自分のDIGAで録画した番組だけを細かく検索できる
本サービスを使えば、過去の番組情報を検索できる。その第1のポイントは、自分のDIGAで録画した番組情報だけが表示されることにある。録った番組を見るためのサービスなので当然の仕様だ。ミモーラのサービスを利用すると、DIGAユーザーの録画予約情報が専用サーバーに送信される。このユーザーデータと番組情報をひも付けすることで実現されたサービスである。
第2のポイントは、EPG(電子番組表)以上に詳しい検索ができる点だ。今までの番組検索機能では、EPGの番組情報以外にキーワード検索の手がかりがなかった。だが本サービスの場合、複数の入手先からさらに詳しい番組メタデータを入手して検索できる。
番組のメタデータはシーン別、出演者別、歌手別、曲別、選手別、CM情報など多彩なタグ付けがされていて、詳細な検索ができる。
最も手軽なのは録画した番組のおすすめシーンが表示される「My ディーガヘッドライン」で、その中から好みのシーンを選ぶことですぐに再生できる。
検索対象はジャンル別、キーワード、番組本編かCMか、検索の時間範囲、シーンの名称か詳細か、出演者などが設定できる。
よく使うキーワードを登録しておくと自動検索してくれる機能。キーワードに合った番組があるとメールしてくれる機能も重宝しそうだ。
旅番組なら、番組で紹介されたホテルや旅館のGPS情報、グルメなら店舗の情報なども表示される。位置情報からGoogleマップを表示させることもできる。近い将来はグルメサイトや旅行情報サイトなどとの連携も計画しているとのことだ。テレビ番組の情報価値を向上する試みと言えるだろう。
なお、番組メタデータの入手先は公開されていない。おそらく人の手によってタグ付けがされていると推測されるが、AV情報の自動タグ化技術の進化にも期待したい。
発展性のあるサービスであるだけに、DIGAユーザー、それも最新モデルのユーザーでないと全機能が使えない点が惜しいところだ。未来のテレビの姿が垣間見える機能だが、ユーザーデータの収集方法や、レコーダーのネット制御などには独自の方式が採用されていて汎用性はない。そうした囲い込みでは、スマートTVというボーダーレスな黒船に対抗できないだろう。本来はメーカー連合やテレビ局などが汎用の情報サービスを行うべきだと思う。そうした時代へつながる試みとして注目したい。
(文/増田和夫 写真/安蔵靖志)