「Aterm WM3600R」実機レビュー

人気の「Aterm」シリーズ「Aterm WM3600R」(UQ WiMAX)

外出先・自宅を問わず、スマートフォンやパソコン、タブレット端末などをWi-Fiで高速通信したいなら、次世代通信に対応するモバイルルーターがあると便利。今回は2012年2月に発売されたWiMAXに対応する人気モデル「Aterm WM3600R」の性能と使い勝手を徹底調査した。

WiMAX回線を利用できるモバイルルーター「Aterm WM3600R」。前面には電源ボタンと設定ボタンを備える

サイズ・重さ

「Aterm WM3600R」のサイズはW95×D70×H12.8mmと名刺入れよりもコンパクト。前モデル「Aterm WM3500R」よりも一回り小さくなり、重量も110gと10g軽くなった。バッグの中はもちろん、シャツの胸ポケットに入れていても邪魔にならないレベルだ。

インターフェースはとてもシンプルで、ボディ前面には大きなボタンが二つ、左側面にはmicro USB端子とクレードル接続用端子があるだけ。簡単に操作できそうだ。また、ストラップホールを備えているのも地味に嬉しい。ストラップを付けておけば、バッグの中から引っ張り出すときにも手間がかからない。

左側面にはmicro USB端子とクレードル接続端子を備える

ボディカラーはシルバー、ブラック、ピンクの3色から選べる。今回試用したのはブラックだが、どちらかというとガンメタリックのようなイメージ。樹脂製の軽量ボディだが、しっかりとした作りになっており、安っぽさはない。

  • 背面にはMACアドレスや暗号化キーなどが記載されている
  • カラーは3色

操作性

本製品は液晶ディスプレイなどは備えておらず、ステータスの確認は各種ランプで行う。電源がオフになっている時には見えないが、電源ボタンと設定ボタンの上に、電源ランプ、バッテリーランプ、Wi-Fiランプ、WiMAXランプの4つが配置されている。ランプは明るく、屋外でも十分視認できる。

各種ランプでステータスをチェックできる。左から、電源、バッテリー、Wi-Fi、WiMAXのランプ

例えば、バッテリーランプが緑点滅し始めたら残量が10%を切ったことがわかる。ランプの状態は緑、オレンジ、赤の3色に加え、点滅や点灯によってさまざまに変化する。すべてのステータスを覚えるのは難しいが、通常は緑になっていれば問題なし。もし、ランプの状態がわからない場合は、付属のマニュアルに載っているのでチェックしよう。

操作ボタンは二つだけなので、デジタルデバイスに詳しくない人でも迷わず使えるだろう。電源ボタンを押せば、電源オン。自動的にWiMAXに接続され、PCやスマートフォン、タブレット端末からインターネット接続を利用できる。SETボタンを押せば、バッテリー残量の目安を確認できる。使わなくなれば、電源ボタンを長押しして休止状態にする。基本的には、これだけの操作で済むはずだ。

ちなみに、電源ランプが緑とオレンジに点滅している場合は、新しいファームウェアのアップデートがある。今回のテスト時にも点滅したので、ファームウェアのアップデートを行ってみた。まずは、SETボタンを押し、すぐにもう一度SETボタンを6秒間長押しする。電源ランプが緑点滅するので、つまようじなどで側面のRESETスイッチを押すと、アップデートが始まる。

SETを押すとバッテリーランプがオレンジに点滅し、その回数でバッテリー残量のチェックができる。1回なら0〜19%、2回なら20〜29%、80〜100%なら5回点滅する

初期設定

「Aterm WM3600R」を初めて使う場合は、バッテリーが減っている可能性があるのでACアダプタを接続して操作したほうがいい。また、初回のみWiMAXの開通作業が必要になる。まずは電源ランプが緑に点滅するまで電源ボタンを長押しする。点滅し始めたら、点灯に変わるまで待つ。所要時間は約6分間だ。もちろん、WiMAXの電波が届いていないと処理が終わらないので、開通作業に失敗するようなら窓際などの電波状態のいいところで再度作業しよう。

開通したら、後は「Aterm WM3600R」を起動するだけで自動的にWiMAXにつながる。ユーザーの設定操作は特に不要。この手軽さは嬉しいところだ。

続いて、PCやスマートフォン、タブレット端末から「Aterm WM3600R」に接続し、インターネットを利用してみよう。PCの場合は付属CDから「らくらく無線スタートEX」を起動する。画面の指示に従って、「Aterm WM3600R」の電源を入れ、電源ボタンと設定ボタンを押せば、すぐに接続できる。

  • 「らくらく無線スタートEX」を起動する
  • 画面の指示に従い、SETボタンを押す
  • 接続できるとネットワークの場所を設定する。個人用なら「ホームネットワーク」を選択しよう
  • インターネットに接続できた

スマートフォンやタブレット端末を接続する際は、ユーザーが手動で設定する必要がある。とはいえ、一般的なWi-Fi接続の方法なので難しくはない。

まずは、スマートフォンやタブレット端末のWi-Fi設定画面を開く。今回はiPhone 4Sを使って接続してみよう。「設定」アプリから「Wi-Fi」を接続し、「Aterm WM3600R」のSSIDを探す。SSIDとは、無線機器すべてに割り当てられている固有のIDのことで、本体の背面に記載されている。「プライマリSSID」の右側に記載されている文字列が、iPhone 4Sの画面に表示されているのでタップする。パスワードの入力画面が開くので、背面に記載されている「暗号化キー(AES)」を入力する。「接続」をタップすれば、「Aterm WM3600R」に接続され、WiMAX通信を利用できるようになる。

