がありますが、ボイスレコーダー・ICレコーダーに接続したイヤホン形状の専用マイクを耳に装着して電話するというやり方が簡単です。こうした専用マイクは各社から発売されています。
クロスメモリー
内蔵メモリーを搭載しているのにSDカードを装着できるモデルで、片方のメモリーがいっぱいになったときに、自動的にもう片方のメモリーに録音してくれる機能です。
ビットレート
1秒間にやり取りするデータ量のことです。ビットレートが大きいほど、多くの情報量を伝達できます。サウンドファイルであれば、ビットレートが大きいほど音質がよくなります。
ファイル分割
録音ファイルを分割する機能です。たとえば、講義を連続して録音した場合、1時限目と2時限目に分割し、その間の休憩時間の録音は削除するといったことが可能になります。
プリレコーディング
この機能をオンにしておけば、録音ボタンを押したときに2〜5秒前の音声から録音をスタートできます。インタビューなどで急に録音しなければいけない場合でも、逃さずに録音できます。
リモート録音
Wi-Fiで接続したスマホや専用のリモコンを使用することで、ICレコーダーと離れた場所から録音のオン・オフができます。
AAC
MP3を超える音質を目指して開発されたフォーマットです。iTunes Storeや携帯電話向けの着うたなどで採用されました。MP3よりも高音質です。
kbps
キロビット・パー・セコンドの略で、1秒間に伝送できるビット数を表します。128kbpsなら、1秒間に128キロビットのデータを送ることができます。
VCVA、VOS、音声起動録音
一定の音量を検知したときに録音を自動スタートする機能です。会議中の無音時間などを録音せずに済みます。