「液体洗剤・柔軟剤 自動投入」機能から、洗濯容量、洗浄・乾燥方式まで フルモデルチェンジで大幅進化を遂げた パナソニックの最新ななめドラム洗濯乾燥機「LXシリーズ」「VGシリーズ」実力チェック

1951年、家庭用洗濯機の初号機となる「攪拌式洗濯機」の生産を開始して以来70年、日本の洗濯機市場をリードしてきたパナソニック。価格.comの「洗濯機」カテゴリーにおいても同社製品は高い支持を獲得してきたが、その人気の中心を担ってきた、ななめドラム洗濯乾燥機「VXシリーズ」が約8年ぶりにフルモデルチェンジ。新たに「LXシリーズ」へと生まれ変わった。本特集では、そんな「LXシリーズ」の最上位モデルとなる「NA-LX129A」の洗浄力や機能性、使い勝手、デザインなどを全方位でチェックするとともに、新色「スモーキーブラック」を加えた「VG(Cuble)シリーズ」の最新モデル「NA-VG2600」の特徴も合わせて紹介する。

液体洗剤・柔軟剤自動投入普段着からおしゃれ着まで。
業界初*おしゃれ着洗剤タンク搭載の「トリプル自動投入」新採用*国内家庭用洗濯機において。2021年11月1日発売

約8年ぶりにフルモデルチェンジを果たした、ななめドラム洗濯乾燥機「NA-LX129A」の実力に迫っていこう。「NA-LX129A」の最大の特徴は、パナソニックの洗濯機を購入したユーザーから好評を集め、搭載モデルの累計出荷台数が100万台を超えた液体洗剤・柔軟剤自動投入機能のさらなる進化である。従来モデルでは、液体洗剤と柔軟剤の2つの自動投入タンクを備えていたが、「NA-LX129A」では、ここにおしゃれ着洗剤対応のタンクを追加。「トリプル自動投入」の新搭載により、普段着からおしゃれ着まで、洗剤の計量・投入要らずで簡単に洗濯・乾燥を行えるようになった。

なお、「トリプル自動投入」搭載モデルは、「LXシリーズ」の「NA-LX129A」と「NA-LX127A」の2機種のみ。「NA-LX125A」と「NA-LX113A」には自動投入機能が搭載されていない。また、「VGシリーズ」の「NA-VG2600」は液体洗剤・柔軟剤自動投入機能搭載で、「NA-VG760L」には自動投入機能が搭載されていないので、購入の際は機能の違いをしっかりとご確認いただきたい。

パナソニック「LXシリーズ」「VGシリーズ」

液体洗剤・柔軟剤に加えて、おしゃれ着洗剤も自動投入できる「トリプル自動投入」機能を新搭載した「NA-LX129A」。カラーは「マットホワイト」の1色展開で、ドアの右/左開きが用意される

家事に費やす時間を減らし、家族と過ごす時間や趣味の時間を増やしてほしい――。パナソニックの生活家電に通底するコンセプトだが、「トリプル自動投入」にもそんな思いが込められている。洗濯物をドラム槽に投入したら、スタートボタンをポンッ。おしゃれ着洗いでも洗剤を計量・投入する必要がなくなったのがうれしい

パナソニック「LXシリーズ」「VGシリーズ」 パナソニック「LXシリーズ」「VGシリーズ」

液体洗剤タンクは約1,010ml、柔軟剤タンクは約890ml、おしゃれ着洗剤タンクは約730mlと、3つのタンクはいずれも詰め替え用パウチの中身をたっぷり入れられる大容量を実現しており、ボトルを保管しておくスペースが必要ない。すっきりとしたサニタリー空間を維持できるというわけだ

パナソニック「LXシリーズ」「VGシリーズ」 パナソニック「LXシリーズ」「VGシリーズ」

自動投入タンクは手前に引き、垂直に持ち上げるだけで簡単に取り外せるうえ、自立するためお手入れがしやすい。また、自動投入タンクの取り付け個所を間違えないよう、タンクには1、2、3と番号が振られており、本体天面の自動投入フタ裏面を見ながら対応する番号のタンクを取り付けられる。パナソニックらしい、かゆい所に手が届く作り込みだ

