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No.062 車の購入意識調査!-電気自動車、ハイブリッド…注目されているのは!?-

総評

今回は、自動車の利用状況などについての調査を行った。価格.comリサーチでは、自動車に関する調査を行うのは2007年11月以来となり、ほぼ4年半ぶりの調査となる。この4年半の間には、自動車を取り巻く環境もずいぶん変化した。もっとも大きく変わったのは、ハイブリッド車などのエコカーの台頭だろう。今や、自動車の人気車種の多くがハイブリッドカーとなっており、それ以外のガソリンエンジンのみの自動車は人気がなかなか出ないという状況がある。一般消費者の立場として、こうした状況がどのように捉えられているのか、あるいは、昨今特に若年層で言われる「車離れ」のような現象が起こっているのかどうか、今回の調査結果を基に考えてみた。

まず、自動車(家庭用の乗用車)の所有割合であるが、ほぼ9割の89.3%の世帯が乗用車を所有しており、前回調査時の88.4%を若干上回った。この結果を見る限り、いわゆる「車離れ」という事態は起こっていないようだ。なお、今回は1世帯で何台の乗用車を所有しているのかを、地域別に詳しく算出している。全体としては「1台のみ」という割合がほぼ半数を占めたが、これは主に東京、大阪といった大都市圏を擁する関東地方、近畿地方で顕著で、その他の地方では「2台」あるいはそれ以上という割合が増加する傾向にある。

車種としては、依然として「ミニバン」が人気だが、「軽自動車」や「コンパクトカー」の割合が増加しているのが、今回明らかになった。なお、ひと昔前は一般的だった「セダン」は割合を減らしている。このことからも、最近では、燃費の高いコンパクトカーや軽自動車が好まれる傾向があることが見て取れる。また、今後買い換えるとしたらどんな車が欲しいかという設問に対しても、コンパクトカーの存在がひときわ上がっている。昨今、ハイブリッドシステムを搭載したコンパクトカーが世間で人気となっているが、それを裏付ける結果と言っていいだろう。また、ハイブリッドカーや電気自動車などのエコカーに関しては、乗用車を買い換える予定がある人の8割以上が興味を持っており、特にハイブリッドカーに対する興味の度合いが高い。このように、ハイブリッドカーの注目・人気は、かなり高いものであることが、今回の調査からも明らかになった。

なお、乗用車の買い換えを検討しているかどうかという設問では、半数以上が「予定なし」と回答した。買い換えない理由としては、「現状の乗用車に満足している」という回答がもっとも多い。エコカー補助金・エコカー減税などのサポートもあって、ここ2〜3年のうちにエコカーへと乗り換えたような層が、現状の車に満足している様子がうかがえる。逆に、乗用車買い換えの理由としても、「所有期間が長くなったから」という一般的な理由に続いて、「燃費に不満があるから」という意見が多くあげられており、消費者のほうでも、「燃費」という要素を軸に乗用車選びを行っている人が増加していることがわかる。ただし、そのいっぽうで、「燃費重視のエコカーばかりでなく、もっと走っていて楽しくなるような車を作ってほしい」というような意見も寄せられており、その結果、「スポーツカー」や「SUV」などを購入したいと考える人も、若干ではあるが割合を占めている。

総じて見ると、今回の調査は、ここ数年の間に、消費者の乗用車に対する関心の中心は、すっかり「燃費」という点に移ってきているようだ。その結果、今の「エコカー」「ハイブリッドカー」の人気が起こっていることを、今回の調査は裏付ける結果となった。ただ、ハイブリッドカーや燃費のよいエコカーが一般化した今、それはもはや当たり前の性能として認知されつつあり、それだけで消費者の購買意識をかき立てるには少し弱くなりつつある。今後、“売れる”車を作るためには、+αの部分、たとえば「楽しさ」のようなものが求められてくるだろう。

調査対象:
価格.comID 登録ユーザー
調査方法:
価格.comサイトでのWebアンケート調査
回答者数:
9,381人
男女比率:
男92.2%:女7.8%
調査期間:
2012年4月4日〜2012年4月10日
調査実施機関:
株式会社カカクコム

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