フィットネスバイクの選び方
フィットネスバイクは自転車型の運動器具。スポーツジムに設置されていることが多いですが、室内にいながら効果的な有酸素運動ができるため、家庭用のフィットネスバイクも多数販売されています。このページでは、フィットネスバイクのタイプや負荷のかけ方を解説し、自分に合った製品の選び方を紹介します。
2025/3/21 更新
フィットネスバイクは大きく3タイプに分けられます。「アップライトタイプ」「リカンベントタイプ」「スピンバイク」があり、それぞれどんな人に向いているかが異なります。まずは特徴を見てみましょう。
フィットネスバイクの定番タイプ。漕ぎ方が普通の自転車と同じであるため漕ぎやすく、ダイエット目的の人や運動不足解消目的の人に向いています。軽量なものが多く、後述のスピンバイクタイプに比べると音も静か。価格も比較的安価です。
背もたれにもたれかかって足を前に伸ばした体勢で運動するタイプです。背もたれがあるため、腰への負担が軽いです。高齢者やリハビリテーションを行いたい人に向いています。背もたれがある分、場所を取りやすい点がデメリット。
次に、フィットネスバイクを選ぶ際の3つのポイントである「心拍数表示機能」「負荷と連続使用時間」「重量」についてみていきましょう。

安全で効果的な運動を行うためには、目的に応じた適正な負荷が必要です。適正な負荷で運動できているか確認するには心拍数がよい目安になるため、心拍数を計測し表示してくれるバイクを選ぶとよいでしょう。
なお、目標とする心拍数を算出する方法として、一般的に「カルボーネン法」が知られています。計算式は「(最大心拍数(220−年齢)−安静時心拍数)×運動強度(%)+安静時心拍数」。運動強度の目安は、たとえば脂肪燃焼を目的とする場合なら60%前後とされることが多いです。
また、目的に合った負荷と連続使用時間も確認しましょう。フィットネスバイクは製品によって設定できる負荷段数が異なり、運動の目的ごとにどれくらいの段数を設定できればよいかが変わります。負荷方式によっても製品の特徴が異なるので要チェック。そして、連続使用時間も重要なポイント。バイクによって連続で使用できる時間が異なるため、特に長時間運動したい人は必ず確認したいスペックです。

フィットネスバイクには、基本的に負荷段数設定機能がついています。設定できる負荷段数として多いのが8段階や12段階。「ダイエットしたい」「運動不足を解消したい」という目的であればこの段数で十分でしょう。16段階や24段階の負荷段数を設定できるモデルなら、より細かい負荷段数を設定できるため、「高校生や高齢者など、体力の違う家族で使いまわしたい」という場合に向いています。32段階や36段階は本格的に運動する人向けの製品が多く、価格も高い傾向にあります。
負荷段数で選ぶ
また、フィットネスバイクの負荷のかけ方には「マグネット式」「電磁式」「摩擦式」の3種類があります。ここではそれぞれの特徴を紹介します。
マグネット式
マグネット式は、搭載された磁石にホイールが近づくと、その磁力で負荷がかかるという方式。多くの製品がマグネット式を採用。電源が必要なものもあります。ホイールと磁石は接触しないため摩擦音がせず、音も静か。コンパクトで重量も軽いものが多いです。また、価格は比較的安い傾向にあります。
電磁式
電磁式は電磁石で負荷をかけます。負荷の調整幅が広く、30段階以上の調整が可能なものも。デメリットとしては、「製品数が少ない」「マグネット式より価格が高い」「電池ではなく電源を確保する必要がある」などが挙げられます。
摩擦式
摩擦式は、摩擦パッドをホイールにあて、物理的に負荷をかける方式です。大きな負荷をかけることができるため、本格的なトレーニングが可能。使用中の音が大きめな点がデメリット。

