スイッチングハブ(ネットワークハブ)の選び方

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オフィスや家庭など限られた範囲でのネットワーク環境をLAN(ローカルエリアネットワーク)といいます。私たちは普段、その環境下でインターネット接続を複数の端末で共有したり、ファイルを交換したりしており、そのLANに有線で接続する端末を増やしたい場合に利用する機器がスイッチングハブ(ネットワークハブ)になります。ここでは、スイッチングハブの基礎知識と選び方を解説します。

スイッチングハブ(ネットワークハブ)選びの前に

スイッチングハブ(ネットワークハブ)って何?

スイッチングハブ(ネットワークハブ)

LANに有線で接続する機器を増やすためのアイテムで
ルーターのLANポートが足りないときなどに使用します

スイッチングハブは、有線LANの中継地の役割を果たす周辺機器で、複数の有線接続ポートを備えています。ルーターの接続ポートとLANケーブルで結ぶことにより、スイッチングハブの残りポートへつなぐことでネットワーク接続が可能になるため、多くの機器をネットワークに接続できるようになります。家庭内であれば、ルーターから離れた部屋にある複数台の機器を有線でネットワーク接続するためにスイッチングハブを活用するケースも多いでしょう。有線接続では通信速度の減少や通信の遅延が少ないため、リアルタイムの反応が必要なネットワークゲームを楽しみたい人にもスイッチングハブの利用はおすすめです。しかし実際に製品を選ぶとなると、ネットワーク関連用語は難しく何を基準にしたらよいかわからない、という初心者の人も多いでしょう。そんな人は、以下の2ポイントをチェックしましょう。

初心者のスイッチングハブ選びはこの2つを押さえればOK

接続する機器の数と、必要なポート数

通信速度に関わる転送速度の規格

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スイッチングハブ(ネットワークハブ)選びのポイント

スイッチングハブを選ぶ際のポイントは、「いくつくらいの数の機器を接続するのか」と「最大転送速度はどれくらい必要なのか」です。難しいことがわからない初心者ならこの2つを押さえておけば問題はありません。ここでは、ボディ素材や電源形状など、そのほかにもチェックしておきたい項目についても解説していきます。

必要なポート数を確認しよう

ポート数とはLAN端子の数のこと。つまり、何台の機器を接続できるのかを示します。現状の必要数に加え、数台分増やしておくと安心でしょう。なお、1ポート分は、スイッチングハブをLANに参加させるためにルーターとつなぐのに使用することになります。




ポート数をチェック

転送速度は接続する機器の最大値に合わせる

転送速度とは、スイッチングハブと各端末がデータのやりとりをする際の理論上の最大速度で、数字が大きいほど高速でデータ転送が行えます。スイッチングハブ、端末それぞれに転送速度がありますが、スイッチングハブの転送速度には下位互換性があります。そのため、接続する端末の中で最も速い転送速度と同じ速度のスイッチングハブを選んでおけば、転送速度が遅い端末を接続した場合でも使用できます。なお、現在販売中のパソコンなどの機器の多くが、1000Mbps(Gigabit Ethernet)に対応しています。

転送速度をチェック

速度に関して覚えておきたいスペック「スイッチングファブリック」

スイッチングハブに接続した機器を複数同時に通信させる場合には、「スイッチングファブリック」の数値が重要になります。「スイッチングファブリック」とは、スイッチングハブが1秒間に処理できる通信量の合計のこと。接続した機器を同時に通信させたときの合計通信量に比べて、スイッチングファブリックの値が小さい場合、スイッチングハブで渋滞を起こし、本来の通信速度が発揮されません。たとえば、スイッチングハブに1Gbps対応の端末2台を接続して同時に通信させた場合、1Gbps(最大転送速度)×2台×2(送信・受信)=4Gbpsの通信が同時に行われます。したがって、必要となるスイッチングファブリックの値は、4Gbps以上となります。なお、通信量を計算する際は、使用ポート分だけでなく、今後使用する可能性がある空きポート分も計算にいれ、スイッチングファブリックには余裕を持たせたるようにしましょう。