大容量本体寸法はほぼそのままに、洗濯容量12kgを実現

従来モデルからボディサイズをほぼ変えることなく、洗濯容量が11kgから12kgに増えた“コンパクトビッグ”設計も大きな進化点と言える。本体サイズは従来モデルからほぼ変わらないため、一般的な防水フロアーにしっかりと収まり、圧迫感も少ない。実際に約12kgの衣類を用意してみたが、「こんなに?」と驚いてしまうほどの量で、これを1度に洗えるというのは率直に感心する。大量の衣類を洗えるため、洗濯の頻度を減らせるはうれしい限りだ。

ボディサイズはほぼそのままに、洗濯槽を大型化できた理由は、洗濯機内部の構造の見直しに加え、3つの低振動設計を採用したことにある。洗濯槽前方に搭載していたバランサーを後方にも追加するとともに、特性の異なる2種類・4本のダンパーで振動を吸収。さらに、3D見張りセンサーで洗濯槽の揺れを検知し、回転数を自動制御することで、洗濯槽を大型化しながらさらなる低振動化を実現したのだ

パナソニック「LXシリーズ」「VGシリーズ」 パナソニック「LXシリーズ」「VGシリーズ」

「NA-LX129A」の奥行きは従来モデルから変わらず、722mm。前方へのせり出しによる圧迫感はなく、すっきりとした印象を受ける。本体サイズはコンパクトなのに大容量、まさに“コンパクトビッグ”設計というわけだ

パナソニック「LXシリーズ」「VGシリーズ」

約12kgの衣類は想像以上に量が多く、これだけの量を1度に洗えるというのは素直に驚きだ。1日に何度も洗濯機を回している家庭なら、洗濯の手間が大幅に削減できるうえ、水道代の節約にもつながるだろう

パナソニック「LXシリーズ」「VGシリーズ」

継ぎ目を可能な限り排したフラットでスタイリッシュなボディデザインも魅力。「NA-LX129A」は「グッドデザイン賞2021」を受賞したとのことだが、なるほど、空間に美しく溶け込むこのデザインなら納得がいく

洗浄力新洗浄方式採用「スゴ落ち泡洗浄」&生まれ変わった「はやふわ乾燥 ヒートポンプ」。
「ナノイーX」で水洗いできない衣類の除菌※1

続いて、洗濯乾燥機の本分である洗浄力や乾燥性能をチェックしていこう。洗剤液を「泡」にすることで衣類への浸透力をアップさせるのがパナソニックの洗濯機の特徴だが、「NA-LX129A」では、洗浄方式が「スゴ落ち泡洗浄」「温水スゴ落ち泡洗浄」へと進化。「泡生成ボックス」が生み出す“泡の力”と、勢いのあるシャワーで繊維の奥までしっかりと泡水を浸透させる「高浸透バブルシャワー」による“水の力”、さらに、「たたき洗い」「押し洗い」に加え、新形状バックフィルターにより衣類の前後入れ替えがより効率的になった「もみ洗い」の3方式で洗浄する“機械の力”をかけ合わせたもので、繊維の奥の汚れをしっかりと落とすことができる。なお、12sに容量がアップしても運転時間は従来機種と同じ約32分となっており、ここからも洗浄力の高さが感じられる。

その洗浄力の高さは以下の検証実験をご覧いただければ一目瞭然だと思うが、洗剤液を約40℃に温めて洗う「約40℃おまかせコース」で洗ってみたところ、びっしりとこびり付いた泥汚れがきれいに落ち、爽やかな白さが蘇った。正直、「ちょっと意地悪過ぎるかな」と不安になるほど激しく泥汚れを付けて検証を行っただけに、この結果には感心のひと言。検証に立ち会ったスタッフ一同、「すごいすごい」と感嘆の声をあげていた。

「泡生成ボックス」で生成した洗剤液の泡を、「高浸透バブルシャワー」でドラム槽へ噴射。衣類の繊維の奥まで泡を届けるとともに、洗濯槽を効率的に動かし、「たたき洗い」「押し洗い」「もみ洗い」の3方式で洗浄する新たな洗浄方式「スゴ落ち泡洗浄」を採用。定評のある汚れ落ちを、12sに容量アップしても従来機種11sの運転時間のままで実現しているという

