ブルーレイドライブの選び方
ブルーレイドライブは、接続が簡単で持ち運びしやすい外付け型と、パソコン内部に取り付けて使用する内蔵型に分けられます。選び方ガイドでは、両者のメリット、デメリットのほか、ブルーレイドライブを選ぶときに重要な「書き込み/書き換え速度」の違いについて詳しく解説します。
2022/6/22 更新
目次
ブルーレイディスクやDVDなどの高画質映像の再生や、大量のデータの保存に欠かせないブルーレイドライブ。このブルーレイドライブの設置方式には、外付け型と内蔵型の2種類があります。外付け型はパソコンなどにUSBなどで接続するだけで簡単に使用できます。それに対して内蔵型は、デスクトップパソコンの内部に組み込んで使用するため、組み込み作業が必要になります。
ブルーレイ
ブルーレイドライブ選びでチェックしたいのが、書き込み/書き換え速度です。BD-Rに記録するのは「書き込み速度」、BD-REに記録するのは「書き換え速度」と表記されます。 ブルーレイドライブの書き込み/書き換え速度は、2倍速や4倍速など「倍速」の単位で表し、数字が大きくなるほど高速になります。1倍速の場合、ブルーレイディスク・メディアの片面1層(25GB)の書き込み/書き換えにおよそ90分かかりますが、6倍速になると15分で完了します。 ただし、書き込み/書き換え速度が高速になるほど、本体価格も高くなります。 また、ブルーレイディスク・メディアには、一度だけ書き込める「BD-R」と繰り返し書き換えできる「BD-RE」、再生のみの「BD-ROM」の3種類がありますが、ほとんどのブルーレイドライブがすべてのブルーレイディスク・メディアに対応しています。 メディアには薄い膜の記録層が貼り付けられており、片面1層(25GB)、片面2層(50GB)、片面3層(100GB)、片面4層(128GB)の製品が発売されています。なお、2層は「DL」、3層と4層は「XL」と表記されていて、ほとんどのブルーレイドライブは「XL」まで対応しています。
一度だけ書き込みができるタイプで、価格が安いのが特徴です。なお、メディアの記録容量は片面1層(25GB)、片面2層(50GB)、片面3層(100GB)、片面4層(128GB)の4種類があります。書き込み速度は最大16倍速の製品があります。
BD-Rの書き込み速度で選ぶ
1枚のメディアに繰り返し書き換えができるブルーレイディスクです。記録容量はBD-Rと同じ4種類。書き換えできる回数は1,000回程度とされています。書き換え速度は2倍速となります。
BD-REの書き換え速度で選ぶ
「Ultra HD Blu-ray」への対応をチェック
ブルーレイでは、上記で説明したディスクメディアの種類のほかに、映像の規格に関してもチェックが必要です。2016年に登場した規格「Ultra HD Blu-ray」は、「4K画質」「HDR(ハイダイナミックレンジ)」「広色域」への対応により映像の美しさが大幅にグレードアップしています。次世代の映像をパソコンで楽しみたい場合は、この規格に対応したモデルを選びましょう。
DVD
DVDメディアはブルーレイディスク・メディアより種類が多いですが、ほとんどのブルーレイドライブが全種類のDVDメディアに対応しているので、あまり気にしないでもよいでしょう。 記録容量は片面1層が4.7GB、片面2層が8.5GBとなりますが、片面2層があるのは「DVD-R DL」と「DVD+R DL」だけです。また、DVDメディアに記録する機会が多い人は、書き込み/書き換え速度もチェックしましょう。 DVDメディアの書き込み/書き換え速度も「倍速」の単位で表し、1倍速は、DVDメディアの片面1層(4.7GB)を56分39秒で書き込み/書き換えます。最大の16倍速になると、3分32秒で記録できます。 書き込み/書き換え速度が高速になるほど、本体価格も高くなります。 DVDメディアの場合、「DVD-R」と「DVD+R」に記録するのは「書き込み速度」、「DVD-RW」と「DVD+RW」に記録するのは「書き換え速度」となります。
一度だけ書き込みができるメディアで、価格が安いので最も普及しています。中には、著作権保護技術「CPRM」(※用語集参照)に対応している製品もあります。
DVD-Rの書き込み速度で選ぶ
約10万回の書き換えに対応し、頻繁に書き換える場合に便利です。専用カートリッジに入ったものと、メディアだけのものがあります。また、「CPRM」に対応している製品もあります。