スイッチングファブリックをチェック

その他の機能をチェックする

家やオフィスに据え置き、常に稼働させて利用するスイッチングハブなので、使用環境を考慮して製品を選ぶ必要があります。たとえば、耐久性や排熱性を考慮した本体素材選びやファンの静音性、電源の供給方法――。購入前にチェックしておきたい項目を挙げました。

ケース素材

ケースには、金属製(スチールやメタルなどメーカーによって表記が異なる)とプラスチック製の2種類があります。前者は耐久性や排熱性にすぐれ、後者は比較的価格が安いメリットがあります。

素材から選ぶ

PoE対応

スイッチングハブからLAN端子を経由して接続端末へ電力を供給できる機能です。PoE受電に対応している機器なら電源に接続しなくても利用可能になります。配線をすっきりできるだけでなく、コンセントがない場所での電源確保にも役立ちます。対応機器にはネットワークカメラなどがあります。

PoE対応製品を探す

静音性

スイッチングハブは基本的に常時稼働しているものなので、寝室やリビングに設置するのなら、音の静かな製品を選びたいもの。目安となるのが、排熱を促すファンを搭載していないファンレスモデルかどうか。製品のWebページやカタログで、動作音の大きさもチェックしましょう。

ファンレス製品を探す

電源形状

スイッチングハブの電源にはACアダプター(電源コードの途中などにある、黒や灰色で箱形の部分)が必要ですが、これをスイッチングハブ本体に内蔵したモデルが存在します。電源が、コンセントへ差し込むプラグ部とケーブルのみになり、配線が込み入りがちな環境で非常に役立ちます。

電源内蔵製品を探す

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高性能なネットワーク管理機能が必要なら

高い性能を備えた「インテリジェントハブ」の導入を検討しよう

インテリジェントハブとは、「SNMP」という通信方式に対応し、遠隔でネットワークを管理できるスイッチングハブです。インテリジェントハブは、管理機能のほか、より便利で堅牢なネットワークを構築するためのさまざまな機能を搭載しています。企業でネットワーク管理を担当している人や、個人でも高機能なネットワーク運営を行っている人は、必要な機能をチェックしましょう。さまざまな機能が存在しますが、ここでは代表的な機能を紹介します。

インテリジェントハブの主な機能をチェック

VLAN
スイッチングハブのポートや接続機器のMACアドレス(ネットワーク機器が持つ固有の識別番号)を自動で判別して、仮想的なネットワークを構築するための機能です。ネットワークを分割する場合は通常、ネットワークごとにスイッチングハブを分ける必要があるのですが、VLAN対応モデルなら1台で物理的な配線に左右されずにネットワークの分割が可能です。主に企業内で用いられ、部署ごとにネットワークを分け、利便性やセキュリティを高めるなどの目的で利用されます。
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QoS(Quality of Service)
複数の機器を接続したスイッチングハブにはさまざまなデータが通過しますが、多数の通信を行えば速度が圧迫されるものも出てきます。QoSを搭載したスイッチングハブでは、優先すべきデータを設定し、その通信速度を確保することが可能です。もっとも大事なデータの通信速度低下を予防して業務への支障を防げることから、主に企業で用いられている機能です。
QoS搭載製品を探す
ループ検知
スイッチングハブを複数組み合わせたLANを構築すると、LANケーブルを経由して同じデータがぐるぐると回る「ループ」と呼ばれるエラーが発生することがあります。「ループ検知」機能が搭載されていると、どのポートから発信されたデータがループしているのか、ひと目で把握することができます。
ループ検知機能搭載製品を探す
ブロードキャストストーム制御(ループ防止)
ループにより同じデータが循環し、同じデータが増幅することをブロードキャスト・ストームといいます。スイッチングハブによっては、ブロードキャスト・ストームが発生すると、原因になっているポートの通信をストップし、ネットワークへの障害を抑える機能を搭載しています。耐障害性が求められるネットワークを構築するならブロードキャスト制御対応モデルを選びましょう。
ブロードキャストストーム制御(ループ防止)機能搭載製品を探す
DHCPサーバー
ネットワークに接続されている機器に対して、IPアドレスを振り分ける機能を持つ機器のことです。DHCPサーバー機能をもつスイッチングハブは高価なモデルが多く、家庭で利用するのなら同じ機能をもつ有線ブロードバンドルーターや、ハブ内蔵の無線LANルーターを用いるのが一般的です。
IPルーティング
ネットワーク上を流れるデータを、宛先の端末に対して最適に送り届けるための機能です。高機能なインテリジェントハブに内蔵され、家庭内用途では、DHCPサーバーと同様、ルーターが用いられるのが一般的です。
Web設定
Internet Explorerなどのインターネットブラウザを利用して、スイッチングハブの設定ができる機能です。複雑な設定をすることもあるインテリジェントハブにおいては、必須機能のひとつです。

