背面の有機ELパネルは、実写画像に忠実な発色を見せる
ボディーカラーは、ブラックとホワイトの2種類を用意する。外装にアルミニウムが使用されており、見た目と触った際の質感は十分高い。前面の隅に張られた「F1.8」のバッジ以外にゴテゴテとした装飾はなく、スッキリとしたデザインに仕上げられている。長く使っても飽きがこなさそうな雰囲気だ。
レンズ部分の外周には、コントロールリングと呼ばれる回転式ダイヤルが設けられている。キヤノンの競合モデル「PowerShot S95」と同じような働きをするダイヤルで、絞り優先AEの時は絞りを、アートフィルター使用時には作画効果の変更ができる。背面の4方向ボタンの周囲には回転式のコントロールダイヤルがあり、背面のモニターにはどのパラメーターがどちらで変更できるかがアイコンで表示されるので分かりやすい。
だが、これらのダイヤルの働きや回転方向を変更するといったカスタマイズは残念ながらできないようだ。個人的に、このクラスの高性能モデルならば、ユーザーの好みに合わせたカスタマイズができたほうがいいと感じる。ファームウエアのアップグレードなどにより改善されることを望みたい。
背面のモニターは液晶ではなく有機ELを採用する。3型で61万ドットだが、VGA(92万ドット)に相当する高精細な表示が可能だという。実際に撮影や再生をすると表示コントラストが高いせいか黒の締まりがよく、液晶では見づらくなることのある屋外でも視認性は良好だった。いたずらに鮮やかなわけではなく、実際に撮影したデータとの発色や明るさの差もそれほど感じられなかった。ハイアングルやローアングルでも写っているものがしっかり確認できるのも、視野角が180度近い有機ELならではのメリットだ。
競合モデルと比べ、拡張性に富んでいるのも注目すべき点だ。同社のデジタル一眼「E-PL2」や「E-P2」などと同じアクセサリーポートを搭載し、電子ビューファインダー「VF-2」やフラッシュなどが上部のホットシューに装着できる。
入門者向けデジタル一眼「E-PL1」で採用されて好評を博した「ライブガイド」も搭載し、画面上に現れるスライダーを動かすだけで明るさや色合いを簡単に調整できる。マニュアル撮影で作品を作り込みたい愛好者だけでなく、初心者でも直感的に写真をアレンジできるのはありがたい。