ペンタブレットの選び方
イラストや漫画を描く際に便利なペンタブレット。ここでは、「板タブレットと液晶タブレットは何が違うの?」「筆圧レベルって何?」など、ペンタブレット選びの際に浮かぶ疑問を解決し、選び方のポイントを紹介します。
2022/7/1 更新
目次
ペンタブレットとは、パソコンと接続したタブレットの上を専用のペンでなぞることで、カーソル(ポインタ)の移動や描画などを行える機器です。マウスよりも正確で繊細な操作ができるため、パソコンでのイラスト・漫画制作などで使われます。機種によってはペンの筆圧や傾きを感知できる機構が内蔵されており、力の入れ具合やペンの傾きに応じた線の太さや色の濃淡を表現できます。
液晶タブレット、通称「液タブ」とは、描き込む部分に液晶ディスプレイを搭載し、ペンタブレット上で描いた線を確認できるペンタブレットです。手元を見ながら線を描きたい場合は液晶タブを選びましょう。ただし、本体価格が高くなりがちな点がデメリットです。また、液晶タブレットを使う際は基本的にパソコンと接続して使いますが、OSやCPUを搭載し、パソコンと接続することなく単体で使えるクリエイティブタブレットも登場しています。
世界シェア9割を誇るメーカー。イラスト制作ソフト「CLIP STUDIO PAINT PRO」を最大6か月無料で利用できるライセンスをバンドルしたモデルや、AGフィルムディスプレイを採用し、紙に描くような自然な描き心地を実現したモデルが人気です。
感知できる筆圧の細かさのレベルは数値で示されており、数字が大きいほど細かな筆圧の強弱を読み取ることが可能。たとえば、筆圧レベルが2048の場合、2048段階の筆圧を感知して線の強弱や濃淡を変えることができます。趣味で使う場合は2048レベルあれば十分ですが、最近では4096レベル、8192レベルといった高い筆圧レベルを搭載した製品が一般的になりつつあります。
筆圧レベルで選ぶ
実際にペンを操作して入力を行う範囲を、入力範囲と言います。液晶タブレットの場合、入力範囲の大きさがほぼ液晶ディスプレイと等しくなるので使い勝手をイメージしやすいでしょう。一方、板タブレットの場合、パソコンのモニターサイズに対して入力範囲が小さいと、少しの動きが大きい描画になり、逆にモニターに対して入力範囲が大きいと手を大きく動かす必要があります。
こういった描画のしにくさを解消するためには、モニターの表示領域とできるだけ同じ大きさの入力範囲の製品を選ぶ必要があります。しかし、入力範囲は大きければ大きいほど価格が高くなる上、本体サイズも大きくなり置き場所をとります。低価格で省スペースなモデルを求める場合は、入力範囲が狭いものを選び、購入後に「板タブレットの入力範囲とモニター上の操作エリアを同一にする」という設定を行うことで描画のしにくさを解消することができます。ただし、この設定ができないモデルもまれにあるため、購入前に必ず確認する必要があります。
入力範囲の幅で選ぶ
入力範囲の奥行きで選ぶ
各社からBluetoothなどに対応したワイヤレスのモデルが発売されています。
専用のワイヤレスレシーバーをパソコンのUSB端子に接続するタイプと、Bluetoothで接続するタイプがあります。
イラストや漫画を細かく描きこむ場合は、大きい方が便利です。
大きなサイズのペンタブレットは、細かい箇所まで描きこめる点がメリットです。ただし、価格が高い、長い線を引くためにペンを大きく動かさないといけない、スペースが必要といったデメリットもあります。一方、サイズの小さなペンタブレットは、ペンを少し動かすだけで線が引ける、小さくて持ち運びに便利といったメリットがありますが、細かいところは描きにくくなります。用途や使い方にあわせて選ぶとよいでしょう。
明確な定義はありませんが、ビジネスの現場で使用することを想定した機能が搭載されています。
たとえば、パワーポイントなどでプレゼンを行う際、タブレットを使って書き込んだ文字やカットをそのまま保存できる機能があります。