電動歯ブラシの選び方
ここでは、「電動歯ブラシにはどんな種類があるの?」「何を基準に選べばいいの?」など、電動歯ブラシを選ぶ際に浮かぶ疑問を解決します。主なメーカーや、あると便利な機能についても解説。どんな製品が自分に合っているのか、選び方のポイントを紹介します。
2022/6/28 更新
目次
電動歯ブラシは、ブラシの振動により歯垢を落とす振動式と、ブラシの回転により歯垢を落とす回転式に大別されます。
振動式の主な特徴は歯や歯茎への刺激が弱いこと、回転式の主な特徴は歯垢を除去する力が強いことです。「やさしく歯磨きしたい」という人は振動式を、「しっかり歯磨きしたい」という人は回転式を選ぶとよいでしょう。
振動式の電動歯ブラシは、通常の歯ブラシと似た形状のブラシを振動させることで、歯垢を落とします。一般的に、回転式と比べて歯や歯茎への刺激が弱めといわれており、やさしく磨くことが可能。また、振動音が小さいため、職場や外出先での使用に向いています。
ただし、歯垢除去力は回転式に比べるとやや弱くなる傾向にあります。
回転式の電動歯ブラシは、円い形のブラシを回転させることで、歯垢を落とします。歯垢除去力が高い点が魅力。また、ブラシが歯を包み込んで回転するため、「しっかり磨いている」という感覚を得られやすいです。
ただし、振動式に比べると、歯や歯茎に負担がかかりやすいです。磨く際は、強く押し付けすぎないよう気を付けましょう。
電動歯ブラシ、口腔洗浄器、ステインクリーナーの違い
口腔洗浄器は、ブラシではなくジェット水流によって歯垢を取り除く製品です。
ブラシでは取り除ききれない、歯間や歯周ポケット(歯と歯茎の間)の汚れを流し去ることができます。
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電動歯ブラシの電源方式には、充電式と乾電池式の2種類があります。
充電式の主な特徴は乾電池式に比べ振動回数の多い製品がラインアップされていること、乾電池式の主な特徴はコンパクトで軽量なモデルが多いことです。「振動回数の多い電動歯ブラシで歯磨きをしたい」という人は充電式を、「電動歯ブラシを持ち運んで外出先で使いたい」という人は乾電池式を選ぶとよいでしょう。
充電式の電動歯ブラシは、乾電池式に比べると、振動回数の多い製品がラインアップされています。また、乾電池式の電動歯ブラシのように、乾電池を交換する手間もありません。
ただし、内蔵バッテリーが劣化したら本体ごと買い替える必要があります。また、乾電池式に比べ、サイズが大きく重たくなりがちです。
もしも、職場や旅先などの外出先で、充電式タイプを充電器なしで使う場合は、電池切れにならないよう連続稼働時間を事前に確認しましょう。
電動歯ブラシ本体を低価格で購入したとしても、交換ブラシの価格が高いとランニングコストが高くなります。そのため、購入前には交換ブラシの価格もチェックするとよいでしょう。交換ブラシの価格帯は、数百円から数千円と幅広いです。
メーカーやブラシによって異なりますが、交換頻度はだいたい3か月が目安。交換ブラシの価格×使用人数×交換4回で、年間のランニングコストを計算してみましょう。
ブラシを高速で動かす「音波振動」で、歯の横磨きができる電動歯ブラシ(一部製品を除く)。充電式の「ドルツ」と、乾電池式の「ポケットドルツ」の2シリーズが展開されており、現行モデルの音波振動数は、「ドルツ」が毎分約31,000回、「ポケットドルツ」が毎分約16,000回です。
歯科医師との研究によって生まれた電動歯ブラシ。唾液と振動により「音波水流」を生み出し、ブラシだけでは届きにくい歯間の汚れも除去できます。歯茎にやさしい「過圧防止センサー」や、歯の着色汚れ(ステイン)を除去できる「ホワイトモード」を搭載した製品も。