「セカンダリSSID」はWEPという暗号化方式を採用しており、ゲーム機などAES暗号機能に対応していないデバイスを接続するためのもの。プライマリSSIDとは通信できないなどの制限があり、PCやスマートフォンのセキュリティは確保しつつ、ゲーム機も同時に楽しめる。ニンテンドー3DSなどは、セカンダリSSIDに接続しよう。

  • SSIDや暗号化キーは本体背面に記載されている
  • 設定画面から「Wi-Fi」を開き、「Aterm WM3600R」のSSIDをタップする。SSIDは本体背面に記載されているので確認しよう
  • 「Aterm WM3600R」の暗号化キーを入力する
  • Wi-Fi接続され、WiMAXを利用できるようになった

起動時間・スタンバイモード

電源ボタンを押すと電源ランプが点灯して起動スタート。すべてのランプが点灯したら起動完了だ。同様に、電源ボタンを電源ランプが赤く光るまで長押しすれば、シャットダウンできる。とはいえ、起動時間は50秒〜1分と長いのが面倒。「Aterm WM3600R」はECO設定が充実しているので、ぜひ活用したい。

バッテリー駆動中に3分間操作しないと、LEDが消灯する。この状態は普通にインターネットが接続できる。10分間が過ぎると「ウェイティング」という状態になる。Wi-Fiは動作しているが、WiMAXの接続を切ってバッテリー消費を抑えるのだ。PCやスマホが接続されると、数秒で復帰して通信できるようになる。連続待ち受け可能時間は最大約25時間となる。

通常は、ウェイティング機能を利用すれば、1日中快適に利用できるだろう。しかし、PCやスマートフォンによっては、一定間隔で通信が発生し、ウェイティングに入らないことがある。そんな時は休止状態を利用する。

しばらく操作しないとウェイティング状態になる。電源ランプが遅く点滅している

電源ボタンを長押しするとランプがすべて消える。この状態が休止状態で、電源ボタンを押すことで復帰できる。Wi-Fiも切れているため、起動には17秒前後かかるが、それほど待たされるという感覚はない。旅行先で毎日充電できない場合や、数時間利用しないことがわかっているなら、休止状態にしてもよいだろう。この場合の待機時間は170時間となる。なお、連続通信時間は最大10時間。普通の使い方なら、朝までに充電が満していれば1日保つことだろう。

電源ボタンを2秒程度押すと休止状態になる。5秒程度長押しすると、完全にシャットダウンされる

機能拡張

「Aterm WM3600R」は初期設定のまま利用できるが、SSIDの名称やECO機能の設定などをカスタマイズすることも可能だ。PCから「Aterm WM3600R」にWi-Fi接続している状態で、ブラウザのアドレスバーに「http://aterm.me/」と入力する。初回アクセス時に、ログインパスワードを設定するので忘れないようにメモしておこう。

ネットワーク対戦ゲームやストリーミングサービスなど、ポートを開く必要がある場合は「ポートマッピング」機能が利用できる。TVVPNクライアントソフトを使い、外出先や自宅から会社のネットワークに接続することもできる。

  • 初回アクセス時にパスワードを設定する
  • ルーター機能の詳細な設定が行える

WiMAXの電波状況やバッテリー残量をチェックできるスマートフォンアプリが無料で公開されているのも嬉しいところ。Google PlayストアやApp Storeで「Aterm WiMAX Tool」を検索し、インストール。アプリを起動すれば、WiMAXのアンテナレベルや1%単位の電池残量を確認できる。本体のランプよりも細かい情報が表示されるのは便利だ。さらに、「メンテナンス」機能で休止状態に移行したり、再起動させたりできる。バッグの中に入れている本体を出さなくても、スマートフォンで操作できるのは○。

  • 「Aterm WiMAX Tool」で本体の情報をチェック。画面はiPhone 4S
  • メンテナンス画面からワンタップで休止状態にできる

オプションでクレードルも発売されている。クレードルに乗せるだけで充電できるうえ、有線LAN端子を搭載。LANケーブルをつないで、デスクトップPCなどでWiMAXのインターネット接続を利用することができる。また、ご家族で利用しているブロードバンド回線と有線LANでつなぎ、「Aterm WM3600R」を無線LANアクセスポイントとして動作させることも可能。WiMAXを利用するわけではないので一般的な使い方ではないが、機能が充実しているのに越したことはない。

クレードルに「Aterm WM3600R」をセット。充電しながら、有線LANでのインターネット接続を利用できる

WiMAXは3G通信ほど対応エリアが広くない。地下や建物の中でも圏外になりがちだ。しかし「Aterm WM3600R」ならモバイルWi-Fiルーターで初めて公衆無線LANに対応。HOTSPOTやBBモバイルポイント、UQ Wi-Fiといった公衆無線LANサービスを登録しておけば、WiMAXのエリア外でも自動的に接続し、インターネット接続が利用できるようになる。

このように「Aterm WM3600R」はとてもシンプルに使えるモバイルWi-Fiルーターだが、使いこなせばできることは多い。バッテリー駆動時間が長く、ECO機能も充実しているので、外出先でも気兼ねなく利用できるのも頼もしい。いつでもどこでも高速データ通信を利用したい人に人気なのも納得だ。

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