自由に使える金額:「〜3万円」の割合が増加し、やや改善が見られる
支給される予定のボーナスのうち、必要経費として引かれる、ローン返済、生活費補填、ボーナス一括払いなどの費用を除いた、自由に使える金額を聞きました。昨年調査の結果と比べると、「自由に使えない」(9.0%)の割合が2.1ポイント減少し、「〜3万円」の割合が合計3.4ポイント増加しており、わずかながら改善が見られます。
【図2 税金、ローン返済・生活費の補填、ボーナス一括払いなどを除いた、実際に自由に使える金額】
ボーナスの使い道と平均消費金額:お金を使う人の割合は増えるも、消費金額は減少傾向
続いて、ボーナスの使い道とその金額を聞きました。まず、割合を見ると、使い道上位の顔ぶれは変わらず、トップは引き続き「貯金」(74.4%)、次いで「商品・サービスを購入する」(69.4%)となっています。昨年調査と比べると、いずれの使い道も、割合は上昇もしくは横ばいとなり、ボーナスを消費に回していこうという消費者心理は改善傾向にある、と言えそうです。しかし、金額ベースで見ると、「新規ローンを組む」は4割超、「旅行・外出をする(国外)」は3割超減っており、金額が大きい消費項目で減少が見られました。
また、割合、消費金額ともに伸ばした「商品・サービスを購入する」について、具体的に何を購入予定か聞きました。いつもながら、「洋服・ファッション関連」(17.5%)が突出しており、その他は軒並み10%未満の数値となっています。中でも、昨年と比べて購入意欲が上がっているのが「ノートパソコン」(9.1%・+1.9ポイント)、「スマートフォン」(7.9%・+2.6ポイント)、「ゲームソフト」(5.9%・+1.2ポイント)、「PCパーツ」(7.8%・+1.1ポイント)など。Windows 10の発売に伴い、パソコンを買い換える(強化する)層の増加や、SIMフリー化が始まりつつあるスマートフォンの買い換えタイミングに来ていることが影響していると思われます。逆に、「ブルーレイ/DVDレコーダー・プレーヤー」(3.9%・−2.5ポイント)、「プリンター」(3.0%・−1.9ポイント)はマイナスとなり、今年のボーナス商戦では厳しい戦いとなりそうです。
【図3 冬のボーナス平均消費金額(複数回答可)】
| ボーナスの消費目的 | 調査時期 | この目的に お金を使う人の 平均消費金額 |
平均消費金額 の前年比 |
この目的に お金を使う 人の割合 |
お金を使う人の 割合の増減 |
|---|---|---|---|---|---|
| 貯金 | 2015年冬 | 207,182円 | 1.4% | 74.4% | 6.1 |
| 2014年冬 | 204,258円 | 68.3% | |||
| 商品・サービスを購入する | 2015年冬 | 74,417円 | 3.9% | 69.4% | 4.9 |
| 2014年冬 | 71,625円 | 64.5% | |||
| 旅行・外出をする(国内) | 2015年冬 | 54,991円 | -9.1% | 39.3% | 5.9 |
| 2014年冬 | 60,484円 | 33.4% | |||
| ローン返済 | 2015年冬 | 180,355円 | -5.7% | 35.9% | 0.0 |
| 2014年冬 | 191,173円 | 35.9% | |||
| 子供の教育費 | 2015年冬 | 151,351円 | 6.3% | 31.3% | 1.3 |
| 2014年冬 | 142,367円 | 30.0% | |||
| 金融商品(投資信託、株式等)の購入・外貨預金など | 2015年冬 | 150,000円 | -15.0% | 14.7% | 4.3 |
| 2014年冬 | 176,545円 | 10.4% | |||
| 旅行・外出をする(国外) | 2015年冬 | 115,613円 | -30.3% | 11.1% | 4.1 |
| 2014年冬 | 165,946円 | 7.0% | |||
| 金融商品(投資信託、株式等)の補填 | 2015年冬 | 99,522円 | -23.1% | 8.2% | 1.8 |
| 2014年冬 | 129,455円 | 6.4% | |||
| 新規ローンを組む | 2015年冬 | 112,368円 | -45.8% | 4.1% | 1.3 |
| 2014年冬 | 207,273円 | 2.8% |
※平均消費金額は、「お金を使う予定はない」と答えた回答者数を除いて算出しています。
【図4 今冬のボーナスで購入する商品(ボーナス支給者全体)】
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