



デジタル一眼カメラは、使った後や定期的に行うクリーニングがとても大切です。ボディやレンズのケア方法・手順をきちんと覚え、愛機をベストな状態に保ちましょう。クリーニングに必要なアイテムは要チェック! よくあるメンテナンスの疑問にも回答しているのでぜひ参考にしてください。
2023/3/23 更新

用意したいツール一覧
精密機械であるカメラとレンズは、適したアイテムできちんと手入れしましょう。ここでは、まず両方のクリーニングに使えるアイテムを紹介。どれも手ごろな価格で購入できるので、そろえておくとよいでしょう!

セットになった
メンテナンスキットもある

カメラボディの
クリーニング手順
せっかく高価なデジタル一眼カメラを買っても、メンテナンスを怠ると、写真にゴミが写り込んだり、故障の原因になったりします。クリーニングは習慣づけるようにしておきたいものです。まずはレンズを外して、カメラのボディをクリーニングしましょう。
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全体のゴミを払い落とす
まずは、レンズを外した状態で、ボディ全体のゴミやホコリをブロアーで払い落とします。その際、手の汚れや指紋などが付かないよう手袋をしておくことを忘れずに!
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細かい部分の汚れを取る
全体的なゴミを取ったら、綿棒で細かい部分の汚れを取り除いていきます。ファインダーの隅のほうに、汚れがたまっていたりするので、ていねいに取り除きましょう。
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全体をから拭きする
全体的に汚れが取れたら、カメラ専用のクリーニングクロスを使ってから拭きします。液晶画面などに付いた汚れなども落とします。
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ペーパーに液を付ける
カメラ専用のクリーニングペーパーに、クリーニング液を付けます。シートにほんの少しの湿りが残るくらいが最もきれいに汚れを拭き取れます。付け過ぎには注意しましょう。
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液晶などを拭き上げる
クリーニング液を付けたクリーニングペーパーで、液晶画面部分をやさしく拭き上げます。指紋や油汚れなどをきれいに拭き取りましょう。強くこすらないように気をつけること。
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マウント部のホコリを取る
マウント部のホコリをブロアーで吹き飛ばして取り除きます。その際、カメラの内部にホコリやゴミが入らないよう、写真のように、必ずカメラを下に向けるようにしましょう。
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マウント部を拭き上げる
ホコリを取り除いたら、クリーニング液を付けたクリーニングペーパーでマウント部をていねいに拭き上げましょう。内部のミラーに絶対に触れないように注意しながら行ってください。
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フタのホコリを払う
次に、ブロアーでマウント部のフタのホコリを吹き払います。普段あまり気にかけないフタには、意外とホコリが付着していることがあるので、定期的に落としておきたいものです。
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電気接点部分も掃除
最後に、電池やカードなどを挿入する電気接点部分もブロアーでホコリやゴミを取り払って、掃除します。入り口近くのホコリが奥に入りこまないように、注意して掃除しましょう。

センサーの清掃は慎重に
イメージセンサーの掃除は、メーカーのQ&Aやサポートページで解説している手順を参照して慎重に行いましょう。以下はあると便利なアイテムですが、市販アイテム使用によるトラブル・故障の修理は有償になるメーカーもあるので、事前に必ず確認を。センサーに触れての清掃を推奨していないことも多く、その場合メーカー提供の清掃サービスを活用するのもよいでしょう。

レンズのクリーニング手順
続いて、レンズのクリーニング方法を紹介します。カメラの命ともいえるレンズは汚れが付きやすいもの。また、デリケートなものなので、大切に扱いながらメンテナンスする必要があります。ここでは、レンズのクリーニングの手順を詳しく解説します。
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ホコリを飛ばす
レンズのフィルターを外し、ブロアーでレンズの表面や周りのホコリを吹き飛ばします。レンズの表面は傷つきやすいので、ブラシは使わないようにしましょう。
ズームレンズの場合は、ズームリングやフォーカスリングを回し、伸び縮みする部分を最大まで伸ばして、ブロアーでホコリを吹き飛ばしましょう。
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レンズの側面を拭き取る
次に、レンズの側面をクロスできれいに拭き取ります。ズームレンズの場合は、最大まで伸ばして拭き取りましょう。
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前後のレンズ面を拭き取る
レンズの表面は特にデリケートなので、クリーニング液を付けたクリーニングペーパーで円を描くように、中心部から外側へ向けて拭き取ることがポイントです。
レンズの表面は、クロスでも落ちにくい汚れがあります。そんなときに活躍するのが、レンズペン。軽く押し当てて拭くだけで、付着した汚れをきれいに取ることができます。
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電気接点部分を布拭き
最後に、レンズの電気接点部分をきれいにしましょう。ペーパーだと毛羽立った紙の繊維が残ってしまうので、クリーニングクロスを使ってていねいに拭き落とします。

フィルターでレンズを守る
フィルターとは、レンズの前面に装着して、レンズの表面をカバーする薄いレンズの形状をしたもので、プロテクターの役目を果たします。撮影時にぶつけたりして傷をつけないよう、装着しておくのが◎。

メンテナンスのQ&A
カメラやレンズのメンテナンスについて、方法やトラブル時の対処の仕方、保管方法などの疑問にQ&A形式でお答えします。
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雨に濡れたカメラやレンズはどうすればいい?
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カメラやレンズが雨に濡れた場合は、素早く乾いた布などで拭きましょう。
カメラやレンズは防水構造になっていないので、雨や水に弱く、水分が中に入ると故障の原因となってしまいます。雨や霧の日の撮影では、濡れないようレインカバーを使って撮影しましょう。万が一濡れた場合は、急いで乾いた布やタオルなどで拭き取ってください。
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メンテナンスの際に、ボディにホコリが入るのを防ぐ方法は?
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ホコリがカメラ内部に入らないよう、カメラのマウント部を下に向けましょう。
ホコリはカメラにとって天敵です。せっかく掃除をしていても、そのせいでホコリが入ってきては台無し。ホコリはブロアーで吹き飛ばして取るのがよいですが、その際はマウント部を下に向けてからブロアーを使うと、中へホコリが入りこむのを防ぐことができます。
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防塵(ぼうじん)防滴仕様のカメラやレンズでもメンテナンスは必要?
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防塵防滴仕様でもメンテナンスは必要です。
防塵防滴仕様のカメラであっても、ホコリや水滴を完璧に防いでくれるというわけではありません。雨や砂ボコリの中で撮影した後は必ずメンテナンスを行いましょう。防塵防滴仕様だからといって油断しないで、こまめにメンテナンスしてください。
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レンズに結露が起きたときの対処法は?
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乾いた布などで、結露した部分をていねいに拭き取りましょう。
結露させたままの状態でいると、内部に水滴が入り、故障やカビの原因となってしまいます。結露は、カメラを急激に温度差のある場所へ移動させると起こってしまうので、カメラをビニール袋などに入れて移動させ、その場所の温度になじませることで防げます。
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ボディやレンズの外装の傷を補修できる?
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メーカーのサポートセンターに相談しましょう。
カメラのボディやレンズに傷がついた場合、自分で補修しようとすると、さらに悪化させることにもなりかねません。速やかにメーカーのサポートセンターに連絡をして、対応策を相談しましょう。有料ですが、メーカーで補修してもらうことが最も安心です。