白Tシャツに泥汚れを付け、洗濯機へ。普通なら予洗いが必要なレベルの汚れだが、洗剤液を約40℃に温めて洗う「約40℃おまかせコース」で洗ってみたところ、きれいに泥汚れが落ち、清々しい白さが蘇った。「NA-LX129A」の洗浄力の高さを実感した瞬間だ

パナソニック「LXシリーズ」「VGシリーズ」

普段使い、季節の変わり目のお手入れ、あきらめていた黄ばんだ衣類だけでなく、おしゃれ着コースや毛布洗いにも対応し、用途にあわせて洗浄コースが複数用意されているのもうれしいポイントだ
※ 電力料金目安単価27円/kWh(税込)[家電公取協調べ。2014年4月改定]で計算。1回あたりの電気代(洗濯〜脱水)はあくまで目安であり、水温、衣類の量によって異なります。

パナソニック「LXシリーズ」「VGシリーズ」

「高浸透バブルシャワー」の水の一部をパッキング裏に流すことで、乾燥時に発生する糸くずを洗い流す「窓パッキング洗い」を新搭載。お手入れの手間を省きつつ、洗濯機内部を清潔な状態に保てるうれしい進化ポイントだ

洗濯槽が汚れていては元も子もないが、「NA-LX129A」はその対策も万全だ。すすぎ工程で給水後、きれいな水を約2L追加して洗濯槽の外側や外槽の内側などを勢いよく洗浄する「自動槽洗浄」を搭載。ほかにも、洗濯終了後、電源を切らずに衣類を取り出しドアを閉めると、乾燥風吹き出し口から「ナノイーX」が放出される「『ナノイー』槽クリーン」や、約60℃の温水スチームを発生させ、黒カビの発育を抑制※12する「約60℃槽カビクリーンコース」を採用するなど、衣類の嫌なニオイの原因にもなる黒カビの発育を抑制※12する機能が数多く用意されている

乾燥機能もさらなる進化を遂げ、「はやふわ乾燥 ヒートポンプ」へ。風を直接衣類にあてられるようになったことで、シワの抑制も実現。ヒートポンプ乾燥方式を用いた約65℃の低温風で乾かすので、衣類の傷みや縮みを抑えられるのも特徴だ。さらに、パナソニックはヒートポンプユニットが上部に配置されたトップユニット方式を採用しているので、風路が短く非常に効率的に乾燥できる。省エネ&スピーディーなのもそのためだ

パナソニック「LXシリーズ」「VGシリーズ」

昨今の除菌・衛生意識の高まりに応えるべく、「ナノイーX」を用いて水洗いできない衣類のお手入れができる「衛生ケア」を新搭載したことも見逃せない。水洗いできない衣類や小物を消臭※13できる「35分コース」や、衣類についた花粉を90%以上抑制※14できる「60分コース」、そして、水洗いしにくいコートや、衛生面が気になるジャケットなどの除菌※1やウイルスの抑制※15が可能な「120分コース」と、目的に合わせて3つのコースから選べる

操作性カラータッチパネル&「スマホで洗濯」アプリでラクラク操作

続いて、「NA-LX129A」の使い勝手を確認していこう。「NA-LX129A」の本体天面前方にはカラータッチパネルが装備され、見やすく、直感的に操作できる。各コースの工程がアイコンでわかりやすく表示されたり、操作方法やお手入れ方法がイラスト付きで確認できたりするのはカラータッチパネルならではの利点。分厚い取り扱い説明書とにらめっこすることなく、はじめから迷うことなくスムーズに操作できた。

パナソニック「LXシリーズ」「VGシリーズ」 パナソニック「LXシリーズ」「VGシリーズ」

本体天面前方に、見やすく、操作しやすいカラータッチパネルを搭載。大きなアイコン表示や色分けでわかりやすく各種機能を確認できるほか、操作方法やお手入れ方法もイラスト表示で直感的に理解できた。これなら、いちいち取り扱い説明書を開く必要はなさそうだ

また、スマートフォン上でコースを選んだり、洗濯開始・終了時刻を設定したりできる「スマホで洗濯」に検索・履歴機能が追加され、使い勝手がさらに向上したのも見逃せないトピックだ。「コース検索」は、アイテムと目的/手段を選択するだけで適切なコースが提示されるというもの。コース選びに迷った時に便利だ。「コース履歴」は直近に使用したコースが表示されるので、同じコースを繰り返し使う時にもすぐに設定できる。また、アプリ側でお住まいの地域を設定すれば、アプリと本体カラータッチパネルに天気が表示される機能も搭載している。