片面2層式のDVD-RとDVD+Rです。記録容量は通常(4.7GB)の2倍多い8.5GBとなります。
USBは規格によってデータの転送速度が異なります。転送速度は、データを書き込んだり、読み込んだりする速さです。USB3.0は、USB2.0よりも高速でデータ転送が可能ですが、差し込む先のコネクタもUSB3.0に対応していなければ性能が発揮されません。USB3.0を使用してデータを高速転送したい人は、接続する機器が対応しているかどうかもしっかりと確認しましょう。そのほか、MacBookやスマートフォンなどに搭載されているUSB Type-C規格に対応した製品もあります。
USBの規格で選ぶ
内蔵型で使われている端子で、正式名称は「Serial ATA」。「SATA」、「SATA 2.0」、「SATA 3.0」の3種類がありますが、接続端子の形状は同じなので、単純な動作ならどれも互換性があります。
日本でも早い段階でブルーレイドライブの商品開発、販売をスタートさせたメーカー。基本性能の高さはもちろんのこと、音質のよさにも定評があります。また、洗練されたデザインも人気です。
9.5mmの超薄型ドライブを採用し、コンパクトかつ軽量の外付けタイプが人気です。求めやすい価格でありながら、製品のクオリティが高く、保証も手厚いため人気を集めているメーカーです。
立体映像(3D映像)に対応したものです。3D対応のブルーレイソフトを楽しむためには、3D再生ソフトが付属するブルーレイドライブを選択する必要があります。
MacBookやスマートフォンなどに搭載されているUSB Type-Cの規格に対応するケーブルが付属しているタイプです。別途ケーブルを購入する必要がなく便利です。
「M-DISC」は、耐久性を高めたブルーレイディスクやDVDです。光・熱・湿度などによる経年劣化に強く、長期間データを保存することができます。なお、「M-DISC」の読み込みは2005年以降に発売されたほとんどのDVD+R/RW対応ドライブで可能ですが、データを記録するには、それに対応するドライブが必要です。
ブルーレイドライブは、一部の製品を除いて、Windows向けに生産・販売されています。そのため、MacBookやiMacなどのMac製品でブルーレイドライブを使用する場合には、「Mac対応」の製品を選ぶ必要があります。
動画や音楽などのデジタルコンテンツの著作権を保護する技術です。DTCP-IP対応のブルーレイドライブなら、地上デジタル放送など著作権保護のかかったコンテンツを家庭内ネットワーク限定で、配信したり、ダビングすることが可能です。受信する機器も配信する機器もDTCP-IPに対応する必要があります。
DVDやCDへのデータ書き込みが可能です。
ただし、対応するメディアの種類(DVD-R、DVD+R、DVD-RAM、CD-R、CD-RWなど)はブルーレイドライブによって異なります。ブルーレイドライブがご自身の主に使うメディアの種類に対応しているか、確認しておきましょう。
ACアダプター不要で使用できる、ポータブルタイプがあります。
外付け型の中には、重さが約300gと持ち運びがしやすいポータブルタイプがあります。ポータブルタイプの多くは、PCとUSB接続した際に電力供給を受けられる「USBバスパワー」に対応しており、ACアダプター不要で使用できます。自宅と職場など、複数の場所でブルーレイドライブを利用したい人は、ポータブルタイプを選ぶとよいでしょう。
AACS(Advanced Access Content System)
映像コンテンツの違法コピーを防ぐ目的で策定された著作権保護規格です。地上デジタル放送の録画番組の無制限コピーなどを防止します。この規格で使用されるAACSキーは定期的に更新されるので、パソコンでブルーレイディスク・メディアを再生する際は、インターネットを経由してAACSキーを最新のものに更新しておくことが必要です。
CPRM
DVDメディア向けの著作権保護技術の1つです。DVDメディアに地上デジタル放送の番組を録画し再生するためには、CPRMに対応したDVDメディアと機器(DVDレコーダー、DVDプレイヤーなど)がそれぞれ必要です。それにともない、ブルーレイドライブでも上記メディアを再生する場合、CPRMに対応したソフトが必要になります。