フィットネスバイクは、使い続けていると熱を帯びてしまうため、連続使用時間が設定されているものが多いです。一般的に有酸素運動は20分以上行うとより効率的に脂肪を燃焼させることができるといわれているため、ダイエット目的でフィットネスバイクを使う人は20分以上を目安に選ぶとよいでしょう。また、「長時間運動したい」「家族で続けて使用したい」という人は連続使用時間が長いものを選びましょう。なお、再度使用するまで1時間あけるよう推奨しているメーカーが多いです。
連続使用時間で探す

フィットネスバイクには、重量が80kgを超えるものもあります。使い終わったら部屋の端に寄せるなど、移動させることを前提とするなら重量も確認を。特に女性の場合は、25kg以下の製品だと運びやすいでしょう。ただし、軽いがゆえに使用中の安定性は低いです。また、移動させやすいようキャスターが付属しているものもあります。
このほか、バイクと使用者の合計の重さに床が耐えられるかもチェックすると安心です。
重量で探す
フィットネスバイクで高いシェアを誇る人気メーカーです。手ごろな価格が魅力で、1万円台の製品も展開。パソコンを置いてデスクワークをしながら運動できるモデルや、折り畳んでコンパクトに収納できるモデルなど、多彩な製品が豊富にラインアップされています。
スピーカーやタブレット、雑誌を置けるラックがついているものや、おしゃれなデスクが付属したものをラインアップ。おうち時間を楽しみながら運動することができます。
静音性にすぐれたモデルを多数展開しているメーカー。使用時の騒音値がエアコンの作動音と同等レベルのモデルもあります。集合住宅に住んでいて騒音が気になるといった人に向いています。

フィットネスバイク購入後に「置きたい場所に置けなかった」「思った以上に邪魔だった」といったトラブルは避けたいもの。横幅、奥行、高さは事前に必ずチェックしましょう。また、乗り降りに必要なスペースも考慮し、前後左右1mほどは余裕を持たせておくと安心です。
横幅
奥行
高さ
運動による消費カロリーを表示します。多くのフィットネスバイクに搭載されている機能です。
1分間あたりのペダル回転数を表示します。回転数が表示されていれば、たとえば「だんだんと疲れてきてしまい、回転数が落ちた状態で非効率に運動してしまった」といったことを防げます。
スタートしてからどのくらいの距離を走行したかを表示する機能。「これだけ走った」という実感を持つことができ、モチベーションアップにも繋がります。
走行速度を表示する機能。「今どれくらいの速さで漕いでいるのか」を実感するための目安になります。
スマホホルダーやタブレットホルダーがあると動画を楽しみながら運動できる

数十分もの間運動し続けるとなると、手持ち無沙汰になりがちなもの。そんなとき、フィットネスバイクにスマホホルダーやタブレットホルダーがあれば、運動中にこれらのデバイスで動画を楽しむことができます。また、本体にホルダーが標準付属していない場合は、あとから取り付けられるタイプのホルダーを購入してもよいでしょう。
高価なものは耐久性にすぐれ、負荷段数も多い傾向にあります。
高価なモデルは、業務用や準業務用であることが多いです。そのため、不特定多数の人が使用することが想定されており、耐久性にすぐれ使用者体重上限も大きいものが多いです。また、負荷段数も細かく設定できます。
静音性にすぐれた製品を選び、マットも使用するとよいでしょう。
マグネット式のバイクや、静音設計されたバイクが向いています。また、フィットネスバイクはランニングマシンほど大きな振動は発生しないものの、乗り降りの際など多少の振動は発生する可能性があるため、防音効果のあるマットをフィットネスバイクの下に敷くとより安心です。
体力評価機能
運動後の心拍数が、1分間でどれだけ通常の状態に回復するかで体力や体調を評価する機能です。体力レベルチェックに役立ちます。
フライホイール
フィットネスバイクに付いているホイールのこと。大きくて重いフライホイールほど安定感があり、負荷を強くかけられます。