さらに、運転状況をスマホのプッシュ通知でお知らせしてくれたり、液体洗剤・柔軟剤の自動投入タンク内の残量を検知し、残量が少なくなったら、洗剤・柔軟剤設定の画面から購入先のWEBサイトへ移り、すぐに購入できる「洗剤・柔軟剤 オンライン購入」を備えていたりと、洗濯や日々の生活をあの手この手でサポートしてくれる。衣類をきれいにするだけでなく、「洗剤を購入する」というちょっとした手間さえも省いてくれるのだから、パナソニックの洗濯機の進化には驚いてしまう。生活に余裕ができ、心にもゆとりが生まれそうだ。

このほか、「スマホで洗濯」は、パナソニックの薄型テレビ「ビエラ」と連携すれば、洗濯機のステータスを音声でお知らせする「音声プッシュ通知」も利用可能だ。

今や洗濯機もスマートフォンで操作できる時代。スマートフォン上でコースを選んだり、洗濯開始・終了時刻を設定したりできる「スマホで洗濯」を活用すれば、洗濯がより手軽なものに感じられるはずだ

パナソニック「LXシリーズ」「VGシリーズ」
パナソニック「LXシリーズ」「VGシリーズ」
パナソニック「LXシリーズ」「VGシリーズ」 パナソニック「LXシリーズ」「VGシリーズ」 パナソニック「LXシリーズ」「VGシリーズ」

外出先から洗濯を開始したり、予約終了時刻を変更できたり、アイテムと目的/手段に合わせて洗濯コースが選べたりと、さまざまなシーンで活用できる「スマホで洗濯」。洗濯終了時刻が近い時や、エラー発生時、自動投入タンクの洗剤・柔軟剤が少なくなった時にプッシュ通知で知らせてくれる機能もありがたい

Cuble最新「VGシリーズ」には新色「スモーキーブラック」が仲間入り

「LXシリーズ」と同じく「グッドデザイン賞2021」を受賞した「VGシリーズ」の最新モデル「NA-VG2600」もチェックしておこう。「NA-VG2600」の最大のトピックは、新色「スモーキーブラック」が加わったこと。従来までのシルバー色の「プレミアムステンレス」が廃止され、「スモーキーブラック」とホワイト基調の「フロストステンレス」の2色展開となったわけだが、この「スモーキーブラック」が実に“かっこいい”。「VGシリーズ」のアイコンであるキュービックフォルムはそのままに、本体カラーをブラックにすることで、これまで以上にモダンで洗練された印象に仕上がっている。非常に完成度の高い、ほれぼれするほどの美しいデザインだ。

なお、「NA-VG2600」は従来通り、液体洗剤と柔軟剤の2つの自動投入タンクを備えたモデルだが、温水専用ヒーターで洗剤液を直接温め、お湯の温度をキープして洗う「温水スゴ落ち泡洗浄」や、室温プラス約15℃の大風量でシワを抑えて乾かす「低温風パワフル乾燥」など、「NA-LX129A」に迫る本格機能を搭載している。デザインはもちろん、汚れ落ちのよさや機能性、使い勝手についても高い満足感を味わえるはずだ。

パナソニック「LXシリーズ」「VGシリーズ」

「VGシリーズ」の最新モデル「NA-VG2600」に加わった、新色「スモーキーブラック」。この上質なデザインや、美しい造形にひと目惚れする人は多いはず。白を基調としたサニタリー空間にも違和感なくなじみ、モダンな雰囲気を演出してくれる

縦型とドラム式の特徴意外と知らない? 縦型とドラム式の特徴をおさらい

最後に、洗濯機選びの基本をおさらいしておこう。洗濯機は縦型とドラム式の2種類に大別でき、この2つのタイプの違いによる洗浄方式や乾燥方式の違いを知っておけば、どちらが自分に適したタイプかがおのずと見えてくるのだ。