代表的な回転式の電動歯ブラシ。主要メーカーのうち、唯一回転式を採用しており、丸型回転ブラシが歯を包み込み、歯垢を物理的にこすり取ります。上位モデルには、「舌クリーニング」、「ホワイトニング」など便利なモードのほか、「押し付け防止センサー」など歯茎にやさしい機能が搭載されています。
ブラシを高速で振動させることで、高い歯垢除去能力を発揮する機能です。歯肉にダメージを与えにくく、歯の表面や歯間、歯周ポケットなどをやさしく磨くことができます。
音波水流や高圧水流で、歯間や歯周ポケットの汚れを洗い落とす機能です。歯茎をマッサージし、健康を維持する用途にも使えます。
ブラシの振動の強さや速さを切り替えられる機能です。ブラシを押しつけすぎるとランプの点灯で知らせてくれたり、自動的に振動を弱めたりする機能が搭載された製品もあります。
タバコやコーヒー、紅茶などによる歯の着色汚れ(ステイン)を、特殊なブラシや専用のモードで取り除く機能です。機種によっては、「ホワイトモード」と呼ばれることもあります。
ブラッシング中に振動を一瞬停止させ、歯を磨いている時間を知らせてくれる機能です。これにより、ブラッシングのムラを防ぐことができます。停止スパンは、30秒〜2分ごとなど、製品によって異なります。
USB端子を使って、電動歯ブラシを充電できる機能です。USB充電に対応した製品なら、パソコンやスマホ、モバイルバッテリーなどから充電することができます。
電動歯ブラシ本体の先に交換ブラシを装着してから、ブラッシングをする機能です。市場に出ているほとんどの製品が、ブラシ研磨に対応しています。
電動歯ブラシの中には、防水仕様が施され本体を丸洗いできる製品があります。電動歯ブラシはブラシの先だけでなく、本体も汚れがち。丸洗いできれば、より清潔に保つことができます。
スマートフォンと電動歯ブラシが連携し、きちんと磨けているかどうかを、専用のアプリケーションで確認できる機能です。
いいえ、やさしく当てて磨きます。
手で磨く際はごしごしと歯ブラシを動かす必要がありますが、電動歯ブラシの場合は、歯や歯茎を傷めないようブラシを歯に当てて磨きます。
歯磨き粉がなくても歯垢を除去できる製品がほとんどなので、基本的には不要です。
もし使用する場合は、電動歯ブラシ用の歯磨き粉か、研磨剤なしの歯磨き粉をごく少量使用するとよいでしょう。
水で洗い、風通しのよい場所に置きましょう。
紫外線で歯ブラシを手軽に除菌できる「歯ブラシ除菌器」を使うと、なお清潔です。
製品によって使える交換ブラシが異なります。
歯間用、ホワイトニング用、舌磨き用、歯周ポケット用、歯茎ケア用、ステイン除去用などがあり、どんな交換ブラシがラインアップされているかは製品によって異なります。
キャラクターデザインの製品や、スマートフォンのアプリで楽しく歯磨きができる製品が人気です。
代表的な子ども向け電動歯ブラシとして、「オーラルB すみずみクリーン キッズ」シリーズや「ソニッケアー キッズ」シリーズがあげられます。
歯垢
歯石の元になる細菌のかたまり。プラークと呼ばれることもあります。
歯周ポケット
歯と歯茎(歯肉)の間にある溝。歯周ポケットの汚れを定期的に掃除することで、歯周病を予防しやすくなります。
ステイン
歯の表面につく着色汚れのことです。
電動歯ブラシ用ケース
電動歯ブラシ専用のケース。ケースに入れることで電動歯ブラシを充電できるタイプもあります。
ブラシスタンド
本体に装着していないブラシを立てておける付属品。家族でひとつの電動ブラシを共用する場合や、複数のタイプのブラシを使う場合にあると便利です。