
SaaS製品を実際に使ってみた詳細レポートを掲載
「SFAツールを導入したいが、費用が高額で予算が下りない」、「多機能なツールを使いこなせるか不安」という場合には、まずは無料で利用できる製品を探すのもひとつの手です。「無料」といっても、利用できる機能に制限があるもの、利用期間や利用人数が決まっているものなど、その条件は製品によってさまざま。事前によく調べてから利用しましょう。まずは無料トライアルで実際の使用感を確かめ、気に入ったらそのまま有料プランへ移行するという方法もあります。
外回りの営業が多く、移動時間も有効活用して営業活動に繋げたいといった場合や、顧客にモバイル端末に映した営業資料を見せるといった機会が多い場合は、外出先でも使いやすい製品かどうかに着目して選ぶのもよいでしょう。それに対して、対面での営業があまりなく、名刺交換の機会が少ない場合は外出先での使用を目的としたモバイルアプリや名刺管理の機能が充実していても持て余す可能性があるので、それ以外の機能に重点を置くことをおすすめします。
営業活動の効率化のみならず、その後の顧客管理や問い合わせ対応、メール配信などの顧客へのアプローチも一元管理したい場合にはCRM機能も充実している製品に注目するとよいでしょう。また、CRMツールとしての側面も備えた製品は他のSFAツールやMA(マーケティングオートメーション)ツールと連携できるケースがほとんどです。現在利用中のツールや今後合わせて使いたいツールがある場合は、事前に連携可能か確認しておきましょう。
まず、使う機能が限られている場合は、無理に多機能なツールを使う必要はありません。たとえば案件の進捗管理をメインで使いたいといったときにはそれ以外のマーケティング機能などは不要です。ここでは、比較的シンプルな構成で、導入後も定着しやすい製品をピックアップしました。また、ITツールに不慣れな方には、直感的に操作できるUIか否かという点も重要です。導入後に後悔しないためにも、無料トライアルを活用し、実際の使用感を確かめてみるとよいでしょう。
サービス名 |
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無料プラン | - | - | - | - | - | - | - | - | ○ | - | - | - | - |
無料トライアル | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | - | - | ○ | - | ○ | ○ | - |
初期費用 | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | 110,000円 |
月額/ユーザー | - | - | 330円 | 3,300円 | - | 5,500円 | - | - | 1,680円 | - | - | 1,100円 | 4,180円 |
月額 | - | - | - | - | 60,500円 | - | - | - | - | 19,800円 | - | - | - |
料金詳細 | 要見積もり | 要問い合わせ | - | - | - | 5人まで月額27,500円、追加ユーザーあたり月額5,500円 | 要見積もり | 要見積もり | - | - | 要見積もり | - | 管理者ライセンスとして9,900円×2IDが必要 |
最低利用期間 | - | - | 1か月 | 1年 | 1年 | 1年 | - | 1年 | - | 1年 | - | - | - |
最低利用人数 | - | - | 5 | - | - | 1 | - | 1 | - | - | - | 10 | 10 |
サポート | メール|チャット|電話 | メール|チャット|電話|面談 | メール|チャット|電話 | メール|チャット|電話 | 電話 | メール|チャット|電話 | メール | メール|チャット|電話 | メール | メール | メール|電話 | メール|チャット|電話 | - |
機能 |
SFA(営業支援)ツール
CRM(顧客管理)ツール
MA(マーケティングオートメーション)ツール
名刺管理ソフト
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SFA(営業支援)ツール
CRM(顧客管理)ツール
MA(マーケティングオートメーション)ツール
名刺管理ソフト
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SFA(営業支援)ツール
CRM(顧客管理)ツール
MA(マーケティングオートメーション)ツール - 名刺管理ソフト - |
SFA(営業支援)ツール
CRM(顧客管理)ツール - MA(マーケティングオートメーション)ツール - 名刺管理ソフト - |
SFA(営業支援)ツール
CRM(顧客管理)ツール
MA(マーケティングオートメーション)ツール - 名刺管理ソフト
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SFA(営業支援)ツール
CRM(顧客管理)ツール
MA(マーケティングオートメーション)ツール - 名刺管理ソフト
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SFA(営業支援)ツール
CRM(顧客管理)ツール
MA(マーケティングオートメーション)ツール
名刺管理ソフト
