超望遠400mm相当(※1) F2.8通しで軽快に撮れる!“唯一無二”の撮影体験を提供する望遠ズームレンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 50-200mm F2.8 IS PRO」徹底レビュー
手持ちで軽快に使える高画質な望遠ズームレンズが欲しい! そんな写真愛好家の声に応える製品がOMデジタルソリューションズから登場した。本特集で紹介する「M.ZUIKO DIGITAL ED 50-200mm F2.8 IS PRO」は、ズーム全域で開放絞り値F2.8のスペックを持ちながらも驚くほど小型・軽量な筐体を実現。超強力な手ぶれ補正機能も搭載しており、手持ちでアクティブに使える1本だ。本特集では、野鳥や自然風景の撮影を通じて、本レンズの魅力を徹底的にレビューする。
価格.comで最安価格をチェック小型・軽量圧倒的な携帯性! OM SYSTEM渾身の「ヨンニッパ」

高性能と小型・軽量を高いレベルで両立した「M.ZUIKO DIGITAL ED 50-200mm F2.8 IS PRO」。「OM SYSTEM」のミラーレス一眼カメラのフラッグシップモデル「OM SYSTEM OM-1 Mark II」と組み合わせることで、高速AFを使いながらの高画質撮影を手持ちで軽快に続けられる
「M.ZUIKO DIGITAL ED 50-200mm F2.8 IS PRO」は、「OM SYSTEM」ブランドの最高峰レンズ「PROレンズ」に属する、マイクロフォーサーズ用の大口径・望遠ズームレンズ。焦点距離50〜200mm(35mm判換算で100〜400mm相当)のズーム全域を開放絞り値F2.8の明るさでカバーする、いわゆる“ヨンニッパ”(焦点距離400mm相当/絞り値F2.8)のスペックを持つ高性能モデルだ。
本レンズは、長年にわたって高画質・高性能なレンズを作り続けてきた「OM SYSTEM」の最先端技術が詰まった1本だが、特に筐体のサイズ感に注目してほしい。“ヨンニッパ”の明るさと、「PROレンズ」クオリティの高いスペックを搭載しながらも、91.4(最大径)×225.8(全長)mmで重量1250g(三脚座取り外し時は1075g)という、圧倒的な小型・軽量化を実現しているのだ。
本レンズを、「OM SYSTEM」のフラッグシップミラーレス一眼カメラ「OM SYSTEM OM-1 Mark II」と組み合わせた場合の総重量は1.8kg台(1849g)、2倍のテレコンバーター「MC-20」を装着しても約2.0kg(1999g)に収まるのだから驚かされる(※いずれもレンズ:三脚座含む、カメラボディ:付属充電池およびメモリーカード含む/アイカップなし)。同等スペックのフルサイズシステム(焦点距離400mm/開放絞り値F2.8レンズ+フルサイズ一眼カメラの組み合わせ)は4kgを超えるため、「M.ZUIKO DIGITAL ED 50-200mm F2.8 IS PRO」と「OM SYSTEM OM-1 Mark II」の組み合わせはその半分未満ということになる。これだけでも、本レンズの携帯性の高さが伝わるはずだ。

