【伝統】根強い人気! 老舗ブランドのロングセラーモデル
足裏に合わせて変形するサンダル「ビルケンシュトック」
歴史を遡ると1774年にヨハネス・アダム・ビルケンシュトックが教会の公文書に“臣王のシューマイスター”と記録されたところまで行き着くという「ビルケンシュトック」。その後1963年、足の矯正やエクササイズを目的として開発された同社のサンダル第1号が「マドリッド」。現在までに70種類以上のモデルをリリースし、いつの時代も足の健康を考慮してきたビルケンシュトックは、現在では快適な歩行を実現する高機能サンダルとして、世界で高い評価を得ることに成功している。
日本のマーケットでは70年代以降、幾度となくセレクトショップなどで展開されたが、本当の意味で認知度が高まったのは90年代に入ってから。「ボストン」がストリートファッション誌にも取り上げられたことにより、ヒットモデルとなった。
さらに日本において売り上げを伸ばした要因としては、「ラムゼス」や「アリゾナ」で導入されたビルコフローと呼ばれる人工皮革の存在が大きい。この素材の登場により、それまで1万円を超えることがあたりまえでファッションに興味のある人々だけに知られていたビルケンシュトックが、日本でも身近な存在となったのである。
今シーズンもビルケンシュトックは良好なセールスを記録しているが、それは同ブランド独自の足の健康を第一に考えたスペックに因るところが大きい。ラテックス混合の天然コルク、通気性の高い2枚の麻、柔軟なスエードから成る4層構造フットベッド(ソール)は、自然でほどよい硬さ。このフットベッドは立体成型されており、3つのアーチ機能を促進させ、かかとを正しい位置にしっかりと固定する。さらにフットベッドは履くごとに着用者の足裏に合わせて変形し、自分だけのビルケンシュトックが完成するのだ。