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SFA(営業支援)ツール
CRM(顧客管理)ツール
MA(マーケティングオートメーション)ツール
名刺管理ソフト - |
SFA(営業支援)ツール
CRM(顧客管理)ツール
MA(マーケティングオートメーション)ツール
名刺管理ソフト
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SFA(営業支援)ツール
CRM(顧客管理)ツール
MA(マーケティングオートメーション)ツール - 名刺管理ソフト
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SFA(営業支援)ツール
CRM(顧客管理)ツール
MA(マーケティングオートメーション)ツール
名刺管理ソフト
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SFA(営業支援)ツール
CRM(顧客管理)ツール
MA(マーケティングオートメーション)ツール
名刺管理ソフト - |
SFA(営業支援)ツール
CRM(顧客管理)ツール
MA(マーケティングオートメーション)ツール
名刺管理ソフト
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専門家からのおすすめポイント
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営業活動をスムーズに進めるためには、顧客情報の共有やスケジュール管理、そしてKPIの達成状況の把握など、各営業担当者の動きを一括管理できる環境が必要です。それをサポートするシステムが「SFA(営業支援)ツール」。営業日報の入力データを蓄積・分析することで、売り上げアップの戦略立案や、部内でのノウハウ共有が可能になります。ここでは、SFAツールの導入担当者たちへのアンケート結果を交えつつ、同ツールの特徴を解説します。
SFA
Sales Force Automation
営業支援
利用する企業の業種 | 業種問わず |
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利用する部署 | 営業部門 |
利用シーン |
メンバーの行動や商談の進捗状況、結果を可視化 営業活動の情報をデータ化して蓄積・分析 業務プロセスを自動化できる |
「SFAツール」とは、営業業務の内容・状況を可視化し、その情報の管理・分析・対策を簡単かつスムーズにすることで、営業業務全体を円滑化させるシステムのことを指します。営業職は外出先や電話での活動が多いため、行動内容やスケジュール・進捗状況などが担当者以外にとってブラックボックス化しがちです。そうした情報を各担当者が日報などの形でツールに入力することで、部署内および連携部門の人たちが状況を把握しやすくなり、効率的なKPI達成戦略を構築できるわけです。 近年は、PCだけではなく、スマートフォンにも対応しており、営業担当者が出先でも顧客や社内の情報に簡単にアクセスできることで、情報不足による機会損失を防ぎます。また、営業担当者の実務面でも、煩雑になりがちな見積書作成を自動化できるなどのメリットがあります。
SFAツールの導入は、業界や業種、そして企業の規模を問いません。営業部員が多い企業では、社内で情報共有するだけでも管理コストがかかるので、表計算ソフトだけでは不十分。SFAツールに頼るのが現実的です。逆に、営業部員が少なくてもSFAツールを利用する企業が多いのは、少ない人員で高いパフォーマンスをあげるために、業務を効率的に進める必要があるからです。
いっぽうで、一度使用すると、長期間使い続けるほど魅力があるのがSFAツール。利用者アンケート上でも5年以上使い続けている企業が最多というのも納得です。というのも、年月が経つほど社内の独自データが蓄積され、より高精度な戦略立案が実践できるようになるからです。
CRM
Customer Relationship Management
顧客関係管理
利用する企業の業種 | 業種問わず |
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利用する部署 | 営業部門、マーケティング部門、カスタマーサービス部門 |
利用シーン |
顧客情報の一元管理 コミュニケーション履歴の管理 顧客セグメンテーションと分析などの顧客理解 |
「SFAツール」が営業活動を司るのに対し、「CRMツール」は成約後の顧客管理を幅広く網羅するツールです。顧客との商談履歴データを管理することで、各顧客の性質に合った体験(カスタマージャーニー)が提供でき、顧客エンゲージメント(リピートにつながる信頼関係)も構築しやすくなります。営業部門での使用はもちろんですが、ユーザーの傾向を分析するマーケティング部門や、アフターサービスを担うカスタマーサービス部門の業務を充実させるためにも使われます。
MA
Marketing Automation
マーケティングオートメーション
利用する企業の業種 | 業種問わず |
---|---|
利用する部署 | 営業部門、マーケティング部門 |
利用シーン |
マーケティング活動の自動化と最適化 リードの獲得と育成 メールマーケティングの自動化 Webサイト上の顧客行動分析 |
