「40才から」と明記、男性用BBクリームも
ルシード(マンダム)

1989年に業界初の男性用無香料化粧品として誕生した「ルシード」(マンダム)。過去何度か、顧客層の年齢推移に沿ってブランドイメージのリポジショニングを繰り返してきた。そして今、「デビュー以来の愛用層がミドル世代にさしかかり、肌に初期加齢の悩みを感じ始めるようになっている」(マンダム 商品PR室の下川麻友氏)。そこで、その悩みに対応する商品が必要だと考え、新商品を発売したという。

今回の新商品の特徴は、パッケージに「40才から」と年齢を大きく明記したこと。従来のスタイリッシュなブランドイメージからはかなり異質に感じる。「ミドル世代より上は若いころに使っていたブランドを一生使い続け、そのことに疑問も不満も持たない。一方、下の世代はスキンケアの情報感度が高い。ミドル世代はその間にいて、情報がないまま自分に合った化粧品を探している」(同)。そんな人に「あなたが買うべきものはここにある」とはっきり示す必要があると考え、具体的な年齢をアイキャッチにして保湿だけでなく初期老化にも対応できることを明言した。年齢を限定して対象者を絞ることは同社にとって冒険であり、大きな賭けでもあるという。

左から、「薬用アフターシェーブローション(医薬部外品)」(120ml、840円)、「薬用フェイスケア化粧水(医薬部外品)」(120ml、1050円)、「薬用フェイスケア乳液(医薬部外品)」(120ml、1050円)、「ほんのり肌色保湿クリーム」(40g、1155円)。ミドル世代の男性肌は皮脂分泌量が多くテカリが目立つため保湿は必要ないと考えがちだが、その逆。過剰な皮脂分泌は肌内部の水分不足が原因であり、保湿ケアによって水分バランスが整えばテカリは改善するという(画像クリックで拡大)

今回発売された4品のうち「薬用フェイスケア化粧水」「薬用フェイスケア乳液」の2品は2009年発売品のリニューアル。新たに登場した商品は、「薬用アフターシェーブローション」「ほんのり肌色保湿クリーム」の2品だ。なかでも特徴的なのは、「ほんのり肌色保湿クリーム」。肌にうるおいを与えながらシミやたるみ、毛穴の開きやクマなどを自然にカバーし、UV効果もあるという。つまりは女性に人気の、スキンケアとベースメイクが1本でできる「BBクリーム」の男性版というわけだ。発売には社内でも賛否両論があったが、発売前の試用調査で「買いたい」「使ってみたい」という意見が7割を占めたため、発売に踏み切った。

実は「ルシード」は04年と09年の2回、男性用エイジングスキンケアシリーズを発売した(現在は発売中止)。そこで痛感したのは、ミドル層の男性にとってスキンケアの基本である化粧水・乳液のライン使いはハードルが高すぎるということ。「スキンケア自体を楽しいと感じる女性と違い、男性は目に見える効果がないと使い続けません。そのかわり納得して使い始めれば、なかなか浮気はしない」(同)。

美容部員がいろいろと説明してくれるカウンターと違い、自分で棚から選んで購入するセルフ化粧品は、商品特性を伝えるにも限界があるという。「ほんのり肌色保湿クリーム」はスキンケアの王道ではないが、塗ったその場で肌の見た目の変化がわかるという大きなメリットがある。それがアンチエイジングへの関心の入り口になれば、と期待しているのだ。

「ほんのり肌色保湿クリーム」は手に塗ってみるとかなり濃い目の色に感じる(上上)。シミやクマなどをカバーするには自分の肌よりワントーン暗めの色のほうが効果的で、肌なじみがいいという。顔に塗る前の状態(上左)と比べると、塗った後の状態(上右)のほうは毛穴がふさがっているのがわかる。ファンデーションを塗ったときのようなイメージ(画像クリックで拡大)

(文/桑原 恵美子)