【伝統】根強い人気! 老舗ブランドのロングセラーモデル

シルエットが美しい「トップサイダー」のデッキシューズ

「コンバース」「バンズ」といったブランドのキャンバスシューズがどちらかいうと通年のイメージなのに対し、「トップサイダー」のキャンバス製デッキシューズといえば、なんといっても夏。今は活躍の場所がもっぱらストリートだが、元来はヨットの甲板における高いグリップ性能を高めるために開発された、れっきとしたスポーツシューズのひとつだ。

日本では80年代に爆発的なヒットを記録し、ここ数シーズンにおいても再びホットなアイテムとして注目されている。トップサイダーのデッキシューズで最も注目されるのが、スリムで美しいシルエットとナイフでカットしたような細かい刻みが入れられた「スペリーアウトソール」。前者は80年代の一時期ぼってりしたシルエットに改悪され、ファンから酷評されたが、現在日本で発売されているモデルは最も美しいといわれた時代のフォルムを再現したタイプもラインアップされており、トップサイダーを愛するユーザーの厳しい眼鏡にもかなうレベルとなっている。

トップサイダーではバルモラル(内羽根)デザインのキャンバスデッキシューズ以外にも、モカシン製法のレザー製デッキシューズがここ数シーズン高い人気をキープ。米国の人気デザイナーブランド「BAND OF OUTSIDERS」はトップサイダーとのコラボレーションにより完成したモカシンタイプのデッキシューズをコレクションでリリースし続けている。

キャンバス地の「Authentic Oxford」(7140円)(画像クリックで拡大)

Authentic Boatshoe」(1万7640円)(画像クリックで拡大)

「SENSI」の軍用サンダルがファッション好きに人気

1984年夏。世の中はロサンゼルス五輪に沸いていた。同大会はソ連を始めとした社会主義国の一部がボイコットしたことから、メダル争いは地元米国が首位を走ることとなる。当時、そんな米国の水泳代表チームが斬新なデザインのサンダルを着用していたことが話題となった。それがイタリアの「SENSI(センシ)」というブランドの製品だと筆者が知ったのは、ファッション雑誌の記事から。しばらくすると日本のセレクトショップでも取り扱われるようになったSENSIだが、数シーズンが過ぎるとほとんど見かけなくなっていった。

あれから20年以上が経過し、再びSENSIが日本でも本格展開されるようになった。SENSIは1962年、ロレンツォ・センシによってイタリアのウンブリア州アッシジで創業されたサンダルブランド。その特殊な構造が足裏とのフィット感と排水性を高め、イタリアでは誰もが知っているサンダルメーカーとなっている。

前述のとおり日本ではしばらく表舞台から消えていたが、そんな時代でも熊本だけはこのSENSIブランドが売れ続けていた。「東京の流行はもちろん意識するが、それ以上に自分たちの良いと思ったものを身につけたい」といった傾向のある熊本のファッショニスタたちが愛用し続けたのは、SENSIの良さを物語るエピソードといえるかもしれない。

今シーズンのSENSIのラインアップでファッションフリークのハートをつかんだのは、90年代よりイタリア軍に正式採用されているスライドサンダル。カーキカラーやカモフラージュカラーが展開されているが、どちらも良好なセールスを記録している。またSENSIの本社があるアッシジは1997年に大きな震災に見舞われていることから、今回の東日本大震災復興支援をいち早く決定。「PRAY FOR JAPAN」のロゴが入ったモデルが全世界で発売され、売り上げの一部が復興支援のために寄付されることとなった。

「REGATTA BASIC MILITARY VERDE」(単色、6930円)(画像クリックで拡大)

「REGATTA BASIC MILITARY Khaki(mimetico)」(ハンドペイント、7980円)(画像クリックで拡大)

MONTECARLO BASIC PRAY FOR JAPAN '11」(4410円)(画像クリックで拡大)