放送の地デジ化やエコポイント制度の変更、3Dテレビの登場など、テレビの話題が近頃多くなっています。ちょうど、テレビを買い替えようと考えている方も多いのではないでしょうか。しかし、最初の選択ポイントである『液晶テレビ』と『プラズマテレビ』、どこに違いがあるのかわからないという方も多いはず。 ここでは、そのような基本的な違いを解説します。
「液晶テレビ」と「プラズマテレビ」、どちらも見た目は似ていますが、基本的な構造は大きく違います。「液晶テレビ」は、デジタル時計などでおなじみの液晶を使って色を制御する方式。バックライトの光を、液晶パネルの開閉によって調整することで、色を作っています。色の調整が難しいですが消費電力は低めです。「プラズマテレビ」のほうは、画素の1つ1つが「プラズマ発光」によって光ります。そのため、光のコントロールはすぐれていますが、消費電力が高めになるという違いがあります。
|
|
|
|
|
反応速度が遅いため、動きの速い映像では残像感が残るものもある。また、暗い場面では光漏れによる「白浮き」が起こりやすい。ただし、これらの弱点も最近改善されてきている。 | 液晶テレビと違い、動きの速い映像や、映画などの暗いシーンに強く、特に黒の表現能力は高い。問題となっていた消費電力も、最近のモデルではかなり省エネになってきている。 |
|
|
|
液晶テレビは小型化しやすいため、20インチクラスの小型モデルも多い。部屋にあまりスペースがない一人暮らしの部屋や寝室などに置くセカンドテレビとしても向いている。 | 色再現性が高いので、暗いシーンの多い映画でもきちんと視聴できる。また、速い動きに強いので、スポーツ中継にもフィット。逆に、画面焼き付きの問題から、長時間のゲームプレイなどには不向き。 |
|
|
|
|
- 「3Dテレビ」(液晶テレビ、プラズマテレビ)
- 付属する専用メガネ(アクティブシャッター方式)をかけることで、映像を3D化して見ることができるテレビ。右目と左目に入る映像を瞬間的に交互に切り換えて表示させるという手法をとっているので、高速な描画性能を持つテレビほど、画質面でのメリットが高い。
- 「倍速液晶」(液晶テレビ)
- 液晶パネルの応答速度の遅さから来る残像感をなくすために、通常は1秒間に60フレームの描画書き換えを、倍の120フレームへと拡大する機能を持った液晶パネルのこと。この倍速をさらに倍の240フレームへと拡大しすることで違いを出しているソニーの「4倍速液晶」や、通常の倍速駆動に、黒いフレームを差し込んで残像感を少なくする機能(メーカーによって呼び名は異なる)も使われている。
- 「フルハイビジョン」(液晶テレビ、プラズマテレビ)
- ハイビジョン規格の最高画質である1920×1080ドットの解像度のこと。「1080p」(縦方向に1080本の走査線を持つ規格)という規格名で呼ばれる場合もある。一般的な「ハイビジョン」は、720p/720i(縦方向に720本の走査線)以上の画質になるので、1380×768ドットなどの解像度でもハイビジョンではあるが、この場合、フルハイビジョンの映像はダウンコンバートされて表示されるため、本来の画質を再現できず、フルハイビジョン対応機種とは違いが出る。
- 「ダブルチューナー」(液晶テレビ、プラズマテレビ)
- テレビに搭載されるチューナーが2つある製品。2つのチューナーを搭載していると、2番組の同時視聴(2画面視聴)などが可能になるほか、録画対応モデルの場合、裏番組の録画が可能になる。
- 「LEDバックライト」(液晶テレビ)
- 従来の液晶テレビのバックライトとして使われてきた「冷陰極管(蛍光管)」を、光効率の高い「白色LED」に置き換えたもの。白の色純度が高く、発光効率がいいので、従来よりも少ない電力で明るく表示できるのがメリット。また、細かい光量調整ができるので、瞬間的な光量調整などが行え、暗い場面などでの階調性も向上する。