「OM SYSTEM OM-1 Mark II」と「M.ZUIKO DIGITAL ED 50-200mm F2.8 IS PRO」の組み合わせは軽量なだけでなく、全長が30cm未満と短いのも魅力。この画像のグレーのシルエット部分は、フルサイズでの一般的な焦点距離400mm/開放絞り値F2.8システムの大きさを示しているが、「OM SYSTEM」の組み合わせのほうがふたまわり以上コンパクトなことがわかる。カメラにレンズを装着した状態のままカメラバッグに入れて持ち運べるサイズ感だ
加えて、本レンズは、最高峰レンズ「PROレンズ」らしく高い信頼性を持っていることも特徴だ。IP53対応の防塵・防滴、-10度耐低温性能を備えており、「OM SYSTEM OM-1 Mark II」などのIP53対応カメラと組み合わせることで、過酷な環境下でも安心して撮影を続けられる。特に、雨や雪の中で撮影する機会がある、野鳥や動物の撮影においてこのすぐれた信頼性は頼もしい。
さらに、本レンズの外観の特徴として見逃せないのが塗装だ。従来の黒塗装に比べて太陽光の赤外線を高効率で反射する、遮熱性にすぐれた白い遮熱塗装を採用しており、炎天下でもレンズ内の温度上昇を抑えることが可能。環境に左右されずに安定した光学性能を発揮できるようになっている。鏡筒表面が熱くなりにくいため、レンズをホールドした際のフィーリングにすぐれるのも高ポイントだ。
IP53対応の防塵・防滴、-10度耐低温性能を搭載。「OM SYSTEM OM-1 Mark II」などIP53対応カメラに装着すれば、雨の中や滝の近くなど、水滴が付いてしまうような場面でも問題なく撮影を続けられる
テレコンバーターを使えば
最大400mm(35mm判換算800mm相当)で撮影が可能!
本レンズはテレコンバーターの装着に対応。焦点距離を1.4倍に伸ばすテレコンバーター「MC-14」と、2倍に伸ばすテレコンバーター「MC-20」が用意されている。テレコンバーター自体は非常にコンパクト。望遠域を伸ばして撮影の幅を広げるアイテムなので、本レンズを選ぶのなら、「MC-14」「MC-20」は手に入れておきたいところだ。
高画質妥協なし! 「PROレンズ」だからこその高い光学性能
「M.ZUIKO DIGITAL ED 50-200mm F2.8 IS PRO」は、「OM SYSTEM」ブランドの最高峰レンズ「PROレンズ」だけあって光学性能に妥協がない。EDAレンズ(Extra-low Dispersion Aspheric:特殊低分散非球面レンズ)やスーパーEDレンズ(Extra-low Dispersion:特殊低分散レンズ)などの特殊レンズを含む13群21枚の贅沢なレンズ構成を採用している。
加えて、屈折率の低い新材料を表層に施した「ZERO(Zuiko Extra-low Reflection Optical)コーティングII」によって、ゴースト・フレアーを抑制し、クリアな描写が得られるのもポイント。「OM SYSTEM」が長年培ってきた光学技術を集結することで、ズーム全域で画像の周辺まですぐれた解像力を発揮するレンズに仕上がっている。

「OM SYSTEM」の光学技術の粋(すい)を集めた13群21枚のレンズ構成を採用。EDAレンズやスーパーEDレンズなどの特殊レンズを効果的に配置し、「PROレンズ」クオリティの高い光学性能を実現している
実際の描写力は以下に掲載する作例をご覧いただきたい。広角端と望遠端のそれぞれで自然風景を撮影しているが、いずれも画面全域で高い解像感が得られている。絞り開放でのボケ味がよいのも魅力だ。
作例で描写力の高さをチェック!

OM SYSTEM OM-1 Mark II、M.ZUIKO DIGITAL ED 50-200mm F2.8 IS PRO、100mm相当(35mm判換算)、F5.6、1/500秒、ISO200、ホワイトバランス:オート、ピクチャースタイル:i-Finish、撮影:曽根原 昇 撮影写真(5184×3888)
広角端50mm(35mm判換算100mm相当)で山肌を撮影。絞り開放から少し絞ってF5.6で撮っているが、画像の中央だけでなく周辺まできっちりと写っていることがわかる。岩や木々のディテールが鮮明に描写されている。

OM SYSTEM OM-1 Mark II、M.ZUIKO DIGITAL ED 50-200mm F2.8 IS PRO、400mm相当(35mm判換算)、F5.6、1/1000秒、ISO200、ホワイトバランス:オート、ピクチャースタイル:i-Finish、撮影:曽根原 昇 撮影写真(5184×3888)
望遠端200mm(35mm判換算400mm相当)で撮った1枚。こちらも絞り開放から少し絞ってF5.6に設定した。画像周辺まで非常にシャープな写真に仕上がっている。コントラストが高く、立体感のある絵が撮れた。

OM SYSTEM OM-1 Mark II、M.ZUIKO DIGITAL ED 50-200mm F2.8 IS PRO、400mm相当(35mm判換算)、F2.8、1/5000秒、ISO200、ホワイトバランス:オート、ピクチャースタイル:i-Finish、撮影:曽根原 昇 撮影写真(5184×3888)
本レンズは解像力だけでなくボケ味の質も高い。この作例は、群生する高山植物を望遠端200mm(35mm判換算400mm相当)の絞り開放で撮影したもの。背景の植物が大きく、かつ滑らかにぼけていることがわかる。あわせて、植物の綿毛の細かいところまで表現できている解像力の高さも特筆すべき点だ。
さらに、本レンズは近接撮影性能にすぐれるのも特徴。最短撮影距離はズーム全域で0.78mと短く、望遠端200mm(35mm判換算400mm相当)での最大撮影倍率は0.5倍相当(35mm判換算)に達している。2倍のテレコンバーター「MC-20」を使用すれば、望遠端の最短撮影距離において等倍相当(35mm判換算)のテレマクロ撮影が可能だ。
作例でマクロ性能の高さをチェック!

