入園祝いの基本(幼稚園・保育園)
家族という巣の中で守られてきた子どもが初めて1人で社会へ出て行く大切な1歩。入園式の前に、身内でお祝いをしてあげましょう。あくまで内輪のお祝いなので、お祝いの品を贈るのは、両親や祖父母、おじやおば、親しい友人などに限られます。
入園するにあたって、必要な物はたくさんあります。お祝いの品物は、園で使用する物を贈るとよろこばれます。ただし、園によっては制服や靴などが指定されていることがあるので注意が必要。事前に欲しい物を聞くのがベストです。
時期が近づくと入園準備で忙しくなることも多いので、入園の10日〜1週間前には贈るようにしましょう。
よろこばれる入園祝いのルール 5か条
- 公立か私立かに応じてセレクト
- 子どもの好みも考慮する
- 園に持って行ける物を贈る
- 毎日使う物は一緒に選ぶ
- 子どもの心の癒やしになる物を贈る
公立と私立では使用する物が違うので、事前にチェックが必要。リュックや靴など毎日使う物は、本人が気に入らないと使わないのでなるべく一緒に選びましょう。生活が変わり子どもの心が不安定になる場合もあるので、好きなキャラクターグッズや楽器など癒やしになる物を贈るのもよいでしょう。
入園祝いのNG 5か条
- 園の規定外の物を贈る
- 贈るのが遅い
- サイズが合っていない
- 大人っぽい物を贈る
- 幼児にとって危険な物を贈る
"大人っぽい"というのは、デザインだけではなく、パソコンや文庫本など、知能面においてもしかり。はさみや包丁は幼児用の物もありますが、プレゼントとして他人が贈るのは控えたほうが安心。万が一ケガをした場合、責任を持てません。
厳選! 人気の入園祝い Best12
本人がよろこぶおもちゃや、園で必要な物を贈るのが一般的。園で使うアイテムを贈る場合は、規定に反していないか確認しましょう。タオルや靴など、消耗が激しいアイテムは節約しがちなので、プレゼントするとよろこばれます。
本格的に習わせる前に、楽器に対して興味を示すかどうか試してみるのも◎。河合楽器のミニピアノやシロホン、デコアやゾノアなどの鉄琴、ホーナーのハーモニカなど。
ぺんてる、サクラクレパスなどが一般的。高い透明度と発色のよさで有名なシュトックマーの蜜蝋クレヨンや、子どもも握りやすいユニークな形のベビーコロールクレヨンなども人気。
初めて図鑑に触れるなら、はじめてずかんやこどもずかんなどのやさしく読みやすい物がおすすめです。学研のひとりでよめるずかんや、小学館のくらべる図鑑といったシリーズも人気があります。
現金や商品券を贈ってもいい?
OKです。身内のお祝いなので特に相場はありませんが、5,000〜1万円程度が一般的です。親しい友人の場合は、3,000〜5,000円程度。何でも買えてしまうギフト券ではなく、「図書券」「文具券」など、購入できる物が限られたギフト券も人気。子どもにも安心して贈れます。
正しい水引きと表書き
| 贈る時期 | なるべく早い時期に。入園の10日〜1週間前には贈るようにしましょう。 |
|---|---|
| 金額の目安 | 祖父母や親戚の場合は5,000〜1万円程度 親しい友人の場合は3,000〜5,000円程度 |
| 表書き | 「御祝」「御入園御祝」「合格御祝」 |
| 水引き | 紅白・赤白の蝶結び |
最も一般的な表書きは「御祝」。入園や入学の御祝全般に使えます。金品を贈る場合は「御入園御祝」。志望した園に合格した場合は「合格御祝」を使います。
贈り物の添え状文例
出産祝い、初誕生日祝い、初節句祝いなどは子どもの両親宛に贈るのに対し、入園祝い以降は本人宛に贈ります。そのため、難しい言い方ではなく、本人にも理解できるような簡単な言い方を心掛けてください。まだ平仮名を読めない子も多いですが、漢字ではなく平仮名を使うようにしましょう。これをきっかけに文字に興味を持つかもしれません。
何を書けばいい?
- 入園を祝う言葉
- 新生活への励まし
- 先生の言うことを聞きましょうという話
- お友達と仲良くしましょうということ
- 応援のメッセージ
例文
○○(子どもの名前)ちゃん。
ようちえん、にゅうえんおめでとう。
ようちえんは、たのしいですよ。
たくさんおともだちが、できますよ。
せんせいのいうことをよくきいて、
たのしくかよってください。
ばあばも、おうえんしています。
こんど、ようちえんのおはなしをきかせてね。
特に違いはありません。全国的に同じような慣習で行われています。
入園祝い こんな場合はどうする?

幼稚園と保育園でプレゼントの選び方は異なる?

保育園のほうが低年齢で入園するので、異なることもあります。また、取り巻く環境も違うので必要な物も異なります。たとえば、保育園にはお昼寝タイムがあるため、お昼寝用の布団を入れるバッグが必要です。また、ひと口に保育園といっても、給食があったり、お弁当を持参しなければいけなかったり、園によってさまざま。必要な物は通う園によって異なるので、欲しい物を両親に確認するのがベストです。

姪は人見知りで保育園になじめるか心配。
どんな贈り物がいい?
保育者は、身内ほど過干渉ではないので、子ども同士のぶつかりあいも多いでしょう。しかし、そうした摩擦を経て、お仕着せ仲間ではない「仲良し」を自分で作っていくのです。ですから、心配でもそっと見守ることも大切。どうしても心配な場合は、子どもが傷付いたときに癒やされるオルゴールや童謡のCDなどを贈ってはいかがでしょうか。
昔の幼稚園児は、馬車で通園していた
日本で最初に幼稚園が誕生したのは、明治9年のこと。
東京女子師範学校(現、お茶の水女子大)付属の幼稚園で、日本の幼児教育のさきがけとされています。小説家である永井荷風もこの幼稚園の卒業生であり、華族や高級官僚などの良家の子女ばかりが通っていました。ほとんどの園児が馬車に乗って、お供連れで通園していたそうです。
監修
マナーデザイナー 岩下宣子さん
現代礼法研究所代表。共立女子短期大学卒業。全日本作法会の内田宗輝氏、小笠原流小笠原清信氏のもとでマナーを学び、1985年、現代礼法研究所を設立。マナーデザイナーとして、企業や学校、公共団体などでマナーの指導、研修を実施するほか、講演や執筆活動を行うなど、幅広く活躍。表面的なやり方だけではない心のこもったマナー指導、研修に定評がある。『贈るマナー 贈られるマナー』など、著書多数。










