ミシンの選び方
「ミシンにはどんな種類があるの?」「針に糸を通すのが苦手なんだけど、大丈夫?」「メーカーごとの違いは何?」など、ミシン選びで浮かぶ疑問などを解決できるのが選び方ガイドです。ミシン選びに必要な基礎知識、用語解説はこちらで解説します。
2022/7/28 更新
目次
布などを縫うための機械であるミシンは、内蔵したコンピューターでミシンのさまざまな動作を制御(マイコン制御)するコンピューターミシンや、針の動きのみを電子制御する電子ミシン、かがり縫い専用のロックミシン、刺繍(ししゅう)に特化した刺繍ミシンの4種類に分けられます。
電子ミシンのように針の上下運動だけでなく、スピードや縫い目の長さ、針の停止位置など、布を縫う際の動作全般をコンピューターで制御できるのが、コンピューターミシンです。これらの操作は、液晶モニタや、ボタンを押したり番号を合わせたりするだけで簡単に行えるので、初心者の方にも安心です。縫い模様の選択が豊富で、文字や数字、刺繍などが縫える機種もあります。
コンピューターミシンとは違い、針の上下運動だけを電子制御するのが電子ミシンです。スタート・ストップのほか、スピードや縫い目の調節は、ダイヤルで行います。ダイヤルでの調整のみとなるため、縫い模様の数は少なくなりますが、操作ボタンも少なく、その分シンプルな作りが特徴です。針の停止位置は、固定可能。
ミシンの機能は、機種によって千差万別。作りたいものに合った機能の有無をチェックして製品を選びましょう。どんな目的でミシンを使用するか、どんな機能があると快適な縫い物が行えるかを考慮して検討しましょう。
主にコンピューターミシンに搭載されている機能で、縫い模様や操作の選択が行えるほか、誤った操作をした場合にエラーメッセージが表示される製品もあります。なかには、画面をタッチするだけで操作できるタイプも。
デニムや着物など、厚い生地を縫う場合に適した機能です。厚地を縫うときには貫通力が重要ですが、厚物縫い対応モデルであれば、低速時も安定した力を発揮します。
縫った後に表は上糸だけ、裏には下糸だけが見える状態が正しい糸調子です。自動糸調子機能があれば、上糸と下糸の引っ張り合う強さを自動で調整して正しい糸調子にしてくれます。
ミシン本体にライトが付いており、手元を照らしてくれる機能です。自身の手の影や、天井のライトでできる影をなくすことができ、安全に作業することができます。
レバーを操作することで、針穴に糸を通すことができる機能です。
縫い終わりに、上糸と下糸をワンボタンで同時にカットする機能。
全自動で生地にあわせたボタンホールが縫える機能です。
電源コードを引っ張るだけで本体内に収納される機能です。
足で踏むことで、自由に縫い速度を調整できる装置。両手が使えるため、曲線縫いなどもスムーズにこなせます。最初から付属しているものと、別途オプションで購入するタイプの2種類に分かれます。
自動糸通しや厚物縫いなど便利機能が充実した製品を多く揃えています。液晶画面搭載モデルでは、画面に軽くタッチするだけで縫い模様などの操作が行えます。ボタン操作で模様を選べる「らくらく模様選択」を装備したモデルは特に人気です。
世界で初めて家庭用刺繍ミシンを開発した老舗メーカー。刺繍ミシンでは初心者から上級者向けまで幅広いラインアップを展開しています。価格と機能のバランスがよく、耐久性にも定評があります。袖口やズボンの裾などの筒縫いに便利なフリーアームタイプが人気です。
工業用・家庭用のミシン事業を中心に展開するJUKI。工業用ミシンの分野においては世界180か国以上で展開するグローバル企業です。縫い品質にこだわった直線専用の職業用ミシン「SPUR TL-30DX」や、厚物縫いを美しくかつハイスピードに仕上げられる「SL-100」などが人気です。
コンパクトミシンは扱い慣れた人向きなので、初心者は機能が充実したものを選びましょう。
コンパクトミシンは価格が手ごろで、手軽に扱えるイメージがありますが、小型のため作業量や機能が限られます。そのため、ある程度ミシンの扱いに慣れた人に適しているといわれています。初心者はむしろ、不慣れな部分をアシストしてくれる「自動糸通し」や「自動糸調子」などの基本的な機能を持ったワンランク上の機種を選ぶほうがよいでしょう。
サイドカッター
カッターが付いた押さえ金です。布を切りながら、かがり縫いができますが、あくまで簡易的な機能です。きちんとかがり縫いをしたい場合はロックミシンを使うようにしましょう。
スピードコントロール
縫う速度を低速から高速まで調整できる機能。フットコントローラーで調節するタイプが一般的です。