「MAツール」はマーケティング業務を効率化するツール。顧客の行動をリアルタイムに分析してセグメント分けし、属性別にメールを配信したり、コンテンツを出し分けたりするような従来手作業だった業務を自動化することで、顧客それぞれにより効率的にアプローチが実施できます。また、「SFAツール」や「CRMツール」といったほかのシステムと連携させることで、顧客エンゲージメントの効果を最大化できるのも特徴の1つです。ちなみに、BtoB向けとBtoC向けがあり、目的や機能が若干異なります。
SFAツールは、各社より多数ラインアップされていますが、基本機能はほぼ共通しています。そのなかでも主要機能と言えるのが、「顧客情報の登録・管理」と「案件の予定・進捗管理」です。 「顧客情報の登録・管理」は、名刺や企業情報をはじめ、案件情報や商談履歴、売上推移などを、顧客ごとに1つのカードに集約することで、顧客のニーズを把握し、受注に適したタイミングが図れる機能。営業部門全員に情報を共有できるので、担当者以外でも適切にレスポンスできるようになります。
「案件の予定・進捗管理」は、案件ごとのダッシュボードを作成することで、それぞれの進捗状況や商談日程を上席が確認しやすくなる機能。これにより、経営目標達成のために対策を立てる「予実管理」も実行しやすくなります。 そのほか、各担当者の日々の営業報告を一括管理する「日報管理」や、顧客の製品のアップデートを確認できる「製品・サービス情報管理」などがあります。
SFAツール導入の担当者へのアンケートにおいて、導入の決め手としていちばん多かったのが、「求めている機能を備えていたから」。業界・業種により重要度の高い機能は異なるので、自社の目的に合致したツール選びが必要です。SFAツールにより煩雑な社内ワークフローを自動化することで商談に時間が割けるようになるので、売り上げの向上が実現しやすくなるわけです。
2番目に多かった回答が「UIがすぐれていて使いやすそうだったから」。どんな高性能なSFAツールでも、UIが使いにくいと宝の持ち腐れ。同様に「初心者向きの製品だったから」という回答も多く見られます。3番目に多かったのが「世の中の認知度が高い製品だったから」。せっかく導入したのに、提供企業の業務停止などで使えなくなるリスクを考えると、テレビCMが多い、あるいはクチコミで定評のあるツールを選ぶべきだと考える人は多いようです。
同アンケートにて、SFAツールを導入したことで得られたメリットとしていちばん多かったのが、「社内の情報共有がスムーズになった」という回答。また、「コミュニケーションの改善に役立った」や「管理漏れや人的ミスが減った」という回答も多いことからわかるように、社員同士の情報共有がうまくいくことで得られるメリットは多いようです。
2番目に多かったのが、まさにDXの恩恵である、データ活用によって「業績・売上・KPIの進捗が把握しやすくなった」という意見です。全体状況を把握可能になったことで、業務改善にしっかりとつなげられるところが好評のよう。また、複数ツールに分散していたデータを一元管理できる点も、効率化や業務工程の削減につながるようです。さらに、「新たな営業機会や案件へのつながりが増えた」というのも、SFAツールによるデータの可視化が功を奏した結果でしょう。
ちなみに、本章最初のアンケート「導入するメリット」と上記のアンケート「導入した経緯・理由」の結果はほぼ同じ。つまり、SFAツールを導入すれば、基本的にはそれに期待していたことがしっかりと実現できると考えられます。
SFAツールの導入後、問題が発生しやすいのは“使い勝手”において。「機能が複雑で使いづらかった」や「UIがわかりづらかった」という回答が多いことからわかるように、たとえどんなに高機能なツールであっても、利用者が使いこなせなければ導入は失敗に……。その原因の1つとして、どのSFAツールを導入するかを決める人がITリテラシーの高い人だった、という場合があげられます。
つまり、まず重要なのは、実際に利用する現場の人たちが使いやすいUIを採用しているかどうかということです。ほかにも、研修・講座などのサポートが不足していて使いこなせないという課題が生じてしまうと、結局、利用すべき人たちに浸透しないという結果にもつながってしまいます。
SFAツールを選ぶ際、自社の業界・業種に適しているか、つまり「目的に合った機能が充実している」かどうかは大前提です。ただ、実際に使う営業部門の人たちと、機能面について綿密にすり合わせをしておきましょう。機能が多ければ多いほど、その分、コスト(使用料金)アップの要因につながるので、導入前に必要のない機能は省くことで、コスパのよい導入ができるでしょう。
また、直感的に使える、かつスマホでも使いやすいという「操作性・UI」の点も導入前に確認しておきましょう。いざ使おうというタイミングで長めの研修やマニュアル読破が必要となると、中途採用者や他部署から異動してきた人たちがすぐに使えません。
SFAツールは社内の多くの人が利用するため、「共有のしやすさ」も重要です。ただ、顧客の個人情報や機密事項を扱う手前、セキュリティーの面もチェックしておく必要があります。
以上の4つが選ぶ際に押さえておきたいポイントですが、社内DXはSFAツールの導入のみで終わらないことも多々あります。将来的に、冒頭で紹介した「CRMツール」や「MAツール」など、新規ツールと連携できるかどうかという「拡張性」もチェックしておくといいでしょう。
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