
ボーナスの使い道と平均消費金額:「貯金」が70.3%と依然トップ(181,261円)。「商品購入」にあてる金額は横ばいの一方、「金融商品」に関する消費金額が大幅アップ。
今夏のボーナスの使途と、それにかけるおよその金額などを聞いた。
まず、いつも筆頭に上がる「貯金」であるが、今年も7割を超える人が「貯金を行う」と回答している。ただし、その割合は前年よりは若干減少している。ただ、金額ベースでは増加しており、平均金額は前年よりも1万円以上も高い181,261円となった。
次に多い「商品・サービスの購入」だが、こちらも前年よりも割合としてはやや減少。ただし、平均金額は前年からほぼ横ばいの67,497円となっている。相変わらず、商品購入、サービス購入に関する財布の紐は固いようだ。
そんな中、比較的大きな動きが見られたのが、「金融商品の購入、外貨預金など」。前年に比べると、割合で2.9ポイント、金額ベースで37,477円アップしており、全体として縮小傾向になっている中では、かなり目立った動きとなっている。今年に入ってからの為替変動や株価の上昇などが、こうした金融商品の購入増加につながっているものと思われる。また、「金融商品の補填」についても、割合で0.9ポイント、金額ベースで17,611円増加しており、動きが活発化していることが読み取れる。
【図6 夏のボーナス消費平均金額(複数回答可)】
ボーナスの消費目的 | 調査時期 | この目的にお金を使う人の 平均消費金額(円) |
この目的にお金を 使う人の割合(%) |
---|---|---|---|
貯金 | 2012年夏 | 170,897円 | 73.1% |
2013年夏 | 181,261円 | 70.3% | |
商品を購入する | 2012年夏 | 67,465円 | 66.4% |
2013年夏 | 67,497円 | 65.1% | |
ローン返済 | 2012年夏 | 198,724円 | 44.9% |
2013年夏 | 196,543円 | 43.0% | |
旅行・外出をする(国内) | 2012年夏 | 62,619円 | 39.2% |
2013年夏 | 59,040円 | 40.4% | |
子供の教育費 | 2012年夏 | 138,502円 | 33.7% |
2013年夏 | 127,303円 | 31.0% | |
金融商品(投資信託、株式等)の購入・外貨預金など | 2012年夏 | 127,610円 | 8.5% |
2013年夏 | 165,087円 | 11.4% | |
旅行・外出をする(海外) | 2012年夏 | 158,037円 | 8.2% |
2013年夏 | 158,193円 | 8.2% | |
金融商品(投資信託、株式等)の補填 | 2012年夏 | 114,968円 | 5.4% |
2013年夏 | 132,579円 | 6.3% | |
その他 | 2012年夏 | 91,522円 | 38.0% |
2013年夏 | 91,924円 | 34.7% |
不動産の購入:ボーナスを原資とする購入意向はあまり見られず。
住宅ローンの金利上昇予測や、消費税の増税などを目前に控え、現在、一戸建てやマンション購入の駆け込み需要が急増しているが、今夏のボーナスを不動産の購入経費にあてる予定があるかどうかを聞いた。結果としては、「予定がある」とした人は0.9%、「検討している」が3.0%で、割合としてもそれほど多いとは言えない。景気が上向いてきたと言われるものの、今回の調査結果でも平均推定支給額は減少傾向となっており、不動産の購入意向に関しても、それほど増加しているとは言いがたい状況だ。
【図7 不動産を購入するかどうか】

ボーナスで購入したい商品:パソコン買い換え需要増で「ノートパソコン」、「タブレット端末」が上位に。「デジタル一眼レフカメラ」、「エアコン」など高額製品の購買意欲も上昇傾向に。
今夏のボーナスで購入しようと思っている具体的な商品名を聞いた。価格.comリサーチで定期的に行っているボーナス調査で、毎回トップの「洋服・ファッション関連」が今回もトップに。割合は昨年比0.7ポイントアップの17.6%と若干増えている。
これに続く第2位グループでは、「ノートパソコン」(11.0%)、「タブレット端末」(10.2%)、「PCパーツ」(9.5%)と、パソコン関連製品の順位が高い。特に、「ノートパソコン」は昨年比で2.3ポイントアップ(2012年冬ボーナス比では1.8ポイントアップ)、「タブレット端末」は4.2ポイントアップ(2012年12月発表「冬のボーナス2012」調査との比較では1.6ポイントダウン)と、急上昇している。この背景には、昨今のタブレット端末の人気もあるが、もうひとつの理由として、「Windows XP」の公式サポートが来年2014年の4月に終了することによる、パソコンの買い換え需要の増加もあるだろう。折しも、昨年秋に発売された新OS「Windows 8」搭載パソコンの価格が低下してきており、インテルの新型CPU登場というタイミングもあって、このタイミングでパソコンを買い換えようというユーザーも増えそうな形だ。
また、割合はさほど高くないが、ここのところ低調だった「薄型テレビ」が昨年比で1.0ポイントアップの6.1%となっていることをはじめ、「デジタル一眼レフカメラ」が同0.9ポイントアップの5.6%、「エアコン」が同1.6ポイントアップの6.5%、「時計・アクセサリー・ブランド品」が同0.7ポイントアップの5.5%、「洗濯機」が同1.5ポイントアップの5.4%となるなど、比較的高額な製品の購買意欲が高まりつつある。逆に大きくポイントを落としたのは、「家具・インテリア」の9.2%(昨年比-2.2ポイント)、「デスクトップパソコン」の4.6%(昨年比-0.7ポイント)など。ただし、それ以外の商品カテゴリーは前年並みか、むしろ微増傾向にある。
【図8-1 今夏のボーナスで購入する商品(ボーナス支給者全体)】

【図8-2 夏のボーナスで購入する商品(ボーナス支給者、性別)】
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