OM SYSTEM OM-1 Mark II、M.ZUIKO DIGITAL ED 50-200mm F2.8 IS PRO+MC-20、800mm相当(35mm判換算)、F8、1/80秒、ISO200、ホワイトバランス:オート、ピクチャースタイル:i-Finish、撮影:曽根原 昇 撮影写真(5184×3888)
2倍のテレコンバーター「MC-20」を使用して、岩肌で休んでいるトンボを望遠端の最短撮影距離で撮影。等倍マクロらしく、迫力のある写真に仕上がった。肉眼では確認できない眼の模様や産毛まで写し取れているのがすごい。望遠域から超望遠域の広い画角をカバーしつつ、最大で等倍撮影に対応できるのは、自然風景や野生動物を撮影するうえでとても有益。撮影の狙いや被写体にあわせて多彩な撮影が行える。

OM SYSTEM OM-1 Mark II、M.ZUIKO DIGITAL ED 50-200mm F2.8 IS PRO、100mm相当(35mm判換算)、F2.8、1/25秒、ISO200、ホワイトバランス:オート、ピクチャースタイル:i-Finish、撮影:曽根原 昇 撮影写真(5184×3888)
本レンズは開放絞り値がF2.8と明るいため、光量を稼げない暗いシーンにおいて感度を抑えられるのもメリットだ。この作例は、日没前の夕暮れ時に絞り開放で撮影した1枚。F2.8に設定することで、「OM SYSTEM OM-1 Mark II」の常用最低感度であるISO200で高画質に撮ることができた。暗部の微妙なトーンがしっかりと出ていて、日没前の雰囲気がうまく再現されている。ピント位置は非常にシャープで、ボケ具合も美しい。
手ぶれ補正最大800mm相当※1の手持ち撮影が作り出す
“唯一無二”の撮影スタイル!
「M.ZUIKO DIGITAL ED 50-200mm F2.8 IS PRO」だからこその魅力としてお伝えしたいのは、「手持ち撮影に強い」ということ。「OM SYSTEM」は、長年にわたってミラーレス一眼カメラシステムの手ぶれ補正機能を研究・開発してきており、ボディ内手ぶれ補正、レンズ内手ぶれ補正ともに非常に高い性能を誇っている。
その伝統は「M.ZUIKO DIGITAL ED 50-200mm F2.8 IS PRO」もしっかりと継承。レンズ単体で5.5段※2、カメラボディの手ぶれ補正と協調する5軸シンクロ手ぶれ補正時で7.0段※3という、望遠ズームレンズとしてトップクラスの手ぶれ補正効果を実現している。
本レンズは、この高性能な手ぶれ補正機能によって、2倍のテレコンバーター「MC-20」使用時の焦点距離400mm(35mm判換算800mm相当)でも手持ちで高画質な撮影が可能だ。このように説明すると大げさに聞こえるかもしれないが、実際の手ぶれ補正の効果は、以下の作例をご覧いただきたい。焦点距離400mm(35mm判換算800mm相当)の超望遠域で野鳥を手持ちで撮影した1枚だが、何と1/15秒の遅いシャッタースピードでも手ぶれの影響がなく、非常にシャープに撮れている。
手ぶれ補正機能の性能の高さをチェック!