洗い方
ドラム式洗濯乾燥機

まずは洗浄方式の違いから。ドラム式洗濯乾燥機は、ななめ横向きに設置したドラム槽を回転させ、衣類を持ち上げて落とす「たたき洗い」と、小刻みに衣類を揺り動かす「もみ洗い」の組み合わせで、衣類をやさしく洗うのが基本。ひと昔前は縦型に比べて洗浄力が劣ると言われることがあったが、最近では温水洗浄など、汚れ落ち効果の高いコースを搭載したモデルが増えたうえ、ドラム槽の動きをより細かく制御できるようになったことで、縦型と洗浄力の差はほぼなくなったと言われている。

そして、縦型に対するアドバンテージとなるのは節水性。ドラム式の「たたき洗い」は水流で衣類をかくはんする必要がないうえ、洗濯槽の角に水を溜めて洗うので、縦型に比べて使用水量が格段に少なくて済むのだ。「1日に何度も洗濯を行っているので、水道代を抑えたい」と考えている人は、ドラム式を選ぶメリットが大きくなってくる。

洗い方解説図

ドラム式の洗浄方式の基本は、衣類を持ち上げて落とす「たたき洗い」と、小刻みに衣類を動かす「もみ洗い」の組み合わせ。縦型に比べて少量の水で洗うため、洗剤濃度が高く、皮脂などの汚れを落としやすいと言われる

縦型洗濯機

縦型洗濯機は、洗濯槽の底に備えられたパルセーターと呼ばれる羽根を回転させて槽内に水流を生み出すことで、衣類同士をこすり合わせて汚れを落とす「もみ洗い」が基本。そのため、一般にガンコな泥汚れに強いと言われる。なかには、洗濯槽を回転させることで「押し洗い」を行う、おしゃれ着用のコースが搭載されたモデルもある。

洗い方解説図

縦型洗濯機での洗濯は、パルセーターで水流を起こしての「もみ洗い」が基本。ガンコな泥汚れに強い洗浄方式とされ、小さな子どもがいる家庭には魅力だ

縦型に搭載の
「パワフル滝洗いコース」

洗浄メカニズム上、泥などの固形汚れに強い縦型洗濯機だが、2018年発売の「FA」「FW」シリーズから、子どもが付けたケチャップなどの食べこぼし汚れといった、手ごわい汚れを落とすためのコース「パワフル滝洗いコース」が搭載されている。このコースは、パナソニック独自の「温水スゴ落ち泡洗浄」「スゴ落ち泡洗浄」に加え、滝のような大水流のシャワーを注ぎ込むことで、通常コースよりもしっかりと洗えるというもの。通常の「おまかせコース」では予洗いが必要になりそうな汚れも、このコースならキレイに落とせるだろう。

左右2方向から水を勢いよく噴射する「パワフル滝洗いコース」の様子は、さながら滝のよう。洗浄効果が高いうえ、洗いから脱水までにかかる時間が約56分と比較的短時間なため、忙しい朝でも使いやすい(※動画のモデルは「NA-FA120V1」)

子どもの食べこぼしを想定して、ケチャップを付けたスタイを「パワフル滝洗いコース」で洗濯してみた。結果はご覧のとおり。どこにケチャップが付いていたかわからないほど、キレイになった。もちろん予洗いなどは行っていない

乾かし方
ドラム式洗濯乾燥機

ドラム式において低価格なモデルは「ヒーター乾燥」を採用するが、最も注目したいのは「ヒートポンプ乾燥」を搭載したモデルだろう。「エアコン」と同じように、空気の熱を集めて移動させるヒートポンプの技術を利用して、ドラム槽内の湿気を含んだ空気を除湿し、機外に排水。除湿時の熱を利用した温風で衣類を乾燥させる仕組みだ。ヒーターや冷却水を使わないため、省エネ・節水性が高いうえ、槽内(排気温度)は約60℃以下に抑えられるので、衣類へのダメージが少なく、傷み・縮みが起きにくい。何かとメリットが多い方式のため、最新のドラム式では「ヒートポンプ乾燥」を搭載したモデルが人気を集めている。乾燥機能をひんぱんに利用する人は、この「ヒートポンプ乾燥」を搭載したドラム式を選択するとよいだろう。

