“朝シャン”世代のアンダー30が男性美容市場を動かす

05年から男性美容家電を販売し始めたパナソニックによれば、「小学生の頃にテレビで『朝シャン』や『ギャツビー』などの情報を見ていた80年代生まれの人が、社会人になる時期を狙った」という。

夜風呂に入り、朝は髪形を整えるだけで仕事に出かける70年代以前の世代とは違い、80年代以後に生まれた彼らは朝シャンや洗顔をしてさっぱりし、ドライヤーでしっかりと髪をブローする世代だ。まゆ毛の形を整えるのも当たり前になってきている。

2011年11月のオリコン調査によると、10〜40代男性の半数以上(約54.8%)が美容に対して関心を持っているという。特に「ヒゲ」や「体臭・口臭」については、かなり多くの人が日常的にケアしていることが調査結果からわかった。

10〜40代男性の半分は「美容男子」!?
■日常的にしているケアの内容
ヒゲや体臭・口臭ケアではほぼ同じだが、美容に関心の高い「美容男子」と関心の低い「美容レス男子」では、清潔感を周りに印象づける肌質ケアなどで大きな差が出る
■美容への関心はありますか?
注)「男性の美容に関する意識調査」全国の10〜40代の男性 有効回答数 1202 2011年11月オリコン調べ(以下同)
■自分の顔や体で気にしているところはありますか?
美容に関心がないと言う人でも、顔や体に気になる箇所があるようだ。男性向け美容家電を使って「美容男子」を目指そう

ヒゲやまゆ毛を整え、体毛をきれいに剃るのが主流に?

「ヒゲをきれいに剃るのは社会人男性として当然」と考える人は多いことだろう。だが、フィリップス エレクトロニクスジャパンカスタマーマーケティングマネージャーの堤雅夫氏は、「ビジネスパーソンでもヒゲを生やすことに好印象を持つ人が増えている」という。「欧米では体毛を剃るのも主流になりつつある」のだそうだ。社会から求められる男性像が時とともに変化し、体毛ケアの必要性は欧米だけでなく日本でも高まっていると言える。髪形やまゆ毛、ヒゲのスタイリングなどで男性が自分の個性をアピールできる時代になったということだ。

ヨドバシカメラマルチメディアAkiba理美容専門チームの横野剛リーダーも、「最近はグルーミング用品(体毛ケア家電)の売り上げが伸びている」と語る。では自分に最適なものをどう選び、使っていけばいいのか――。

そこで今回は、ヒゲのケアと体毛ケア、美肌ケアに加えて、男性の悩みの一つである「薄毛」を防ぐための「頭皮ケア」に関する家電製品を紹介する。