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スイッチングハブ(ネットワークハブ)の主なメーカー

バッファロー(BUFFALO)

バッファロー(BUFFALO)

個人向けの製品を
幅広く取りそろえる

3〜24ポートのラインアップが中心で、環境や家計に優しい「おまかせ節電」機能対応モデルや、「高速Giga」モデルのスイッチングハブを提供しています。

バッファロー(BUFFALO)製品を探す

エレコム(ELECOM)

エレコム(ELECOM)

幅広い用途に対応する
モデルをラインアップ

個人向けのスイッチングハブを中心に、高機能な法人向けのハブまで、幅広いラインアップを揃えています。ほとんどのハブに省電力機能を搭載しています。

エレコム(ELECOM)製品を探す

NETGEAR(ネットギア)

NETGEAR(ネットギア)

ネットワーク機器専業
メーカーで安心感は抜群

大規模企業向けスイッチングハブで培った技術で、信頼性の高い製品を提供するネットワーク機器専業メーカー。高度なホームネットワーキング向け製品もあります。

NETGEAR(ネットギア)製品を探す

ロジテック(Logitec)

ロジテック(Logitec)

耐久性の高い製品が
業務利用向けに◎

HDDなどの記憶装置からネットワーク機器まで広く製造する国内メーカー。耐久性の高さをうたう製品が多く、オフィスでの使用にも適しています。

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アライドテレシス(Allied Telesis)

アライドテレシス(Allied Telesis)

企業向けネットワーク機器の専業メーカー

日本発のネットワーク機器メーカーです。法人向けの大規模用スイッチングハブを中心に、用途に応じた幅広い製品をラインアップしています。

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IODATA(アイ・オー・データ)

IODATA(アイ・オー・データ)

省エネにこだわった
節電重視の機器を展開

個人向け、法人向けを問わず、幅広い製品を展開。ホームユースを前提にしたモデルでは、省エネにこだわった「がっちり節電」機能を提供しています。

IODATA(アイ・オー・データ)製品を探す

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FAQ(よくある質問と回答集)