乾かし方解説図

ドラム式における乾燥方式で注目したいのは「ヒートポンプ乾燥」。槽内(排気温度)は約60℃以下なので、衣類の傷みが少なく、タオルなどはふんわりとした仕上がりになる。さらに、周囲が暑くなりにくく、省エネ・節水性が高いのも特徴だ。なお、パナソニックの「VGシリーズ」は、「ヒーター乾燥」でありながら、室温プラス約15℃の低温風で乾かすことで、衣類の傷み・縮みが少なく、ふんわりとした乾燥を行う「低温風パワフル乾燥」採用モデルとなっている

今治タオル IKEUCHI ORGANIC監修の「タオル専用」コースを新搭載

ドラム式洗濯乾燥機の洗濯・乾燥機能として注目したいのは、2019年発売モデル以降に搭載された「タオル専用」コースだ。これは、“プロの技”3つに学んだ専用コースで、タオルのパイルがつぶれないよう水量を増やしてやさしく洗い、すすぎ、脱水。さらにタオルにやさしい風をたっぷり当てて「パイル起こし」を行ってから、過乾燥させないようにふっくらと乾燥させるというもの。柔軟剤を使用せずとも、ふんわりとした風合いと吸水性を保った、気持ちのいい肌ざわりのタオルに仕上げることができるのだ。なお、この「タオル専用」コースは、今治タオルのIKEUCHI ORGANICが監修を行っており、各行程に緻密な“プロの技”が注ぎ込まれているという。

パナソニック「LXシリーズ」「VGシリーズ」

パナソニックと今治タオル IKEUCHI ORGANICのコラボにより、「タオルの理想的な洗い方」を追求して生まれた「タオル専用」コース。濡れた肌にタオルを当てた瞬間、スッと水が吸い込まれる心地よい感覚を毎日味わうことができるのはうれしいものだ

*タオルの量、タオル・汚れ・洗剤の種類によって、効果は異なります。綿以外(化繊など)のタオルやタオルシーツなどは、効果が小さくなることがあります。「タオル専用」コースを使っていても、タオルの自然劣化は防げません。使い込まれたタオルが復活する効果はありません。NA-LX129Aのコース名は「タオル専用」コース、NA-LX127A・LX125Aのコース名は「タオル」コースです。名称は異なりますが性能は同じです。

乾燥機能を応用した
「ダニバスターコース」

汚れに加えてもうひとつ、洗濯で洗い落としたいのが、毛布などに付着した「ダニ」だ。 しかし、ツメを使って繊維にしがみついているダニは、通常の洗濯コースで洗い落とすのは難しいとされている。そこで注目したいのが、2018年発売モデル以降の縦型洗濯乾燥機「FW」シリーズ、ドラム式洗濯乾燥機「LX」シリーズに搭載されている「ダニバスターコース」だ。

「ダニバスターコース」は、洗濯前に温風で衣類を温めることで、ダニの活動を抑え、繊維から引きはがし、その後に洗い流すというもの。この衣類を温める部分で乾燥機能が応用されているのだ。小さな子どもやペットのいる家庭にぴったりな機能なので、普段、乾燥機能をあまり使わない人も、ダニ対策のためにパナソニックの洗濯乾燥機を選ぶのもよさそうだ。

ダニは50℃以上の熱を20〜30分浴びると動きを止め、洗濯機で洗い流せるようになる。「ダニバスターコース」はこの性質を利用するので、効果的に衣類からダニを取り除けるのだ。なお「ダニバスターコース」によるアレル物質の除去率は99%以上※16とのこと。ダニ対策の有効な手段として積極活用したい

忙しい朝の味方!
「化繊60分コース」

2019年発売モデル以降の縦型洗濯乾燥機「FW」シリーズでは、化繊衣類を約60分の短時間で洗濯・乾燥まで行える「化繊60分コース」が搭載された。

たとえば、朝の出がけに「今日必要な給食エプロンを洗い忘れていた!」といった子どもの言葉にヒヤリとした経験のある人も多いと思うが、そんなとき、「化繊60分コース」が心強い味方となってくれるはずだ。

パナソニック「LXシリーズ」「VGシリーズ」

洗濯から乾燥までをわずか約60分で行ってくれる「化繊60分コース」。その日に必要な給食エプロンや、すぐに着たいスポーツウェアやインナーなどを手早く洗濯して、乾かすことができる

