自由に使える金額:ボーナスを消費に回せる人の割合は改善するも、金額は減少
支給予定額のうち、必要経費として引かれる、ローン返済、生活費補填、ボーナス一括払いなどの費用を除いた、自由に使える金額について聞きました。昨年の調査結果と比べると、「自由に使えない」(8.0%)の割合が1.2ポイント減少し、ボーナスを消費に回せる人の割合はやや増えているといえそうです。ところが、消費に回せる金額自体は「10万円以上」の割合が合計5.1ポイント減少しているなど、縮小傾向にあるようです。
【図2 税金、ローン返済・生活費の補填、ボーナス一括払いなどを除いた、実際に自由に使える金額】
使い道と平均消費金額:お金を使う意欲はあるものの、消費金額は全体で減少傾向
続いて、ボーナスの使い道とその金額を聞きました。使い道上位の顔ぶれは変わらず、トップは引き続き「貯金」(75.5%)、次いで「商品・サービスを購入する」(67.6%)となっています。昨年調査と比べると、どの使い道もお金を使う人の割合はあまり変化がないものの、金額ベースではほとんどが減少しています。特に、「金融商品(投資信託、株式等)の購入・外貨預金など」「旅行・外出をする(国外)」「金融商品(投資信託、株式等)の補填」の3点については、約3割減と大きく減っており、特に大きな金額の支出については、慎重になっている状況がうかがえる結果となりました。
【図3 夏のボーナス平均消費金額(複数回答可)】
| ボーナスの消費目的 | 調査時期 | この目的に お金を使う人の 平均消費金額 |
平均消費金額 の前年比 |
この目的に お金を使う 人の割合 |
お金を使う人の 割合の増減 |
|---|---|---|---|---|---|
| 貯金 | 2016年夏 | 207,429円 | 5.9% | 75.5% | 5.5 |
| 2015年夏 | 195,874円 | 70.0% | |||
| 商品・サービスを購入する | 2016年夏 | 70,899円 | -3.5% | 67.6% | 2.0 |
| 2015年夏 | 73,508円 | 65.6% | |||
| 旅行・外出をする(国内) | 2016年夏 | 57,058円 | -9.3% | 44.2% | 0.4 |
| 2015年夏 | 62,906円 | 43.8% | |||
| ローン返済 | 2016年夏 | 167,261円 | -10.9% | 35.9% | -0.9 |
| 2015年夏 | 187,677円 | 36.8% | |||
| 子供の教育費 | 2016年夏 | 132,324円 | -9.1% | 31.0% | -0.5 |
| 2015年夏 | 145,573円 | 31.5% | |||
| 金融商品(投資信託、株式等)の購入・外貨預金など | 2016年夏 | 118,026円 | -29.1% | 14.3% | -1.5 |
| 2015年夏 | 166,402円 | 15.8% | |||
| 旅行・外出をする(国外) | 2016年夏 | 118,098円 | -26.0% | 12.3% | 2.2 |
| 2015年夏 | 159,586円 | 10.1% | |||
| 金融商品(投資信託、株式等)の補填 | 2016年夏 | 101,627円 | -28.6% | 9.5% | 0.1 |
| 2015年夏 | 142,357円 | 9.4% | |||
| 新規ローンを組む | 2016年夏 | 95,268円 | 7.2% | 4.3% | 1.5 |
| 2015年夏 | 88,878円 | 2.8% |
※平均消費金額は、「お金を使う予定はない」と答えた回答者数を除いて算出しています。
ボーナスで購入する商品:「洋服・ファッション関連」(15.6%)、「カー用品」(11.7%)、「ノートパソコン」(10.8%)に需要が集まる
ボーナスの使い道で「商品・サービスを購入する」を選んだ人に、具体的に何を購入予定か聞きました。例年通り「洋服・ファッション関連」(15.6%)がトップですが、今年は他の商品も割合を伸ばしています。なかでも、今回から項目に加えた「カー用品」や、昨年も上位だった「ノートパソコン」(昨年比+2.8ポイント)は共に1割以上の票を得ており、購入意欲の高さを感じます。逆に、今夏のオリンピック需要が見込まれる「ブルーレイ/DVDレコーダー・プレーヤー」(昨年比−2.7ポイント)や「テレビ」(昨年比−1.8ポイント)は昨年比でマイナスとなっており、今年のボーナス商戦では厳しい戦いとなりそうです。
【図4 今夏のボーナスで購入する商品(ボーナス支給者全体)】
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