Qハブにはどんな種類がありますか?
A現在はスイッチングハブがほとんどです。
スイッチングハブには、大別して「スイッチングハブ」と「リピータハブ」の2種類があります。「スイッチングハブ」とはMACアドレスをもとに、特定の宛先にのみデータを接続する機器で、後者は接続しているすべての機器にデータを送信する機器です。スイッチングハブのほうが効率のよいため、現在はスイッチングハブといえば、ほぼすべてがスイッチングハブになります。
Qスイッチングハブとルーターの違いは何ですか?
Aルーターが整理した情報をスイッチングハブが届けます。
ルーターはインターネット通信や、ネットワークに接続した端末同士の情報の交通整理を行う装置です。そのため、ネットワークを構築するには、ルーターが必須です。一方、スイッチングハブは、そうした整理機能は持たず、ネットワークに機器を接続する出入り口の役割を果たします。ルーターにも複数の端末を接続できるようLAN端子が設けられていることがありますが、それは正確にいうのならば、ハブの役割も担っている、スイッチングハブのルーターなのです。
QスイッチングハブでWi-Fiは使えますか?
A単体では利用することはできません。
スイッチングハブは、ネットワークを構築する中継点であるため、単独でWi-Fi機能は搭載していません。しかし、スイッチングハブに無線LANアクセスポイントを接続すれば、そこからWi-Fiネットワークを構築することはできます。
Qスイッチングハブのポートが足りなくなったらどうすればよいですか?
A買い増し、または買い替えの必要があります。
機器の数が増え、スイッチングハブのポートの数が足りなくなったら、スイッチングハブを買い増し、スイッチングハブ同士を接続して、全体のポートの数を増やしましょう。あるいは、よりポート数の多いスイッチングハブを購入し、置き換えるのもよいでしょう。ただし、いずれも手間や費用がかかるので、あらかじめポート数に余裕のあるスイッチングハブを選んでおくのがおすすめです。
Qスイッチングハブの置き場所がないのですが……。
A壁面などへの設置も検討しましょう。
スイッチングハブの中には、マグネットを搭載するなど、壁面に貼り付けられるタイプもあります。設置スペースの確保が難しい場合には、そうしたタイプの製品を選ぶとよいでしょう。
Qカタログなどにある「IEEE802.3」とは何ですか?
A有線LANの規格のことです。
オフィスや家庭で利用される一般的な有線LANは、「イーサネット」という技術規格が用いられています。イーサネットはさらにいくつかの規格に分かれ、現在の主流は「10BASE-T」、「100BASE-TX」、「1000BASE-T」の3種類。「IEEE802.3〜」は、それらのもとになる規格で、「IEEE802.3ab」=「1000BASE-T」、「IEEE802.3u」=「100BASE-TX」、「IEEE802.3」=「10BASE-T」です。各規格の最大の違いは通信速度で、順に1Gbps、100Mbps、10Mbpsでの通信が可能です。
Qルーターから接続機器まで複数のスイッチングハブを介した場合、転送速度は遅くなりますか?
A介すスイッチングハブや機器自体の転送速度によります。
接続機器からルーターまで複数のスイッチングハブを介するネットワーク構造の場合、その機器の通信速度はもっとも遅いスイッチングハブの転送速度に(機器自体が一番遅ければその転送速度に)合わせられます。なお、ケーブルも転送速度と関係があり、どんなケーブルでも通信自体は可能ですが、Gigabit通信(1000BASE-T)を行う際は、「カテゴリ5e」(CAT5E、エンハンスト・カテゴリ5)以上の使用が推奨されています。
Q同じスイッチングハブに、最大転送速度の異なる端末を接続するとどうなるの?
A最大転送速度はそれぞれの端末がもつ規格に応じたものが適用されます。
例えば、仮に転送速度1000Mbpsのスイッチングハブに100Mbpsの端末Aと、1000Mbpsの端末Bを接続した場合の理論上の最大転送速度は、端末A:100Mbps、端末B:1000Mbpsとなります。

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用語集

bps
bit per secondの略で、転送速度を表す単位。1秒間あたりに何ビットの通信ができるのかを示すために用いられます。
Gigabit Ethernet
パソコンやゲーム機などの端末が搭載するLANポートの規格です。
Jumbo Frame
ネットワーク通信では、送受信するデータをフレームと呼ばれる単位に分割しています。「Jumbo Frame」は、フレームあたりの通信サイズを大きくし、高速化を図る技術です。
IPアドレス
ネットワーク上に接続された端末に割り当てられる番号で、現実世界に例えるなら、住所の役割を果たします。
LANポート
LAN端子を接続するための端子のことです。
MACアドレス
LANポートや無線LAN子機など、ネットワーク機器に振り当てられる固有の文字列です。原則として、同一の機器は存在しません。
SNMP
Simple Network Management Protocolの略で、スイッチングハブやルーター、パソコンなどネットワーク上の機器を監視する仕組みです。

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イラスト:Hisana Nakamura

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