縦型洗濯機

縦型洗濯機の乾燥方式の主流は、洗濯槽内の空気をヒーターで温め、温風として洗濯槽に送り出す「ヒーター乾燥」。乾燥時に発生した湿気を冷却水によって取り除く「水冷・除湿タイプ」と、乾燥時に発生した湿気をそのまま洗濯機の外に放出する「排気タイプ」の主に2種類がある。

前者の「水冷・除湿タイプ」は、熱を外に放出しないので洗濯機の周囲が暑くなりにくいのがメリットだが、冷却水を使う分ランニングコストがかかる。とはいえ、どちらのタイプもヒーターで温めた風で衣類を乾かすという乾燥方法は同じだ。

乾かし方解説図

縦型洗濯機は乾燥方式に、主に高温風を洗濯槽内に送り込む「ヒーター乾燥」を採用する。ドライヤーのように温風で乾かすので、比較的衣類の傷み・縮みが起きやすい。電気でヒーターを温めたり、冷却水で除湿したりするため、後述するドラム式の「ヒートポンプ乾燥」に比べると、ランニングコストが高くなりがちだ

お手入れ
ドラム式洗濯乾燥機

洗濯機を清潔に使い続けるためには、洗濯槽をこまめに手入れしなければならない。「面倒だから」と放っておくと、洗濯槽の裏に黒カビが付着したり、それが原因で洗濯後の衣類から嫌なニオイがしたりするなど、さまざまな問題が発生する。その点、パナソニックの洗濯機は槽洗浄コースを備えているので安心だ。

ドラム式洗濯乾燥機の最新モデル「NA-LX129A」には、すすぎ工程で給水後、きれいな水を約2L追加して洗濯槽の外側や外槽の内側などを勢いよく洗浄する「自動槽洗浄」が搭載されている。ほかにも、洗濯終了後、電源を切らずに衣類を取り出しドアを閉めると、乾燥風吹き出し口から「ナノイーX」が放出される「『ナノイー』槽クリーン」や、約60℃の温水スチームを発生させ、黒カビの発育を抑制する※17「約60℃槽カビクリーンコース」などを採用。黒カビの発育を抑制※17する機能が数多く用意されている。

お手入れ解説図

最新モデル「NA-LX129A」を例にあげると、遠心力水流で洗濯槽を洗浄する「自動槽洗浄」のほか、洗濯終了後に「ナノイーX」を洗濯槽に放出する「『ナノイー』槽クリーン」、約60℃の温水スチームを発生させ、黒カビの発育を抑制※17する「約60℃槽カビクリーンコース」などを装備。日々のお手入れは洗濯機に任せておけばOKだ

縦型洗濯機

2018年発売モデル以降の縦型洗濯機「FAシリーズ」「FWシリーズ」では従来、約12時間かかっていた槽洗浄コースがわずか約6時間に短縮された※18。つけおき時間中の槽回転の稼働率を向上させることで、ほぼ半分の時間で完了できるようになっている。

また、パナソニックの洗濯機なら、洗濯のたびに自動で洗濯槽を洗浄してくれる「自動槽洗浄」で除菌※19も同時にできるので便利だ。槽洗浄時期の目安を教えてくれる「槽洗浄サイン」や、洗濯前に短時間で槽を簡単にすすぐことのできる「サッと槽すすぎ」を搭載しているほか、2022年発売モデルである「NA-FW12V1」でも洗濯終了後、パナソニック独自の微粒子イオン「ナノイー」を洗濯槽内に充満させて黒カビの発生を抑制※20 ※21 ※22 ※23 ※24する「ナノイー槽クリーン」が利用できる。また、乾燥機能のついていない全自動洗濯機「FA」シリーズでも、槽内を乾燥させることで黒カビを抑制※12できる「槽・風乾燥コース」を新搭載。清潔性維持のためにさまざまな機能が搭載されているのだ。

※「自動槽洗浄」は工場出荷時オフ設定です。設定すると、運転時間が約1分長くなります。NA-JFA808の「自動槽洗浄」は工場出荷時あらかじめ設定されています

お手入れ解説図

従来は約12時間かかっていた「槽洗浄コース」が、「FAシリーズ」「FWシリーズ」の2018年発売モデル以降では半分の約6時間に短縮。夜寝る前にスタートすれば、翌朝には槽洗浄が終わっているというわけだ。これなら気軽に槽洗浄を行える

