Nikon FM2が始まりだった。当時世界初、1/4000秒のシャッタースピード。カタログで見る飛行機の写真はプロペラが止まって写っている。「なんてすごいんだ」少年の頃心は踊った。
止まったプロペラは写せなかった(笑)が、1000ミリのミラーレンズで空を見上げては飛行機を追いかけていた。
一人暮らしをするようになり、次に手にしたのはContax T2。コンパクトカメラなのにこの澄んだ写りは一体何?これが「カールツァイス」とかいうレンズか。
それからほどなくして留学。趣味とは無縁の生活になり次第にカメラのことを忘れてしまう。「カメラに10万円も出すなんてどうかしていた。」と思うようになる。
時は流れ父親になった。運動会で颯爽とカメラを構える写真係の奥さんを見た。「結構サマになってるな。一眼レフ。。懐かしいな。」
その時自分の中に眠っていた何かが目覚め始めた。望遠レンズで飛行機を追いかけていた少年時代。「自分にもかつてあんな時があった。。」
FM2以来約30年振りの一眼レフ、EOS 80Dを手にする。写真の楽しさを次第に思い出す。
2年後、Sony α7iiiに変更。家族との時間を少しでも美しく残したい。