OM SYSTEM OM-1 Mark II、M.ZUIKO DIGITAL ED 50-200mm F2.8 IS PRO+MC-20、800mm相当(35mm判換算)、F5.6、1/15秒、ISO200、ホワイトバランス:オート、ピクチャースタイル:i-Finish、撮影:曽根原 昇 撮影写真(5184×3888)
枝に止まる野鳥(カワセミ)を35mm判換算800mm相当の超望遠域で手持ち撮影。一般的に、ここまでの超望遠の場合、手ぶれ補正機能を使うにしても1/100秒程度のシャッタースピードを確保したいところだが、「OM SYSTEM OM-1 Mark II」と「M.ZUIKO DIGITAL ED 50-200mm F2.8 IS PRO」の組み合わせなら1/15秒でも問題ない。驚異的な手ぶれ補正性能だ。ここまで遅いシャッタースピードで撮れるのはすごいことで、“唯一無二”と言っても過言ではない。
本レンズが手持ち撮影で使いやすいのは、ズーミング時に鏡筒が伸縮しないインナーズーム機構を採用していることも大きい。ズーミング時の重心変化が少ないため、長い時間レンズをホールドしても手や腕が疲れにくいのだ。細かいところでは、「PROレンズ」らしくフォーカスリングのトルク感にこだわっているのもポイントで、快適なフォーカス操作が可能だ。
さらに、撮影距離範囲を設定・限定できるフォーカスリミットスイッチや、計4か所に搭載された「L-Fnボタン」など、操作系が充実しているのも手持ち撮影で扱いやすい。レンズをホールドしながら、素早く設定を切り替えられる。

スイッチひとつで細かい設定を切り替えられるように、鏡筒左手側に多彩な操作性を搭載。フォーカスリミットスイッチ、フォーカス切り替えスイッチ、「IS切り替えスイッチ」、「L-Fnボタン切り替えスイッチ」のほかに、ピント位置を記憶して呼び出せる「SETボタン」も利用できる
手持ちで撮影した「プロキャプチャー」作例をチェック!

OM SYSTEM OM-1 Mark II、M.ZUIKO DIGITAL ED 50-200mm F2.8 IS PRO+MC-20、800mm相当(35mm判換算)、F5.6、1/2000秒、ISO1000、ホワイトバランス:オート、ピクチャースタイル:i-Finish、撮影:曽根原 昇 撮影写真(5184×3888)
この一連の作例は、「OM SYSTEM OM-1 Mark II」が搭載する「プロキャプチャーモード」を使って、400mm(35mm判換算800mm相当)の超望遠域で手持ち撮影したもの。「プロキャプチャーモード」は、ファーストレリーズで記録を開始し、セカンドレリーズ時点からさかのぼって記録できる超高速連写機能だ。「OM SYSTEM OM-1 Mark II」に、「M.ZUIKO DIGITAL ED 50-200mm F2.8 IS PRO」と「MC-20」を組み合わせて「プロキャプチャーモード」を活用すれば、この作例のように、「超望遠域での野鳥の飛翔の瞬間」という難易度の高いシーンを手持ちで簡単に記録できる。
まとめ手持ち撮影の可能性を拡大する画期的な望遠ズーム!
「M.ZUIKO DIGITAL ED 50-200mm F2.8 IS PRO」は、ズーム全域で開放絞り値F2.8の明るさを持ちながら圧倒的な携帯性を実現したレンズだ。2倍のテレコンバーター「MC-20」使用時は、焦点距離400mm(35mm判換算800mm相当)の超望遠撮影に対応。非常に強力な手ぶれ補正機能を搭載しており、超望遠域でも手ぶれの影響を抑えて撮ることができる。
こうした特徴を踏まえると、本レンズが本領を発揮するのは、やはり手持ち撮影だ。三脚に固定してじっくり被写体を狙うこともできるが、「小型・軽量×超望遠対応×超強力な手ブレ補正」を生かして、フィールドでアクティブに使うことが向いている。特に、テレコンバーター使用時の超望遠域で手持ち撮影が可能なのが大きな魅力である。
さらに、近接撮影に強いのも特徴。大口径・望遠ズームレンズとして“完璧”と評価したくなる内容で、野鳥や野生動物、自然風景だけでなく、スポーツや飛行機、鉄道といった幅広いジャンルで、手持ち撮影の可能性を大幅に拡大する画期的な1本だ。三脚を使用するのが当たり前とされている望遠から超望遠域での撮影のスタイルを一変させるレンズとも評せるだろう。
望遠に強いマイクロフォーサーズシステムの魅力をさらに拡大するレンズとして、ぜひ手に入れて使い倒してほしい。被写体探しに没頭できるはずだ。
“唯一無二”の撮影体験を提供する
望遠ズームレンズ
決定的瞬間を逃さないフラッグシップ機
OM SYSTEM OM-1 Mark II
- ※1 35mm判換算
- ※2 CIPA規格準拠。2軸加振時(Yaw/ Pitch)
- ※3 CIPA規格準拠。2軸加振時(Yaw/ Pitch) 半押し中手ぶれ補正:OFF
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