糸くずフィルターもラクラクお手入れ! 「楽ポイフィルター」

洗濯をするにつれ、糸くずなどがたまっていく糸くずフィルター。こまめなお手入れが必要だが、2020年発売モデル以降ではこれが改良され、抗菌加工※25が施されたお手入れのしやすい「楽ポイフィルター」に進化した。大きなツマミを備えた「楽ポイフィルター」は軽い力で開閉できるうえ、2色構造になっているので、ひと目で外せる部分がわかる。内部のメッシュフィルターにたまった糸くずは、直接手で触れることなく、メッシュフィルターの下側のクシ歯構造部分を使ってかき出すことが可能。手を汚さずに糸くずフィルターをお手入れできるのはうれしい。

パナソニック「LXシリーズ」「VGシリーズ」
デザイン
ドラム式洗濯乾燥機

デザインで目を引くパナソニックのドラム式洗濯乾燥機は、何と言っても「VGシリーズ」だろう。水平・垂直のラインを基調とした「キュービックフォルム」を採用し、丸みや凹凸をそぎ落とし、全面をフラットに仕上げている。スタイリッシュなたたずまいは、そこにあるだけで絵になるほど。最新モデルでは新色「スモーキーブラック」が追加されるなど、これまで以上にスタイリッシュなデザインに仕上がっている。高い位置に設置された業界最大の投入口で衣類の出し入れがしやすく、デザイン性と使いやすさを両立している点も美点だ。

デザイン

水平・垂直のラインを基調とした「キュービックフォルム」が「VGシリーズ」の最大の特徴。空間を選ばないシンプルなデザインや、生活感を隠すスモークウィンドウなど、随所に「VGシリーズ」ならではのデザインへのこだわりが感じられる

縦型洗濯機

縦型洗濯機の最新モデル「NA-FA12V1」は、使いやすさが見てとれるほどに機能的で、上質なデザインが特徴。業界最大※26の投入口面積は約1239cm2(投入口幅は437mm、投入口奥行は340mm)と圧巻の大きさで、洗濯物の出し入れのしやすさは一目瞭然だ。また、洗濯中の様子が確認でき、お手入れがしやすい「フラットフェイス・クリアウィンドウ」を採用。見た目に美しく、お手入れもしやすいデザインとなっている。

デザイン

「NA-FA12V1」の天面は、凹凸が少ない「フラットフェイス・クリアウィンドウ」を採用。汚れてもサッとひと拭きできるのがうれしい。洗濯中の槽内を確認できる大きな透明窓を備えるのも◎

まとめ大幅進化を遂げた「NA-LX129A」と、よりスタイリッシュになった「NA-VG2600」。あなたはどちらを選ぶ?

パナソニック「LXシリーズ」「VGシリーズ」

「NA-LX129A」は約8年ぶりのフルモデルチェンジにふさわしい、正統進化を遂げていた。液体洗剤・柔軟剤に加えて、おしゃれ着洗剤も自動投入できる「トリプル自動投入」機能を新搭載したことで、洗濯の手間がさらに低減されていたほか、本体サイズは従来モデルからほぼ変わることなく、洗濯槽のみを大型化した“コンパクトビッグ”設計により、業界最大クラスの洗濯容量12kgを実現。さらに、新たな洗浄方式「スゴ落ち泡洗浄」「温水スゴ落ち泡洗浄」を採用したほか、大風量でスピーディー、シワも抑えてふんわり仕上げる「はやふわ乾燥 ヒートポンプ」の搭載、「ナノイーX」で水洗いできない衣類の除菌※1・ウイルス抑制※15が行える衛生ケア「120分コース」を新搭載したりと、性能、機能、使い勝手が全方位でブラッシュアップされていた。また、「VGシリーズ」の最新モデル「NA-VG2600」についても、そのスタイリッシュなデザインに磨きがかかり、新色「スモーキーブラック」をまとうボディはため息が出るほど美しかった。大幅に進化した「NA-LX129A」と、より洗練されたルックスを手に入れた「NA-VG2600」。どちらを選んだとしても、きっと「これを選んでよかった」と感じられるに違いない。

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わが家にぴったりなタイプは?ドラム式と縦型の違いなど、洗濯機選びのヒントがいっぱい>>パナソニックの公式ページへ
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この記事は2022年06月01日の情報を基にしております。